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リオン編 壊れた国の少年(以後外伝)
リオン編 壊れた国の少年1★
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本編を読んで下さった方々、本当にありがとうございました!
皆様のおかげで頑張れております!
さて次は、リオン視点の「滅びの国の王子と魔獣」になります。
彼に見えていた世界はどんなものだったのか……。
*リオン目線なので、本編よりヤンデレ成分高めです。
コメディー率も高め。
中ほどはかなりえげつないですが、こちらは本編最後で予告(?)していた、リオンが眠りから覚めて兄ちゃんと幸せに暮らすところ……でエンドです❤(100%ハッピーエンド)
イラストは兄ちゃんと出会う前の、髪が長い頃のものです。
背景の時計版はこちらからお借りしています。
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=19294559
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
僕はずっと夢を見ていた。
幸せな、幸せな夢を。
夢の中の僕は小さくて、神官服を着ていて、訓練は毎日とても厳しくて……でも 毎日兄様が、あの扉を開けて会いに来て下さる。
だから僕は――――――――ずっと夢を見ていたかった。
9才である僕の世界は狭い。
物心ついたときには地下神殿にいて、ここで学ぶ事だけが僕のすべてだった。
清浄の象徴たる白に囲まれた、小さな小さな世界。
何の変化も起こらず「人」は僕と師であるクロスⅦ、2人だけ。
でも、僕は満足だった。
クロスⅦは厳しい人ではあったけれど、それは僕にとって必要な厳しさだったからだ。
僕の使命、それはいずれ王となられる『僕の兄』をお助けして、この国『エルシオン』を守ること。
だから、20歳になるまでに魔獣を意のままに操れるよう、神学と魔道を極めねばならない。
学ぶべきことは山のようにあった。
毎日血のにじむような努力をした。
でもいくら厳しくとも、修行は僕の命までは奪わない。
そして僕の心も殺さない。
外にいらっしゃる兄様のご苦労に比べれば、それは何と小さな代価であることだろうか?
『外の世界は恐ろしい』
あのとてつもなく強いクロスⅦが「恐ろしい」とおっしゃるぐらいだから、本当に、本当に、恐ろしい場所なのだと思う。
そんな恐ろしいお外から、父様や兄様は僕らを守って下さっている。
だから僕は……そう、後に兄様に教えて頂いた言葉を使って言うなら『幸せ』であった。
厳しい訓練も、お外で暮らす恐ろしさに比べればなんということはない。
僕はまだ見ぬ『僕の王』のことを想って、ただ一心に修行するだけでよかったのだ。
皆様のおかげで頑張れております!
さて次は、リオン視点の「滅びの国の王子と魔獣」になります。
彼に見えていた世界はどんなものだったのか……。
*リオン目線なので、本編よりヤンデレ成分高めです。
コメディー率も高め。
中ほどはかなりえげつないですが、こちらは本編最後で予告(?)していた、リオンが眠りから覚めて兄ちゃんと幸せに暮らすところ……でエンドです❤(100%ハッピーエンド)
イラストは兄ちゃんと出会う前の、髪が長い頃のものです。
背景の時計版はこちらからお借りしています。
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=19294559
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僕はずっと夢を見ていた。
幸せな、幸せな夢を。
夢の中の僕は小さくて、神官服を着ていて、訓練は毎日とても厳しくて……でも 毎日兄様が、あの扉を開けて会いに来て下さる。
だから僕は――――――――ずっと夢を見ていたかった。
9才である僕の世界は狭い。
物心ついたときには地下神殿にいて、ここで学ぶ事だけが僕のすべてだった。
清浄の象徴たる白に囲まれた、小さな小さな世界。
何の変化も起こらず「人」は僕と師であるクロスⅦ、2人だけ。
でも、僕は満足だった。
クロスⅦは厳しい人ではあったけれど、それは僕にとって必要な厳しさだったからだ。
僕の使命、それはいずれ王となられる『僕の兄』をお助けして、この国『エルシオン』を守ること。
だから、20歳になるまでに魔獣を意のままに操れるよう、神学と魔道を極めねばならない。
学ぶべきことは山のようにあった。
毎日血のにじむような努力をした。
でもいくら厳しくとも、修行は僕の命までは奪わない。
そして僕の心も殺さない。
外にいらっしゃる兄様のご苦労に比べれば、それは何と小さな代価であることだろうか?
『外の世界は恐ろしい』
あのとてつもなく強いクロスⅦが「恐ろしい」とおっしゃるぐらいだから、本当に、本当に、恐ろしい場所なのだと思う。
そんな恐ろしいお外から、父様や兄様は僕らを守って下さっている。
だから僕は……そう、後に兄様に教えて頂いた言葉を使って言うなら『幸せ』であった。
厳しい訓練も、お外で暮らす恐ろしさに比べればなんということはない。
僕はまだ見ぬ『僕の王』のことを想って、ただ一心に修行するだけでよかったのだ。
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