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29 新しい薬草を作ろう
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俺は急ぎ街を出て、アケルの近くにある森に来た。
少し奥の方まで行き、念のためにラグにここまでの道を塞いでもらった。
「ヨミ、ここで何するの?」
ラグの言葉に俺は
「あの病に効く薬草をラグ達に作ってもらおうと思ってな。寒さにも暑さにも負けない、根っこさえあれば何度でも生える雑草見ないな薬草を」
「「「・・・・・」」」」
俺の言葉にラグ達は顔を見合せ、憐れみの目で見てきた。
「ヨミ。いくらある程度できると言っても、新種の薬草を生み出すことは出来かねるわよ」
「・・・そ、そんなことは、わかっている、よ。えっと、だからその、、そう、この本来なら見向きもされない雑草を薬草に変質させる、、事は、できる?」
俺の中でのある程度の範囲は広かったらしい。知ったかぶってキョドりながら、目についたなんでもない雑草を指して聞いてみた。
ラグ達の目が冷たいです。揃ってため息を吐き、ジェムが
「それくらいなら大丈夫」
と言ってくれたのでほっとした。
「でも、どこにでもある雑草だから少し色をつけて他と区別しないといけないなの」
確かに、もともとあったこの雑草を全部変えるのは自然の摂理を壊すことになる、、のか?雑草って薬にも毒にもならない厄介者だよな?
俺の考えがなんとなく伝わったのか
「雑草だろうと私達にとっては命あるものよ。特に、植物の魔法を得意とするラグにとっては無駄な植物はないのよ?」
神の領域、広くね?雑草まで見守るの?
俺は指し示した雑草を見ながら、呆気にとられた。
俺が呆気にとられている間、ラグ達は地面に降り雑草を取り囲んだ。
「で、具体的にどんな効能をつけるの?」
ラグに改めて聞かれて、俺は考えた。
(これだけで病が治る薬になるのはなしだよな。この流行り病の特徴は、高熱に咳、鼻水、鼻づまりに関節痛。ほぼインフルエンザだな。既存の薬草と混ぜて使えるものにするとして、、免疫力アップとか薬草本来の効能がアップするとかの補助的な効果がいいかもな)
「他の薬草の効能アップや人の持つ免疫力をアップさせたりする補助的な効果って出来る?」
「?よくわからないけど、ヨミが理解していればそれを反映できるよ」
ラグは首をかしげてからそう言った。
「ということで、ヨミも手伝いなさい」
レティの言葉にジェムが俺の所へ飛んできて、俺の服をちっさな足でつかみ引っ張った。
「待て待て待て。いくら小さくてもそんな鋭い爪で掴まれたら服が破れる!」
俺は焦ってジェムを掴み、肩に置くとラグ達の側に行った。
「で?何すればいいんだ?」
俺がラグの隣に立つと、ジェムは俺の肩から反対側のラグの隣に移動した。
「この雑草に触れて、付けたいものだけを思い浮かべて。いい?余計な事は考えないでね」
と、ラグ
「ワタシ達の事もあるから、深層心理でも余計なことは考えちゃダメよ?」
と、レティ
「ぼくのカッコいい姿をこのようにしましたしね」
と、ジェム
「私は今の姿、結構好きなの」
と、ルル
(ウグッ。好き勝手言いやがって。っか深層心理までコントロール出来るかよ)
ラグ達からの辛辣な言葉に心を抉られながら、言われた通りに雑草に触れた。
俺が触れたのを確認すると、ラグ達もそっと雑草に触れた。
(薬草の効能アップ、免疫力アップ。薬草の効能アップ、免疫力アップ・・・)
シャクだけどラグ達から言われたように、余計なことを考えないように心の中で唱えながら目の前の変化を見ていた。
ラグ達が触れたと同時に雑草が光に包まれ、なんか光がぐにゃぐにゃしだした。
大丈夫か?と思いそうになり慌ててその思考を捨てた。何が影響するか分からないからだ。
そして、光が弱まって徐々に消えていった。
「もう、手を離して大丈夫だよ」
ラグの言葉に手を離し、雑草を改めて見てみたけど、他と違う所が見当たらなかった。
失敗かと思い鑑定してみると、ちゃんと薬草に変化していたし、効能もちゃんと付いていた。
「他と区別するための目印はどうしたんだ?」
そう言うと、呆れた顔をしたレティに
「深層心理でも余計なことは考えちゃダメよって言ったでしょ?」
と言われ、とんだ濡れ衣に
「ちゃんと余計な事を考えないようにしたよ!」
と抗議したけど、ラグが無言で薬草になった雑草の葉っぱを一枚、裏返した。
「あ」
確かに、ルルが何か色をつけないとと言った時、こんな感じかな?と思ったさ。思ったけど、それは雑草に触れる前だし、触れたあとはその事は忘れていたよ!
