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第七話
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ベッドの軋む音と愛を叫ぶ声で部屋の扉が開いたのにも気が付かないらしい。
私たちに目線を向けることもなく、二人は情事を続けた。
「ああっ……ギルバート……そこ……もっとぉ!」
「はぁ……はぁ……いいぞ!いいぞぉ!」
ギルバートが一心不乱に腰をふり、そのまま女の体に覆いかぶさる。
二人は激しく揺れながら情熱的なキスを交わす。
「あ……そ、そんな……」
初めて見る男女の営みに、私は足の力が抜けその場に座り込んでしまった。
パタン。
その音でやっと私たちの存在に気づいたのか、ベッドの上の二人が同時に動きを止めた。
そして女の方が先に私たちを見ると叫び声をあげた。
「きゃぁぁ!!!!」
「え!?な……エリザベス!?なんで!?」
ギルバートも次いで大声を上げる。
一方の私も出来事の衝撃さに未だ立ち上がれないでいた。
そんな私を介抱するように、ロールスが腰を落とし私の肩に手を置く。
「エリザベス、大丈夫かい?立てる?」
「ロールス……う、うん」
ロールスの肩を借りてやっとのこと立ち上がる私。
ギルバートは唖然とした様子でこちらをただ見ていた。
沈黙の時間が流れる中、一番最初に口を開いたのはロールスだった。
「はじめましてギルバートさん。僕はエリザベスの友人のロールスといいます」
「……」
ギルバートは何も言わない。
しかしロールスは続ける。
「突然部屋に入ってしまい申し訳ありませんでした。しかし……一体これはどういうことなのですか?ご説明願います」
「こ、これは……」
はっと我に帰った様子でギルバートがうろたえる。
女の方も気まずそうに下を向いていた。
「エリザベスという婚約者がいる身でありながら他の女性と体を重ねるとは……婚約破棄にも相当する悪行だと思うのですが、どうでしょう?」
「それは……くっ……いや……でも……」
ギルバートも分かっているのだろう。
自分がしたことの重大さを。
しかし自分の非を認めたくないのか、中々謝罪の言葉は出てこなかった。
私はそんな彼を見て、深い絶望感を感じていた。
確かにこの一件で婚約破棄が叶うのならば、それはそれでいいのかもしれない。
だが、それよりも先に私の心には、裏切られたような思いがひしめいていた。
まるで人間の闇の部分を見てしまった気がしてショックを隠しきれない。
「……分かった」
数秒後、ギルバートがぽそりと呟いた。
「もう婚約破棄でも何でもいい……慰謝料も望むだけ払う……もう……終わりにしよう……それでいいな、エリザベス?」
「は、はい……」
私は彼の目を見ずに頷いた。
その後、私たちの進言により、ギルバートの浮気は明るみとなった。
当然の如く婚約は破棄。
ギルバートの方が多額の慰謝料を払うことにより決着がついた。
ギルバートと体を重ねていた女性は、彼の屋敷で使用人をしていた者だったらしい。
解雇され、今はこの街を去ってしまったという。
ギルバートと婚約破棄をしてから一か月後。
ロールスは私に言った。
「君のことが好きなんだ……僕と……婚約してくれないか?」
突然の告白に戸惑いを見せたものの、私は笑顔で頷いた。
「はい、喜んで」
私たちに目線を向けることもなく、二人は情事を続けた。
「ああっ……ギルバート……そこ……もっとぉ!」
「はぁ……はぁ……いいぞ!いいぞぉ!」
ギルバートが一心不乱に腰をふり、そのまま女の体に覆いかぶさる。
二人は激しく揺れながら情熱的なキスを交わす。
「あ……そ、そんな……」
初めて見る男女の営みに、私は足の力が抜けその場に座り込んでしまった。
パタン。
その音でやっと私たちの存在に気づいたのか、ベッドの上の二人が同時に動きを止めた。
そして女の方が先に私たちを見ると叫び声をあげた。
「きゃぁぁ!!!!」
「え!?な……エリザベス!?なんで!?」
ギルバートも次いで大声を上げる。
一方の私も出来事の衝撃さに未だ立ち上がれないでいた。
そんな私を介抱するように、ロールスが腰を落とし私の肩に手を置く。
「エリザベス、大丈夫かい?立てる?」
「ロールス……う、うん」
ロールスの肩を借りてやっとのこと立ち上がる私。
ギルバートは唖然とした様子でこちらをただ見ていた。
沈黙の時間が流れる中、一番最初に口を開いたのはロールスだった。
「はじめましてギルバートさん。僕はエリザベスの友人のロールスといいます」
「……」
ギルバートは何も言わない。
しかしロールスは続ける。
「突然部屋に入ってしまい申し訳ありませんでした。しかし……一体これはどういうことなのですか?ご説明願います」
「こ、これは……」
はっと我に帰った様子でギルバートがうろたえる。
女の方も気まずそうに下を向いていた。
「エリザベスという婚約者がいる身でありながら他の女性と体を重ねるとは……婚約破棄にも相当する悪行だと思うのですが、どうでしょう?」
「それは……くっ……いや……でも……」
ギルバートも分かっているのだろう。
自分がしたことの重大さを。
しかし自分の非を認めたくないのか、中々謝罪の言葉は出てこなかった。
私はそんな彼を見て、深い絶望感を感じていた。
確かにこの一件で婚約破棄が叶うのならば、それはそれでいいのかもしれない。
だが、それよりも先に私の心には、裏切られたような思いがひしめいていた。
まるで人間の闇の部分を見てしまった気がしてショックを隠しきれない。
「……分かった」
数秒後、ギルバートがぽそりと呟いた。
「もう婚約破棄でも何でもいい……慰謝料も望むだけ払う……もう……終わりにしよう……それでいいな、エリザベス?」
「は、はい……」
私は彼の目を見ずに頷いた。
その後、私たちの進言により、ギルバートの浮気は明るみとなった。
当然の如く婚約は破棄。
ギルバートの方が多額の慰謝料を払うことにより決着がついた。
ギルバートと体を重ねていた女性は、彼の屋敷で使用人をしていた者だったらしい。
解雇され、今はこの街を去ってしまったという。
ギルバートと婚約破棄をしてから一か月後。
ロールスは私に言った。
「君のことが好きなんだ……僕と……婚約してくれないか?」
突然の告白に戸惑いを見せたものの、私は笑顔で頷いた。
「はい、喜んで」
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