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とろける琥珀と石油王
ランジェリー*
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ルイの部屋に連れて行かれたユーシーはルイの手で身体を清められ後孔の支度をされた。ルイは嬉々としてユーシーの世話を焼いた。
支度を終えたユーシーは綺麗に拭き上げられ、ふたたびルイの腕に抱かれてベッドへと運ばれた。
ユーシーはベッドの上に座ったルイに向かい合うように膝立ちになる。素肌に馴染みのない滑らかな感触が触れて、ユーシーは咄嗟に息を詰めた。
強張るユーシーを宥めながら、ルイは楽しげに裸のユーシーに下着をつけていく。腰骨のあたりで紐を蝶結びにすると、それはようやく下着らしくなる。それまではレースの端切れかと思うような、布面積が少なくて長い紐のついた何かでしかなかった。
黒いシルク製の下着は、白いユーシーの肌によく馴染んだ。黒一色で描かれた刺青の柄とも相俟って、元からユーシーのためにあつらえられたのかと思うほどだった。
「ぅ、あ、ルイ……」
ルイの手で下着をつけられるだけで、ユーシーの身体は素直すぎるくらいにはしたなく反応してしまう。
「ふふ、撮影の時は大丈夫だったのにね」
すでに兆した性器は頭をもたげて、下着に収めることは叶わなかった。すっかり勃ち上がった性器ははみ出し、生地の下に幹の根本の膨らみを辛うじて収めているだけだった。
「……ルイだからだよ」
ユーシーが消え入りそうな声で言う。羞恥がユーシーの肌を熱で染めて、白い肌にはうっすらと朱が差す。
「よく似合うよ、ユーシー」
ルイの言葉に、ユーシーは俯く。
「恥ずかしい……」
「ふふ、そんな姿もかわいいよ」
ルイの声は楽しげだった。
「っあ、だめ、だっ、て」
「どうして? ユーシーのここは喜んでるよ」
ルイの唇が、ユーシーを揶揄うように幹を伝い降りる。かと思えば熱くぬめる舌に撫で上げられてユーシーは腰を震わせた。
逃げ腰のユーシーはぺたんとベッドの上に座り込んでしまう。
自分ばかりこんなにとろとろにして、涼しい顔をしているルイを憎らしく思う。なのに憎めないのはルイに触れられるのは全部気持ちがいいからだ。
「ルイ……」
ルイの口ですっかり昂ったユーシーは、琥珀色の瞳を濡らして涼しげなアイスブルーを見た。
「したくない?」
「ん、やだ。したい」
ユーシーは子どものように首を横に振る。火のついた身体は、もうルイが欲しいと喉を鳴らしている。
「おいで。横になってしようか」
ルイの手に導かれてベッドに寝そべる。
緩やかに波打った真っ白いシーツの上に身体を委ねると、スプリングが優しくユーシーを受け止めてくれた。
ルイの大きな身体が、だらしなく投げ出された下肢の間に座る。そのまま身体を屈めたルイは何の躊躇いもなくユーシーの昂りを口に含んだ。
そのまま啜るように音を立てて吸われると、ユーシーの華奢な腰が跳ねた。
「んあ!」
優しく、いやらしく、濡れた音を立ててルイに花芯を舐られている。うっすら上気した頬に熱が集まる。
「あぅ、ルイ、きもちいい」
ユーシーの腹の奥で蟠る熱が暴れている。腰が勝手に揺れ、ユーシーは目元を赤くしてルイへと縋る視線を送る。
「あ、いく」
ルイの口に欲望を放つ。
呆気なく果てたユーシーは、華奢な太腿でルイの顔を挟む。
「は、ぁ」
何度も跳ね、脈打つ愛らしい性器はとぷとぷと熱い白濁を吐き出していた。
吐精が終わって芯の無くなったユーシーを最後に優しく吸い上げてルイは口を離した。
「ごちそうさま。美味しかったよ、ユーシー」
「……バカ」
ユーシーの愛らしい悪態にルイは笑みを返す。
「続き、してもいい?」
「ん、して」
ユーシーは目元を赤くして頷いた。もうルイが欲しくて仕方ない。ルイもそれには気づいているのだろう。
ルイは身体を起こす。
期待にひくつく蕾を申し訳程度に覆うシルクの下着をずらして、ルイの怒張が押し当てられた。
蕾に密着する熱に、ユーシーは喉を鳴らす。
ユーシーの蕾はすでに色づき、戦慄いてルイを誘っていた。
「っあ、るい」
皺がなくなるくらい拡げられた蕾がルイの張り出した部分を飲み込む。
