35 / 36
ヤツハ編
夏の終わり
しおりを挟む
夏が、終わろうとしていた。
木々の間を渡る風は少しだけ冷え、山に響く蝉の音は、ツクツクボウシが混ざり始めていた。
もうじき夏休みも終わる。
あと何度、この階段を登ってシラハに会えるのだろうと考えるたびに、ヤツハの胸は冷え、鈍く痛んだ。
俄雨が降る前の冷たい風のようだった。
「おかえり、ヤツハ」
「ただいま……」
シラハと交わす挨拶は変わらない。ひどく心地よく感じるようになってもうずいぶんと経つ。シラハと身体を探り合うようになってから、性欲が堪えられなくなることは減った。
代わりに、シラハが欲しくて仕方なくなる。
ヤツハの身体はまたシラハとの触れ合いを思って熱を上げた。
「どうした、元気がないな」
いつものように社の階段に並んで座ると、シラハは俯くヤツハを覗き込んだ。
「もうすぐ、シラハに会えなくなるから」
ヤツハの声が沈む。夏の終わりと同時に、ヤツハひ大学に戻らなくてはならない。こうやってシラハと過ごす暮らしも終わりだ。
「そうか」
隣にいたシラハの手が、そっとヤツハの手を握った。
「ヤツハ、俺の宮に来てくれるか」
どこだろう。でも、どこでもいい。もっと、シラハのそばにいたいと思った。
ヤツハが頷くと、シラハはその端正な顔立ちに喜びを滲ませ目を細めた。
「案内する」
立ち上がったシラハに手を引かれ、社の裏手、楠のそばへと連れて行かれる。
散々吐き出した精の匂いがする気がして、ヤツハの胸はざわめく。
ヤツハの内心など知るわけもなく、シラハは静かに足を止めた。
音もなくシラハが手を前に翳すと、ヤツハの目の前に苔むした石の門のようなものが現れた。
そこは確かに、先程まで何ない平地だった。なのに、ヤツハの背丈よりも大きな石の門は、ずっとそこにあったような不思議な存在感を放っていた。
ヤツハは隣にいるシラハを見た。
「シラハ……?」
「行こう、ヤツハ」
シラハに手を握られ、導かれるように門をくぐる。ヤツハの胸には不思議と恐怖心はなかった。それどころか、握った手の温もりに、ひどく安堵した。鼓動は落ち着いて、穏やかな色を響かせている。
門を潜った先は、そこはもう山ではなく、霧に包まれた屋敷のような場所だった。
目の前にあるのは玄関だろうか。閉ざされた木の扉が見える。
「ここが、俺の宮だ」
シラハの声が静かに告げる。
木の柱に、白い壁。日本家屋のような建物だった。
二人を迎え入れるように扉が開く。
シラハはヤツハの手を引き、屋敷の中を進む。
どこまでも続くような廊下は静かで、二人の足跡だけがずっと響く。
「ここに、一人で住んでるの?」
「ああ。ここへ迎えるのは、伴侶だけだ」
「はんりょ」
それが何か、ヤツハにもわかる。自分なんかが来てしまって良かったのか、ヤツハは不安になった。シラハが神様だとして、その伴侶だ。そんな大層なもの、自分が選ばれるわけもない。期待するなと言い聞かせるヤツハは、胸に生まれた鈍い痛みに気がつかないふりをした。
「俺が来て、よかったの」
「ああ」
ヤツハの問いに、シラハは頷いてくれた。
返ってきた思わぬ答えに、胸の痛みが薄れる。シラハが微笑みかけてくれるのが嬉しくて、ヤツハも笑った。
二人がたどり着いたのは、中庭に面した広い部屋だった。部屋は薄暗く、ぼんやりと明るい中庭が望める。薄い闇の中で、シラハの美しい金の瞳だけが煌めいて見えた。
部屋には二人きりだ。シラハと真っ直ぐに向き合うヤツハの目に、せつなげに眉を寄せ、金の瞳を潤ませたシラハが映る。シラハがそんな表情を見せるのは初めてだった。
「俺は、眷族の中でも蛇の力が強い。お前を怖がらせてしまわないか」
