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懺悔其の二十 最近暇でして
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今日も平和だねぇ、平和が一番なんだけどね。
この懺悔室もいつも平和だといいんだけどね。ま、そうも言ってられないか。
アタシが平和を満喫していると、パイーンって音が近づいてくる、こりゃ原付の音だな。
「まさか三河屋か?」
アタシは三河屋が来たのかと身構えた。そして少ししたら扉が開いた。
「とーう!」
掛け声と共に、なんかメタリックな人が転がって入って来た。
どうしてここには変な人の来る確率が異常に高いのか……
その人物は転がった後、ジャンプして立ち上がる……
何というか、昔動画で見たメタルヒーローみたいな人物が立っている。
「仮面ハマダー参上!」
声からして男だろうが仮面ハマダーだと?
「いやいや、お前どっちかってとメタルヒーローじゃん! 宇宙刑事じゃん!」
「よく言われます!」
親指を立て、顔の前でアタシの方に手の甲を見せる変なポーズを取っていた。
また、変なのが来たよ……頭いてぇ……そしてまたカーテン開けて突っ込みいれちまったよ。もういっそカーテン外すか?
ハマダーはアタシの所に来ると、腰に付いてる無駄にメタリックなポーチから紙を取り出すとアタシに渡してきた。
「あ、わたくしこういう者です」
「株式会社ジャスティスブレイブ 代表取締役兼正義のヒーロー・浜田俊彦? で、その浜田さんが何のようなんだい?」
渡されたのは名刺だった。役職の所に正義のヒーローって書いてあるし……
「はい、実は悩み相談に参りました」
「悩み相談? えっとここ教会で経営コンサルティングじゃなぞ」
「経営相談ではありません」
ん? じゃあなんでここに来たんだ?
「んじゃ、どんな内容なんだい?」
「最近は平和ですよね」
「そうだね、それで?」
「平和で暇なんですよ、ですから悪の組織に心当たりありません?」
予想の斜め上の内容だー! ヒーローが悪を求めてるし。
「そんなもんに心当たりあるかよ!」
「やはり無いですか……まずは幼稚園バスをジャックするような基本に忠実な組織がいいのですが」
「……え? いまどき番組内でもそんな組織ないだろ?」
古くないか? そのセンス。
「古いですか? じゃあ意味もなく核撃つようなヤツとかは?」
「そんなキチ〇イ嫌だよ、支配する気ゼロじゃないか」
ハマダーは困ったなって感じのジェスチャーを取る、困ったのはアタシだよ。
「何でもいいので心当たりないんですか?」
「アタシにある心当たりなんて、最近この辺りに出没してる『婆婆父』って族くらいだよ、ダセーポンコツ改造バイクで走り回っててウルセーんだよね。マリアさんがブチ切れる前に何とかしたいんだけど」
「婆婆父ですか、分かりました今は暇なんで今度潰しておきます」
潰すのかよ。まあ、潰してくれるならそれでいいけどね。マリアさんが動く方が面倒だしな。
「まあ、そんな小物じゃなくもっと凄いのいません? 怪人使って世界征服ねらってるようなヤツ」
「そんな暇人集団いないだろ……なんだよ怪人って」
「ショ〇カーやデスト〇ンみたいなのですけど」
「すまないね、生まれてないから詳しくないんだよ」
「そうですか」
そもそも悩み相談なのかこれ?
「何かいい方法ないですかね?」
「んー、悪の組織だろ……ヤクザとかじゃダメなの?」
「まあ、それでもいいんですけど浪漫がないんですよ」
浪漫なんて必要なのか? 正義のヒーローはよくわからんな。
「こう、何と言いますか。ズラーっと戦闘員が並んで奥にボスの怪人が待ち構えてるあの興奮」
「全然わからない」
「むう、女の子にはわかりませんかね」
「バカなゾッキーに囲まれることは多かったけど、戦闘員はないなぁ」
「……シスターも大概ですね」
「あんたに言われたくないよ」
何でメタルヒーローみたいなヤツに大概って言われなきゃいけないんだよ。まあ、普通じゃないのは認めるよ。
「んー、これも時代なんですかねぇ?」
「いや、時代とか言うなよ、普通にテレビに出てくるような悪の組織なんていないだろ」
「どうでしょうかねぇ」
いないよな? 悪の秘密結社だと秘密ってついてるくらいだから暗躍してるのかもしれないけど……
「もうさ、探すの面倒なら募集したらどうなのさ」
ハマダーはアゴに手を当て考えると。
「それ有りかもしれませんね。『求:敵対してくれる悪の組織』って感じで募集するの有りかもしれませんね」
本気なのか?
「これって求人募集サイトでいいんでしょうかね?」
「知らないよ、悪の組織募集するとか前代未聞だし前例は無いと思うぞ」
「ネットの募集サイトでも載せてもらえないか、調べないといけないですね」
何時の間にかハマダーはこの事をメモしていた。マジで募集するつもりか?
「いやー、色々とアドバイス有難うございます。もし悪の組織を見かけたら名刺にケータイ番号書いてありますので、そこまで連絡お願いします」
「あ、あぁ。もし見かけたら連絡するよ」
「ええ、お願いします。それでは私この後求人募集で載せてもらえるかちょっと相談に行ってきますね」
「見つかると良いな……」
するとハマダーは扉を開けてから「とう!」と叫んでからジャンプして出て行った……扉閉めて行けよ。
空いた扉から原付「ホンダスーパーカブ50」に乗って去っていく、メタルなヒーローをアタシは見送った
「いやー、原付で帰るメタルヒーローってダサイな……一応、見た目はメタルだけどライダー系なのかな?」
そんなどうでも良い事を考えながら、アタシは仮面ハマダーを見送った。
この懺悔室もいつも平和だといいんだけどね。ま、そうも言ってられないか。
アタシが平和を満喫していると、パイーンって音が近づいてくる、こりゃ原付の音だな。
「まさか三河屋か?」
アタシは三河屋が来たのかと身構えた。そして少ししたら扉が開いた。
「とーう!」
掛け声と共に、なんかメタリックな人が転がって入って来た。
どうしてここには変な人の来る確率が異常に高いのか……
その人物は転がった後、ジャンプして立ち上がる……
何というか、昔動画で見たメタルヒーローみたいな人物が立っている。
「仮面ハマダー参上!」
声からして男だろうが仮面ハマダーだと?
