3 / 45
3 全ては神様のせいにしよう
しおりを挟む
とりあえず、席順は関係なく適当に座った。まぁ、公式の場ではないから出来ることだけどね。
全員が席につきたら、父上が話し始めた。
「ルイス、まずは天啓で知り得た能力を教えられる分でいい、教えてくれるか」
さて困ったぞ。加護の事は絶対に言えないよな。
主神だけなら家族だけには言ってもいいけど、他の方の加護は、説明するとなると転生の事を言わなければならないから無理だ。
後、知識スキルの事も俺自身がよく分かってないし、神様のあの言い方だと、いままで存在してないスキルだと思う。
俺がどうすかと考えながら
(そもそも知識スキルって、どんな風に使うんだ?)
とスキルを使うと、お馴染みの検索画面が目の前に現れた。
父上達は普通の顔で、俺が話すのを待っているから、この画面は見えていないみたいだ。
(これは、言葉にするのか?文字を打つ、、所は無いな。考えた事が検索できればいいんだけどな。知識スキル 使い方 って感じで)
すると、検索画面が消え、知識スキルの使い方の説明文が出てきた。
ーーーー
知識スキルの使い方
スキルを発動した状態で、知りたい事を言葉又は、思う事で知りたい情報が分かる。
スキルを発動した状態で、人物以外の知りたい草花や植物、動物や魔物を5秒以上見つめると、その情報が分かる。
ーーーー
あっ、思うだけでも使えるんだ。俺がスキルに気を取られていると
「、ス、、イル、、ルイス!聞いているのか?」
父上の大きい声にビックリして、意識を現実に戻した。
皆が心配そうなに俺を見ていた。
「もしかして、まだ体調が悪いの?」
隣に座っていたセレナ姉様が、俺のおでこに手をおきながら聞いてきた。
「大丈夫だよ。少し能力の確認をしていただけ。獣化だけじゃなく、他にも竜人の特性を受け継いでいるみたい」
「待て!お前達、呼ぶまで下がっていなさい」
父上は俺の話を遮り、控えていた使用人や侍従、侍女を全員下がらせた。
「えー、そこまですることなの?」
「そうだね、そこまですることだね」
どうやら口に出していたみたいで、逆隣のアッシュ兄上が困った顔で言ってきた。
俺は慌てて口を手で押さえた。
そんな俺の行動に、今度は皆が顔を反らし、肩を震わせていた。
しばらくして、笑いが治まり父上が俺に続きを促した。
「んんっ。それじゃルイス、話の続きを」
俺は口を尖らせながら
「そんなに笑うことないのに」
と、少し拗ねていると両隣から頭を撫でられた。
「そんなことで誤魔化されないんだからね!」
と言って、アッシュ兄上とセレナ姉様の手をやんわりと払った。
「それより続きだよね。俺に受け継がれた竜人の特性は、獣化、全魔法、魔力無限、状態異常は無効じゃなくて、耐性。身体強化は獣人でも持っているものなの?」
手を払われたことで、若干ショックを受けている両隣の兄姉はほっといて(まだ少し怒っているので)、父上に聞くと、
「いや、身体強化は竜人の特性だ。獣人は、身体能力強化になる」
「?何が違うの?」
知識スキルを発動して、身体強化と身体能力強化の違いを検索してみた。
ーーーー
身体強化
竜人のみが持ち得る能力。強化したい体の場所を部位ごとに強化できる。
身体能力強化
獣人が持ち得る能力。身体能力を全体的に強化できる。
ーーーー
「なるほど、体の強化か、能力の強化の違いと言うわけか」
俺が一人で納得していると
「ルイスよ。なぜ急に分かったのだ?さっきまで知らなかったのだろう」
お祖父様の言葉で、またしても口に出していた事が分かった。
「ルイス。それは何かのスキルなのか?」
何でも口にする事のないスキルがあるのなら、今すぐ欲しい。
俺は視線をさ迷わせながら、どうするか考えた。
「ルイス、ワシ達が知っている事で助ける事もできるし、知らないでルイスを危険にさらす事もある。ここには、家族しかおらん。悪いようにはならん」
俺はお祖父様を見た。真剣な顔だった。
ルイスとして過ごした7年間で、家族仲がいいのは分かっているし、父上は国王だ。
俺は、姿勢を正して、
「父上の言うように、スキルを使って身体強化と身体能力強化の違いを知りました。そのスキルの名は、“知識スキル”。知りたい情報が分かるスキルです」
「知識スキル。聞いたことのないスキルだ。父上はどうです?」
「ワシも聞いたことがないな」
やっぱりか。知識スキル自体は地球の神様が餞別にくれたものだしね。
ちなみに、主神の加護って今まであったのかな?