「蛇……?」
「そう。おれは山神のミロクの眷族。蛇神の一族だ」
形の良い唇から覗く舌先は二股に裂けていた。気が付かなかった。驚きはしたが、嫌悪感は湧かなかった。
「怖くないよ」
ヤツハは笑ってみせた。本心だった。だから、そんなに哀しげな顔をして欲しくなかった。
「これでも、か」
眉を下げたまま、シラハがぽつりと零した。
ずず、と何かが畳を擦る重たい音が響く。
音のした方に目を向けると、シラハの下半身が蛇へと形を変えていた。
着物の裾から見える、白銀の美しい鱗を纏う長い蛇の身体。
もともと蛇に対して恐怖心や嫌悪感を持たないヤツハには、それはとても美しいものに見えた。
「怖くないよ。シラハ、綺麗だ」
ヤツハの声に、シラハは微笑む。
「ヤツハ」
シラハの腕が、ヤツハを抱き寄せた。息も苦しいくらいにきつく抱きしめられる。シラハの腕の中は、ひどく心地好かった。
「ヤツハ、お前を、娶りたい。花嫁にして、俺の宮に迎えたい」
耳元に響く、甘く低い声。それは必死で、切羽詰まったものだった。
「俺、男だよ?」
「構わない。お前は俺を受け入れてくれた。だから、大丈夫だ」
「ふふ、俺がお嫁さんか」
「そうだ。ヤツハが花嫁だ」
「ふふ。いいよ」
ヤツハは両腕をシラハの背に回した。
「っ、ぅ」
シラハが小さくうめいた。
「シラハ、どこか痛いのか」
「ちがう。抱きたい。お前を、抱きたい」
縋るようなシラハの掠れた声とともに、ヤツハを抱き竦める腕に力が籠った。
シラハに、求められている。その事実が、ヤツハの胸を甘く埋めていく。
ヤツハの内に漂う曖昧だった欲望の形が、鮮明になっていく。それはたちまち、言葉にすることができるくらいにはっきりとしたものになった。
「いいよ。抱いて、シラハ」
迷いや躊躇いはなかった。
ヤツハの言葉に、シラハは表情を柔らかく綻ばせた。
ヤツハは軽々と抱き上げられてしまった。筋肉量もそれなりにある。背丈もだ。なのに、シラハはものともしない。
横抱きに抱えられたヤツハは、頬に手を添えられそっと上を向かされた。
熱に染まった金の瞳が見えて、そのまま唇が重なった。
シラハと唇を重ねるのは初めてだった。とろけるような柔らかな唇が、ヤツハの唇に重なった。
それはすぐに深く重なり、互いの舌が探り合うように絡む。混ざり合う甘い唾液を、ヤツハは喉を鳴らして飲んだ。
シラハの唾液は甘い。花の蜜のような柔らかな甘さを、ヤツハは夢中で啜った。
欲しがるように伸ばした舌を、シラハの裂けた舌がくすぐるように撫で、絡め取る。ざらざらと擦れ合う舌がもどかしい快感を生み、ヤツハは膝を擦り合わせた。口の中はすっかり熱に染められ、シラハの舌先にくすぐられるだけでヤツハは身体を震わせる。
たっぷりと唾液を飲んだヤツハの腹は、灼けるように熱くなった。その熱は燃え広がる炎のようにじりじりと腹の底へと広がっていく。
「っ、あ、腹が、熱い」
声を漏らすヤツハを宥めるように、シラハの手がヤツハの引き締まった腹を撫でる。
「ヤツハの身体が支度をしている」
「支度?」
「花嫁となる支度だ」
その言葉に、肌の熱がまた上がった。
「お前の胎を清めて、支度をする」
「は、ら」
「飲め」
「あ、ん」
薄く開いた唇に押し付けられる、肉色の何か。視線だけで辿れば、それはシラハから伸びる、肉色の触手のようなものだった。
口に含まされた柔らかな先端からは、とろとろと甘い蜜のようなものが溢れてくる。さっき飲んだシラハの唾液よりもずっと濃い甘さを喉を鳴らして飲み込むと、喉が灼けるようだった。
触手の出ていった口の中には、まだ甘い蜜の味が残っていた。