「いやいや、お前どっちかってとメタルヒーローじゃん! 宇宙刑事じゃん!」
「よく言われます!」
親指を立て、顔の前でアタシの方に手の甲を見せる変なポーズを取っていた。
また、変なのが来たよ……頭いてぇ……そしてまたカーテン開けて突っ込みいれちまったよ。もういっそカーテン外すか?
ハマダーはアタシの所に来ると、腰に付いてる無駄にメタリックなポーチから紙を取り出すとアタシに渡してきた。
「あ、わたくしこういう者です」
「株式会社ジャスティスブレイブ 代表取締役兼正義のヒーロー・浜田俊彦? で、その浜田さんが何のようなんだい?」
渡されたのは名刺だった。役職の所に正義のヒーローって書いてあるし……
「はい、実は悩み相談に参りました」
「悩み相談? えっとここ教会で経営コンサルティングじゃなぞ」
「経営相談ではありません」
ん? じゃあなんでここに来たんだ?
「んじゃ、どんな内容なんだい?」
「最近は平和ですよね」
「そうだね、それで?」
「平和で暇なんですよ、ですから悪の組織に心当たりありません?」
予想の斜め上の内容だー! ヒーローが悪を求めてるし。
「そんなもんに心当たりあるかよ!」
「やはり無いですか……まずは幼稚園バスをジャックするような基本に忠実な組織がいいのですが」
「……え? いまどき番組内でもそんな組織ないだろ?」
古くないか? そのセンス。
「古いですか? じゃあ意味もなく核撃つようなヤツとかは?」
「そんなキチ〇イ嫌だよ、支配する気ゼロじゃないか」
ハマダーは困ったなって感じのジェスチャーを取る、困ったのはアタシだよ。
「何でもいいので心当たりないんですか?」
「アタシにある心当たりなんて、最近この辺りに出没してる『婆婆父』って族くらいだよ、ダセーポンコツ改造バイクで走り回っててウルセーんだよね。マリアさんがブチ切れる前に何とかしたいんだけど」
「婆婆父ですか、分かりました今は暇なんで今度潰しておきます」
潰すのかよ。まあ、潰してくれるならそれでいいけどね。マリアさんが動く方が面倒だしな。
「まあ、そんな小物じゃなくもっと凄いのいません? 怪人使って世界征服ねらってるようなヤツ」
「そんな暇人集団いないだろ……なんだよ怪人って」
「ショ〇カーやデスト〇ンみたいなのですけど」
「すまないね、生まれてないから詳しくないんだよ」
「そうですか」
そもそも悩み相談なのかこれ?
「何かいい方法ないですかね?」
「んー、悪の組織だろ……ヤクザとかじゃダメなの?」
「まあ、それでもいいんですけど浪漫がないんですよ」
浪漫なんて必要なのか? 正義のヒーローはよくわからんな。
「こう、何と言いますか。ズラーっと戦闘員が並んで奥にボスの怪人が待ち構えてるあの興奮」
「全然わからない」
「むう、女の子にはわかりませんかね」
「バカなゾッキーに囲まれることは多かったけど、戦闘員はないなぁ」
「……シスターも大概ですね」
「あんたに言われたくないよ」
何でメタルヒーローみたいなヤツに大概って言われなきゃいけないんだよ。まあ、普通じゃないのは認めるよ。
「んー、これも時代なんですかねぇ?」
「いや、時代とか言うなよ、普通にテレビに出てくるような悪の組織なんていないだろ」
「どうでしょうかねぇ」
いないよな? 悪の秘密結社だと秘密ってついてるくらいだから暗躍してるのかもしれないけど……
「もうさ、探すの面倒なら募集したらどうなのさ」
ハマダーはアゴに手を当て考えると。
「それ有りかもしれませんね。『求:敵対してくれる悪の組織』って感じで募集するの有りかもしれませんね」
本気なのか?
「これって求人募集サイトでいいんでしょうかね?」
「知らないよ、悪の組織募集するとか前代未聞だし前例は無いと思うぞ」
「ネットの募集サイトでも載せてもらえないか、調べないといけないですね」
何時の間にかハマダーはこの事をメモしていた。マジで募集するつもりか?
「いやー、色々とアドバイス有難うございます。もし悪の組織を見かけたら名刺にケータイ番号書いてありますので、そこまで連絡お願いします」
「あ、あぁ。もし見かけたら連絡するよ」
「ええ、お願いします。それでは私この後求人募集で載せてもらえるかちょっと相談に行ってきますね」
「見つかると良いな……」
するとハマダーは扉を開けてから「とう!」と叫んでからジャンプして出て行った……扉閉めて行けよ。
空いた扉から原付「ホンダスーパーカブ50」に乗って去っていく、メタルなヒーローをアタシは見送った
「いやー、原付で帰るメタルヒーローってダサイな……一応、見た目はメタルだけどライダー系なのかな?」
そんなどうでも良い事を考えながら、アタシは仮面ハマダーを見送った。
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