そう、見た感じは何にも変わってないけど、葉っぱを裏返せばそこだけ色が変わっていた。
俺が思い浮かべたときは、無意識に葉っぱの裏は赤を思い浮かべていたけど、実際は虹色になっていた。
「はぁ、なの。本当は葉っぱの形を少し変えて、色を他より濃くするだけにするつもりだったなの。私達より、まだまだヨミの方が影響力が強いから、私達が考えたものよりヨミの考えたものに引っ張られたなの。だから、ラグやレティが注意したなの」
ルルは呆れながらも説明してくれたけど、俺は声を大にして言いたい!
俺は無実だ!
俺はぐぬぬと呻きながらも、この言葉を飲み込んだ。口で勝てる気がしなかったからだ。
「と、兎に角これを大陸全土に生えるように出来るか?」
「出来るよ」
ラグが言うとまた雑草、、じゃなかった薬草を取り囲むと、薬草から光が伸びて大陸全土に散らばった。
「これで半日もすれば生えるよ」
ラグの言葉に俺は薬草を摘む。雑草から変化したこの薬草は“サップリン草”。
その他の薬草も摘んで、また急いでセドリックさんの邸に戻った。
「お待たせしました。医師や作業場の準備は出来てますか?」
俺が帰ってきた時、セドリックさんやクリスさん他の使用人達も安堵の表情をして
「ああ、言われたと通りに。こっちだ」
そして案内された場所には、数名の白衣を着た人と、この邸の使用人数名が居た。
そして、机の上には薬を作る道具らしきものも準備されていた。
俺は、それらの道具がある場所に定番の薬草から並べていき
「あとはこれを」
と言って、変質させた薬草を置いた。
いっけんなんの変哲もない雑草に全員が首を傾げ、眉を潜めた。
「ヨミ、こんな雑草で何を?」
若干怒りを滲ませた声でセドリックさんが聞いてきた。
周りの人達も少し苛立った様子で俺を見ていた。
そんな周りの様子に、俺はあえて笑顔で
「これはただの雑草ではないのです」
と言い、葉っぱを裏返した。
裏返った葉っぱを見た全員が息を飲んだ。
「ヨミ、これはなんだ?」
「これは”サップリン草”と言う薬草で、他の薬草の効能をアップさせたり、人の持つ免疫力をアップさせたりする事出来るものです」
医師達が、サップリン草を手に取り隅々まで見てから
「こんな薬草は初めて見た。いや、見た目はただの雑草だから見落としていた?」
「それに他の薬草や人の免疫力をアップさせる効能って言うのも初めて聞くな」
とサップリン草に興味津々だ。
このままではらちが明かなくなると思い
「今は一刻も早く薬を作る事が先決です。医師の皆様、そして使用人さん達で薬の調合をお願いします。セドリックさん、騎士達を少しお貸しください。薬草集めにも人手が必要なので」
俺の言葉に、医師達と使用人達は調合を初め、セドリックさんもクリスさんに指示をして騎士達に連絡をしに行った。
セドリックさんに、騎士達に街の門の前で待つように伝言を頼み、俺はギルドへ行き、走り書きした手紙をマスターへ渡すよう職員に頼み、門へ急いだ。
少し奥の方まで行き、念のためにラグにここまでの道を塞いでもらった。
「ヨミ、ここで何するの?」
ラグの言葉に俺は
「あの病に効く薬草をラグ達に作ってもらおうと思ってな。寒さにも暑さにも負けない、根っこさえあれば何度でも生える雑草見ないな薬草を」
「「「・・・・・」」」」
俺の言葉にラグ達は顔を見合せ、憐れみの目で見てきた。
「ヨミ。いくらある程度できると言っても、新種の薬草を生み出すことは出来かねるわよ」
「・・・そ、そんなことは、わかっている、よ。えっと、だからその、、そう、この本来なら見向きもされない雑草を薬草に変質させる、、事は、できる?」
