19 / 27
ヒロイン、捕まる
しおりを挟む
頬を撫でる感覚がくすぐったい。
また、あの手だ。
母さん、怖かったよ。もうやだよ。
今度はポロリと弱音が出た。誰かに聞いてほしかったのかもしれないし、やっぱり母さんに言いたくてしょうがなかったのかもしれない。
もっと小さかった時のように抱き寄せて、大丈夫だよって笑ってほしかったのかもしれない。
ひんひんと泣きながら、必死に母さんに助けを求めた。
すごく痛かった。つらかった。ユーリにも嫌われちゃった。誰も優しくない。
抱えていた荷物をおろすたび、私を撫でる指が遅くなる。
みんな私のこと邪魔だって。
────帰りたいよ。
そう言ってみて、やっぱりちょっと違うなと口を曲げる。
ううん、嘘。優しい人もいるし、たのしかったし、さみしくなかった……時も、あった。
でも、でも。色んな気持ちがあって言葉にならない。
悔しくて泣いていたみたいだ。
涙が耳に流れてかゆい。
母さんの指に涙がついてしまったようで、頬の上で伸びてしまった涙の跡がスースーする。
「────ごめんね」
その声を聞いて、夢から醒めた気分だった。
あぁ、この手は母さんじゃないんだと気付いたから。
******
「本当に閣下の御子なんですかねぇ」
そう言いながらアダムと名乗る青年は、ベッドに沈んだままの私を無遠慮にジロジロと縦横斜めから見ては溜息をついている。ちなみに5回は溜息をついて、眼鏡を磨いてはこちらに視線をやる。これ見よがしに。嫌味な男だ。
アダムは神経質そうな顔つきで細い眼鏡をかけている。濃灰色の髪を撫でつけ、所作は洗練されている。察するに、執事のような立場の人間かもしれない。
というか、私は知っている。神経質そうで、眼鏡をかけて、笑顔で嫌味を言う。ここまで条件が揃ったら答えは出たも同義。
────アダムは、執事キャラです。本当にありがとうございました。
だって前世の本で読んだことがある。『お嬢様、どこに目をつけていらっしゃるのですか?』だとか『お嬢様は本当に頭が空っぽでいらっしゃる』と言って、風変わりな趣向の女性たちの悲鳴をかっさらうのだ。私、知ってる。
そろそろ私がいる場所についてと、アダムの素性について(どうせ毒舌執事だろうけど!)教えてほしいのだが良いだろうか。別に期待はしてない。確信はしてるが。
というか、私、まだ寝巻姿なんですけど???
うら若き乙女が寝巻姿なんですけど???
「計算ではもうすぐ10になるはずですが、想定よりお小さくていらっしゃる。良いところ7.8の年頃でしょう。ふむ。しかし確かにアリア・サルージの面影はありますね」
サラリと笑顔で一言余計なアダムとやら。
未だ続く疲労で大した反応もとれず、私は半目になって失礼の権化であるアダムを見た。
久しぶりに生死をかけた全力疾走をしたせいで、筋肉痛になってしまった。全身が痛すぎる。
どうやらアダムは”閣下”の遣いらしい。
閣下とはまさに、公爵のことだろう。”雲の上の神様”のような人の遣いともなると、こんなに居丈高になるのか。おそれいる。
私は騎士の魂ともいえる剣を強奪……げふんげふん。もとい、ちょっとだけお借りして捕物はここだとお知らせしてあげたのだ。
私はそのまま気を失ってしまったが、どうやら助かったらしい。強そうな見た目をしていた騎士を選んで正解だった。先見の明がある。さすが天才ヒロイン。
そんなこんなで私がこの豪華なベッドで横になっているのも公爵の采配だろうか。
みんなはどうなったのだろう。あのヤンデレ野郎は。ユーリは無事だろうか。
いろいろと質問したいが、まだアダムのターンらしく口を挟めない。
「でも」
アダムはぐっと距離を縮めると、私の顔を覗き込んできた。
私の身体の上に影が落ちる。
「どことなく、ほのかに、しいていえば」
先ほどまで控えめに微笑みながら嫌味と毒を吐いていたはずなのに、細い目から温度のない瞳がこちらを見下ろしていた。
「閣下のお姉様に面差しが似ていないこともない」
ごくり、と喉が鳴る。
「……隠し味程度に」
「つまり似てないってことじゃない!」
この嫌味眼鏡が!と言いそうになったが、ぐっと堪える。咄嗟にちょっとだけ言い返してしまったのはご愛嬌。この口が、勝手に!