美しいレースが汚れるとか、気にしている余裕はなかった。
ゆっくりとルイが入ってくると、ユーシーの中は喜びに震えた。
「ふふ、いつもより甘えん坊だね」
ルイの言葉に、ユーシーは蕩けた瞳を向けるしかできない。
ルイを飲み込むのは気持ちいい。熱いものを腹へ迎え入れて、掻き回される快感を知ってしまったユーシーは、もう抗うことなどできなかった。
紐が解けてただのレースと紐になってしまった下着は、結局、ベッドの端の方にぐちゃぐちゃになって転がされた。
それを気にかける余裕はなく、ユーシーはルイの身体の下で甘く啼くばかりだった。
「ルーの仕事?」
寝そべるユーシーの隣で、ルイはパソコンのキーを叩いている。ユーシーが横顔を見上げると、ルイは眉を下げて苦笑いする。
「ルーじゃないとできない仕事はまだ多くてね。石油王ルーの僕は嫌い?」
ユーシーと話しているときはルイだ。ユーシーの知らないところで仕事をしているルイは、きっとルーの顔をしている。
ルイは大人だ。ユーシーも大人にならないといけない。
ユーシーは首を横に振った。
「俺には、ルイはルイだよ。ルーじゃない」
うまく言葉にできなかったけれど、ルイが微笑むのを見て、ユーシーも表情を緩めた。ユーシーだって、黒い琥珀でないとできない仕事があったのをわかっている。だから、このことにはもう触れないと決めた。
ルイを困らせたいわけではない。ルイと肩を並べられるようになりたい。愛された分だけ愛を返したいし、守られるだけも嫌だ。
そう思って、自分はずいぶんとルイが好きなのだと思い知らされた。
うっすらと熱を持つ頬を、ルイの手のひらが優しく撫でてくれた。
「今日は午後には仕事が片付くから、終わったら出かけようか」
「どこに?」
「服を買いに行こう。涼しくなってきたし」
「ん、いいよ」
久しぶりの、二人で出かける買い物だった。ルイはきっとたくさん甘やかしてくれる。手を繋いで、視線を合わせてくれる。ユーシーには、手を握り返して、微笑むことしかできない。
ふと、先日初めてのアルバイト代が出たのを思い出す。こちらへきてから初めての報酬だ。
いつも何か買ってくれるばかりのルイに、ユーシーは何かプレゼントを買おうと心の中で誓ったのだった。
支度を終えたユーシーは綺麗に拭き上げられ、ふたたびルイの腕に抱かれてベッドへと運ばれた。
ユーシーはベッドの上に座ったルイに向かい合うように膝立ちになる。素肌に馴染みのない滑らかな感触が触れて、ユーシーは咄嗟に息を詰めた。
強張るユーシーを宥めながら、ルイは楽しげに裸のユーシーに下着をつけていく。腰骨のあたりで紐を蝶結びにすると、それはようやく下着らしくなる。それまではレースの端切れかと思うような、布面積が少なくて長い紐のついた何かでしかなかった。
黒いシルク製の下着は、白いユーシーの肌によく馴染んだ。黒一色で描かれた刺青の柄とも相俟って、元からユーシーのためにあつらえられたのかと思うほどだった。
「ぅ、あ、ルイ……」
ルイの手で下着をつけられるだけで、ユーシーの身体は素直すぎるくらいにはしたなく反応してしまう。
「ふふ、撮影の時は大丈夫だったのにね」
すでに兆した性器は頭をもたげて、下着に収めることは叶わなかった。すっかり勃ち上がった性器ははみ出し、生地の下に幹の根本の膨らみを辛うじて収めているだけだった。
「……ルイだからだよ」
ユーシーが消え入りそうな声で言う。羞恥がユーシーの肌を熱で染めて、白い肌にはうっすらと朱が差す。
「よく似合うよ、ユーシー」
ルイの言葉に、ユーシーは俯く。
「恥ずかしい……」
「ふふ、そんな姿もかわいいよ」
ルイの声は楽しげだった。
「っあ、だめ、だっ、て」
「どうして? ユーシーのここは喜んでるよ」
ルイの唇が、ユーシーを揶揄うように幹を伝い降りる。かと思えば熱くぬめる舌に撫で上げられてユーシーは腰を震わせた。
逃げ腰のユーシーはぺたんとベッドの上に座り込んでしまう。
自分ばかりこんなにとろとろにして、涼しい顔をしているルイを憎らしく思う。なのに憎めないのはルイに触れられるのは全部気持ちがいいからだ。
「ルイ……」
ルイの口ですっかり昂ったユーシーは、琥珀色の瞳を濡らして涼しげなアイスブルーを見た。
