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或るインキュバスの劣情
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僕の片想いの相手は、隣に住むおじさんだ。優しくてかっこいい、ゲンバカントクの嶋田さん。
インキュバスの僕は、おじさんに催眠をかけていた。大好きなおじさんとセックスするためだ。願いが叶っておじさんとしたんだけど、もっと好きになっちゃった。
だから今は、おじさんをどうやって堕とすか作戦会議中。
はやく、おじさんを手に入れたい。僕じゃないとダメにしたい。
もっと上手におじさんに催眠をかけたくてパパに催眠の上手なやり方を聞いたら、パパはいいことを教えてくれた。パパもインキュバス。パパは催眠が上手で、淫紋もたくさん知ってるんだ。
人間は、僕たちインキュバスの催眠を受けると、副作用でえっちな夢を見るようになるんだって。
いいことを教えてもらっちゃった。それが本当なら、おじさんはもうえっちな夢を見るようになっているはず。どんな夢を見るんだろう。僕の夢だといいな。
夢の中で、おじさんが自分の意思で、欲に任せて僕を抱く。そんなおじさん、僕だってまだ知らないのに、夢の中の僕はずるいな。
夢の中の僕に嫉妬するくらいには、おじさんとのセックスに飢えていた。
あの日初めておじさんとしたのが忘れられない。おじさんが泣いちゃって途中でやめたから消化不良だったのも相俟って、僕はおじさんが欲しくて仕方なかった。今度は泣かせないように、上手にやるんだ。
それから少しして、おじさんの様子がおかしいことに気がついた。
僕に会ったときの笑顔がなんだかぎこちなくて、お話もあまりしてくれない。家にもあまり上げてくれなくなった。
悲しかったけど、僕はすぐにその理由がわかった。
おじさんが、えっちな夢を見るからだ。
だから、後ろめたくて僕を避けるみたいなことをする。
素っ気ない理由がわかってホッとしたし、それならもういいかなって思った。
あの日の続きをしようか、おじさん。
今度はちゃんと、最後まで。
幸い、夏休みはまだたくさんあるし、おじさんは雨の日はお休みになるから、僕は雨の日を待った。
恵みの雨みたいだ。
そして、意外と早く恵みの雨はやってきた。
いつもなら嫌な雨の日だけど、今日は特別だ。
重い玄関の扉を開けると、夕暮れ前の薄暗い空が見えて、雨音が世界を閉ざしていた。
今日はママもパパも出かけていていないから、鍵はちゃんとかけないといけない。
ママに持たされていた鍵で玄関に鍵をかけたところで、近付いてくる覚えのある足音が聞こえた。少しだけ靴底をするような足音。おじさんの足音だ。
僕の足は自然と音の方へと向かう。
スーパーから帰ってきたらしい、水滴をたくさんつけたビニール傘と白いレジ袋を提げたおじさんとわざと鉢合わせる。
「おじさん、こんにちは」
「っ、ハルトか」
僕と目が合うと、おじさんの表情はわかりやすく強張る。僕の顔を見てこうなるってことは、そういうことだよね。
僕は何も知らないふりをして、おじさんを見上げた。
「遊んでよ。おじさん、このごろ全然遊んでくれないから、寂しいよ」
怯えたような茶色の瞳とようやく目が合った。秘密を暴かれるのを怖がっているみたいな目に、僕の本能が喉を鳴らす。
僕は迷わず魔眼を使って催眠をかけた。
「っぁ……あぁ、そう、だな。おいで、ハルト」
「ふふ、嬉しい」
深く催眠にかかったおじさんは、僕を難なく家に上げてくれた。
久しぶりのおじさんの家。おじさんの匂いだ。僕は嬉しくて胸いっぱいに吸い込む。
おじさんはいつもみたいに麦茶を出してくれた。部屋はそんなに暑くないけど、雨のせいで湿度があってじめじめしていたから、おじさんはエアコンをつけてくれた。
僕をリビングの座布団に座らせて、おじさんはキッチンでスーパーで買ってきたものを冷蔵庫にしまっている。
もう待ちきれなくて、はしたないとわかっていたけど、僕はキッチンに向かった。
