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そうだ、エルシオンランドに行こう!(再会編2)
そうだ、エルシオンランドに行こう!(再会編2)8
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リオンという人器を作り出したアースラは、にっこりと笑いながら人を殺せる奴だった。
笑顔だからと言って安心するわけにはいかぬのだ。
エルの方を見ると、こちらも引きつった顔をしてフリーズしていた。
実は前回二人と再会した折、エルはリオンに内緒でワタシにキスをしようとした。
厳密にはワタシにではなく『死別した前妻に』なのだが……気色悪いにも程がある。
そこでリオンにチクって、さっさと現場から離脱したのだった。
「あ、いやその……実害は無かったし、もちろん未遂だったし……」
何故ワタシが人間相手にこんな言い訳じみた事を……と思いつつも、やはりリオンの恨みだけは買いたくない。
アースラの能力を全て受け継いだリオンをうっかり怒らせて、また封印されてはたまらないのだ。
「それはわかっていますよ。未遂でなかったら、こうして笑ってはおりません」
リオンはアースラそっくりの表情で微笑んだ。
怖ええぇ!!
エルはと見ると、すでに真っ青だった。
前回のアノ後……きっとリオンに酷くお仕置きされたのに違いない。
そういえばアースラの奴は、条約を破った国の大使をバラバラに解体して、でっかい花瓶にさしていたっけ。
その上でそこの国王を転移魔法で強制的に呼びつけて、血染めのテーブルクロスを前に平然と食事をしていたよなァ。
何故かワタシまで同伴させられて、大迷惑だった。
まァ、リオンはああ見えてアースラよりはマシな奴だから、愛する兄にそこまではしていないだろう。
でも、かつてアリシアを迷い無く刺したあいつだ。
ワタシにだったら容赦なく逆恨みしてきそうな気がしないでもない。
「いえ別に、あなたに怒っているわけではないのです。
でも、もしうちの兄がまたあのようなことを言い出したら、そのときは……」
「断固拒否するから安心しろっ!!
ついでに間髪入れずにオマエにちくってやるからそれでイイだろっ!!」
「……ご協力ありがとうございます」
にっこりと笑うリオンの後ろに、獅子のオーラが浮かんでるのが見えた気がした。
やっぱりコイツは敵には回すまい。
笑顔だからと言って安心するわけにはいかぬのだ。
エルの方を見ると、こちらも引きつった顔をしてフリーズしていた。
実は前回二人と再会した折、エルはリオンに内緒でワタシにキスをしようとした。
厳密にはワタシにではなく『死別した前妻に』なのだが……気色悪いにも程がある。
そこでリオンにチクって、さっさと現場から離脱したのだった。
「あ、いやその……実害は無かったし、もちろん未遂だったし……」
何故ワタシが人間相手にこんな言い訳じみた事を……と思いつつも、やはりリオンの恨みだけは買いたくない。
アースラの能力を全て受け継いだリオンをうっかり怒らせて、また封印されてはたまらないのだ。
「それはわかっていますよ。未遂でなかったら、こうして笑ってはおりません」
リオンはアースラそっくりの表情で微笑んだ。
怖ええぇ!!
エルはと見ると、すでに真っ青だった。
前回のアノ後……きっとリオンに酷くお仕置きされたのに違いない。
そういえばアースラの奴は、条約を破った国の大使をバラバラに解体して、でっかい花瓶にさしていたっけ。
その上でそこの国王を転移魔法で強制的に呼びつけて、血染めのテーブルクロスを前に平然と食事をしていたよなァ。
何故かワタシまで同伴させられて、大迷惑だった。
まァ、リオンはああ見えてアースラよりはマシな奴だから、愛する兄にそこまではしていないだろう。
でも、かつてアリシアを迷い無く刺したあいつだ。
ワタシにだったら容赦なく逆恨みしてきそうな気がしないでもない。
「いえ別に、あなたに怒っているわけではないのです。
でも、もしうちの兄がまたあのようなことを言い出したら、そのときは……」
「断固拒否するから安心しろっ!!
ついでに間髪入れずにオマエにちくってやるからそれでイイだろっ!!」
「……ご協力ありがとうございます」
にっこりと笑うリオンの後ろに、獅子のオーラが浮かんでるのが見えた気がした。
やっぱりコイツは敵には回すまい。
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