木々の間を渡る風は少しだけ冷え、山に響く蝉の音は、ツクツクボウシが混ざり始めていた。
もうじき夏休みも終わる。
あと何度、この階段を登ってシラハに会えるのだろうと考えるたびに、ヤツハの胸は冷え、鈍く痛んだ。
俄雨が降る前の冷たい風のようだった。
「おかえり、ヤツハ」
「ただいま……」
シラハと交わす挨拶は変わらない。ひどく心地よく感じるようになってもうずいぶんと経つ。シラハと身体を探り合うようになってから、性欲が堪えられなくなることは減った。
代わりに、シラハが欲しくて仕方なくなる。
ヤツハの身体はまたシラハとの触れ合いを思って熱を上げた。
「どうした、元気がないな」
いつものように社の階段に並んで座ると、シラハは俯くヤツハを覗き込んだ。
「もうすぐ、シラハに会えなくなるから」
ヤツハの声が沈む。夏の終わりと同時に、ヤツハひ大学に戻らなくてはならない。こうやってシラハと過ごす暮らしも終わりだ。
「そうか」
隣にいたシラハの手が、そっとヤツハの手を握った。
「ヤツハ、俺の宮に来てくれるか」
どこだろう。でも、どこでもいい。もっと、シラハのそばにいたいと思った。
ヤツハが頷くと、シラハはその端正な顔立ちに喜びを滲ませ目を細めた。
「案内する」
立ち上がったシラハに手を引かれ、社の裏手、楠のそばへと連れて行かれる。
散々吐き出した精の匂いがする気がして、ヤツハの胸はざわめく。
ヤツハの内心など知るわけもなく、シラハは静かに足を止めた。
音もなくシラハが手を前に翳すと、ヤツハの目の前に苔むした石の門のようなものが現れた。
そこは確かに、先程まで何ない平地だった。なのに、ヤツハの背丈よりも大きな石の門は、ずっとそこにあったような不思議な存在感を放っていた。
ヤツハは隣にいるシラハを見た。
「シラハ……?」
「行こう、ヤツハ」
シラハに手を握られ、導かれるように門をくぐる。ヤツハの胸には不思議と恐怖心はなかった。それどころか、握った手の温もりに、ひどく安堵した。鼓動は落ち着いて、穏やかな色を響かせている。
門を潜った先は、そこはもう山ではなく、霧に包まれた屋敷のような場所だった。
目の前にあるのは玄関だろうか。閉ざされた木の扉が見える。
「ここが、俺の宮だ」
シラハの声が静かに告げる。
木の柱に、白い壁。日本家屋のような建物だった。
二人を迎え入れるように扉が開く。
シラハはヤツハの手を引き、屋敷の中を進む。
どこまでも続くような廊下は静かで、二人の足跡だけがずっと響く。
「ここに、一人で住んでるの?」
「ああ。ここへ迎えるのは、伴侶だけだ」
「はんりょ」
それが何か、ヤツハにもわかる。自分なんかが来てしまって良かったのか、ヤツハは不安になった。シラハが神様だとして、その伴侶だ。そんな大層なもの、自分が選ばれるわけもない。期待するなと言い聞かせるヤツハは、胸に生まれた鈍い痛みに気がつかないふりをした。
「俺が来て、よかったの」
「ああ」
ヤツハの問いに、シラハは頷いてくれた。
返ってきた思わぬ答えに、胸の痛みが薄れる。シラハが微笑みかけてくれるのが嬉しくて、ヤツハも笑った。
二人がたどり着いたのは、中庭に面した広い部屋だった。部屋は薄暗く、ぼんやりと明るい中庭が望める。薄い闇の中で、シラハの美しい金の瞳だけが煌めいて見えた。
部屋には二人きりだ。シラハと真っ直ぐに向き合うヤツハの目に、せつなげに眉を寄せ、金の瞳を潤ませたシラハが映る。シラハがそんな表情を見せるのは初めてだった。
「俺は、眷族の中でも蛇の力が強い。お前を怖がらせてしまわないか」
「蛇……?」
「そう。おれは山神のミロクの眷族。蛇神の一族だ」
