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9 夢か現か
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魔力切れで気を失うように眠りについた俺は今、多分だけど神様の所に来ているようだ。しかし、神様が俺を呼んだ訳ではなさそう。
なぜなら神様は誰かと話をしていて、俺には気づいてないからだ。
「父上、申し訳ありません。気づいたら逃げられてました」
「アフェク、頭を上げよ。しかし困ったとこになった。あれは消滅される魂だったからな。転生はアフェクの許可なく出来ないから、魂のまま現世に行ったのだろう。そうすると、現世の人間に取り憑き、体を乗っ取るだろうな」
神様の名前初めて知った。しかし、神様が父上と言ったからあの人が創造神様?神様より若くない?見た目14~5位だよ。神様って不思議だ。
それより神様、顔色悪くなったけど大丈夫かな。
「確かにミクリと言ったか、転生した者は」
「はい」
「そして、逃げた魂は前世のミクリを殺めた者。捕まる前に自害したため、ミクリと同じここに送られてきた。しかもこやつ、過去二回の輪廻転生した時も、大量殺人を起こし地獄行きになっている。地球の神は甘い。二回目の死の時に消滅を決断するべきだったのだ。アフェク、今聖魔法を使える者は居るのか?」
「いいえ。ここ数百年、聖魔法を使える者は一人も居ません」
あの過酷な試練があるやつな。相当な覚悟があるやつじゃないと試練受けないと思うよ?どんな試練か知らないけどさ。
「取り憑いた魂を浄化出来るのは聖魔法のみ。ミクリに頼めないのか」
「一度断られてます。しかし、あの魂とミクリさんには因縁があります。ミクリさんに負担がかかります。しかも自分を殺めた人物に関わりたいなんて思うわけありません」
その通り。絶対関わりたくない!と俺が強く思っていると、創造神様と目があった気がした。
もしかして、ここに呼んだのって創造神様?
「それに、必ずミクリさんが居る所に居るとも限りません、、、」
なんか、神様の声が遠くなってきた?あっ、身体が後ろに引っ張られる。
「それでも、ミクリに頼むしか今はない。浄化して、ここに戻って来た時点でわしが消滅させる」
そのなりでわしは違和感しかない。でも確信した。神様の声は聞こえなくなってたのに、創造神様の声はハッキリと聞こえた。創造神様が俺にこれを聞かせるためにここに呼んだんだ。
俺は少しだけ神様の世界の発展の手伝いをするだけだったのに、厄介な事に巻き込まれたなぁ。どこにフラグあったかな?分かってたら全力でへし折ってたのに。俺には主人公枠は荷が重いって。
愚痴りながらも意識は現実に戻って来た。
目覚めは最悪だった。神様はどうするかな?俺にさっきの話をするだろうか。渋ってたらすぐには答えを出さないかな。
身支度を済ませ、新しい服に袖を通した。ボロ布の服は寝間着代わりした。
食堂に行くと昨日より豪華な朝食が準備されていた。トーダ達はあちらで交代で料理を作っていたみたいなので、見た目も味も良かった。
食事終わりに俺は狩組を部屋に呼んだ。
「はいこれ。言ってなかったけど俺、鑑定と付与のスキルを持ってんだ。で、空間魔法の応用で時間停止の無限収納のマジックバックを作りました。狩りに行って、狩った魔物や解体したときに出る素材、庭に植える薬草なんかも摘みたいし、必要でしょう?これがあればいっぱい肉の確保が出来るよ」
俺の分を除く4つを差し出しながら言った。しかし、レジー達は固まったまま動かなかった。
おーいと、目の前で手を振っても瞬きもしない。目、乾くよ?おーい
反応しない4人に困っていたら、トーダが先に戻って来た。
「ミクリ、よく聞け。こんなこと普通の人は出来ない。魔法の付与なんて聞いたこともない。絶対に誰にも言うな。ここでも年長者以外には教えるな。後の子達は大きくなってから教えればいい。ありがとう。大切に使わせてもらうよ」
トーダが代表で受け取り、レジー達に渡した。レジー達も付与の事は黙っていると言ってくれて、俺に絶対に言うなと釘を刺した。
神様、簡単に付けてくれたけど、付与スキルがないなんて聞いてないよ!教えてといて欲しかったよ!
