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第十二話

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「罪状を言い渡す。ドレイク・バーゲン……お前を傷害罪で十五年の懲役に処す!!」 

裁判長がそう告げると、エリザベスの父ドレイクは抗議するように声を大にした。 

「そんな!!あんまりだ!!私は躾をしていたのだぞ、そもそも罪に問われる謂れなどない!!」 

しかしそれをかき消すような大声で裁判長が言葉を発する。 

「ふざけるな!あれのどこが躾だ!どうやら反省していないようだな……よし……それならば、西の辺境の地での奉仕活動も加えよう……奉仕活動の後、十五年の懲役に処す!」 

「そんな!!!」 

ドレイクの声も虚しく、そのまま裁判は終わりを告げたのだった。 

その後、兵士付き添いの元ドレイクは西の辺境の地へと足を踏み入れた。 
そこには家などの類は一切なく、からっからに枯れた大地がただどこまでも広がっているだけだった。 
ドレイクはたまらず付き添いの兵士に問いかけた。 

「なあ、奉仕活動って、な、何をするんだよ?ここには家の一軒もないぞ?」 

すると兵士は表情を微塵も変えることなく、言葉を返す。 

「ドレイク、貴様にはこの地で水脈を探してもらう。地面を掘る道具はこちらで準備した、水脈が見つかるまで地面をひたすら掘れ」 

「……は?」 

一瞬兵士の言っていることが分からず疑問符を浮かべるドレイク。 
しかし兵士はそんな彼に構うことなく続ける。 

「一度掘った穴はちゃんと塞いでおくんだぞ、馬車などが通れなくなるからな」 

「はぁぁ!?」 

「つべこべ言ってないで早く降りろ!ほら!行け!」 

追い出されるようにして荷馬車を降ろされると、スコップを渡される。 

「こ、これで掘るのか……?」 

「ああ、そうだ。実の娘に暴力を振るうくらいだ、力は有り余っているだろう?」 

「まじかよ……」 

スコップを手に目の前に広がるひび割れた地面を見つめる。 
湿り気を含まないその地面からは、とてもその下に水脈が眠っていることなど、想像できなかった。 

「ほら早く掘れ!早くしろ!」 

「くそっ!」 

兵士に急かされスコップを地面に突き刺していく。 

「どうして……私が……こんなことに……」 

その後ドレイクは二年もの間一人で地面を掘り続け、やっと水脈を見つけたという…… 
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