俺の中でのある程度の範囲は広かったらしい。知ったかぶってキョドりながら、目についたなんでもない雑草を指して聞いてみた。
ラグ達の目が冷たいです。揃ってため息を吐き、ジェムが
「それくらいなら大丈夫」
と言ってくれたのでほっとした。
「でも、どこにでもある雑草だから少し色をつけて他と区別しないといけないなの」
確かに、もともとあったこの雑草を全部変えるのは自然の摂理を壊すことになる、、のか?雑草って薬にも毒にもならない厄介者だよな?
俺の考えがなんとなく伝わったのか
「雑草だろうと私達にとっては命あるものよ。特に、植物の魔法を得意とするラグにとっては無駄な植物はないのよ?」
神の領域、広くね?雑草まで見守るの?
俺は指し示した雑草を見ながら、呆気にとられた。
俺が呆気にとられている間、ラグ達は地面に降り雑草を取り囲んだ。
「で、具体的にどんな効能をつけるの?」
ラグに改めて聞かれて、俺は考えた。
(これだけで病が治る薬になるのはなしだよな。この流行り病の特徴は、高熱に咳、鼻水、鼻づまりに関節痛。ほぼインフルエンザだな。既存の薬草と混ぜて使えるものにするとして、、免疫力アップとか薬草本来の効能がアップするとかの補助的な効果がいいかもな)
「他の薬草の効能アップや人の持つ免疫力をアップさせたりする補助的な効果って出来る?」
「?よくわからないけど、ヨミが理解していればそれを反映できるよ」
ラグは首をかしげてからそう言った。
「ということで、ヨミも手伝いなさい」
レティの言葉にジェムが俺の所へ飛んできて、俺の服をちっさな足でつかみ引っ張った。
「待て待て待て。いくら小さくてもそんな鋭い爪で掴まれたら服が破れる!」
俺は焦ってジェムを掴み、肩に置くとラグ達の側に行った。
「で?何すればいいんだ?」
俺がラグの隣に立つと、ジェムは俺の肩から反対側のラグの隣に移動した。
「この雑草に触れて、付けたいものだけを思い浮かべて。いい?余計な事は考えないでね」
と、ラグ
「ワタシ達の事もあるから、深層心理でも余計なことは考えちゃダメよ?」
と、レティ
「ぼくのカッコいい姿をこのようにしましたしね」
と、ジェム
「私は今の姿、結構好きなの」
と、ルル
(ウグッ。好き勝手言いやがって。っか深層心理までコントロール出来るかよ)
ラグ達からの辛辣な言葉に心を抉られながら、言われた通りに雑草に触れた。
俺が触れたのを確認すると、ラグ達もそっと雑草に触れた。
(薬草の効能アップ、免疫力アップ。薬草の効能アップ、免疫力アップ・・・)
シャクだけどラグ達から言われたように、余計なことを考えないように心の中で唱えながら目の前の変化を見ていた。
ラグ達が触れたと同時に雑草が光に包まれ、なんか光がぐにゃぐにゃしだした。
大丈夫か?と思いそうになり慌ててその思考を捨てた。何が影響するか分からないからだ。
そして、光が弱まって徐々に消えていった。
「もう、手を離して大丈夫だよ」
ラグの言葉に手を離し、雑草を改めて見てみたけど、他と違う所が見当たらなかった。
失敗かと思い鑑定してみると、ちゃんと薬草に変化していたし、効能もちゃんと付いていた。
「他と区別するための目印はどうしたんだ?」
そう言うと、呆れた顔をしたレティに
「深層心理でも余計なことは考えちゃダメよって言ったでしょ?」
と言われ、とんだ濡れ衣に
「ちゃんと余計な事を考えないようにしたよ!」
と抗議したけど、ラグが無言で薬草になった雑草の葉っぱを一枚、裏返した。
「あ」
確かに、ルルが何か色をつけないとと言った時、こんな感じかな?と思ったさ。思ったけど、それは雑草に触れる前だし、触れたあとはその事は忘れていたよ!