ーーーー
主神グヴァルガと加護
アニルの世界の創造神にして主神。
大雑把な性格なため、獣人達には主神として認識させている。
アニルが出来てから今まで、加護を与えたものはいない。そのため、主神グヴァルガの加護は未知数。
ーーーー
は?未知数?まぁ、いいや。主神の加護のせいと言うことにしよう。
「ルイス?急に真顔になって、どうした?」
アッシュ兄上が俺の頬をつんつんとつつきながら聞いてきた。
「何でもないです。それやめて。どうやら主神の加護があることで、今までにないスキルがついたみたいです」
説明出来ないことは、神様のせいにしよう。そうしよう。
しかし、主神の加護も初めての事だから、父上達はパニックです。
さて、俺のやり直し誕生日パーティーは出来るのかな?
全員が席につきたら、父上が話し始めた。
「ルイス、まずは天啓で知り得た能力を教えられる分でいい、教えてくれるか」
さて困ったぞ。加護の事は絶対に言えないよな。
主神だけなら家族だけには言ってもいいけど、他の方の加護は、説明するとなると転生の事を言わなければならないから無理だ。
後、知識スキルの事も俺自身がよく分かってないし、神様のあの言い方だと、いままで存在してないスキルだと思う。
俺がどうすかと考えながら
(そもそも知識スキルって、どんな風に使うんだ?)
とスキルを使うと、お馴染みの検索画面が目の前に現れた。
父上達は普通の顔で、俺が話すのを待っているから、この画面は見えていないみたいだ。
(これは、言葉にするのか?文字を打つ、、所は無いな。考えた事が検索できればいいんだけどな。知識スキル 使い方 って感じで)
すると、検索画面が消え、知識スキルの使い方の説明文が出てきた。
ーーーー
知識スキルの使い方
スキルを発動した状態で、知りたい事を言葉又は、思う事で知りたい情報が分かる。
スキルを発動した状態で、人物以外の知りたい草花や植物、動物や魔物を5秒以上見つめると、その情報が分かる。
ーーーー
あっ、思うだけでも使えるんだ。俺がスキルに気を取られていると
「、ス、、イル、、ルイス!聞いているのか?」
父上の大きい声にビックリして、意識を現実に戻した。
皆が心配そうなに俺を見ていた。
「もしかして、まだ体調が悪いの?」
隣に座っていたセレナ姉様が、俺のおでこに手をおきながら聞いてきた。
「大丈夫だよ。少し能力の確認をしていただけ。獣化だけじゃなく、他にも竜人の特性を受け継いでいるみたい」
「待て!お前達、呼ぶまで下がっていなさい」
父上は俺の話を遮り、控えていた使用人や侍従、侍女を全員下がらせた。
「えー、そこまですることなの?」
「そうだね、そこまですることだね」
どうやら口に出していたみたいで、逆隣のアッシュ兄上が困った顔で言ってきた。
俺は慌てて口を手で押さえた。
そんな俺の行動に、今度は皆が顔を反らし、肩を震わせていた。
しばらくして、笑いが治まり父上が俺に続きを促した。
「んんっ。それじゃルイス、話の続きを」
俺は口を尖らせながら
「そんなに笑うことないのに」
と、少し拗ねていると両隣から頭を撫でられた。
「そんなことで誤魔化されないんだからね!」
と言って、アッシュ兄上とセレナ姉様の手をやんわりと払った。
「それより続きだよね。俺に受け継がれた竜人の特性は、獣化、全魔法、魔力無限、状態異常は無効じゃなくて、耐性。身体強化は獣人でも持っているものなの?」
手を払われたことで、若干ショックを受けている両隣の兄姉はほっといて(まだ少し怒っているので)、父上に聞くと、
「いや、身体強化は竜人の特性だ。獣人は、身体能力強化になる」
「?何が違うの?」
知識スキルを発動して、身体強化と身体能力強化の違いを検索してみた。
ーーーー
身体強化
竜人のみが持ち得る能力。強化したい体の場所を部位ごとに強化できる。
身体能力強化
獣人が持ち得る能力。身体能力を全体的に強化できる。
ーーーー
「なるほど、体の強化か、能力の強化の違いと言うわけか」
