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悠真編
蛇神
しおりを挟む「悠真、お前の腹に、精を注いでいいか」
ミロクの甘やかな声が伺う。
それがどういうことか、理解した悠真は喉を鳴らした。
「ん、して、ミロクさま」
悠真の唇からは蕩けた声が漏れる。
ミロクは笑みを返すと、静かに身体を起こした。
ミロクは腰帯を解き、纏っていたものを落とす。引き締まった男の身体があらわになる。白い肌には傷ひとつなく、うっすらと影を落とす凹凸が描く稜線が見える。
自分のとは違う男の身体に、悠真は息を飲む。男に興味などないはずなのに、ミロクの肉体を目の当たりにして、悠真は鼓動が早まるのを感じていた。
締まった腹の下、聳り立つのは肉色の異形の性器だった。逞しい幹には血管が絡みつき、幾つもの凹凸が見える。丸く張った楔あたりには尖った細かな棘のようなものが無数に見える。
先端からは透明な蜜が溢れ、幹まで垂れ落ちていた。
これを受け入れるのだと思うと、悠真は思わず喉を鳴らした。
触手が抜けていく。そのゆっくりとした動きにも、悠真の身体は快感を拾う。
口を開け粘膜を晒したままの後孔に楔が押し当てられた。
「あ、う」
熱い感触に、悠真は小さく喘ぐ。ミロクの昂りを感じて、腹の奥が疼いた。
すっかり解けた後孔は、受け入れるのが初めてだとは思えないくらいに痛みもなく、ミロクを受け入れていく。
「あぁ、お前の中は、温かいな」
細かな棘は柔らかな弾力があり、柔らかなブラシのように粘膜を撫でていく。
「っあ! すご、い」
「ふふ、よかった、喜んでくれて」
異形の猛りに中を擦られるのは、堪らない快感を生む。細かな棘も幹の凹凸も、悠真の柔い胎を傷つけることなく、優しく擦り上げる。
肉壁越しのしこりを押し潰し、熟れた隘路を奥へと進むミロク。
「あっ、う、んあ!」
悠真の口からは甘い声が漏れる。
勝手に声が漏れるのを、止めることはできなかった。悠真はあられもない声を上げ、身も世もなく喘いだ。
ミロクの動きは決して激しいものではないのに、腹の中からは絶え間なく快感が湧く。
「イボイボが、擦れて、ぇ、いく、いく、から」
甘い声が止められない。恥ずかしいのに、腹から湧く快感には抗えない。
セックスを知らないわけではない。豊富とはいかないが、経験はある。
それなのに、今まで体験してきた誰よりも快感が強い。
相手は男。しかも、異形の性器を持つ蛇神だ。
男に抱かれるなんて考えたこともなかった。ミロクは、過去の誰よりも強い快感を与えてくれる。
自分はこんなに快感に弱かっただろうかと思う。
勃ち上がり震える悠真の昂りが、脈打ち白濁を吐く。
「っひ、ああ、おく、きちゃ」
それでもミロクの動きは止まらない。行き当たりを何度も小突き、捏ねては奥への侵入をせがむように楔を押しつけられる。
「あうぅ」
「悠真、お前の奥に出させて」
そこが、甘えるように楔にしゃぶりつくのがわかる。そんなつもりはないのに、身体の勝手な反応に悠真の胸はまた乱れる。
「は、ひ……ッ」
衝撃はなく、腹の奥でくぐもった音がした。確かに自分の腹からした音なのに、霞む意識にはそれがわからなかった。
視界には白い星がいくつも散る。
ミロクがゆったりと動くたび、はらわたを捏ねられるようだった。苦しいのに、気持ちいい。
腹が熱く濡れている。白濁ではない何かが、白く汚れた腹を濡らしていた。
腹の奥が媚びるようにミロクをしゃぶっている。
ひたすら湧いてくる快感に苛まれ、悠真は涙を零す。
「ひゃ、みぉくさま、んあ、おく、きもちい」
「そう。もっとよくしてあげるよ」
「こんなの、しぁな、ッあぁ!」
奥の窄まりを何度も楔が出入りする。綻ぶ窄まりを容赦無く擦られ、悠真の身体は跳ね、背は弓形にしなる。
「ふあ、あ」
「受けてくれ、悠真」
深く受け入れたミロクのものが脈打ち、最奥で熱が爆ぜた。
「あう、でてぅ、あついの、でて、う」
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