形の良い唇から覗く舌先は二股に裂けていた。気が付かなかった。驚きはしたが、嫌悪感は湧かなかった。
「怖くないよ」
ヤツハは笑ってみせた。本心だった。だから、そんなに哀しげな顔をして欲しくなかった。
「これでも、か」
眉を下げたまま、シラハがぽつりと零した。
ずず、と何かが畳を擦る重たい音が響く。
音のした方に目を向けると、シラハの下半身が蛇へと形を変えていた。
着物の裾から見える、白銀の美しい鱗を纏う長い蛇の身体。
もともと蛇に対して恐怖心や嫌悪感を持たないヤツハには、それはとても美しいものに見えた。
「怖くないよ。シラハ、綺麗だ」
ヤツハの声に、シラハは微笑む。
「ヤツハ」
シラハの腕が、ヤツハを抱き寄せた。息も苦しいくらいにきつく抱きしめられる。シラハの腕の中は、ひどく心地好かった。
「ヤツハ、お前を、娶りたい。花嫁にして、俺の宮に迎えたい」
耳元に響く、甘く低い声。それは必死で、切羽詰まったものだった。
「俺、男だよ?」
「構わない。お前は俺を受け入れてくれた。だから、大丈夫だ」
「ふふ、俺がお嫁さんか」
「そうだ。ヤツハが花嫁だ」
「ふふ。いいよ」
ヤツハは両腕をシラハの背に回した。
「っ、ぅ」
シラハが小さくうめいた。
「シラハ、どこか痛いのか」
「ちがう。抱きたい。お前を、抱きたい」
縋るようなシラハの掠れた声とともに、ヤツハを抱き竦める腕に力が籠った。
シラハに、求められている。その事実が、ヤツハの胸を甘く埋めていく。
ヤツハの内に漂う曖昧だった欲望の形が、鮮明になっていく。それはたちまち、言葉にすることができるくらいにはっきりとしたものになった。
「いいよ。抱いて、シラハ」
迷いや躊躇いはなかった。
ヤツハの言葉に、シラハは表情を柔らかく綻ばせた。
ヤツハは軽々と抱き上げられてしまった。筋肉量もそれなりにある。背丈もだ。なのに、シラハはものともしない。
横抱きに抱えられたヤツハは、頬に手を添えられそっと上を向かされた。
熱に染まった金の瞳が見えて、そのまま唇が重なった。
シラハと唇を重ねるのは初めてだった。とろけるような柔らかな唇が、ヤツハの唇に重なった。
それはすぐに深く重なり、互いの舌が探り合うように絡む。混ざり合う甘い唾液を、ヤツハは喉を鳴らして飲んだ。
シラハの唾液は甘い。花の蜜のような柔らかな甘さを、ヤツハは夢中で啜った。
欲しがるように伸ばした舌を、シラハの裂けた舌がくすぐるように撫で、絡め取る。ざらざらと擦れ合う舌がもどかしい快感を生み、ヤツハは膝を擦り合わせた。口の中はすっかり熱に染められ、シラハの舌先にくすぐられるだけでヤツハは身体を震わせる。
たっぷりと唾液を飲んだヤツハの腹は、灼けるように熱くなった。その熱は燃え広がる炎のようにじりじりと腹の底へと広がっていく。
「っ、あ、腹が、熱い」
声を漏らすヤツハを宥めるように、シラハの手がヤツハの引き締まった腹を撫でる。
「ヤツハの身体が支度をしている」
「支度?」
「花嫁となる支度だ」
その言葉に、肌の熱がまた上がった。
「お前の胎を清めて、支度をする」
「は、ら」
「飲め」
「あ、ん」
薄く開いた唇に押し付けられる、肉色の何か。視線だけで辿れば、それはシラハから伸びる、肉色の触手のようなものだった。
口に含まされた柔らかな先端からは、とろとろと甘い蜜のようなものが溢れてくる。さっき飲んだシラハの唾液よりもずっと濃い甘さを喉を鳴らして飲み込むと、喉が灼けるようだった。
触手の出ていった口の中には、まだ甘い蜜の味が残っていた。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる