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いざ、交換の時
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二人の決心のついたまなざしを見て、『わかった。いやわかってたけどな。じゃあやるぞ。』そう告げたあと、すぐにこう続けた。『どう?』………ん?主が何を言っているのか分からない二人も、自分の視点がずれていることに気付き、お互いの顔を見合わせる。
「え、えー、えっと。お前…大地だよな。ということは…」「お前も裕介だな、、、、ということは俺は…うそー。」二人は顔を見合わせ、そろってその場にうずくまる。『変わったろ??ほら、感想は?これからはその人間として生きていく。ルールは覚えてるよな?じゃあ私は、これで。』そう告げ、消えようとする主を裕介が留めようとする。
「いや、いやいや!ちょっと。もうちょっとなにかあるでしょう??なんのアクションもなかったじゃないですか!」裕介に大地も続く。「そうだよ!人生の一大事の覚悟で来てるのに、そんな一瞬でノーアクションで。もうちょっとじわじわっと、変わる描写とかあるでしょ、普通。」するとけだるそうな声で主が答える。『だって、何もないよ、、、?特に呪文とかいらないし、私が願えばそりゃ、一瞬で事は終わるよ。こう見えてすごい力があるから、私。』どうやら主はもうやることを終えたので祠の中に戻りたいようだ。
改めて地面に膝をついたままお互いを見合う二人は、やがてゆっくりと自分の体を確認し始めた。「たしかに、、大地になってるわ、俺。髪も、よくこんな長い髪でいられるなお前。邪魔だわ。」裕介が元は大地のものだった髪を触りながらつぶやいた。大地(現 裕介)は、ショートミディアムの髪型だ。「お前は……そうか、眼が悪いってこんな感じなんだな…眼鏡も目頭に違和感感じるわ。」今度は裕介(現 大地)が、眼鏡を触りながらつぶやく。ちなみに裕介(現 大地)はショートカットである。
『もう…、、、いいかな、私。帰っても。』主がそう言うので裕介も大地もうなづいた。特に聞きたいこともない。もうどうせ元には戻れないのだから。すると主を模した煙は、すっと祠の中に戻っていった。「オッケー…ここからだな、大変なのは。帰ってから他人と会う時も自分はもう大地なんだと、受け入れて行動しなくちゃならない。」裕介が大地の目を見て言う。やはりなれない。自分に向ってしゃべっているのだから。大地も小さくうなづくと、二人は立ち上がり、祠に小さく礼をした。
『がんばれよ。』祠から声がした。なんだ、出てこなくてもしゃべれるんじゃないか……。二人はそう思いながら、ゆっくりと元来た道を戻っていった。
「え、えー、えっと。お前…大地だよな。ということは…」「お前も裕介だな、、、、ということは俺は…うそー。」二人は顔を見合わせ、そろってその場にうずくまる。『変わったろ??ほら、感想は?これからはその人間として生きていく。ルールは覚えてるよな?じゃあ私は、これで。』そう告げ、消えようとする主を裕介が留めようとする。
「いや、いやいや!ちょっと。もうちょっとなにかあるでしょう??なんのアクションもなかったじゃないですか!」裕介に大地も続く。「そうだよ!人生の一大事の覚悟で来てるのに、そんな一瞬でノーアクションで。もうちょっとじわじわっと、変わる描写とかあるでしょ、普通。」するとけだるそうな声で主が答える。『だって、何もないよ、、、?特に呪文とかいらないし、私が願えばそりゃ、一瞬で事は終わるよ。こう見えてすごい力があるから、私。』どうやら主はもうやることを終えたので祠の中に戻りたいようだ。
改めて地面に膝をついたままお互いを見合う二人は、やがてゆっくりと自分の体を確認し始めた。「たしかに、、大地になってるわ、俺。髪も、よくこんな長い髪でいられるなお前。邪魔だわ。」裕介が元は大地のものだった髪を触りながらつぶやいた。大地(現 裕介)は、ショートミディアムの髪型だ。「お前は……そうか、眼が悪いってこんな感じなんだな…眼鏡も目頭に違和感感じるわ。」今度は裕介(現 大地)が、眼鏡を触りながらつぶやく。ちなみに裕介(現 大地)はショートカットである。
『もう…、、、いいかな、私。帰っても。』主がそう言うので裕介も大地もうなづいた。特に聞きたいこともない。もうどうせ元には戻れないのだから。すると主を模した煙は、すっと祠の中に戻っていった。「オッケー…ここからだな、大変なのは。帰ってから他人と会う時も自分はもう大地なんだと、受け入れて行動しなくちゃならない。」裕介が大地の目を見て言う。やはりなれない。自分に向ってしゃべっているのだから。大地も小さくうなづくと、二人は立ち上がり、祠に小さく礼をした。
『がんばれよ。』祠から声がした。なんだ、出てこなくてもしゃべれるんじゃないか……。二人はそう思いながら、ゆっくりと元来た道を戻っていった。
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