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うちの子は素直ですか?
うちの子は素直ですか? 4
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仕組まれたお隣さん問題はあったけれども、満を持して始まった新生活☆
いっけなーい☆朝ごはんを買い忘れちゃった!
──「みほちゃん、朝ごはん出来たよ。起きて」
あっ☆たいへんっ。テレビの配線がどれがどれだかわからない!
──「みほちゃん、Wi-Fiのパスワード送ったの見た? 設定しようか? あとテレビとレコーダーの設定終わったよ。ネット配信サービス設定も完了。みほちゃんが好きそうなやつ見つけたから、後で一緒に見よう!」
そして現在。引っ越し二日目の朝。家具類の設置、開封作業はすでに終わり、段ボールまでまとめて片付けられている。予定では生活しながら片付けして、一月以内に段ボールを引き取ってもらおうなんて考えていたっていうのに、二日目にしてなっちゃんに寄り掛かかりながら映画を見ている。
昨日、引っ越し初日。新居の記念すべきファーストデイ。創世記で言えば神が「光があれ」と言ったことで世界に光がさし、光と闇の区別ができたスペシャルな一日目である。
なっちゃんがお隣だった衝撃と混沌のまま、引っ越し業者による搬入が始まったことで本件はうやむやになった。搬入が終わった後、引っ越しといえば蕎麦ということで近くのスーパーまで一緒に散策に出掛けたり、食べてお風呂に入って、なんだか疲れたからとすぐ寝落ちてしまって……
創世記で言えば空が造られ、水は空の上と下とに分かれた日である二日目。
なっちゃんに起こされて、なっちゃんが用意した朝ごはんを食べて。今、二人で映画を見ている。
おかしい。世界が創られるのにも七日かかるっていうのに、二日目にはリラックスエンジョイしている。大して何もしていないのに新世界(新居)が出来てしまった。
うーん、と頭を傾けるとなっちゃんはソファーにかかっていたブランケットを膝にかけてくれた。そうじゃないけどありがとう。
あっ……れぇー……?
快適だな……?
どうやらこの世には、神田さんの沼以外にも、なっちゃんの沼もあったらしい。完全に両足首を突っ込んでしまっている気がする。こんなに甘えた生活に慣らされて、急なトラブルで使い物にならなくなったらどうしてくれるんだ。恐ろしい。もしかして、腑抜けにしてやり込めようとしているんじゃないでしょうね?!
「この世はサバイバルとはよく言ったものね……食うか、食われるか…」
「え、これ恋愛モノじゃなかった?」
なっちゃんが真剣に見ていたテレビの中では、海外の大物スターが熱烈なキスをぶちかましていた。
──また、おかしいと思ったことに気付いてしまった。
なっちゃんと再会したと言うのに、まだキスをしていないのだ。おかしいぞ。今までの流れなら、隙あらばキスして、暇さえあったらキスをしてきたのに……。
バッとなっちゃんの顔を見ると
「ん?」
と、とても穏やかな顔だった。まるで夏の軽井沢(木漏れ日の別荘)のように、どこにもいやらしい色は無い。おかしいと思う私の方が変態だとでもいうのだろうか(被害妄想)それとも、これも沼へ引きずり込むテクニックなのだろうか(疑心暗鬼)
じーっ、と見つめていても照れた顔をするだけでちっともキスをしようとしてこない。こんな時だけ鈍くなるなんてあざと可愛すぎる!!
