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出会い編
その手の中 3 ※
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はぁ、と熱っぽい息を逃さないように喰らわれる。
汗ばんだ素肌が重ねられて心地がいい。射精で得られる多幸感は一瞬でも、抱きしめられている安心感は持続する。
少しだけぼんやりとしたカイルの胸元をアルフレートの舌が這う。くすぐったい、ってと文句を言おうとしたのに、段々と心地よくなってもう、文句が言えない。
カイルの身体中が弛緩して行くのを感じ取ったのか、アルフレートの指が、まだ柔らかいカイルの後ろに伸びる。
「あ、まっーーそこ、またっ」
「我慢しろ。慣らしておいた方が後が楽だ。お前も、私も」
一度達した体はアルフレートの指の動きを覚えていて期待とともに簡単に快感を拾う。
胸元へのねっとりとした愛撫と下肢への刺激に余裕なくアルフレートにしがみつくしか出来ない。再び高められて、あっさりと達してしまう。
「気持ちよさそうだな」
「……っ、アルフが!」
意地悪な言い方に、あんたのせいだろと言い返しそうになり、さすがにそれは墓穴を掘るだけだと気付いてカイルは耳まで赤くなりながら呻いた。
「私が上手なのがよくないか?」
「……知るかよ、ばか……!……ん、あっ!」
アルフレートが指をずるりと引き抜いて、自身の前をくつろげる。
もうすでに兆したアルフレートの性器を見てしまって、カイルは急に逃げ腰になった。ずり、と逃げようとするが、腕を掴まれる。
「むり、だ。そんなの入るわけない」
「いまさら逃げるな」
「だけど、むり……」
「……急に、ひどくはしないから。……どうしても嫌か?」
なだめるように頬を撫でられて口付けられる。
優しく指が首筋から肩を撫でて脇腹に至りカイルの勃ちあがった物に手をかける。
優しく触れられるとそれだけで全部許してしまう。
指先で触れられるたび甘く痺れて行く。
「いや、じゃない……」
「こっちに、集中していろ」
缶からすくったクリームで前も濡らされて上下にぐちゅぐちゅにされて、カイルはやり場のない熱に脚で空を蹴って、足指をぎゅっと握り込んだ。
硬く張り詰めたものが、柔らかくなったカイルの後孔にあてがわれる。
「あ、う」
「カイル、私の首に手を回せ。しがみついていい。爪を立ててもいいぞ」
カイルがコクリと頷いてアルフレートの首にかじりついたのを合図に、ズっとアルフレートが腰を進める。指とは比べ物にならないほどの質量が与える異物感に、カイルはくぐもった悲鳴をあげてアルフレートにしがみついた。
「あっ、あっ、―――う、く……っアルフ、むり、くるし……いたぃ…」
「まだ少しも入ってないぞ?……少し、このままでいるから、息をゆっくり吐いて。そう。いい子だな」
「むり、おっき、ぃ」
はーはー、と息を短く吐いて気を散らすカイルの睦言に似た悲鳴にこそ煽られてアルフレートのソレが余計に硬くなるのだと、カイルは気付かない。
痛みと圧迫感とーー同時に湧き上がるむずむずとした何かがくるのを、いやだいやだとアルフレートの与えるものを嫌がってむずがるくせに、必死に救いを求めて引き寄せる。
「カイル、カイルーー痛むか?怖くないから、怯えるな」
「痛くない、けどーーへん。アルフの、おっきい、むり……あ、あ!」
「―――くっ」
指で触られて心地よかったソコにもっと太いものが当たる。
カイルの胎がきゅう、とアルフレートをしめつけて、アルフレートが低く呻いた。
「そんな目で見るなよ。カイル。我慢がきかなくなる」
「んっ、んっ、しるかよ、そんなーー。あっ」
体を強張らせたカイルを宥めるように指がカイルの前を執拗に弄び、舌が乳首を噛んで、舐める。
「舐められるのと噛まれるのはどちらが好きだ?――ああ、痛くないのが好きか」
じゅっ、とわざとらしい音を立てて乳首に吸いつかれる。
甘噛みと慰撫を繰り返されてカイルは緋色の髪をぎゅっと掴み、ナカも収縮させた。それにつられたように硬さを増したアルフレートがイイところを何度も突いて来る。
「あ、ああっ!」
やめてほしい、くすぐったい、苦しい。
なのに、もっと突いて、強くそこを押し付けて、握って、グチャグチャにしてほしい。アルフレートに満たしてほしい。
もっと。
胎の中を熱いものが動いて、その熱を逃したくなくて腰が動いてしまう。
もどかしげにアルフレートが呻いて互いの隙間を埋める。
「カイル」
「――あ、あ」
耳元で吐息のように名前を囁かれ、腰を揺さぶられる。
硬くなった性器が一瞬ずるりと抜かれ、カイルは喪失感に情けなく泣く。離れないでほしい。快感だけを煽って一人にしないでほしい。
首にかじりついてカイルはぐずぐずとし声で懇願した。はしたなく足をアルフレートの鍛えた下肢に絡みつけて引き寄せる。
「や、だーーやめない、で。ほしいっ」
「カイルっーー」
ごり、とその一点を深いグラインドでえぐられて、カイルは我を忘れて歓喜の声をあげた。
「あ、あああ!やっ、イくっーー」
「カイルーー好きだ」
「んっ、すき。俺も、すきーーああっ」
愛している、と。
