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3 ギルド

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初回特典にこの世界のお金もあった。

 銅貨(100G)×100枚
 小銀貨(千G)×100枚
 銀貨(1万G)×100枚
 金貨(十万G)×50枚

しばらくは遊んで暮らせそうだ。神様太っ腹!・・っか絶対、金銭感覚皆無で適当に詰め込んだんだろうなぁ。


街の散策ついでに露店の出し物を少しづつ買い食いしながら(ラグにも少し分けつつ)ギルドを探した。

露店を抜けるとすぐに大きな建物が目についた。建物には看板がデカデカと掲げられている。

剣と盾の絵とその隣にポーション瓶と硬貨を交換している絵が一つの看板に書かれている。

看板を見て数秒後に理解した。

「あー、ここがギルドか。知識によれば、冒険者ギルドと商業ギルドが一つの建物にはあるのが当たり前と。別々じゃないのか」

刷り込まれた知識とは別の、自分でも知らないわからない知識が口から出る。

いつまでも入り口前に突っ立ていれば邪魔になるのでギルドの扉を開け、中に入った。

一瞬すべての目線が集まり、しーんと静まりかえったけどすぐに目線は外れ、ざわめきが戻った。

ギルドの中は真ん中に大階段があり、右側が冒険者ギルド、左側が商業ギルドに分かれていた。
二階部分は食堂になっているようだ。
そして入り口にも受付があり、一人職員が座っていた。

「あの、冒険者登録をしたいんですが受付は何処ですか?」

とりあえず、何処に行けばいいのか分からなかったので入り口の受付のお姉さんに聞いた。

「はい、冒険者登録ですね。右側のこの通路を真っ直ぐ行きますと、登録の受付になります。
冒険者はランク分けされていて、下はGランクから上はSSランクまであります。
G~Aランクまでは、一定期間依頼を受けなければ登録は抹消され、再登録には金貨1枚の上、ランクもGランクからやり直しになりますのでご注意ください。
S~SSランクからは無期限になるので頑張って目指してみてください。因みに、今Aランクも無期限にって嘆願があるので、もしかしたら近々Aランクも無期限になるかもしれません。
そして、依頼はこの横のボードに張り出されています。右の方からGランクで、一番左はAランク用の依頼になります。SとSSは直接ギルド長から依頼があったり、国から依頼されたりします。どちらも指名依頼に部類されるので基本断ることは出来ません。
依頼の受付は真ん中の通路になります。
素材を売る場合は、あちらの受付か商業ギルドへお持ちください。
魔物の解体の受付はこの建物の裏になります。
他にわからないことや聞きたい事はありますか?」

「いや、大丈夫です。ご親切にありがとうございます。また、わからないことがあれば伺います」

「はい、お待ちしてます」

そう言って、お姉さんに言われた右側の通路を進んだ。

受付は2つあり、どちらも10人くらい並んでいた。俺は端っこの列に並んだ。
時間がかかるかと思ったけど、案外早く順番が回ってきた。

「お待たせいたしました。こちらは冒険者登録の受付になりますがよろしかったですか」

受付=お姉さんと思っていたけど、俺が並んだ受付は爽やかイケメンのお兄さんだった。隣は可愛い系のお姉さんだ。
並ぶ列を間違えたなと、一瞬遠い目になった。

「はい、登録でお願いします」

「ではまずこちらに手を置いてもらっていいですか」

そう言って、水晶玉を俺の前に出した。俺は首を傾げ

「これは?」

と聞くと、爽やかイケメンのお兄さんは笑顔のまま

「こちらは犯罪歴を調べるものです。規則ですので、ご了承願います」

え?銅板じゃないの?もしかしてあれってやばいやつだった?俺かなり怪しまれてたってこと!

たぶん今の俺は、顔がひきつっていると思う。
爽やかイケメンのお兄さんが訝しげに俺を見ているから。

俺は一つの深呼吸をしてから、水晶に手を乗せた。水晶は青く光った。魔力が強制的に抜けることは無かった。

結論。銅板はヤバいやつだった!

「はい、ありがとうございます。犯罪歴はなしですね。では、こちらの用紙にご記入お願いします。分からない所があればお聞きください」

=======
氏名

武器

魔法

※テイム

=======

(これだけ?テイムしているわけではないけど、ラグの事は書いていた方がいいのか?)

「あの、テイムしてるわけではないのですが、動物を連れているのですが書いた方がいいのでしょうか?」

そう言って、胸ポケットからラグを取り出した。

爽やかイケメンのお兄さんは驚いたのか、目を見開いて、固まった。
隣の可愛い系のお姉さんは「きゃわいいぃ」と目がハートになっていた。近くにいた他の女性達もキャーキャーと騒いでいた。

「あの、お兄さん?」

俺の声にハッとして、正気に戻り

「あ、え、ええ。書いていた方がトラブルになった際に安心かと。あと、テイム用の首輪もしていた方がより安心だとおもいますよ」

なるほど、それもそうか。言いがかりをつけられても、登録してあれば証明になるしな。

「ラグ。それでいいか?」

一応お伺いは立てないとね。神様候補だし。

ラグは俺を見て頷いた。空気を読んで喋らずに頷いたのは俺的にも助かった。

そして記入を終え、お兄さんに渡すと

「はい、確かに。ではカードをお作りしますので、その間にその子の首輪をこちらから選んでください」

そう言って、お兄さんは色取り取りの首輪を出した。

「うーん。藍色に映える色ってなんだ?同色ぽいっ青とか黒はなしだよなぁ。赤とか緑か?黄色は、、無いな。ラグは何色がいい?」

と言って、ラグを受付の台に乗せた。
ラグは暫く首輪を眺めて、一本の首輪の前にキラキラした目で立った。

「俺の中では青や黒の前に、真っ先に外した色を選ぶか。ラグは派手好きなんだな」

ラグが選んだのは金の首輪だった。

「あの、お金を出すので二本選んだらダメですか?」

お兄さんは笑いを堪えながら

「ふっ、いいえ。二本まででした、、ふぷっ、ううん。二本まででしたら大丈夫なのでどうぞ」

許可が出たので、ラグが選んだ金と無難な緑の首輪を選んだ。テイム用の首輪は自動サイズ機能がついているので、緑の首輪を首に金の首輪をラグの腕に着けた。
ラグは、ものすごいキラキラした目で腕に嵌めた首輪を見ていた。

そんなラグを微笑ましそうに見てから、お兄さんは一枚のカードを出した。

「お待たせしました。こちらがあなたのカードになります。一度カードに魔力を送ってくださいね。そうすることで、あなた以外の人が悪用するのを防ぎますので。そして、このカードには貯金機能もありますので、買取りの代金を半分現金で半分貯金にと言うこともできますので、よろしければご利用下さい。すべてのギルドで預けているお金を引き出す事もできますのでご安心ください。ランクや依頼などの説明はよろしいですか?」

「はい。入り口の受付で聞きましたので大丈夫です」

「では。お気をつけて依頼をこなして下さい。行ってらっしゃいませ」

「ありがとうございます」

まだ腕の首輪を眺めているラグを回収して、依頼ボードへと足を向けた。

ーーーー
ヨミ Gランク

武器 剣

魔法 水 風

※テイム
 ラグレット


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