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24 侯爵邸で
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教会を旅立ち、早1ヶ月。俺達の旅は早々に足止めされた。今までは順調に、人気の無い所から街に入るという俗にいう、不法侵入(良い子は真似しないように)をしながら旅をしていたのだが、ここの街は人の出入りが多いため、行動ができずにいた。夜は早め目に門は閉まるけど、門の上には見張りがおり、灯りもどうしているのか、かなり広い範囲で灯っている。
「子供だけじゃ絶対、足元見られるよな。どうする、トーダ」
数日、街道を外れた所で様子を見ていたが、そろそろ門番達に怪しまれそうだ。ラインがトーダに聞くと、
「皆が俺達の為に、多くのお金を持たせてくれた。自分達はまた、侯爵に物を売ってもらえば良いからと。この旅が、どのくらいかかるか分からないから、なるべくこういうところでは使いたくないが、アレンに周りを探索してもらったが隙がない」
どうしようと皆で考えていると、電話のベルがなった。取り出すと、侯爵の名前だった。俺は電話に出た。
「もしもし、侯爵様?」
『良かった、通じた。さっき街の門番から報告があって、数日前から街道外れでこっちを伺っている子供がいると言われたんだが』
侯爵の言葉に俺は脱力した。
『特徴を聞くと、ミクリ達の特徴に思えたんだが、ミクリ達は今どこに?』
「確認したいのですが、侯爵様の街は人の出入りが多いですか?」
俺の当然の問いに、戸惑いながらも
『ああ、有り難いことに多いな』
「夜でも門は明るいですか?」
次の問いで俺達のいる場所が分かったのか、笑いながら
『ああ、侵入者や魔物対策でかなり明るくしてるよ。君達からお金は取らないように伝えよう。でも周りの事もあるから、君達のその不審な行動を理由に、いったん詰所に行ってもらうけどね。君達と顔を合わせた事のある騎士を迎えに行かせるよ』
「お心遣い、ありがとうございます。それでは失礼します」
そう言って電話を切った。そして俺はトーダ達に電話の内容を伝えた。
「というわけで、ここは侯爵様の領地みたいだ」
俺の話しにトーダ達も力が抜けたようだ。しかし侯爵には、俺達が不法侵入しながら来てるのはバレたかもしれない。
俺達が周りを片付けていると、門から門番らしき人物がこちらに向かってきた。門番は俺達の前に来ると
「領主様より話は聞いてる。ついてこい」
俺達は大人しく付いていった。着いた場所は詰所。そこでお茶をもらいながら待っていると、二人の騎士が門番に案内されて来た。
確かに顔を合わせているが、一人はあのセダという奴だった。侯爵ー、人選間違えてるよー。
「侯爵様に言われて来てみれば、ミカエル様を誘拐した奴らではないか!」
セダという奴の中では俺達は誘拐犯になっていた。人選ミスだよ本当。
一緒に来ていたもう一人の騎士に、たしなめられていたけど、あれ全然聞いてないよ。
「隊長がすみません。思い込みの激しい人ですが、悪い人ではないんです。侯爵様よりお話は聞いてます。侯爵様がお会いになりたいようなので、私たちが案内します。私は副隊長のキルトです。よろしく」
そう言って、多分騎士の礼と思われるのをとった。隊長と言われたセダという奴は俺達を睨んだままだ。
セダはブツブツと文句を言っては、キルトにたしなめられていた。ずっとそんな感じで侯爵邸まで来た。
侯爵邸に着くと、セダとキルトはどこかへ行った。引き継いだのは、執事の人だ。
執事に案内されて来たのは、応接室みたいな所だった。そこに侯爵が座って待ってた。
「待ってたよ。さぁ、座って」
勧められてソファに座ると、お茶と茶菓子が用意された。トーダ達が手に取ろうとしたので、俺は止め、侯爵を見た。
侯爵は意外そうな顔をしてから、お茶を一口飲み、俺達にも勧めた。俺止めていた手を下ろし、飲み物に口を付けた俺を見て、トーダ達も飲んだ。
「ミクリは本当に不思議な子だね。貴族のマナーを知っているなんて」
「またまたですよ」