「キス、しないの?」
「んん!?」
驚いたように一瞬で顔を赤くする、なっちゃん。かわいい。
「そういえばまだしてないなーって」
「……あ、うん、そうだ、ね」
赤い顔を上に向けて落ち着かせるように、なっちゃんはフーッと息を吐いた。目の前に白い首が晒されたので、その首にツーッと舌を這わせたのは、しょうがない。
「……っ」
なっちゃんの体がビクンと跳ねた。かわいい。
そのまま鎖骨に舌を這わせ、たまに唇で食む。音が出るように。その音を聞いて耳からも恥ずかしがればいい。
「ちょ、みほ、ちゃん……!」
部屋着の裾から手を入れ、腹筋を指でなぞる。
ゆっくり、ゆっくりと上になぞり上げ、突起を探し当てた。
「……ココ」
「うん?」
「たくさん触ってると、男の人も気持ち良くなるらしいよ?」
人差し指で円を描くように軽く撫でる。
「くすぐ……ったいよ……っ」
「ふふ、かわいい」
鎖骨から首に唇を戻し、顎に一つキスを落とす。
やっと顔を離すと熱に浮かされたように、なっちゃんは色を含んだ目でこちらを見た。
なっちゃんの顔がゆっくりと私に近づいた
──テロリン♪テロリン♪テロリン♪
「……ごめん。電話」
空気を読まない電話だけど、ある意味おいしい。
淫靡な空気を止めたスマホの画面を見ると、神田さんだった。神田さんから電話とは珍しい。何かあったのかもしれない。と、よく考えもせずに電話に出た。
「はい。もしもし」
『あぁ海帆ちゃん? 今、大丈夫?」
「ええ。大丈夫です……けど……っ』
後ろから伸びて来た大きい手のひらが服の中に侵入し、ブラを引き下ろしたことで言葉が不自然に途切れてしまう。
後ろに振り向き手の持ち主に抗議すると、なっちゃんは私の洋服を持ち上げ露出した胸に顔を寄せた。止める間も無く、胸に柔らかい感触のものが触れた。ソレは胸を下からなぞり上げると、敏感な突起を捕らえた。
「……っ」
『海帆ちゃん? ダメならかけ直すよ』
声が漏れないように口を抑えてしまって返事が出来ない。舌が突起を舐め上げるたび、気持ちよさに頭がクラクラしてしまう。
「……ふ、っ」
『……海帆ちゃん?』
もうだめだと過った時にスマホをスイッと抜き取ったなっちゃんは
「──今、取り込み中なので切りますね」
と、電話を切ったのだ。
「そ、それじゃあ何してるかバレちゃうじゃない!!」
「えー? わかるかなぁ?」
なっちゃんは天使の微笑みでスマホを机の上に置き、また胸まで戻って来た。
「わかる!!」
「こんな風に、してるって?」
「んっ……、ダメ、……は、ぁっ」
また、なっちゃんに気持ちよくされてしまうのであった。
そういえば、服の上からって約束じゃ無かった?
あれ?
いっけなーい☆朝ごはんを買い忘れちゃった!
──「みほちゃん、朝ごはん出来たよ。起きて」
あっ☆たいへんっ。テレビの配線がどれがどれだかわからない!
──「みほちゃん、Wi-Fiのパスワード送ったの見た? 設定しようか? あとテレビとレコーダーの設定終わったよ。ネット配信サービス設定も完了。みほちゃんが好きそうなやつ見つけたから、後で一緒に見よう!」
そして現在。引っ越し二日目の朝。家具類の設置、開封作業はすでに終わり、段ボールまでまとめて片付けられている。予定では生活しながら片付けして、一月以内に段ボールを引き取ってもらおうなんて考えていたっていうのに、二日目にしてなっちゃんに寄り掛かかりながら映画を見ている。
昨日、引っ越し初日。新居の記念すべきファーストデイ。創世記で言えば神が「光があれ」と言ったことで世界に光がさし、光と闇の区別ができたスペシャルな一日目である。
なっちゃんがお隣だった衝撃と混沌のまま、引っ越し業者による搬入が始まったことで本件はうやむやになった。搬入が終わった後、引っ越しといえば蕎麦ということで近くのスーパーまで一緒に散策に出掛けたり、食べてお風呂に入って、なんだか疲れたからとすぐ寝落ちてしまって……
創世記で言えば空が造られ、水は空の上と下とに分かれた日である二日目。
なっちゃんに起こされて、なっちゃんが用意した朝ごはんを食べて。今、二人で映画を見ている。
おかしい。世界が創られるのにも七日かかるっていうのに、二日目にはリラックスエンジョイしている。大して何もしていないのに新世界(新居)が出来てしまった。
うーん、と頭を傾けるとなっちゃんはソファーにかかっていたブランケットを膝にかけてくれた。そうじゃないけどありがとう。
あっ……れぇー……?
快適だな……?