俺が一人で納得していると
「ルイスよ。なぜ急に分かったのだ?さっきまで知らなかったのだろう」
お祖父様の言葉で、またしても口に出していた事が分かった。
「ルイス。それは何かのスキルなのか?」
何でも口にする事のないスキルがあるのなら、今すぐ欲しい。
俺は視線をさ迷わせながら、どうするか考えた。
「ルイス、ワシ達が知っている事で助ける事もできるし、知らないでルイスを危険にさらす事もある。ここには、家族しかおらん。悪いようにはならん」
俺はお祖父様を見た。真剣な顔だった。
ルイスとして過ごした7年間で、家族仲がいいのは分かっているし、父上は国王だ。
俺は、姿勢を正して、
「父上の言うように、スキルを使って身体強化と身体能力強化の違いを知りました。そのスキルの名は、“知識スキル”。知りたい情報が分かるスキルです」
「知識スキル。聞いたことのないスキルだ。父上はどうです?」
「ワシも聞いたことがないな」
やっぱりか。知識スキル自体は地球の神様が餞別にくれたものだしね。
ちなみに、主神の加護って今まであったのかな?
ーーーー
主神グヴァルガと加護
アニルの世界の創造神にして主神。
大雑把な性格なため、獣人達には主神として認識させている。
アニルが出来てから今まで、加護を与えたものはいない。そのため、主神グヴァルガの加護は未知数。
ーーーー
は?未知数?まぁ、いいや。主神の加護のせいと言うことにしよう。
「ルイス?急に真顔になって、どうした?」
アッシュ兄上が俺の頬をつんつんとつつきながら聞いてきた。
「何でもないです。それやめて。どうやら主神の加護があることで、今までにないスキルがついたみたいです」
説明出来ないことは、神様のせいにしよう。そうしよう。
しかし、主神の加護も初めての事だから、父上達はパニックです。
さて、俺のやり直し誕生日パーティーは出来るのかな?
214
お気に入りに追加
360
あなたにおすすめの小説
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
転生して異世界の第7王子に生まれ変わったが、魔力が0で無能者と言われ、僻地に追放されたので自由に生きる。
黒ハット
ファンタジー
ヤクザだった大宅宗一35歳は死んで記憶を持ったまま異世界の第7王子に転生する。魔力が0で魔法を使えないので、無能者と言われて王族の籍を抜かれ僻地の領主に追放される。魔法を使える事が分かって2回目の人生は前世の知識と魔法を使って領地を発展させながら自由に生きるつもりだったが、波乱万丈の人生を送る事になる
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界に転生した俺は農業指導員だった知識と魔法を使い弱小貴族から気が付けば大陸1の農業王国を興していた。
黒ハット
ファンタジー
前世では日本で農業指導員として暮らしていたが国際協力員として後進国で農業の指導をしている時に、反政府の武装組織に拳銃で撃たれて35歳で殺されたが、魔法のある異世界に転生し、15歳の時に記憶がよみがえり、前世の農業指導員の知識と魔法を使い弱小貴族から成りあがり、乱世の世を戦い抜き大陸1の農業王国を興す。
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます
末っ子神様の世界に転生した何の取り柄のない平凡な俺がちょっとだけ神様の手伝いをする
チョッキリ
ファンタジー
小説で、転生者や転移者が料理する飯テロや内政チートがよく書かれてるが、世の中そんなスーパーな人は一握りしかいない。凝った料理なんてそれこそ好きだから作れるのであって、普通は混ぜて焼くだけだ。食べ物は惣菜ですませ、流されるように生きてきた俺には、無理な事。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる