上 下
4 / 45

4 加護は秘密です

しおりを挟む
俺の爆弾発言とも言える、主神の加護。
父上と父方のお祖父様と母方のお祖父様が、離れたところで話し合いながら食事中。

俺達も、朝食を食べてないしお昼も近いので、遅めの朝食兼早めの昼食を食べている。

「リード、野菜もちゃんと食べなさい!セレナはもう少し脇をしめなさい!エレーナ、そんな大口をかけて食べないの!ルイス、ちゃんとテーブルマナーを学んでるの?全然なってません!アッシュ、ルイスの為になりません。手出しは無用です!」

そういえば、父方のお祖母様はマナーにうるさかったな。

「まぁ、まぁ、お義母様。今は身内だけなのです、少しくらい大目に見ても」

「シェリー様、落ち着いて下さい。マナーなど一朝一夕で出来るものではありません。少しずつ覚えていけばいいのです。リードは野菜も食べるべきなのは賛同いたしますけどね」

けどねの部分で、リード兄上をチラッと見た母方のお祖母様。
リード兄上は急いで野菜を口に押し込んだ。

俺がテーブルマナーに苦戦していると、アッシュ兄上が手助けしてくれるのはいつもの事。
しかしそれに甘えすぎていたみたいだ。

「アッシュ兄上、いつもありがとう。でも一人で何とかしてみるよ」

今まで習ったマナーを思い出しつつ、知識スキルで確認しながら、食べ進めていった。

ーーーー

テーブルマナー(アニル編)

 朝食と昼食の場合

一人あたり5皿、同時に提供されます

姿勢を正し、提供された料理とカトラリーを使い、音をたてずに食べます

提供された料理は一口サイズに切り、大口を開けずに食べましょう。また、スープ等は音をたてず、溢さないように食べましょう

脇をしめ、腕が広がらないように気を付けましょう

 晩餐の場合

一人あたり20皿(デザート含む)が1皿又は、料理によっては2皿ずつ提供されます

カトラリーは、料理を提供する度に用意されます。それを使いましょう

食べ方に関しては、朝・昼食同様です

ーーーー

確か地球はもう少し細かかった気がする。検索する気はないが。

大口を開けない。脇をしめる。腕を広げない。この3つを意識して食べた。しかし、折角の料理をちゃんと味わえなかったのは、料理人達に申し訳なかった。

味わえなかったけど、お腹は膨れた。
父上達も話し合いが終わったのか、席に戻ってきた。そして

「結論から言えば、ルイスの加護の事は公にはしないことにした。能力の事は俺達の他は、専属の者達にしか知らせない事にする。ルイス、そのつもりで行動しするように」

「うん、分かった」

これで、俺に関しては終わったのかな?だったら

「父上、朝の事を教えて。転移での移動が基本だったのなら、何で俺は今まで分からなかったの?」

あれは本当にビックリした。でも今思えば、部屋を出てから食堂につくまでが異様に早かったと思う。

「それはただルイが認識していなかっただけだ。天啓を受けて、体内の魔力が解放され、魔法をちゃんと認識できるようになったことで、気づけるようになったのだろう。これからは色々と、認識できていなかったことが見えてくるだろう」

えー、まだなんかあんの?大丈夫かな、俺。

「お話はもう終わったかしら?だったら、遅くなったけどルイの誕生日パーティーをやりましょう」

母様がそう言うと、待ってましたとばかりに使用人がサロンを出入りして、沢山の料理と飲み物が運び込まれた。

そして、俺含め家族皆が着替えにいったん部屋へ戻り、サロンへ戻ったときは、たぶんお城で働いている竜人、獣人が集まっていた。

仕事の途中で来てくれていたみたいで、短時間ですぐにいなくなるけど、入れ代わり立ち代わり多くの人が俺に、おめでとうと、心配したと言ってくれた。

今回はイレギュラーな誕生日パーティーだったので、お城で働いている人達しか招待できなく、しかも、お仕事を中断させてまで来させたのには申し訳なかったと思う。

でも、とても楽しい誕生日パーティーになった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生して異世界の第7王子に生まれ変わったが、魔力が0で無能者と言われ、僻地に追放されたので自由に生きる。

黒ハット
ファンタジー
【完結】ヤクザだった大宅宗一35歳は死んで記憶を持ったまま異世界の第7王子に転生する。魔力が0で魔法を使えないので、無能者と言われて王族の籍を抜かれ僻地の領主に追放される。魔法を使える事が分かって2回目の人生は前世の知識と魔法を使って領地を発展させながら自由に生きるつもりだったが、波乱万丈の人生を送る事になる

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *無断転載、無断翻訳を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

処理中です...