誤魔化すようにテヘヘっと照れたようにはにかんでキュルリンと上目遣いをしてみたが、またあの笑っていない眼がこちらを見ていた。
「おや、才女だと調査書にはありましたが教養はそこまでですねぇ」
この嫌味眼鏡がヨォ!(二度目の反抗)
顔はキュルンを維持し、ぐぬぬと布団の中で拳を固くしていると溜息とともに「先が思いやられる」とアダムは呟いた。
先があるのか?私とアダムの関係に?いや、この場合は私と公爵家になるのか???
あの、と口を挟む。
アダムの神経質そうな眉毛がピクリと上がるが、ここで怯む私ではない。
ヒロインは物怖じしないと相場は決まっている!
「私はこれからどうなるのでしょうか……」
思ったより弱弱しい声になってしまった私に、アダムはまた値踏みするような視線を流した。
「あなたには、魔力がある」
間違いありませんね?と聞かれたが、その答えがどちらに転ぶかわからない緊張感があるというのに『そうです、私には魔力があります!ズバァーン!』なんて言える人間なんているだろうか。いや、いない。
ちなみに、ズバァーン!は勢いと意気込みを強調する効果音である。
「そして、それを巧みに操ると。見た、騎士がいましてね」
「見!?そ、その強そうな騎士はユーググッ!!」
情報が渋滞している!
魔術を操る件まで把握されているという驚きと、アダムから出てきた”騎士”という単語への反応がぶつかり合って身体が驚いたのか、喉がゴホゴホと咳き込み止まらない。
貴族令嬢らしからぬ所作にアダムの視線は冷たい。さすが毒舌執事。自分のキャラに忠実である。
「ハァ。私は心配です。こんな眉唾な話のために閣下のそばを離れるなんて」
アダムは眺めの溜息をつきながら水を口元まで近づけてくれた。遅いぞ。
「さて、早速ですが魔術を見せてください。さっさと帰りたい」
まるで私が何かをお願いしているかのような言いぐさである。だが、ここでやらないわけにはいかない。ユーリの無事を確認していないのだから。
……基礎、基礎にしよう。小さく、ショボイやつ。”魔術が使えた”というだけ伝わればいいのだから。ここで圧倒的な力を見せつけてアダムを土下座させ、完全服従させるのも楽しそうだが、変に利用出来ると思われては困る。また魔術師をやるほどの魔力量があるわけでもないし。
アダムと視線を合わせ、胸の辺りをポンポンと示し教えてあげる。
私のジェスチャーで気付いたのか、自分の胸辺りにサッと手を当てた。思った感触が無かったのか、わずかに視線をジャケットに流し、ふむと小さく息を吐いた。
「……なるほど」
アダムは手を差し出した。消したものを返せと。
なに!?私の自慢の銀の記章が無くなっているぞ!?すごーい!だとか、そういうわかりやすい反応を見せてもらえないと。やりがいがないというものだ。
やれやれと両手を身体の前に差し出す。
その両手の上には何もなく、またアダムの眉はピクリと動いた。どうやら無くなると困るものだったらしい。
アダムの視線が注がれた両手を返し、握る。
それをアダムの方へ少し揺らし、ニッコリと煽っ……ごほん。笑顔を向けた。
「ふざけてないで返しなさい。右です」
ピキピキと聞こえてきそうなほど額に筋が浮かんでいる。子ども相手にそこまで怒らないでほしい。これはお望みの”余興”なのだから。
右手をくるりと再び返し、手をひらく。そこにはなにもない。
「ユーリは、私と一緒にいた男の子は無事なの?」
「……消したものを私に返したら、教えてあげましょう。左です」
左手をくるりと返し、見せてあげる。何もない手を。
「私のふざけた遊びに付き合ってくれるぐらい、大切なものなんですね」
ピンッと張った空気の中、私とアダムは睨みあう。
私も男爵家で学んだのだ。貴族のやり方というものを。
アダムは装飾の類を身に着けていなかった。しかし仕立ての良いスーツを隙なく整え、一つだけ胸元で誇らしげに輝いていた銀の記章が、アダムの身分を示していた。
それがアダムの大切なものだというのならば。遠慮なく、交渉材料にさせていただこう。
また、あの手だ。
母さん、怖かったよ。もうやだよ。
今度はポロリと弱音が出た。誰かに聞いてほしかったのかもしれないし、やっぱり母さんに言いたくてしょうがなかったのかもしれない。
もっと小さかった時のように抱き寄せて、大丈夫だよって笑ってほしかったのかもしれない。
ひんひんと泣きながら、必死に母さんに助けを求めた。
すごく痛かった。つらかった。ユーリにも嫌われちゃった。誰も優しくない。
抱えていた荷物をおろすたび、私を撫でる指が遅くなる。
みんな私のこと邪魔だって。
────帰りたいよ。
そう言ってみて、やっぱりちょっと違うなと口を曲げる。
ううん、嘘。優しい人もいるし、たのしかったし、さみしくなかった……時も、あった。
でも、でも。色んな気持ちがあって言葉にならない。
悔しくて泣いていたみたいだ。
涙が耳に流れてかゆい。
母さんの指に涙がついてしまったようで、頬の上で伸びてしまった涙の跡がスースーする。
「────ごめんね」
その声を聞いて、夢から醒めた気分だった。
あぁ、この手は母さんじゃないんだと気付いたから。
******
「本当に閣下の御子なんですかねぇ」
そう言いながらアダムと名乗る青年は、ベッドに沈んだままの私を無遠慮にジロジロと縦横斜めから見ては溜息をついている。ちなみに5回は溜息をついて、眼鏡を磨いてはこちらに視線をやる。これ見よがしに。嫌味な男だ。
アダムは神経質そうな顔つきで細い眼鏡をかけている。濃灰色の髪を撫でつけ、所作は洗練されている。察するに、執事のような立場の人間かもしれない。
というか、私は知っている。神経質そうで、眼鏡をかけて、笑顔で嫌味を言う。ここまで条件が揃ったら答えは出たも同義。
────アダムは、執事キャラです。本当にありがとうございました。
だって前世の本で読んだことがある。『お嬢様、どこに目をつけていらっしゃるのですか?』だとか『お嬢様は本当に頭が空っぽでいらっしゃる』と言って、風変わりな趣向の女性たちの悲鳴をかっさらうのだ。私、知ってる。
そろそろ私がいる場所についてと、アダムの素性について(どうせ毒舌執事だろうけど!)教えてほしいのだが良いだろうか。別に期待はしてない。確信はしてるが。
というか、私、まだ寝巻姿なんですけど???
うら若き乙女が寝巻姿なんですけど???
「計算ではもうすぐ10になるはずですが、想定よりお小さくていらっしゃる。良いところ7.8の年頃でしょう。ふむ。しかし確かにアリア・サルージの面影はありますね」
サラリと笑顔で一言余計なアダムとやら。
未だ続く疲労で大した反応もとれず、私は半目になって失礼の権化であるアダムを見た。
久しぶりに生死をかけた全力疾走をしたせいで、筋肉痛になってしまった。全身が痛すぎる。
どうやらアダムは”閣下”の遣いらしい。
閣下とはまさに、公爵のことだろう。”雲の上の神様”のような人の遣いともなると、こんなに居丈高になるのか。おそれいる。
私は騎士の魂ともいえる剣を強奪……げふんげふん。もとい、ちょっとだけお借りして捕物はここだとお知らせしてあげたのだ。
私はそのまま気を失ってしまったが、どうやら助かったらしい。強そうな見た目をしていた騎士を選んで正解だった。先見の明がある。さすが天才ヒロイン。
そんなこんなで私がこの豪華なベッドで横になっているのも公爵の采配だろうか。
みんなはどうなったのだろう。あのヤンデレ野郎は。ユーリは無事だろうか。
いろいろと質問したいが、まだアダムのターンらしく口を挟めない。
「でも」
アダムはぐっと距離を縮めると、私の顔を覗き込んできた。
私の身体の上に影が落ちる。
「どことなく、ほのかに、しいていえば」
先ほどまで控えめに微笑みながら嫌味と毒を吐いていたはずなのに、細い目から温度のない瞳がこちらを見下ろしていた。
「閣下のお姉様に面差しが似ていないこともない」
ごくり、と喉が鳴る。
「……隠し味程度に」
「つまり似てないってことじゃない!」
この嫌味眼鏡が!と言いそうになったが、ぐっと堪える。咄嗟にちょっとだけ言い返してしまったのはご愛嬌。この口が、勝手に!