そう、本当にたまたまだ。何かの小説で読んだ記憶があったのだ。相手が飲み物を先に飲むか、勧めるかするまで勝手に飲んではいけないと。あってて良かった。
「さて、君達はなぜすぐに街には入らずに、街道の外れに居たのかな?しかも数日も」
あっ、この笑顔、完全に気づいてる。それなのに俺達の口から言わそうとしている。
トーダ達を見るとしれっとお茶と茶菓子を食べてる。隣に座ってるトーダを下の方でつついても、知らん顔。
侯爵はニコニコしながら俺達の言葉を待っている。俺はため息を吐き、
「正直に話したとして、侯爵様は俺達をどうするつもりですか」
「それは、返答次第かな」
相変わらずニコニコと答えた。俺は質問の内容を変えた。
「もしそれが悪いことなら、どうしますか」
侯爵はニコニコ顔を引っ込めると、真面目な顔になり
「君達はそれが悪いことだと、分かっていると言うことだね。王都の時も、見失ったのは門と離れたところだと報告を受けた。門に騎士を置いていたが、君達が来たとの報告はなかった。つまりはそう言うことなんだろう?」
頭の良い貴族怖い。少しの情報で正解にたどり着くなんて、、
ボソボソ「トーダ、どうすんの?」
トーダはお茶のおかわりをもらいながら、
「この旅の目的はミクリにあるだろう?だったらリーダーはミクリだ。俺達はミクリに付いていくだけの護衛兼仲間ってとこだろうな。意見は出すが最終決定はミクリある。ここはミクリに任せる」
トーダの言葉に俺は顔を青くして
「ムリムリムリムリ。俺にリーダーは無理!一番年上のトーダがリーダーやってよ!アレン達もトーダがリーダーの方が安心だろう?」
隣にいるトーダの腕を掴み訴えた。アレン達にも同意を求めたが、
「元々僕達を引っ張り出したのはミクリだしね。僕はトーダに賛成かな」
「安心するかと言われれば、トーダの方が安心はする。しかし、全てをミクリに任せるわけではないんだ。それに、トーダも言っていたが、旅の目的はミクリにある。ミクリがリーダーをするのが妥当だろう」
アレンは絶対に面白がってるし、ラインは上げてから落としやがった。俺が三人を恨めしそうに睨んでいると
「では、リーダーのミクリ。私の問に答えてくれるかな」
くっ、侯爵の言葉で俺がリーダーになることが決定してしまった。
ボソ「後で文句言うなよ」
俺はなげやりにトーダに言った後、侯爵に向き直りた。
「子供だけじゃ絶対、足元見られるよな。どうする、トーダ」
数日、街道を外れた所で様子を見ていたが、そろそろ門番達に怪しまれそうだ。ラインがトーダに聞くと、
「皆が俺達の為に、多くのお金を持たせてくれた。自分達はまた、侯爵に物を売ってもらえば良いからと。この旅が、どのくらいかかるか分からないから、なるべくこういうところでは使いたくないが、アレンに周りを探索してもらったが隙がない」
どうしようと皆で考えていると、電話のベルがなった。取り出すと、侯爵の名前だった。俺は電話に出た。
「もしもし、侯爵様?」
『良かった、通じた。さっき街の門番から報告があって、数日前から街道外れでこっちを伺っている子供がいると言われたんだが』
侯爵の言葉に俺は脱力した。
『特徴を聞くと、ミクリ達の特徴に思えたんだが、ミクリ達は今どこに?』
「確認したいのですが、侯爵様の街は人の出入りが多いですか?」
俺の当然の問いに、戸惑いながらも
『ああ、有り難いことに多いな』
「夜でも門は明るいですか?」
次の問いで俺達のいる場所が分かったのか、笑いながら
『ああ、侵入者や魔物対策でかなり明るくしてるよ。君達からお金は取らないように伝えよう。でも周りの事もあるから、君達のその不審な行動を理由に、いったん詰所に行ってもらうけどね。君達と顔を合わせた事のある騎士を迎えに行かせるよ』
「お心遣い、ありがとうございます。それでは失礼します」
そう言って電話を切った。そして俺はトーダ達に電話の内容を伝えた。
「というわけで、ここは侯爵様の領地みたいだ」
俺の話しにトーダ達も力が抜けたようだ。しかし侯爵には、俺達が不法侵入しながら来てるのはバレたかもしれない。
俺達が周りを片付けていると、門から門番らしき人物がこちらに向かってきた。門番は俺達の前に来ると