早くおじさんが欲しくて、僕は冷蔵庫の前にいるおじさんに抱きついた。濃いおじさんの匂いに僕は鼻先を擦り付けた。
「どう、した?」
「おじさん、この前の続き、しよう?」
僕はおじさんを見上げる。
戸惑うようなおじさんの表情はすぐに、罪悪感に染まった。
「っ、はる、と」
空になったレジ袋が、エアコンの風に揺られて、乾いた音を立てた。
冷蔵庫の閉まる音がして、おじさんは僕を抱き上げてくれた。
おじさんの逞しい腕が僕のお尻の下にあって、おじさんの横顔が近い。
嬉しい。おじさんの腕に抱えられて、一緒にリビングに向かった。
ふふ、いよいよだね。もうお尻がじゅくじゅくしてる。勝手に涎が溢れて、僕は喉を鳴らした。
リビングのフローリングの床の上に胡座をかいたおじさんの足の上に乗せられる。
いよいよだと思ったら、タイミングを見計ったみたいに不意に玄関の方でドアが開く音がした。
「親父~?」
「っ、ケンスケ」
おじさんが慌てた声を上げた。おじさんの息子さんが遊びにきたみたいだった。ケンスケって言うんだ。
あーあ、タイミングが悪いな。
何も知らない息子さんは、リビングの方へやってきた。確かに、少しおじさんの面影があるかも。
目が合うと、僕はすぐにおじさんの息子に強めの催眠をかけた。
リビングの床に崩れ落ちる、おじさんの息子さん。
悪いけど、少しだけ眠っていてね。
僕の楽しみが終わるまで。
気を取り直して、僕はおじさんのほっぺを両手で包んだ。
顔を近づけて向き合うと、おじさんは怯えた顔で僕を見た。
「ハルト」
「よそ見しないで」
僕を見てよ、おじさん。これからおじさんをいっぱい気持ちよくするのは僕なんだから。
「少し、眠ってもらうだけだよ。これが終わるまで、ね」
僕はおじさんの唇に噛み付くみたいにキスをした。
僕の長い舌を絡めると、おじさんはぎこちなく応じてくれる。理性を少し残しているのに、嬉しいな。
それでも、息子が寝ている横でするのは抵抗があるんだろう。おじさんは乱れた息を殺すようにして僕の舌に応える。
そんなことしなくても大丈夫なのに。
おじさんがいっぱい飲んでくれるように、涎をいっぱい送り込む。舌が擦れるたびにいやらしい音がするから、僕も興奮してしまう。
「っ、ハルト」
キスの合間に、おじさんは不安そうに僕を呼ぶ。
「大丈夫、起きたら全部忘れてるから、心配いらないよ」
唇が触れ合いそうな距離で、僕は吐息と一緒に囁いて、床の上におじさんの身体を押し倒す。
催眠をかけてるから、おじさんを押し倒すのは簡単だった。
「だから、僕だけ見て、僕だけ感じて」
おじさんを見下ろすと、おじさんは惚けた顔で僕を見上げていた。
僕は凹凸を感じる逞しい腹筋を撫でて、その下へと手を滑らせる。
「ふふ、おじさんの、もうこんなに硬くなって。息子さんの前でするの、興奮する?」
すっかり硬くなってハーフパンツを押し上げているおじさんのを、僕は手のひらで撫でる。
布越しにも、おじさんのは脈打っているのがわかる。
「ちが、う」
「ふふ、じゃあ僕に興奮してるんだ。嬉しい」
おじさんはそれ以上何も言わなかった。言えなかったのかも。
僕はおじさんのハーフパンツを下着ごと下ろした。
飛び出したおじさんのおっきなちんちんが引き締まったお腹に当たって音がした。
すごいな。
久しぶりに間近に見るおじさんの逞しい昂りは、張り詰めて反り返って、弾力のある血管が浮いている。張り出した部分の段差もはっきりとしている。太くて長くて、口に入れたら顎が外れそうだ。
嬉しくて口の中には涎がいっぱい湧いてくる。
「ハルト……」
「いっぱい飲ませて、おじさん」
僕は丸く張り詰めた先端に吸い付いた。
血管の浮いた赤黒い幹を手で擦って、浮き上がる血管の感触を手のひらで楽しむ。
時々しゃくりあげて、先端の裂け目からはしょっぱいカウパーが溢れてくる。おじさんのはカウパーも味が濃いんだ。
時々逞しい幹に、舌を這わせる。舌の上に感じる浮き上がった血管の凹凸が、脈打つ幹が、僕を昂らせる。
もう、舐めるだけじゃ焦ったいな。
僕は口を大きく開けて、口の中へおじさんの猛りを迎え入れた。
おじさんのちんちんは、おっきくて長さもあるから、喉奥まで使わないと全部入らなかった。
苦しいし喉がひくひくしちゃうけど、それで余計におじさんのが気持ちよくなってるのがわかって、僕ははしたなくおなかを疼かせた。
そのままじゅぽじゅぽといやらしい音を立てて口と喉でおじさんのを扱く。舌に感じるおじさんの硬い猛りに、僕は涎が止まらない。
喉で締め上げると、おじさんの低い声がして口の中でおじさんの逞しい幹が跳ねた。
おじさんは僕の喉にいっぱい熱いものを出してくれた。僕のおなかに落ちていく、おじさんの濃くて熱い精液。
何回も脈打って、どろりとしたものが喉奥に放たれる。
気持ちいい。粘膜に打ち付ける熱い迸りを感じるのが、堪らなく気持ちいい。鼻に抜けていく生臭くて、青臭い匂いに頭の芯まで痺れるみたいだ。
おじさんの射精がおさまって、喉から引き抜く。おじさんのはまだ硬く天を仰いでいる。
まだできるから嬉しい。僕はまだ満足してないからダメでも淫紋を使う気でいたけど、その必要はなさそうだった。
息子のそばで、僕の口に射精するのはどんな気分なんだろう。
覗き込んだおじさんの表情は、今にも泣き出しそうなのにその目は熱く昏く澱んでいて、僕は嬉しくなった。
「ハルト」
少し咳き込んだ僕を、おじさんは慌てて覗き込む。
こんなにいい人なんだもん。困るよね。
僕はまた少しおじさんにかける催眠を強めた。
「あ……」
おじさんの表情が蕩けた。
「もっとしよう、おじさん。今日は僕がいくまで付き合ってくれなきゃやだよ」
「ハルト」
ほしい。一番奥まで。この前できなかった分も、たくさん欲しい。
待ちきれなくて、僕は服を脱ぎ捨てる。お行儀が悪いって思われるかな。でもしょうがないよね。
夢の中の僕は、どうだった?
本物の僕はどう?
夢でも、この身体を見てたの?
脚から抜き取った下着も放って、僕は惜しげもなく肌を晒した。
すっかり硬くなってお腹につきそうな僕のちんちんを、ゆっくりと擦る。もういっぱいカウパーを垂らしてしまってる、はしたない僕の。音を立てて扱くと、おじさんが喉を鳴らした。
インキュバスの僕は、おじさんに催眠をかけていた。大好きなおじさんとセックスするためだ。願いが叶っておじさんとしたんだけど、もっと好きになっちゃった。
だから今は、おじさんをどうやって堕とすか作戦会議中。
はやく、おじさんを手に入れたい。僕じゃないとダメにしたい。
もっと上手におじさんに催眠をかけたくてパパに催眠の上手なやり方を聞いたら、パパはいいことを教えてくれた。パパもインキュバス。パパは催眠が上手で、淫紋もたくさん知ってるんだ。
人間は、僕たちインキュバスの催眠を受けると、副作用でえっちな夢を見るようになるんだって。
いいことを教えてもらっちゃった。それが本当なら、おじさんはもうえっちな夢を見るようになっているはず。どんな夢を見るんだろう。僕の夢だといいな。
夢の中で、おじさんが自分の意思で、欲に任せて僕を抱く。そんなおじさん、僕だってまだ知らないのに、夢の中の僕はずるいな。
夢の中の僕に嫉妬するくらいには、おじさんとのセックスに飢えていた。
あの日初めておじさんとしたのが忘れられない。おじさんが泣いちゃって途中でやめたから消化不良だったのも相俟って、僕はおじさんが欲しくて仕方なかった。今度は泣かせないように、上手にやるんだ。
それから少しして、おじさんの様子がおかしいことに気がついた。
僕に会ったときの笑顔がなんだかぎこちなくて、お話もあまりしてくれない。家にもあまり上げてくれなくなった。
悲しかったけど、僕はすぐにその理由がわかった。
おじさんが、えっちな夢を見るからだ。
だから、後ろめたくて僕を避けるみたいなことをする。
素っ気ない理由がわかってホッとしたし、それならもういいかなって思った。
あの日の続きをしようか、おじさん。
今度はちゃんと、最後まで。
幸い、夏休みはまだたくさんあるし、おじさんは雨の日はお休みになるから、僕は雨の日を待った。