皆の手伝いに行く前に神像の前に行ったけど、神様が出てくるとこはなかった。どんな答えを出すのか分からないけど、遠くない未来、俺はここには居ないのかもしれない。
今日一日は、畑や家畜小屋の掃除や餌やりをしつつ、少しずつ皆との距離を詰めていった。
なぜなら神様は誰かと話をしていて、俺には気づいてないからだ。
「父上、申し訳ありません。気づいたら逃げられてました」
「アフェク、頭を上げよ。しかし困ったとこになった。あれは消滅される魂だったからな。転生はアフェクの許可なく出来ないから、魂のまま現世に行ったのだろう。そうすると、現世の人間に取り憑き、体を乗っ取るだろうな」
神様の名前初めて知った。しかし、神様が父上と言ったからあの人が創造神様?神様より若くない?見た目14~5位だよ。神様って不思議だ。
それより神様、顔色悪くなったけど大丈夫かな。
「確かにミクリと言ったか、転生した者は」
「はい」
「そして、逃げた魂は前世のミクリを殺めた者。捕まる前に自害したため、ミクリと同じここに送られてきた。しかもこやつ、過去二回の輪廻転生した時も、大量殺人を起こし地獄行きになっている。地球の神は甘い。二回目の死の時に消滅を決断するべきだったのだ。アフェク、今聖魔法を使える者は居るのか?」
「いいえ。ここ数百年、聖魔法を使える者は一人も居ません」
あの過酷な試練があるやつな。相当な覚悟があるやつじゃないと試練受けないと思うよ?どんな試練か知らないけどさ。
「取り憑いた魂を浄化出来るのは聖魔法のみ。ミクリに頼めないのか」
「一度断られてます。しかし、あの魂とミクリさんには因縁があります。ミクリさんに負担がかかります。しかも自分を殺めた人物に関わりたいなんて思うわけありません」
その通り。絶対関わりたくない!と俺が強く思っていると、創造神様と目があった気がした。
もしかして、ここに呼んだのって創造神様?
「それに、必ずミクリさんが居る所に居るとも限りません、、、」
なんか、神様の声が遠くなってきた?あっ、身体が後ろに引っ張られる。
「それでも、ミクリに頼むしか今はない。浄化して、ここに戻って来た時点でわしが消滅させる」
そのなりでわしは違和感しかない。でも確信した。神様の声は聞こえなくなってたのに、創造神様の声はハッキリと聞こえた。創造神様が俺にこれを聞かせるためにここに呼んだんだ。
俺は少しだけ神様の世界の発展の手伝いをするだけだったのに、厄介な事に巻き込まれたなぁ。どこにフラグあったかな?分かってたら全力でへし折ってたのに。俺には主人公枠は荷が重いって。
愚痴りながらも意識は現実に戻って来た。
目覚めは最悪だった。神様はどうするかな?俺にさっきの話をするだろうか。渋ってたらすぐには答えを出さないかな。
身支度を済ませ、新しい服に袖を通した。ボロ布の服は寝間着代わりした。
食堂に行くと昨日より豪華な朝食が準備されていた。トーダ達はあちらで交代で料理を作っていたみたいなので、見た目も味も良かった。
食事終わりに俺は狩組を部屋に呼んだ。
「はいこれ。言ってなかったけど俺、鑑定と付与のスキルを持ってんだ。で、空間魔法の応用で時間停止の無限収納のマジックバックを作りました。狩りに行って、狩った魔物や解体したときに出る素材、庭に植える薬草なんかも摘みたいし、必要でしょう?これがあればいっぱい肉の確保が出来るよ」
俺の分を除く4つを差し出しながら言った。しかし、レジー達は固まったまま動かなかった。
おーいと、目の前で手を振っても瞬きもしない。目、乾くよ?おーい
反応しない4人に困っていたら、トーダが先に戻って来た。
「ミクリ、よく聞け。こんなこと普通の人は出来ない。魔法の付与なんて聞いたこともない。絶対に誰にも言うな。ここでも年長者以外には教えるな。後の子達は大きくなってから教えればいい。ありがとう。大切に使わせてもらうよ」
トーダが代表で受け取り、レジー達に渡した。レジー達も付与の事は黙っていると言ってくれて、俺に絶対に言うなと釘を刺した。
神様、簡単に付けてくれたけど、付与スキルがないなんて聞いてないよ!教えてといて欲しかったよ!
皆の手伝いに行く前に神像の前に行ったけど、神様が出てくるとこはなかった。どんな答えを出すのか分からないけど、遠くない未来、俺はここには居ないのかもしれない。
今日一日は、畑や家畜小屋の掃除や餌やりをしつつ、少しずつ皆との距離を詰めていった。
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