「領主様より話は聞いてる。ついてこい」
俺達は大人しく付いていった。着いた場所は詰所。そこでお茶をもらいながら待っていると、二人の騎士が門番に案内されて来た。
確かに顔を合わせているが、一人はあのセダという奴だった。侯爵ー、人選間違えてるよー。
「侯爵様に言われて来てみれば、ミカエル様を誘拐した奴らではないか!」
セダという奴の中では俺達は誘拐犯になっていた。人選ミスだよ本当。
一緒に来ていたもう一人の騎士に、たしなめられていたけど、あれ全然聞いてないよ。
「隊長がすみません。思い込みの激しい人ですが、悪い人ではないんです。侯爵様よりお話は聞いてます。侯爵様がお会いになりたいようなので、私たちが案内します。私は副隊長のキルトです。よろしく」
そう言って、多分騎士の礼と思われるのをとった。隊長と言われたセダという奴は俺達を睨んだままだ。
セダはブツブツと文句を言っては、キルトにたしなめられていた。ずっとそんな感じで侯爵邸まで来た。
侯爵邸に着くと、セダとキルトはどこかへ行った。引き継いだのは、執事の人だ。
執事に案内されて来たのは、応接室みたいな所だった。そこに侯爵が座って待ってた。
「待ってたよ。さぁ、座って」
勧められてソファに座ると、お茶と茶菓子が用意された。トーダ達が手に取ろうとしたので、俺は止め、侯爵を見た。
侯爵は意外そうな顔をしてから、お茶を一口飲み、俺達にも勧めた。俺止めていた手を下ろし、飲み物に口を付けた俺を見て、トーダ達も飲んだ。
「ミクリは本当に不思議な子だね。貴族のマナーを知っているなんて」
「またまたですよ」
そう、本当にたまたまだ。何かの小説で読んだ記憶があったのだ。相手が飲み物を先に飲むか、勧めるかするまで勝手に飲んではいけないと。あってて良かった。
「さて、君達はなぜすぐに街には入らずに、街道の外れに居たのかな?しかも数日も」
あっ、この笑顔、完全に気づいてる。それなのに俺達の口から言わそうとしている。
トーダ達を見るとしれっとお茶と茶菓子を食べてる。隣に座ってるトーダを下の方でつついても、知らん顔。
侯爵はニコニコしながら俺達の言葉を待っている。俺はため息を吐き、
「正直に話したとして、侯爵様は俺達をどうするつもりですか」
「それは、返答次第かな」
相変わらずニコニコと答えた。俺は質問の内容を変えた。
「もしそれが悪いことなら、どうしますか」
侯爵はニコニコ顔を引っ込めると、真面目な顔になり
「君達はそれが悪いことだと、分かっていると言うことだね。王都の時も、見失ったのは門と離れたところだと報告を受けた。門に騎士を置いていたが、君達が来たとの報告はなかった。つまりはそう言うことなんだろう?」
頭の良い貴族怖い。少しの情報で正解にたどり着くなんて、、
ボソボソ「トーダ、どうすんの?」
トーダはお茶のおかわりをもらいながら、
「この旅の目的はミクリにあるだろう?だったらリーダーはミクリだ。俺達はミクリに付いていくだけの護衛兼仲間ってとこだろうな。意見は出すが最終決定はミクリある。ここはミクリに任せる」
トーダの言葉に俺は顔を青くして
「ムリムリムリムリ。俺にリーダーは無理!一番年上のトーダがリーダーやってよ!アレン達もトーダがリーダーの方が安心だろう?」
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「安心するかと言われれば、トーダの方が安心はする。しかし、全てをミクリに任せるわけではないんだ。それに、トーダも言っていたが、旅の目的はミクリにある。ミクリがリーダーをするのが妥当だろう」
アレンは絶対に面白がってるし、ラインは上げてから落としやがった。俺が三人を恨めしそうに睨んでいると
「では、リーダーのミクリ。私の問に答えてくれるかな」
くっ、侯爵の言葉で俺がリーダーになることが決定してしまった。
ボソ「後で文句言うなよ」
俺はなげやりにトーダに言った後、侯爵に向き直りた。
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