恵みの雨みたいだ。
そして、意外と早く恵みの雨はやってきた。
いつもなら嫌な雨の日だけど、今日は特別だ。
重い玄関の扉を開けると、夕暮れ前の薄暗い空が見えて、雨音が世界を閉ざしていた。
今日はママもパパも出かけていていないから、鍵はちゃんとかけないといけない。
ママに持たされていた鍵で玄関に鍵をかけたところで、近付いてくる覚えのある足音が聞こえた。少しだけ靴底をするような足音。おじさんの足音だ。
僕の足は自然と音の方へと向かう。
スーパーから帰ってきたらしい、水滴をたくさんつけたビニール傘と白いレジ袋を提げたおじさんとわざと鉢合わせる。
「おじさん、こんにちは」
「っ、ハルトか」
僕と目が合うと、おじさんの表情はわかりやすく強張る。僕の顔を見てこうなるってことは、そういうことだよね。
僕は何も知らないふりをして、おじさんを見上げた。
「遊んでよ。おじさん、このごろ全然遊んでくれないから、寂しいよ」
怯えたような茶色の瞳とようやく目が合った。秘密を暴かれるのを怖がっているみたいな目に、僕の本能が喉を鳴らす。
僕は迷わず魔眼を使って催眠をかけた。
「っぁ……あぁ、そう、だな。おいで、ハルト」
「ふふ、嬉しい」
深く催眠にかかったおじさんは、僕を難なく家に上げてくれた。
久しぶりのおじさんの家。おじさんの匂いだ。僕は嬉しくて胸いっぱいに吸い込む。
おじさんはいつもみたいに麦茶を出してくれた。部屋はそんなに暑くないけど、雨のせいで湿度があってじめじめしていたから、おじさんはエアコンをつけてくれた。
僕をリビングの座布団に座らせて、おじさんはキッチンでスーパーで買ってきたものを冷蔵庫にしまっている。
もう待ちきれなくて、はしたないとわかっていたけど、僕はキッチンに向かった。
早くおじさんが欲しくて、僕は冷蔵庫の前にいるおじさんに抱きついた。濃いおじさんの匂いに僕は鼻先を擦り付けた。
「どう、した?」
「おじさん、この前の続き、しよう?」
僕はおじさんを見上げる。
戸惑うようなおじさんの表情はすぐに、罪悪感に染まった。
「っ、はる、と」
空になったレジ袋が、エアコンの風に揺られて、乾いた音を立てた。
冷蔵庫の閉まる音がして、おじさんは僕を抱き上げてくれた。
おじさんの逞しい腕が僕のお尻の下にあって、おじさんの横顔が近い。
嬉しい。おじさんの腕に抱えられて、一緒にリビングに向かった。
ふふ、いよいよだね。もうお尻がじゅくじゅくしてる。勝手に涎が溢れて、僕は喉を鳴らした。
リビングのフローリングの床の上に胡座をかいたおじさんの足の上に乗せられる。
いよいよだと思ったら、タイミングを見計ったみたいに不意に玄関の方でドアが開く音がした。
「親父~?」
「っ、ケンスケ」
おじさんが慌てた声を上げた。おじさんの息子さんが遊びにきたみたいだった。ケンスケって言うんだ。
あーあ、タイミングが悪いな。
何も知らない息子さんは、リビングの方へやってきた。確かに、少しおじさんの面影があるかも。
目が合うと、僕はすぐにおじさんの息子に強めの催眠をかけた。
リビングの床に崩れ落ちる、おじさんの息子さん。
悪いけど、少しだけ眠っていてね。
僕の楽しみが終わるまで。
気を取り直して、僕はおじさんのほっぺを両手で包んだ。
顔を近づけて向き合うと、おじさんは怯えた顔で僕を見た。
「ハルト」
「よそ見しないで」
僕を見てよ、おじさん。これからおじさんをいっぱい気持ちよくするのは僕なんだから。
「少し、眠ってもらうだけだよ。これが終わるまで、ね」
僕はおじさんの唇に噛み付くみたいにキスをした。
僕の長い舌を絡めると、おじさんはぎこちなく応じてくれる。理性を少し残しているのに、嬉しいな。
それでも、息子が寝ている横でするのは抵抗があるんだろう。おじさんは乱れた息を殺すようにして僕の舌に応える。
そんなことしなくても大丈夫なのに。
おじさんがいっぱい飲んでくれるように、涎をいっぱい送り込む。舌が擦れるたびにいやらしい音がするから、僕も興奮してしまう。
「っ、ハルト」
キスの合間に、おじさんは不安そうに僕を呼ぶ。