口付けと共に注ぎ込まれてカイルは恍惚感とともに、腕の中にいる、愛しい男を抱きしめた。
汗ばんだ素肌が重ねられて心地がいい。射精で得られる多幸感は一瞬でも、抱きしめられている安心感は持続する。
少しだけぼんやりとしたカイルの胸元をアルフレートの舌が這う。くすぐったい、ってと文句を言おうとしたのに、段々と心地よくなってもう、文句が言えない。
カイルの身体中が弛緩して行くのを感じ取ったのか、アルフレートの指が、まだ柔らかいカイルの後ろに伸びる。
「あ、まっーーそこ、またっ」
「我慢しろ。慣らしておいた方が後が楽だ。お前も、私も」
一度達した体はアルフレートの指の動きを覚えていて期待とともに簡単に快感を拾う。
胸元へのねっとりとした愛撫と下肢への刺激に余裕なくアルフレートにしがみつくしか出来ない。再び高められて、あっさりと達してしまう。
「気持ちよさそうだな」
「……っ、アルフが!」
意地悪な言い方に、あんたのせいだろと言い返しそうになり、さすがにそれは墓穴を掘るだけだと気付いてカイルは耳まで赤くなりながら呻いた。
「私が上手なのがよくないか?」
「……知るかよ、ばか……!……ん、あっ!」
アルフレートが指をずるりと引き抜いて、自身の前をくつろげる。
もうすでに兆したアルフレートの性器を見てしまって、カイルは急に逃げ腰になった。ずり、と逃げようとするが、腕を掴まれる。
「むり、だ。そんなの入るわけない」
「いまさら逃げるな」
「だけど、むり……」
「……急に、ひどくはしないから。……どうしても嫌か?」
なだめるように頬を撫でられて口付けられる。
優しく指が首筋から肩を撫でて脇腹に至りカイルの勃ちあがった物に手をかける。
優しく触れられるとそれだけで全部許してしまう。
指先で触れられるたび甘く痺れて行く。
「いや、じゃない……」
「こっちに、集中していろ」
缶からすくったクリームで前も濡らされて上下にぐちゅぐちゅにされて、カイルはやり場のない熱に脚で空を蹴って、足指をぎゅっと握り込んだ。
硬く張り詰めたものが、柔らかくなったカイルの後孔にあてがわれる。
「あ、う」
「カイル、私の首に手を回せ。しがみついていい。爪を立ててもいいぞ」
カイルがコクリと頷いてアルフレートの首にかじりついたのを合図に、ズっとアルフレートが腰を進める。指とは比べ物にならないほどの質量が与える異物感に、カイルはくぐもった悲鳴をあげてアルフレートにしがみついた。
「あっ、あっ、―――う、く……っアルフ、むり、くるし……いたぃ…」
「まだ少しも入ってないぞ?……少し、このままでいるから、息をゆっくり吐いて。そう。いい子だな」
「むり、おっき、ぃ」
はーはー、と息を短く吐いて気を散らすカイルの睦言に似た悲鳴にこそ煽られてアルフレートのソレが余計に硬くなるのだと、カイルは気付かない。
痛みと圧迫感とーー同時に湧き上がるむずむずとした何かがくるのを、いやだいやだとアルフレートの与えるものを嫌がってむずがるくせに、必死に救いを求めて引き寄せる。
「カイル、カイルーー痛むか?怖くないから、怯えるな」
「痛くない、けどーーへん。アルフの、おっきい、むり……あ、あ!」
「―――くっ」
指で触られて心地よかったソコにもっと太いものが当たる。
カイルの胎がきゅう、とアルフレートをしめつけて、アルフレートが低く呻いた。
「そんな目で見るなよ。カイル。我慢がきかなくなる」
「んっ、んっ、しるかよ、そんなーー。あっ」
体を強張らせたカイルを宥めるように指がカイルの前を執拗に弄び、舌が乳首を噛んで、舐める。
「舐められるのと噛まれるのはどちらが好きだ?――ああ、痛くないのが好きか」
じゅっ、とわざとらしい音を立てて乳首に吸いつかれる。
甘噛みと慰撫を繰り返されてカイルは緋色の髪をぎゅっと掴み、ナカも収縮させた。それにつられたように硬さを増したアルフレートがイイところを何度も突いて来る。
「あ、ああっ!」
やめてほしい、くすぐったい、苦しい。
なのに、もっと突いて、強くそこを押し付けて、握って、グチャグチャにしてほしい。アルフレートに満たしてほしい。
もっと。
胎の中を熱いものが動いて、その熱を逃したくなくて腰が動いてしまう。
もどかしげにアルフレートが呻いて互いの隙間を埋める。
「カイル」
「――あ、あ」
耳元で吐息のように名前を囁かれ、腰を揺さぶられる。
硬くなった性器が一瞬ずるりと抜かれ、カイルは喪失感に情けなく泣く。離れないでほしい。快感だけを煽って一人にしないでほしい。
首にかじりついてカイルはぐずぐずとし声で懇願した。はしたなく足をアルフレートの鍛えた下肢に絡みつけて引き寄せる。
「や、だーーやめない、で。ほしいっ」
「カイルっーー」
ごり、とその一点を深いグラインドでえぐられて、カイルは我を忘れて歓喜の声をあげた。
「あ、あああ!やっ、イくっーー」
「カイルーー好きだ」
「んっ、すき。俺も、すきーーああっ」
愛している、と。
口付けと共に注ぎ込まれてカイルは恍惚感とともに、腕の中にいる、愛しい男を抱きしめた。
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