どうやらこの世には、神田さんの沼以外にも、なっちゃんの沼もあったらしい。完全に両足首を突っ込んでしまっている気がする。こんなに甘えた生活に慣らされて、急なトラブルで使い物にならなくなったらどうしてくれるんだ。恐ろしい。もしかして、腑抜けにしてやり込めようとしているんじゃないでしょうね?!
「この世はサバイバルとはよく言ったものね……食うか、食われるか…」
「え、これ恋愛モノじゃなかった?」
なっちゃんが真剣に見ていたテレビの中では、海外の大物スターが熱烈なキスをぶちかましていた。
──また、おかしいと思ったことに気付いてしまった。
なっちゃんと再会したと言うのに、まだキスをしていないのだ。おかしいぞ。今までの流れなら、隙あらばキスして、暇さえあったらキスをしてきたのに……。
バッとなっちゃんの顔を見ると
「ん?」
と、とても穏やかな顔だった。まるで夏の軽井沢(木漏れ日の別荘)のように、どこにもいやらしい色は無い。おかしいと思う私の方が変態だとでもいうのだろうか(被害妄想)それとも、これも沼へ引きずり込むテクニックなのだろうか(疑心暗鬼)
じーっ、と見つめていても照れた顔をするだけでちっともキスをしようとしてこない。こんな時だけ鈍くなるなんてあざと可愛すぎる!!
「キス、しないの?」
「んん!?」
驚いたように一瞬で顔を赤くする、なっちゃん。かわいい。
「そういえばまだしてないなーって」
「……あ、うん、そうだ、ね」
赤い顔を上に向けて落ち着かせるように、なっちゃんはフーッと息を吐いた。目の前に白い首が晒されたので、その首にツーッと舌を這わせたのは、しょうがない。
「……っ」
なっちゃんの体がビクンと跳ねた。かわいい。
そのまま鎖骨に舌を這わせ、たまに唇で食む。音が出るように。その音を聞いて耳からも恥ずかしがればいい。
「ちょ、みほ、ちゃん……!」
部屋着の裾から手を入れ、腹筋を指でなぞる。
ゆっくり、ゆっくりと上になぞり上げ、突起を探し当てた。
「……ココ」
「うん?」
「たくさん触ってると、男の人も気持ち良くなるらしいよ?」
人差し指で円を描くように軽く撫でる。
「くすぐ……ったいよ……っ」
「ふふ、かわいい」
鎖骨から首に唇を戻し、顎に一つキスを落とす。
やっと顔を離すと熱に浮かされたように、なっちゃんは色を含んだ目でこちらを見た。
なっちゃんの顔がゆっくりと私に近づいた
──テロリン♪テロリン♪テロリン♪
「……ごめん。電話」
空気を読まない電話だけど、ある意味おいしい。
淫靡な空気を止めたスマホの画面を見ると、神田さんだった。神田さんから電話とは珍しい。何かあったのかもしれない。と、よく考えもせずに電話に出た。
「はい。もしもし」
『あぁ海帆ちゃん? 今、大丈夫?」
「ええ。大丈夫です……けど……っ』
後ろから伸びて来た大きい手のひらが服の中に侵入し、ブラを引き下ろしたことで言葉が不自然に途切れてしまう。
後ろに振り向き手の持ち主に抗議すると、なっちゃんは私の洋服を持ち上げ露出した胸に顔を寄せた。止める間も無く、胸に柔らかい感触のものが触れた。ソレは胸を下からなぞり上げると、敏感な突起を捕らえた。
「……っ」
『海帆ちゃん? ダメならかけ直すよ』
声が漏れないように口を抑えてしまって返事が出来ない。舌が突起を舐め上げるたび、気持ちよさに頭がクラクラしてしまう。
「……ふ、っ」
『……海帆ちゃん?』
もうだめだと過った時にスマホをスイッと抜き取ったなっちゃんは
「──今、取り込み中なので切りますね」
と、電話を切ったのだ。
「そ、それじゃあ何してるかバレちゃうじゃない!!」
「えー? わかるかなぁ?」
なっちゃんは天使の微笑みでスマホを机の上に置き、また胸まで戻って来た。
「わかる!!」
「こんな風に、してるって?」
「んっ……、ダメ、……は、ぁっ」
また、なっちゃんに気持ちよくされてしまうのであった。
そういえば、服の上からって約束じゃ無かった?
あれ?
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