海祇の岬

はち

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ウツホシ編

水底の蜜月3

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「ふふ、優しくするね」

 ウツホシはシュンを優しく布団の上に横たえる。
 シュンの華奢な脚を大きく開き腰を浮かせると、その長大な性器をそっとひくつく後孔に押し当てた。

「ふあ、ウツホシ、きて」

 シュンは待ちきれないとばかりに甘い声でねだる。
 ウツホシは誘われるまま、ゆっくりと行き当たりまで押し込んだ。
 何度も陥落した窄まりは容易くこじ開けられ、ウツホシが最奥を押し上げると、シュンの薄い腹が歪に膨らむ。
 それでもウツホシのものは収まらず、さらに奥へと捩じ込まれる。
 シュンはか細く啼き、その薄い腹は熱い迸りで濡れた。
 シュンの中は歓喜にうねりながら、根元までウツホシのものを受け入れていた。
 先端は胎の奥深くまで届いていた。それをゆったりと出し入れされるのだから、堪らない。

「シュン、なか、すごくあつい」

 胎の奥はきゅんきゅんと震え、シュンは強すぎる快感に何度も背をしならせ、脚を痙攣させて、熱い飛沫で腹を濡らして絶頂した。

「ひぇ、ぁ」

 シュンのだらしなく開いた唇からは、もはや言葉にならない甘い喘ぎばかりが漏れ出る。
 歓喜に濡れたその音色は、ウツホシにもしっかり届いていた。

「愛しい俺の花嫁。次の満月には、もっとたくさん、産めるからね」

 ウツホシは腰を強く打ち付ける。長大な性器を最奥まで送り込み、夥しい量の精をシュンの胎に注ぎ込む。何度も脈打って、その度にシュンの腹は少しずつ膨らんでいく。
 ウツホシの甘い囁きに、シュンは愛らしい鰓をひくんと震わせた。胎の中が波のようにうねって快感を生み出す。胎に注がれたウツホシの精が掻き回され、水音を立てながらシュンの温もりに馴染んでいく。

「うぇし、うちゅ、ぉし」

 脳髄まで快感に浸され、呂律の回らないシュンは蕩けた言葉でウツホシに喜びを伝える。
 ウツホシは目を細め、歓喜に震える花嫁を揺さぶり続けた。



 淫らに開かれたシュンの身体はすっかり熟れ、たくさんの卵を産むようになった。それはウツホシが思っていた以上だった。
 どうやらウツホシとシュンは身体の相性が良かったらしい。

 ウツホシに繰り返し与えられたゼリーのおかげで、シュンの陰嚢は満月を待たずに、たくさんの金色の卵を生み出すようになっていた。

 そして、満月の夜には、その胎に子を宿すための儀式が密やかに行われる。
 その薄い腹が無数の卵で膨らみ、ウツホシの精を受けて、卵が産み落とされる。
 卵からは、ウツホシの子が生まれる。
 風を呼び、波を起こす海の神の子が。



 夏の終わりの満月の夜には、イソガミサマが海から花嫁を探しにやってくる。
 花嫁になれないものは食われ、花嫁は岬の洞窟でイソガミサマに骨の髄まで愛されるのだとか。

 イソガミサマが花嫁を迎えると、祝いの嵐が豊漁を連れてやってくる。イソガミサマは風を呼び、波を起こす海の神だからだと言われている。
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