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8 親睦を深めよう

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レジーのお叱りも終わり、まずは自己紹介から、

「えー、大変お見苦しい所から見せてしまいましたが、俺はミクリって言います。訳あって神様からのお願いを聞いてます」

 なぜか敬語になるのは元日本人だからかな?
続けてレジー達を紹介して、ついでにスキルでのお仕事も伝えた。だって元暗殺者組にもスキルが付与されたからね。

「で次は君たちはなんだけど、俺は名前知らないので各自でお願いします」

 レジー達に白い目でみられてるけど、自己紹介する暇なかったもん。仕方ないよ。
元暗殺者組の少年もそう言えばって顔してるし

「俺はトーダって言う。年は15だ。年の順で言えば、次はラインで14。ミーナで14。アレンで13。ルルで12。ランカで10。チェルで8。ここから年齢が下がって、ミシェルで4。ベレスで3。アッシュで3歳の計10人だ」

 トーダが一人一人紹介する度に、頭を下げてくれるので誰が誰だか分かりかすい。特におチビ達は可愛かった。まだ頭が重いのか、頭を下げる時、全員転けかけてた。

「さて、自己紹介も済んだところで、トーダ達にも新しいスキルが付与されたので発表、する前にトーダ、すでに付いているスキルも見えてしまってるんだけど、新しいやつだけ聞く?」

 もちろんレジー達を紹介するとき、この教会の特性を説明して、俺に鑑定があることも伝えてある。トーダは考える事なく

「もちろんすでに付いているモノの伝えていいよ。隠す必要はないからね」

 おっとこまえ~。暗殺者をしていたからね。すでにスキルとして付いている技術がある。それを隠す事なく全てさらすとこは、なかなか出来る事ではない。では、改めてこちらがトーダ達のスキルです。

・トーダ(男:15)統率者。隠密、気配察知、身体強化、精神・身体耐性、無心、暗器使い、new解体師見習い、new料理人見習い

・ライン(男:14)隠密、気配察知、身体強化、精神・身体耐性、無心、暗器使い、new鍛冶師見習い、new解体師見習い

・ミーナ(女:14)隠密、気配察知、暗器使い、精神・身体耐性、無心、new服飾職人見習い、new装飾職人見習い

・アレン(男:13)隠密、気配察知、身体強化、精神・身体耐性、無心、暗器使い、new解体師見習い、new鍛冶師見習い

・ルル(女:12)隠密、気配察知、暗器使い、精神・身体耐性、無心、new緑の手、new育ての手

・ランカ(男:10)隠密、身体強化、暗器使い、精神・身体耐性、new料理人見習い

・チェル(女:8)隠密見習い、精神・身体耐性、new服飾職人見習い、

・ミシェル(女:4)隠密見習い、new装飾職人見習い

・ベレス(男:3)隠密見習い、new育ての手、new緑の手

・アッシュ(男:3)隠密見習い、new育ての手、new緑の手

 今回は多い子で2個もスキルが付いてた。しかも新スキル、解体師(見習い)!実践経験のあるトーダ達がいるし、街から出て近くの森で魔物を討伐してもらえれば、肉の確保が出来る。神様が干物の肉を用意してくれていたが、限りはある。
レジーやジニーも実践を積むことができて一石二鳥。

 ここトレスト王国には、よくある冒険者ギルドは存在しない。トーダ達が聞いた話では他国にはあるらしいけど、本当かはわからないとの事だ。

「へぇ~、すごいな。俺達は一個付いただけだったのに、2個も!しかも解体のスキルがある」

多分、レジーも俺と同じ事を考えたのだろう。

「トーダ、俺とジニーに戦い方を教えてくれ。人数も増えたし、食材の在庫にも限りがある。果物や野菜、卵や牛乳はここでも手に入るけど、肉はな。まだ小さい子供が多いから、畑や家畜の世話を俺達も手伝ってるから、離れられなかった。でも今はトーダ達が居る。お願いできないか」

「お願いなんてしなくても、俺達はもう仲間だろ?もちろん協力するさ」

 レジーとトーダが手を取り合った。それを皮切りに、それぞれ交流が始まった。
すごいな、人見知りする子が全く居ない。俺には初対面ですぐには無理だ。今生はレジー達に助けられてるけど。

 今日はトーダ達に教会を案内した。庭の広さに俺を見たけど、俺を見られても分かんないよ。しかも、庭をトーダ達に案内してる間に、いつの間にか教会は3階に増えてた。レジー達まで俺を見ないで!

 おチビ達が大きくなれば一人一部屋にするつもりだったので、トーダ達が増えたら部屋が足らなくなる。だから多分神様が気を利かせたのだろう。でもまだまだ人増えるんだよね?最終的に何階になるんだろう?

トーダ達には3階の部屋を使うように勧めた。
そしてトーダ達も最初はおチビ達と一緒の部屋にするそうだ。向こうでは全員一つの部屋に押し込まれていたから、慣れるまでは複数で居る方が落ち着くらしい。

装飾組と服飾組の頑張りで、全員に2枚ずつだけど新しい服と下着ができた。装飾と服飾のスキル持ちも増えたのでペースは上がり、十分な着替えが準備できるのも時間の問題かもしれない。

夕食の時に、狩りに出る人を決めた。全員で5人。トーダにアレン、レジーとジニー。それに俺だ。勿論、抗議した。

「俺は戦えないぞ。武器も使えないのに、足手まといになるだけだ」

「武器は使えなくても、ミクリには魔法がある。全員魔法も使えるが、ミクリみたいに守りに魔法を使ったことがない。俺とアレンで3人の動きはカバーできるから、ミクリにも危険はない」

解体(見習い)のスキルを持った2人が選ばれなのはわかる。しかし、ここにいる人数分の肉を確保するには大きな袋がいるし絶対に重い。身体強化したところで子供の力はたかが知れている。

「はぁ、そこまで言うなら俺も行く。しかし、行くのは2日後だ。こっちにも準備がある」

「何の準備か知らないが、分かった。レジー達もそれでいいか?」

レジーとジニー、アレンは頷いた。

その後はそれぞれでおしゃべりして、各自部屋に戻った。今日は皆大人しいな?隣から音もしなければ、壁が薄かったから、上の部屋で暴れてるなら下に響くはずなのにと上を向くと鑑定くんが“神様が防音にした”と鑑定した。取り敢えず、祈っといた。ありがやー、ありがやー。

さて、部屋に備え付けられてたクローゼットから、最初っからクローゼットに入っていたバック5つを取り出し、念願の時間停止のマジックバック作りを始めた。

ここが神様が作った教会でなければ、最初っから入っていた怪しいバックに手は付けなかっただろう。
最後の5つ目を完成させたと同時に、魔力切れで気を失うように眠りについた。
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