誤魔化すようにテヘヘっと照れたようにはにかんでキュルリンと上目遣いをしてみたが、またあの笑っていない眼がこちらを見ていた。
「おや、才女だと調査書にはありましたが教養はそこまでですねぇ」
この嫌味眼鏡がヨォ!(二度目の反抗)
顔はキュルンを維持し、ぐぬぬと布団の中で拳を固くしていると溜息とともに「先が思いやられる」とアダムは呟いた。
先があるのか?私とアダムの関係に?いや、この場合は私と公爵家になるのか???
あの、と口を挟む。
アダムの神経質そうな眉毛がピクリと上がるが、ここで怯む私ではない。
ヒロインは物怖じしないと相場は決まっている!
「私はこれからどうなるのでしょうか……」
思ったより弱弱しい声になってしまった私に、アダムはまた値踏みするような視線を流した。
「あなたには、魔力がある」
間違いありませんね?と聞かれたが、その答えがどちらに転ぶかわからない緊張感があるというのに『そうです、私には魔力があります!ズバァーン!』なんて言える人間なんているだろうか。いや、いない。
ちなみに、ズバァーン!は勢いと意気込みを強調する効果音である。
「そして、それを巧みに操ると。見た、騎士がいましてね」
「見!?そ、その強そうな騎士はユーググッ!!」
情報が渋滞している!
魔術を操る件まで把握されているという驚きと、アダムから出てきた”騎士”という単語への反応がぶつかり合って身体が驚いたのか、喉がゴホゴホと咳き込み止まらない。
貴族令嬢らしからぬ所作にアダムの視線は冷たい。さすが毒舌執事。自分のキャラに忠実である。
「ハァ。私は心配です。こんな眉唾な話のために閣下のそばを離れるなんて」
アダムは眺めの溜息をつきながら水を口元まで近づけてくれた。遅いぞ。
「さて、早速ですが魔術を見せてください。さっさと帰りたい」
まるで私が何かをお願いしているかのような言いぐさである。だが、ここでやらないわけにはいかない。ユーリの無事を確認していないのだから。
……基礎、基礎にしよう。小さく、ショボイやつ。”魔術が使えた”というだけ伝わればいいのだから。ここで圧倒的な力を見せつけてアダムを土下座させ、完全服従させるのも楽しそうだが、変に利用出来ると思われては困る。また魔術師をやるほどの魔力量があるわけでもないし。
アダムと視線を合わせ、胸の辺りをポンポンと示し教えてあげる。
私のジェスチャーで気付いたのか、自分の胸辺りにサッと手を当てた。思った感触が無かったのか、わずかに視線をジャケットに流し、ふむと小さく息を吐いた。
「……なるほど」
アダムは手を差し出した。消したものを返せと。
なに!?私の自慢の銀の記章が無くなっているぞ!?すごーい!だとか、そういうわかりやすい反応を見せてもらえないと。やりがいがないというものだ。
やれやれと両手を身体の前に差し出す。
その両手の上には何もなく、またアダムの眉はピクリと動いた。どうやら無くなると困るものだったらしい。
アダムの視線が注がれた両手を返し、握る。
それをアダムの方へ少し揺らし、ニッコリと煽っ……ごほん。笑顔を向けた。
「ふざけてないで返しなさい。右です」
ピキピキと聞こえてきそうなほど額に筋が浮かんでいる。子ども相手にそこまで怒らないでほしい。これはお望みの”余興”なのだから。
右手をくるりと再び返し、手をひらく。そこにはなにもない。
「ユーリは、私と一緒にいた男の子は無事なの?」
「……消したものを私に返したら、教えてあげましょう。左です」
左手をくるりと返し、見せてあげる。何もない手を。
「私のふざけた遊びに付き合ってくれるぐらい、大切なものなんですね」
ピンッと張った空気の中、私とアダムは睨みあう。
私も男爵家で学んだのだ。貴族のやり方というものを。
アダムは装飾の類を身に着けていなかった。しかし仕立ての良いスーツを隙なく整え、一つだけ胸元で誇らしげに輝いていた銀の記章が、アダムの身分を示していた。
それがアダムの大切なものだというのならば。遠慮なく、交渉材料にさせていただこう。
0
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪役令嬢は反省しない!
