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7 確認と説明

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 コア部屋には基本、コアのマスターになった俺か、ダンジョン内のモンスターのみ入れるらしい。いくら俺が招こうとしても弾かれるみたいだ。

 だから緊急で、20階のボス部屋を改装して、部屋の中央に大きい丸いテーブルと人数分の椅子を作り出した。執事長さんや侍女達と侍従達、それに護衛の人達は椅子はいらないと断られたけど、少し離れたところに出しといた。

 飲み物も自由に造り出せるようなので、領主様と奥様は紅茶、領主様の息子達含む男子組は果実水、領主様の令嬢達と女子達はジュース。

 本当はベルナール様とカチナール様はジュースで、後の皆は紅茶に、俺だけ果実水を出したら、男子組からお前だけずるいと言われ、女子達からもジュースがいいと言われ、こうなった。
 配膳してくれてる侍女さんや侍従さん、お手数かけました。

 すっかりダンジョンらしからぬ場所になってしまったが、話し合いの場が整った。

「それでは、まず確認したいのは、“モンスター管理者”と言うスキルを持つものが、ダンジョンのマスターになれるのか?」

 俺は開けたままにしている、扉の奥にいる銀を見た。銀は俺の意図をくみ、

「マスターが説明出来ない部分は僕が答えるね。
 質問の答えだけど、正確にはコアのマスターであり、ダンジョンのマスターではない。

 こう言ってはなんだけど、マスターは人間。いつかは死んじゃう。でも僕達は、ダンジョンが壊れない限り壊れる事はない。

 マスターがマスターでいる内はダンジョンは僕達コアとマスターで管理するの。管理の仕方をマスターに学んで、だから、正確にはダンジョンマスターって言うのは、人間が勝手に言ってるだけで、そんな言葉は僕達には存在しないんだ」

 最初っから爆弾が投げ込まれた。領主様も予想外だっただろう。皆も驚きのあまり固まってた。
 そんな俺達に構わず

「他に聞きたいことは無いの?」

 と、銀が聞いてきた。
 さすがは国境を守る領主様。立ち直りが早かった。

「ああ、次はリュートから聞い話しによると、マスターはダンジョン、コアの数だけいるような事を言っていたみたいだか、“モンスター管理者”と言うスキルは聞いたことがないのだが」

 そう、俺の八歳の時の黒歴史。キッシュがニヤニヤしながら俺を見てきたが、キッシュの守役と化してるビルドがどついてくれた。ありがとう、ビルド。

「うーん。人間のスキルの事は良く分からないけど、中級ダンジョンと言われてる以上のコア達、僕もだけど、マスターになり得る人間がダンジョンに来てくれたことは過去にあったよ?でも、誰も僕達の所まで来てはくれなかった。金のマスターとマスターだけだよ、僕達の所まで来てくれて、マスターになってくれたのは」

 他のコア達も嬉しそうに騒ぎ出した。このままだと、話が進まなくなりそうなので、

「お前達、シーだ。まだ話しは終わってないからな」

 コア達がシー、シー、といいだし、面白くなったのか、また騒がしくなった。叱るとまた、泣き出すかもと、困ってると


「ほら皆、マスターが困ってるよ?静かに出来ないなら、青に頼んで通信切るよ?」

 時々銀は、黒くなるな?色が、じゃなく、俗に言う、腹黒?無機質の珠なのに、ニコニコ笑いながら、言っているのが見える。案の定、コア達は身震いするみたいに震えると静かになった。

 こっちも、領主様と奥様以外は顔が引きつっていた。カチナール様は若干、涙目になり奥様に慰められてた。

「ほらほら、時間は有限だよ?質問無いの」

 領主様は腕を組み、目を閉じて、少し考えると、真っ直ぐに銀を見つめ、

「もし仮に、別のスキル保持者がそこに行けば、リュートからその者にマスターの権限は移るのか。またリュートの死後、新しい者が訪れたら、その者が新しいマスターになるのか」

 そんなこと、考えたことなかった。確かに、遠くにいる俺より、近くにマスターがいればそれに越したことはない。

 また、銀は一度、金のマスターに管理してもらっていたと言っていた。つまり、俺は2人目のマスターと言うことだ。俺は緊張して、銀の言葉を待った。

「答えは、イエスであり、ノーかな。
 まずコアのマスターは、マスターのような人が現れれば誰でもなれる。だけど、マスターがすでにいれば、僕達はマスターをどっちか選べる。

 次に、マスターの死後の事。
 僕達がすでにダンジョンの管理を、マスターなしでも出来るようになっていれば、新しくマスターは取らない。って言うより、本来はマスターは一人で十分、僕達は成長出来るはずなんだよね」

「答えてくれてありがとう。今の所、聞きたいことは聞けた。また、分からないことが出来たら答えてもらえるか」

「マスターがいいならね」

俺は領主様に頷き、

「銀、答えられる範囲でいいからまた、答えてやってくれ」

「うん。マスター」

だいぶ遅くなったが、これで解散となった。
俺はコア部屋に、自分の部屋を作っていたのでここに残った。奥様から籠りっきりにならずに、街にもてで来るよう釘を刺された。

色々あってさすがに疲れてたのか、ベットに潜ったとたん、眠りに落ちた。
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