「大丈夫、起きたら全部忘れてるから、心配いらないよ」
唇が触れ合いそうな距離で、僕は吐息と一緒に囁いて、床の上におじさんの身体を押し倒す。
催眠をかけてるから、おじさんを押し倒すのは簡単だった。
「だから、僕だけ見て、僕だけ感じて」
おじさんを見下ろすと、おじさんは惚けた顔で僕を見上げていた。
僕は凹凸を感じる逞しい腹筋を撫でて、その下へと手を滑らせる。
「ふふ、おじさんの、もうこんなに硬くなって。息子さんの前でするの、興奮する?」
すっかり硬くなってハーフパンツを押し上げているおじさんのを、僕は手のひらで撫でる。
布越しにも、おじさんのは脈打っているのがわかる。
「ちが、う」
「ふふ、じゃあ僕に興奮してるんだ。嬉しい」
おじさんはそれ以上何も言わなかった。言えなかったのかも。
僕はおじさんのハーフパンツを下着ごと下ろした。
飛び出したおじさんのおっきなちんちんが引き締まったお腹に当たって音がした。
すごいな。
久しぶりに間近に見るおじさんの逞しい昂りは、張り詰めて反り返って、弾力のある血管が浮いている。張り出した部分の段差もはっきりとしている。太くて長くて、口に入れたら顎が外れそうだ。
嬉しくて口の中には涎がいっぱい湧いてくる。
「ハルト……」
「いっぱい飲ませて、おじさん」
僕は丸く張り詰めた先端に吸い付いた。
血管の浮いた赤黒い幹を手で擦って、浮き上がる血管の感触を手のひらで楽しむ。
時々しゃくりあげて、先端の裂け目からはしょっぱいカウパーが溢れてくる。おじさんのはカウパーも味が濃いんだ。
時々逞しい幹に、舌を這わせる。舌の上に感じる浮き上がった血管の凹凸が、脈打つ幹が、僕を昂らせる。
もう、舐めるだけじゃ焦ったいな。
僕は口を大きく開けて、口の中へおじさんの猛りを迎え入れた。
おじさんのちんちんは、おっきくて長さもあるから、喉奥まで使わないと全部入らなかった。
苦しいし喉がひくひくしちゃうけど、それで余計におじさんのが気持ちよくなってるのがわかって、僕ははしたなくおなかを疼かせた。
そのままじゅぽじゅぽといやらしい音を立てて口と喉でおじさんのを扱く。舌に感じるおじさんの硬い猛りに、僕は涎が止まらない。
喉で締め上げると、おじさんの低い声がして口の中でおじさんの逞しい幹が跳ねた。
おじさんは僕の喉にいっぱい熱いものを出してくれた。僕のおなかに落ちていく、おじさんの濃くて熱い精液。
何回も脈打って、どろりとしたものが喉奥に放たれる。
気持ちいい。粘膜に打ち付ける熱い迸りを感じるのが、堪らなく気持ちいい。鼻に抜けていく生臭くて、青臭い匂いに頭の芯まで痺れるみたいだ。
おじさんの射精がおさまって、喉から引き抜く。おじさんのはまだ硬く天を仰いでいる。
まだできるから嬉しい。僕はまだ満足してないからダメでも淫紋を使う気でいたけど、その必要はなさそうだった。
息子のそばで、僕の口に射精するのはどんな気分なんだろう。
覗き込んだおじさんの表情は、今にも泣き出しそうなのにその目は熱く昏く澱んでいて、僕は嬉しくなった。
「ハルト」
少し咳き込んだ僕を、おじさんは慌てて覗き込む。
こんなにいい人なんだもん。困るよね。
僕はまた少しおじさんにかける催眠を強めた。
「あ……」
おじさんの表情が蕩けた。
「もっとしよう、おじさん。今日は僕がいくまで付き合ってくれなきゃやだよ」
「ハルト」
ほしい。一番奥まで。この前できなかった分も、たくさん欲しい。
待ちきれなくて、僕は服を脱ぎ捨てる。お行儀が悪いって思われるかな。でもしょうがないよね。
夢の中の僕は、どうだった?
本物の僕はどう?
夢でも、この身体を見てたの?
脚から抜き取った下着も放って、僕は惜しげもなく肌を晒した。
すっかり硬くなってお腹につきそうな僕のちんちんを、ゆっくりと擦る。もういっぱいカウパーを垂らしてしまってる、はしたない僕の。音を立てて扱くと、おじさんが喉を鳴らした。
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