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あいつがあいつだと気づくまでの話。
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25分かけて家に着くと
未だに殺風景な部屋の布団に体を預けた。
どうやってもこれから飯を作る気にはなれなかったので致し方のないことだと思う。
■
夕方になって目が覚めると変な夢でも見たとき特有の冷や汗が枕を少し湿らせていた。
その夢がどんな内容だったかなんて今となってはもう思い出せなくなっていて
そんなことよりお腹が空いた。という欲求が正直にグゥ~という音として現れた。
カップ麺の在庫があったはずと思い物置を開いて見たものの
一つとしてなかったので、諦めて密林を開いてカップ麺アソートを注文し
今日の分を買いにスーパーに向かった。
カップ麺ではなものが食べたいと魔が差して、惣菜コーナーに立ち寄った
惣菜は基本的になんとなく割高な気がするし、夕方なので割引になっているわけでもない。
ただなんとなく食べたかっただけ。
寝起きに揚げ物は少しきついなと思いチンジャオロースを手に取ってかごに入れた。
その時だった。
「あれ、黒木さんじゃないですか。」
デジャヴ。
いやいやいやいや
なんでお前がここにいるんだよ?!
知らない人じゃないけどさ
昨日お世話になったけどさ
なんで白鳥さんがここにいるんだ、、?
いや普通に考えて。
店結構離れてたはずなのに。
「あ、えっと、お疲れさまです、、、?」
コレジャナイ感がすごい。
店だけの繋がりだからこれであってるはずなんだけど。
とても合ってなかったので、話をそらそうと
「あ、昨日はご迷惑をおかけしました」
と言った。
と言うかこれしか言える言葉を知らない。
初めて会ってから2日で,店だけの繋がりで相手の好きな物も知らなければ
共通の話題があるわけでもない。
なんでここに?と言うのは簡単なことだが
生活圏内なんだろうから帰ってくる答えなんてわかりきってる。
「喋れそうですね良かったです安心しました。」
あ”ぁなんでまたパニックで声が出せない時の話を出すのかなぁ
「あの時はお世話になりました。」
自蔑気味に言ってみた。
いや、なんかそう言ったら自蔑気味になったでけで故意はなかったんだが。
「いや、全然迷惑じゃなかったし、気にしなくていいよ」
何を思ったのか即座に訂正してきた。
それについてなんて返せばいいのかが分からなかったので、
「ありがとうございます。ではまた。」
と言って、レジに逃げ込んだ。
いくら会話を交わしても白鳥さんが誰なのかは分からなかった。
一体何者なんだろうかとか
なんでこんなに世話を焼いてくれるのかとか
まだまだ知らないことがたくさんあった。
未だに殺風景な部屋の布団に体を預けた。
どうやってもこれから飯を作る気にはなれなかったので致し方のないことだと思う。
■
夕方になって目が覚めると変な夢でも見たとき特有の冷や汗が枕を少し湿らせていた。
その夢がどんな内容だったかなんて今となってはもう思い出せなくなっていて
そんなことよりお腹が空いた。という欲求が正直にグゥ~という音として現れた。
カップ麺の在庫があったはずと思い物置を開いて見たものの
一つとしてなかったので、諦めて密林を開いてカップ麺アソートを注文し
今日の分を買いにスーパーに向かった。
カップ麺ではなものが食べたいと魔が差して、惣菜コーナーに立ち寄った
惣菜は基本的になんとなく割高な気がするし、夕方なので割引になっているわけでもない。
ただなんとなく食べたかっただけ。
寝起きに揚げ物は少しきついなと思いチンジャオロースを手に取ってかごに入れた。
その時だった。
「あれ、黒木さんじゃないですか。」
デジャヴ。
いやいやいやいや
なんでお前がここにいるんだよ?!
知らない人じゃないけどさ
昨日お世話になったけどさ
なんで白鳥さんがここにいるんだ、、?
いや普通に考えて。
店結構離れてたはずなのに。
「あ、えっと、お疲れさまです、、、?」
コレジャナイ感がすごい。
店だけの繋がりだからこれであってるはずなんだけど。
とても合ってなかったので、話をそらそうと
「あ、昨日はご迷惑をおかけしました」
と言った。
と言うかこれしか言える言葉を知らない。
初めて会ってから2日で,店だけの繋がりで相手の好きな物も知らなければ
共通の話題があるわけでもない。
なんでここに?と言うのは簡単なことだが
生活圏内なんだろうから帰ってくる答えなんてわかりきってる。
「喋れそうですね良かったです安心しました。」
あ”ぁなんでまたパニックで声が出せない時の話を出すのかなぁ
「あの時はお世話になりました。」
自蔑気味に言ってみた。
いや、なんかそう言ったら自蔑気味になったでけで故意はなかったんだが。
「いや、全然迷惑じゃなかったし、気にしなくていいよ」
何を思ったのか即座に訂正してきた。
それについてなんて返せばいいのかが分からなかったので、
「ありがとうございます。ではまた。」
と言って、レジに逃げ込んだ。
いくら会話を交わしても白鳥さんが誰なのかは分からなかった。
一体何者なんだろうかとか
なんでこんなに世話を焼いてくれるのかとか
まだまだ知らないことがたくさんあった。
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