そう、見た感じは何にも変わってないけど、葉っぱを裏返せばそこだけ色が変わっていた。
俺が思い浮かべたときは、無意識に葉っぱの裏は赤を思い浮かべていたけど、実際は虹色になっていた。
「はぁ、なの。本当は葉っぱの形を少し変えて、色を他より濃くするだけにするつもりだったなの。私達より、まだまだヨミの方が影響力が強いから、私達が考えたものよりヨミの考えたものに引っ張られたなの。だから、ラグやレティが注意したなの」
ルルは呆れながらも説明してくれたけど、俺は声を大にして言いたい!
俺は無実だ!
俺はぐぬぬと呻きながらも、この言葉を飲み込んだ。口で勝てる気がしなかったからだ。
「と、兎に角これを大陸全土に生えるように出来るか?」
「出来るよ」
ラグが言うとまた雑草、、じゃなかった薬草を取り囲むと、薬草から光が伸びて大陸全土に散らばった。
「これで半日もすれば生えるよ」
ラグの言葉に俺は薬草を摘む。雑草から変化したこの薬草は“サップリン草”。
その他の薬草も摘んで、また急いでセドリックさんの邸に戻った。
「お待たせしました。医師や作業場の準備は出来てますか?」
俺が帰ってきた時、セドリックさんやクリスさん他の使用人達も安堵の表情をして
「ああ、言われたと通りに。こっちだ」
そして案内された場所には、数名の白衣を着た人と、この邸の使用人数名が居た。
そして、机の上には薬を作る道具らしきものも準備されていた。
俺は、それらの道具がある場所に定番の薬草から並べていき
「あとはこれを」
と言って、変質させた薬草を置いた。
いっけんなんの変哲もない雑草に全員が首を傾げ、眉を潜めた。
「ヨミ、こんな雑草で何を?」
若干怒りを滲ませた声でセドリックさんが聞いてきた。
周りの人達も少し苛立った様子で俺を見ていた。
そんな周りの様子に、俺はあえて笑顔で
「これはただの雑草ではないのです」
と言い、葉っぱを裏返した。
裏返った葉っぱを見た全員が息を飲んだ。
「ヨミ、これはなんだ?」
「これは”サップリン草”と言う薬草で、他の薬草の効能をアップさせたり、人の持つ免疫力をアップさせたりする事出来るものです」
医師達が、サップリン草を手に取り隅々まで見てから
「こんな薬草は初めて見た。いや、見た目はただの雑草だから見落としていた?」
「それに他の薬草や人の免疫力をアップさせる効能って言うのも初めて聞くな」
とサップリン草に興味津々だ。
このままではらちが明かなくなると思い
「今は一刻も早く薬を作る事が先決です。医師の皆様、そして使用人さん達で薬の調合をお願いします。セドリックさん、騎士達を少しお貸しください。薬草集めにも人手が必要なので」
俺の言葉に、医師達と使用人達は調合を初め、セドリックさんもクリスさんに指示をして騎士達に連絡をしに行った。
セドリックさんに、騎士達に街の門の前で待つように伝言を頼み、俺はギルドへ行き、走り書きした手紙をマスターへ渡すよう職員に頼み、門へ急いだ。
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