君の全てを

風音

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熱2

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喉元を仰け反らせ、腰を突き出すようにして、クリスはアディエイルの手の中に、白濁したものを吐き出した。
ぼんやりとした目元は朱に染まり、半開きの紅い唇からは可愛らしい舌が覗いている。
「いっぱい出したね」
アディエイルの言葉に、射精の余韻に浸っていたクリスが視線を彷徨わせる。
「も…もう、ゆる……しーーーっん!」
朱に染まった潤んだ眼差しで言われても、それは男の雄を刺激するだけだ。
アディエイルは、下肢に顔を埋め、目の前で吐精したばかりで萎えていた陰茎を、ぱくりと含んでしまう。
「ひぃっっ!やっ!やめっ」
熱い口内で、萎えた陰茎を吸い上げれば、若さゆえかたちまち芯を持ち始めた。
手でされるのとは全く違う行為に、首を激しく振りたくる。寝具に紫紺の髪が打ち付けられ、パサパサと音がする。
アディエイルは陰茎を吸いながら分厚い舌を括れに這わせる。
「あっ……あっ………はぁっっ!」
根本の2つの袋を一度に口に含むと、甲高い悲鳴が漏れる。
しばらくそこの感触を味わうと、再び蜜を零し始めた先端をぱくりと咥える。
竿をゆるゆると擦りながら、括れに唇を這わせ、先端の小さな穴に舌先を捻込むようにすると、鳴き声のような悲鳴を上げる。
先端からは苦味のある液体が、次々と溢れてくる。
「おねが……も……はな……っ!だめっ……」
身体を捻って口淫から逃れようとしても、アディエイルの逞しい腕が腰に回され背中で押さえつけているため、その行為は逆に、アディエイルの口に性器を押し込むことになる。
「ねっ……!やっ!……でちゃ………っっ!」
アディエイルの口の中に放出するなど、そんなことできるわけがないのに、アディエイルはますます舌の動きを激しくしてくる。
「ひんっっーーーー!!」
固く尖らせた舌先が先端の穴を強く抉ると同時に、陰茎を強く吸い上げられ、呆気なく口の中に出してしまった。
「そん……な……」
呆然とするクリスの髪を梳きながら、アディエイルが唇を寄せてきた。
「ーーーくんっ!?」
なにか苦いものが口の中に流し込まれ、舌を吸い上げられた拍子に思わず飲み込んでしまう。
ゲホゲホと咳き込むクリスに、微笑みながら
「どう?自分の味は?おいしかった?」
と聞かれ、自分が吐き出したものを飲まされたのだと知れた。
恥ずかしさと悔しさでアディエイルを睨みつける。
「だから、そんな眼されたら煽られるだけなんだって」
楽しそうに笑うアディエイルにかまわず 「もう気が済んだだろ?早くどいてくれ。これも外して!」
と身体を揺らす。
「気が済んだかって?自分だけ気持ちよくなっただけでしょ。まあ、ちょっとどいてあげることはできるけどね」
何が楽しいのか、クスクス笑いながら、本当に身体を離していった。
クリスがほぼ全裸なのに、アディエイルはしっかり着込んだままだ。その差もなんだか悔しくて、目の奥が熱くなり、奥歯を噛んだ。
「お待たせ」
そう言って、クリスの目の前に小さな硝子の小瓶を翳す。中には何やらトロミのある液体が入っていた。
アディエイルの手にするものには、嫌な予感しかしない。
案の定、中身を指先に取るとそれを下肢に持っていく。
「だ、だめだっ!!」
自分でも触ったことのない場所に、アディエイルの指が触れた。クニクニと後孔を触られる感触に鳥肌が立つ。
「そんなとこ触るなっ」
「ちゃんと解さないと、辛いのはクリスだ」
睨みつけるクリスの額に、チュッと口付ける。
瓶の液体を、何度も何度も塗り込める。
慎ましやかなそこは、綺麗な淡い色をしている。固く閉じた蕾は、液体を塗り込めていくうちに少しからずつ柔らかくなっていく。
「やめろ!アル、そんなの嫌だ」
中身を半分程使ったところで、アディエイルはクリスの頬に口付ける。
「どうかな?初めてだから、これくらい?」
独り言のような呟きに、怪訝な顔をする。
「なに言ってーーーー!」
突然、身体の奥に熱の塊のようなものが湧き上がる。ジンジンと痺れるような熱が、あらぬ場所から沸き起こる。
「ああ、効いてきたかな」
クリスの様子を見ながら、今度は液体を乳首にも塗りこむ。
「ひっーーーー!!」
その熱は痒みとなって、クリスの身体を襲う。
「どんな感じ?」
ふふふっ、と笑いながらクリスを見つめる。
モジモジと腰を揺らしながら、なんとか気を紛らそうとしてみる。しかし、紛れるどころか、段々その熱と痒みは強くなっていく。
「くっっ!」
目を固く瞑り、歯を食いしばり、自由に動かせない身体を必死で捩って、何とかこの痒みを抑えようとする。
クリスの後孔は、先程より赤味が増し、ひくひくと妖しく蠢いている。
アディエイルは、液体を指に纏わせ、ひくつく孔にゆっくりと埋めていく。
「くあっ……!」
突然の違和感に腰が跳ねる。
少し指を入れては、液体を指に纏わせまた差し入れる。入口を内側から解すように何度か浅く抜き差しする。
そして徐々に指を奥へと進めた。
僅か指一本だが、その違和感は大きい。普段排泄でしか使ったことのないそこは、アディエイルの指を押し出そうとする。
「ふっ……」
ようやく指が胎内から出ていく。ほっとしたのも束の間、さらに激しい疼きが生まれた。
「はあっーーー!な、なんーーーっ!」
先程までアディエイルの指が入っていたその場所から、絶え間ない熱と疼きが猛烈な痒みとなりクリスを襲う。
尻をシーツに擦り付けてみても、なんの気休めにもならなかった。ガクガクと腰を揺らし、身体を捩る。おまけに胸元からも、同じような痒みと熱を覚える。
掻きたい!掻きむしりたい!!
腕を動かそうとするが、頭上で縫い留められた腕は、ぴくりとも動かせない。肩を大きく揺らし、腰を揺すり、クリスは激しく身悶えた。
クリスの乳首は、既に硬く起ち上がり真っ赤になっている。クリスの陰茎も、ゆっくりと起ち上がっていた。
「ああっ!」
その陰茎を優しく握り、脇腹に舌を這わせると、クリスはさらに身体を跳ねさせる。
そんなクリスの様子に、アディエイルは満足気な笑みを浮かべ、耳元に囁く。
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