「したくない?」
「ん、やだ。したい」
ユーシーは子どものように首を横に振る。火のついた身体は、もうルイが欲しいと喉を鳴らしている。
「おいで。横になってしようか」
ルイの手に導かれてベッドに寝そべる。
緩やかに波打った真っ白いシーツの上に身体を委ねると、スプリングが優しくユーシーを受け止めてくれた。
ルイの大きな身体が、だらしなく投げ出された下肢の間に座る。そのまま身体を屈めたルイは何の躊躇いもなくユーシーの昂りを口に含んだ。
そのまま啜るように音を立てて吸われると、ユーシーの華奢な腰が跳ねた。
「んあ!」
優しく、いやらしく、濡れた音を立ててルイに花芯を舐られている。うっすら上気した頬に熱が集まる。
「あぅ、ルイ、きもちいい」
ユーシーの腹の奥で蟠る熱が暴れている。腰が勝手に揺れ、ユーシーは目元を赤くしてルイへと縋る視線を送る。
「あ、いく」
ルイの口に欲望を放つ。
呆気なく果てたユーシーは、華奢な太腿でルイの顔を挟む。
「は、ぁ」
何度も跳ね、脈打つ愛らしい性器はとぷとぷと熱い白濁を吐き出していた。
吐精が終わって芯の無くなったユーシーを最後に優しく吸い上げてルイは口を離した。
「ごちそうさま。美味しかったよ、ユーシー」
「……バカ」
ユーシーの愛らしい悪態にルイは笑みを返す。
「続き、してもいい?」
「ん、して」
ユーシーは目元を赤くして頷いた。もうルイが欲しくて仕方ない。ルイもそれには気づいているのだろう。
ルイは身体を起こす。
期待にひくつく蕾を申し訳程度に覆うシルクの下着をずらして、ルイの怒張が押し当てられた。
蕾に密着する熱に、ユーシーは喉を鳴らす。
ユーシーの蕾はすでに色づき、戦慄いてルイを誘っていた。
「っあ、るい」
皺がなくなるくらい拡げられた蕾がルイの張り出した部分を飲み込む。
美しいレースが汚れるとか、気にしている余裕はなかった。
ゆっくりとルイが入ってくると、ユーシーの中は喜びに震えた。
「ふふ、いつもより甘えん坊だね」
ルイの言葉に、ユーシーは蕩けた瞳を向けるしかできない。
ルイを飲み込むのは気持ちいい。熱いものを腹へ迎え入れて、掻き回される快感を知ってしまったユーシーは、もう抗うことなどできなかった。
紐が解けてただのレースと紐になってしまった下着は、結局、ベッドの端の方にぐちゃぐちゃになって転がされた。
それを気にかける余裕はなく、ユーシーはルイの身体の下で甘く啼くばかりだった。
「ルーの仕事?」
寝そべるユーシーの隣で、ルイはパソコンのキーを叩いている。ユーシーが横顔を見上げると、ルイは眉を下げて苦笑いする。
「ルーじゃないとできない仕事はまだ多くてね。石油王ルーの僕は嫌い?」
ユーシーと話しているときはルイだ。ユーシーの知らないところで仕事をしているルイは、きっとルーの顔をしている。
ルイは大人だ。ユーシーも大人にならないといけない。
ユーシーは首を横に振った。
「俺には、ルイはルイだよ。ルーじゃない」
うまく言葉にできなかったけれど、ルイが微笑むのを見て、ユーシーも表情を緩めた。ユーシーだって、黒い琥珀でないとできない仕事があったのをわかっている。だから、このことにはもう触れないと決めた。
ルイを困らせたいわけではない。ルイと肩を並べられるようになりたい。愛された分だけ愛を返したいし、守られるだけも嫌だ。
そう思って、自分はずいぶんとルイが好きなのだと思い知らされた。
うっすらと熱を持つ頬を、ルイの手のひらが優しく撫でてくれた。
「今日は午後には仕事が片付くから、終わったら出かけようか」
「どこに?」
「服を買いに行こう。涼しくなってきたし」
「ん、いいよ」
久しぶりの、二人で出かける買い物だった。ルイはきっとたくさん甘やかしてくれる。手を繋いで、視線を合わせてくれる。ユーシーには、手を握り返して、微笑むことしかできない。
ふと、先日初めてのアルバイト代が出たのを思い出す。こちらへきてから初めての報酬だ。
いつも何か買ってくれるばかりのルイに、ユーシーは何かプレゼントを買おうと心の中で誓ったのだった。
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