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢リディス・アマリア・フォンテーヌは18歳の時に婚約者である王太子に婚約破棄を告げられる。その後馬車が事故に遭い、気づいたら神様を名乗る少年に16歳まで時を戻されていた。
性格を変えてまで王太子に気に入られようとは思わない。同じことを繰り返すのも馬鹿らしい。それならいっそ魔界で頂点に君臨し全ての国を支配下に置くというのが、良いかもしれない。リディスは決意する。魔界の皇子を私の美貌で虜にしてやろうと。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
王宮勤めにも色々ありまして
あとさん♪
恋愛
スカーレット・フォン・ファルケは王太子の婚約者の専属護衛の近衛騎士だ。
そんな彼女の元婚約者が、園遊会で見知らぬ女性に絡んでる·····?
おいおい、と思っていたら彼女の護衛対象である公爵令嬢が自らあの馬鹿野郎に近づいて·····
危険です!私の後ろに!
·····あ、あれぇ?
※シャティエル王国シリーズ2作目!
※拙作『相互理解は難しい(略)』の2人が出ます。
※小説家になろうにも投稿しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】おしどり夫婦と呼ばれる二人
通木遼平
恋愛
アルディモア王国国王の孫娘、隣国の王女でもあるアルティナはアルディモアの騎士で公爵子息であるギディオンと結婚した。政略結婚の多いアルディモアで、二人は仲睦まじく、おしどり夫婦と呼ばれている。
が、二人の心の内はそうでもなく……。
※他サイトでも掲載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】伯爵の愛は狂い咲く
白雨 音
恋愛
十八歳になったアリシアは、兄の友人男爵子息のエリックに告白され、婚約した。
実家の商家を手伝い、友人にも恵まれ、アリシアの人生は充実し、順風満帆だった。
だが、町のカーニバルの夜、それを脅かす出来事が起こった。
仮面の男が「見つけた、エリーズ!」と、アリシアに熱く口付けたのだ!
そこから、アリシアの運命の歯車は狂い始めていく。
両親からエリックとの婚約を解消し、年の離れた伯爵に嫁ぐ様に勧められてしまう。
「結婚は愛した人とします!」と抗うアリシアだが、運命は彼女を嘲笑い、
その渦に巻き込んでいくのだった…
アリシアを恋人の生まれ変わりと信じる伯爵の執愛。
異世界恋愛、短編:本編(アリシア視点)前日譚(ユーグ視点)
《完結しました》
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】傷跡に咲く薔薇の令嬢は、辺境伯の優しい手に救われる。
朝日みらい
恋愛
セリーヌ・アルヴィスは完璧な貴婦人として社交界で輝いていたが、ある晩、馬車で帰宅途中に盗賊に襲われ、顔に深い傷を負う。
傷が癒えた後、婚約者アルトゥールに再会するも、彼は彼女の外見の変化を理由に婚約を破棄する。
家族も彼女を冷遇し、かつての華やかな生活は一転し、孤独と疎外感に包まれる。
最終的に、家族に決められた新たな婚約相手は、社交界で「醜い」と噂されるラウル・ヴァレールだった―――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
拝啓、大切なあなたへ
茂栖 もす
恋愛
それはある日のこと、絶望の底にいたトゥラウム宛てに一通の手紙が届いた。
差出人はエリア。突然、別れを告げた恋人だった。
そこには、衝撃的な事実が書かれていて───
手紙を受け取った瞬間から、トゥラウムとエリアの終わってしまったはずの恋が再び動き始めた。
これは、一通の手紙から始まる物語。【再会】をテーマにした短編で、5話で完結です。
※以前、別PNで、小説家になろう様に投稿したものですが、今回、アルファポリス様用に加筆修正して投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】みそっかす転生王女の婚活
佐倉えび
恋愛
私は幼い頃の言動から変わり者と蔑まれ、他国からも自国からも結婚の申し込みのない、みそっかす王女と呼ばれている。旨味のない小国の第二王女であり、見目もイマイチな上にすでに十九歳という王女としては行き遅れ。残り物感が半端ない。自分のことながらペットショップで売れ残っている仔犬という名の成犬を見たときのような気分になる。
兄はそんな私を厄介払いとばかりに嫁がせようと、今日も婚活パーティーを主催する(適当に)
もう、この国での婚活なんて無理じゃないのかと思い始めたとき、私の目の前に現れたのは――
※小説家になろう様でも掲載しています。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる