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99 グリコの魔法
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グリフォンを助けたり農作業を続けたりと忙しい毎日だけれどもそれでも夕方のシャノンとの時間は削らずに続けられた。
最近では話よりも僕とアオちゃんの訓練の時間になっているけれどもそれでもシャノンは文句を言わずに僕らに付き合ってくれている。
そう言えばグリコの傷が癒えたのを見計らってシャノンとも引き合わせた。
ふたりにはお互いの話はしていたので混乱もなく友好的な出会いだったと思う。
「はじめまして、シャノンさん、わたしはグリフォンのグリコともうします、おはなしはかねがねナッちゃんたちからうかがっていましたからぜひともおあいしたいとおもっていました。どうぞなかよくしてくださいね」
「………♪ ………♪」
こうしてシャノンとグリコは友だちになって夕方のシャノンとの時間にもグリコは顔を出すようになったんだけれども、僕はひとつだけ失敗をしてしまったんだ。
それは訓練のこと、グリコが居ると僕の鉄球とアオちゃんの魔法の訓練が出来ない。
なぜならば彼女はゆまは姉ちゃんを『おねえさま』と呼ぶほどに懐いているからだ。
きっとグリコはゆまは姉ちゃんに訓練のことを秘密にはできない。僕たちが夕方に訓練をしているのをグリコがゆまは姉ちゃんに話せばその理由を必ず僕に訊いてくるだろう。
僕だって内緒にしているけれど正面からゆまは姉ちゃんに尋ねられたら黙っていられる自信はない。
結果として遠からずトロール族の集落に帝国の軍隊が迫ってくるのを知られゆまは姉ちゃんは僕を担ぎ上げ何処ともなく走り出す事態におちいるだろう。
「………」
「シャノンッ!?」
僕が思案している間にシャノンが「これはトロールのヒトたちやゆまはちゃんにはないしょにしていてほしいんだけれども……」と全てをグリコに打ち明けてしまった。
「まぁ、そのようなことをっ!? ナッちゃんもアオちゃんも、もちろんシャノンちゃんもごりっぱなこころがまえです。わかりました、トロールさんたちやおねえさまにはないしょにさせていただきます」
おや? 思ったよりもあっさりと承知してくれた。僕が大袈裟に心配し過ぎていたのかな? もっとグリコのことも信用してあげなきゃダメだよね。
僕がひとりそう反省をしている間にもグリコは言葉を続ける。
「ないしょにしておくうえでおねがいがあります。わたしもそのくんれんにさんかさせていただきたいです」
「キューッ! キュキュッ!」
アオちゃんが珍しく真剣な表情をして「あそびじゃないんだよ、ていこくぐんのヒトたちとたたかうためのくんれんなんだよ」って釘を刺したんだけれどもグリコも引き下がらずにさらに言いつのる。
「しょうちしています。それゆえにおねがいをしているんですっ! わたしのはははていこくのへいたいによってうたれました。すみかであったやまもやきはらわれそこにすんでいたノームたちもとらえられ、あるいはころされたのです。 ……ですが、ですがっ、そのときひりきなむすめでしかなかったわたしはそのさんげきをめにしながらもたちむかえずははにいわれるがままににげるしかなかった。 ……わたしはほしいんです、たちむかえるきょうこないし、それにははのかたきをうてるつよさを。おねがいしますっ、ぜったいによわねなんてはきませんっ、だからわたしもくんれんにさんかさせてくださいっ!!」
「クー」
「……」
グリコの主張を聴きアオちゃんもシャノンも涙を流していた。とくにシャノンなんかは住み処を帝国に焼け出されエミおばさんに救ってもらった境遇はグリコにも共通するからだろう。
穴が映す画面いっぱいにまでこっちに近づいて「いっしょにガンバりましょうっ!」ってグリコを励ましている。
そんな訳でその日からの夕方の訓練からはグリコも参加することになった。
「キューッ! キューッ!」
アオちゃんとシャノンはいつものアニメの真似をいったん中止しグリコに魔法の指導をする。
「こうやって『んーっ!』てまほうのちからをためてたまったら『ばーっ!』ってだすんだよ。やってみて」
アオちゃんの説明を聴いてて思ったんだけど、『んーっ!』とか『ばーっ!』とか説明が感覚に頼りすぎている。たしか擬音で説明するヒトって指導者としては失格だって以前テレビでやってたのを観たんだけれども、どうやらアオちゃんにはヒトに何かを教えるって才能は無いみたいだ。
「アオちゃん、『んーっ!』とか『ばーっ!』とかじゃなくってさ、もっと的確なアドバイスできないかな? いや、僕も魔法は素人だからどうやったら一番いいのか判らないけれどもっと……」
僕がアオちゃんの指導に口を挟んでいる間にもグリコはアオちゃんの指導に従って全身に力を籠める。
「こうですか? んーーーっ! とうっ!」
「えぇっ!? 撃てちゃった!?」
グリフォンって種族が魔法が得意だからなのか、それともグリコ自身のセンスがいいのか判らないけれどもグリコの周囲に桃色の光が灯りそれがたちまちにエンピツくらいの棒になって的にと置いておいた木の枝に向かい飛んでいった。
そりゃぁアオちゃんみたいに太さのあるミサイルをいきなり何本も出現させるほどじゃぁなかったけど、練習の初日からエンピツみたいな魔法の塊を五本も出せるのはたいしたものだと思う。
しかも命中率だって悪くはない。
グリコの掛け声に応え一斉に射出された五本の魔法の塊は目の前に置いてあった木の的に狙い過たず命中。そこそこに太さのある的に直径三センチ程の五つの穴がポッカリと空いた。
どうやら同じミサイルの魔法でもアオちゃんのソレとは根本的な特性が違っているみたいだ。
アオちゃんの魔法は当たった瞬間に爆発を起こして目標を粉々に砕く。だけどグリコのソレは対象を穴だらけにするみたいだ。
その違いをグリコに話すと彼女は首を傾げて僕に訊いてきた。
「ばくはつですか? やをもしたまほうならばつらぬくのがふつうなのではないのですか?」
ん? 矢を模した魔法? もしかしてそーゆー魔法が実際にあるの?
「ありますよ。『マジックボルト』ってよばれるまほうでさきほどわたしがうったのがそれです。もしかしてマジックボルトをごらんになりたかったのではなかったのですか?」
いえ、そもそもそんな魔法があるのも知らなかったデスヨ。
グリコがアオちゃんの雑すぎる説明で魔法が撃てたのは最初から『マジックボルト』って魔法を使えたからなのか。
そーいや僕らはアオちゃんの『魔法のミサイル』くらいしか魔法らしい魔法って知らないんだよね、他にはトロール族のヒトたちが鍋を温める時に木片を手にしてその先端に火を灯したり畑の中の取りにくい石を退かす時に周りの土をほぐしたりするくらいしか見たことがなかったよ。
これはあれだね、グリコに魔法の訓練をするよりも先にグリコから普通の魔法が何なのかを教えてもらう方が先かもだね。
最近では話よりも僕とアオちゃんの訓練の時間になっているけれどもそれでもシャノンは文句を言わずに僕らに付き合ってくれている。
そう言えばグリコの傷が癒えたのを見計らってシャノンとも引き合わせた。
ふたりにはお互いの話はしていたので混乱もなく友好的な出会いだったと思う。
「はじめまして、シャノンさん、わたしはグリフォンのグリコともうします、おはなしはかねがねナッちゃんたちからうかがっていましたからぜひともおあいしたいとおもっていました。どうぞなかよくしてくださいね」
「………♪ ………♪」
こうしてシャノンとグリコは友だちになって夕方のシャノンとの時間にもグリコは顔を出すようになったんだけれども、僕はひとつだけ失敗をしてしまったんだ。
それは訓練のこと、グリコが居ると僕の鉄球とアオちゃんの魔法の訓練が出来ない。
なぜならば彼女はゆまは姉ちゃんを『おねえさま』と呼ぶほどに懐いているからだ。
きっとグリコはゆまは姉ちゃんに訓練のことを秘密にはできない。僕たちが夕方に訓練をしているのをグリコがゆまは姉ちゃんに話せばその理由を必ず僕に訊いてくるだろう。
僕だって内緒にしているけれど正面からゆまは姉ちゃんに尋ねられたら黙っていられる自信はない。
結果として遠からずトロール族の集落に帝国の軍隊が迫ってくるのを知られゆまは姉ちゃんは僕を担ぎ上げ何処ともなく走り出す事態におちいるだろう。
「………」
「シャノンッ!?」
僕が思案している間にシャノンが「これはトロールのヒトたちやゆまはちゃんにはないしょにしていてほしいんだけれども……」と全てをグリコに打ち明けてしまった。
「まぁ、そのようなことをっ!? ナッちゃんもアオちゃんも、もちろんシャノンちゃんもごりっぱなこころがまえです。わかりました、トロールさんたちやおねえさまにはないしょにさせていただきます」
おや? 思ったよりもあっさりと承知してくれた。僕が大袈裟に心配し過ぎていたのかな? もっとグリコのことも信用してあげなきゃダメだよね。
僕がひとりそう反省をしている間にもグリコは言葉を続ける。
「ないしょにしておくうえでおねがいがあります。わたしもそのくんれんにさんかさせていただきたいです」
「キューッ! キュキュッ!」
アオちゃんが珍しく真剣な表情をして「あそびじゃないんだよ、ていこくぐんのヒトたちとたたかうためのくんれんなんだよ」って釘を刺したんだけれどもグリコも引き下がらずにさらに言いつのる。
「しょうちしています。それゆえにおねがいをしているんですっ! わたしのはははていこくのへいたいによってうたれました。すみかであったやまもやきはらわれそこにすんでいたノームたちもとらえられ、あるいはころされたのです。 ……ですが、ですがっ、そのときひりきなむすめでしかなかったわたしはそのさんげきをめにしながらもたちむかえずははにいわれるがままににげるしかなかった。 ……わたしはほしいんです、たちむかえるきょうこないし、それにははのかたきをうてるつよさを。おねがいしますっ、ぜったいによわねなんてはきませんっ、だからわたしもくんれんにさんかさせてくださいっ!!」
「クー」
「……」
グリコの主張を聴きアオちゃんもシャノンも涙を流していた。とくにシャノンなんかは住み処を帝国に焼け出されエミおばさんに救ってもらった境遇はグリコにも共通するからだろう。
穴が映す画面いっぱいにまでこっちに近づいて「いっしょにガンバりましょうっ!」ってグリコを励ましている。
そんな訳でその日からの夕方の訓練からはグリコも参加することになった。
「キューッ! キューッ!」
アオちゃんとシャノンはいつものアニメの真似をいったん中止しグリコに魔法の指導をする。
「こうやって『んーっ!』てまほうのちからをためてたまったら『ばーっ!』ってだすんだよ。やってみて」
アオちゃんの説明を聴いてて思ったんだけど、『んーっ!』とか『ばーっ!』とか説明が感覚に頼りすぎている。たしか擬音で説明するヒトって指導者としては失格だって以前テレビでやってたのを観たんだけれども、どうやらアオちゃんにはヒトに何かを教えるって才能は無いみたいだ。
「アオちゃん、『んーっ!』とか『ばーっ!』とかじゃなくってさ、もっと的確なアドバイスできないかな? いや、僕も魔法は素人だからどうやったら一番いいのか判らないけれどもっと……」
僕がアオちゃんの指導に口を挟んでいる間にもグリコはアオちゃんの指導に従って全身に力を籠める。
「こうですか? んーーーっ! とうっ!」
「えぇっ!? 撃てちゃった!?」
グリフォンって種族が魔法が得意だからなのか、それともグリコ自身のセンスがいいのか判らないけれどもグリコの周囲に桃色の光が灯りそれがたちまちにエンピツくらいの棒になって的にと置いておいた木の枝に向かい飛んでいった。
そりゃぁアオちゃんみたいに太さのあるミサイルをいきなり何本も出現させるほどじゃぁなかったけど、練習の初日からエンピツみたいな魔法の塊を五本も出せるのはたいしたものだと思う。
しかも命中率だって悪くはない。
グリコの掛け声に応え一斉に射出された五本の魔法の塊は目の前に置いてあった木の的に狙い過たず命中。そこそこに太さのある的に直径三センチ程の五つの穴がポッカリと空いた。
どうやら同じミサイルの魔法でもアオちゃんのソレとは根本的な特性が違っているみたいだ。
アオちゃんの魔法は当たった瞬間に爆発を起こして目標を粉々に砕く。だけどグリコのソレは対象を穴だらけにするみたいだ。
その違いをグリコに話すと彼女は首を傾げて僕に訊いてきた。
「ばくはつですか? やをもしたまほうならばつらぬくのがふつうなのではないのですか?」
ん? 矢を模した魔法? もしかしてそーゆー魔法が実際にあるの?
「ありますよ。『マジックボルト』ってよばれるまほうでさきほどわたしがうったのがそれです。もしかしてマジックボルトをごらんになりたかったのではなかったのですか?」
いえ、そもそもそんな魔法があるのも知らなかったデスヨ。
グリコがアオちゃんの雑すぎる説明で魔法が撃てたのは最初から『マジックボルト』って魔法を使えたからなのか。
そーいや僕らはアオちゃんの『魔法のミサイル』くらいしか魔法らしい魔法って知らないんだよね、他にはトロール族のヒトたちが鍋を温める時に木片を手にしてその先端に火を灯したり畑の中の取りにくい石を退かす時に周りの土をほぐしたりするくらいしか見たことがなかったよ。
これはあれだね、グリコに魔法の訓練をするよりも先にグリコから普通の魔法が何なのかを教えてもらう方が先かもだね。
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