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宗慈編
清め
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身体を清めると言われ、滝のようなものを想像していた宗慈だったが、案内されたのは昨日案内されたのと同じ湯船のある浴室だった。
木製の浴室、木の香りがする浴槽には、柔らかな湯気の立つ湯が張られていた。
昨日と同じ浴室。そこに、ミロクと二人で入る。宗慈もミロクも裸になった。
宗慈は傍に立つミロクに視線を向けた。
ミロクの肌は白く、その体躯は宗慈よりもいくらか華奢な印象だった。これでよく自分を抱き上げていたなと思う。締まったた身体はしなやかな筋肉を纏っている。腹の下には、髪と同じ下生えと、肌より少し濃い色の性器が見えて、宗慈は思わず目を逸らした。
思わず不躾な視線を向けてしまったことを恥じながら、ミロクに促されるまま浴室へと入った。
宗慈はミロクに丁寧に身体を清められ、温かな湯に浸かった後は、はらを清めると言われた。
宗慈は濡れた木の床に四つん這いにさせられた。羞恥はあったが、ミロクがあまりに穏やかに言うので大人しく従った。
その背後にミロクがいた。
ミロクの手で左右に割り拡げられた宗慈の尻に、何かぬるつくものが触れた。弾力があって、温かくて、粘液をまとったような何か。怖くて、宗慈は顔を上げることも振り返るできなかった。それが、排泄のための窄まりをぬるぬると撫でる。
「っ、ふ」
宗慈は息を詰めた。
恐怖は確かにあるのに、尻の孔がむずむずする。擦り付けられた粘液のせいかもしれない。穴に押し付けられたままの何かから、温かなぬめりが溢れてくる。固く閉じたはずの孔がひくつく。押し付けられたそれに勝手に反応を返す身体。
「っ、あ……?」
穴に押し当てられた何かが脈打ち、尻の中に、とろみのある液体が入ってくる。温かいそれはすぐに腹の中の温度に馴染んでいった。
信じられなかった。排泄のための器官だと思っていたそこに、粘液を注がれている。
「ミロク、さま?」
「大丈夫だよ、宗慈。もう少し、我慢しておくれ」
甘い声とともにミロクの手が尻を撫でる。
「っぅ、はい」
腹を満たすように注がれる粘液が何なのかわからないまま、宗慈はただ耐えた。
これが終われば帰れると言い聞かせ、はらわたを満たしていく何かを受け入れる。
随分とたくさん注がれた気がする。腹が張っているような、うっすらとした苦しさを感じる。苦しいのに、その後から熱を孕んだ気持ちよさがやってくる。
「は、ぁ」
耐えかねて甘く息を漏らすと、背後でミロクが身動ぎした気配があった。
「あ、え……?」
ぴったりと穴に押し付けられていた何かがなくなった。
「宗慈、出していいよ」
その言葉に、宗慈は焦った。
堰き止めていたものがなくなったかのように、宗慈の後孔から温かなものが溢れ出す。
「え、あ、や、だ」
尻穴から、注がれたものが溢れているのがわかる。見えないが、そうとわかるのはそれが腹の中の熱さを纏っているからだ。
「っえ、ミロクさま、なに、これ」
「清めの雫。宗慈のはらを、清めるためのものだよ」
ミロクに優しく腹を押されると、中の温度が馴染んだ熱い粘液が溢れ、引き締まった太腿を伝っていく。
止めたいのに止まらない。閉じようとすれば却って孔をひくつかせて、余計に溢れさせてしまう。太腿は震え、下半身はいうことを聞いてくれない。
漏らしているような感覚に、宗慈の胸を羞恥が炙っていく。
体が強張るせいか、時々噴き出すように粘液が飛ぶ。
「上手だよ、宗慈。あと少し。全部出たら、支度は終わりだから」
全部出すまで終われない、絶望に似た感覚が宗慈の胸を覆った。
呼吸は荒れ、腹は熱を帯びてひくつく。
不思議だったのは、漏らすにしても何の匂いもしないことだった。
ただ、尻から温かな粘液が溢れてくる。
早く終わってくれと祈る宗慈の尻孔に、また何かが触れた。はしたなく口を開けるそこに触れた、乾いた肌の感触。孔を粘液ごと撫でるのはミロクの美しい指先だった。
「掻き出すよ、宗慈」
「っひ」
うまく吐き出せない宗慈を見かねてか、それとも元からそのつもりだったのか、宗慈にはわからなかった。
ミロクの指が二本、容易く中に潜り込む。差し込まれた二本の指は中を掻き回し、尻穴を押し拡げる。
尻に異物を入れられているというのに、そこは甘い快感ばかり拾い上げて、宗慈は口を開けて、息を乱す。
拡げられた孔からは、小さな音を立てて、残っていた粘液が溢れていく。
「あ……」
開いたままの宗慈の唇から、唾液が垂れ落ちた。
「よくできたね、宗慈。これで支度は終わりだよ」
そのまま突っ伏しそうな身体を、ミロクが抱え起こして、洗ってくれた。
あの粘液のせいか、腹の中のが熱く疼く。
丁寧に体を拭き上げられ、浴衣のようなものを羽織らされて、同じく浴衣のようなものを着たミロクに手を引かれ、部屋に連れてこられた。
昨夜いた部屋とは違う部屋のようだった。
木製の浴室、木の香りがする浴槽には、柔らかな湯気の立つ湯が張られていた。
昨日と同じ浴室。そこに、ミロクと二人で入る。宗慈もミロクも裸になった。
宗慈は傍に立つミロクに視線を向けた。
ミロクの肌は白く、その体躯は宗慈よりもいくらか華奢な印象だった。これでよく自分を抱き上げていたなと思う。締まったた身体はしなやかな筋肉を纏っている。腹の下には、髪と同じ下生えと、肌より少し濃い色の性器が見えて、宗慈は思わず目を逸らした。
思わず不躾な視線を向けてしまったことを恥じながら、ミロクに促されるまま浴室へと入った。
宗慈はミロクに丁寧に身体を清められ、温かな湯に浸かった後は、はらを清めると言われた。
宗慈は濡れた木の床に四つん這いにさせられた。羞恥はあったが、ミロクがあまりに穏やかに言うので大人しく従った。
その背後にミロクがいた。
ミロクの手で左右に割り拡げられた宗慈の尻に、何かぬるつくものが触れた。弾力があって、温かくて、粘液をまとったような何か。怖くて、宗慈は顔を上げることも振り返るできなかった。それが、排泄のための窄まりをぬるぬると撫でる。
「っ、ふ」
宗慈は息を詰めた。
恐怖は確かにあるのに、尻の孔がむずむずする。擦り付けられた粘液のせいかもしれない。穴に押し付けられたままの何かから、温かなぬめりが溢れてくる。固く閉じたはずの孔がひくつく。押し付けられたそれに勝手に反応を返す身体。
「っ、あ……?」
穴に押し当てられた何かが脈打ち、尻の中に、とろみのある液体が入ってくる。温かいそれはすぐに腹の中の温度に馴染んでいった。
信じられなかった。排泄のための器官だと思っていたそこに、粘液を注がれている。
「ミロク、さま?」
「大丈夫だよ、宗慈。もう少し、我慢しておくれ」
甘い声とともにミロクの手が尻を撫でる。
「っぅ、はい」
腹を満たすように注がれる粘液が何なのかわからないまま、宗慈はただ耐えた。
これが終われば帰れると言い聞かせ、はらわたを満たしていく何かを受け入れる。
随分とたくさん注がれた気がする。腹が張っているような、うっすらとした苦しさを感じる。苦しいのに、その後から熱を孕んだ気持ちよさがやってくる。
「は、ぁ」
耐えかねて甘く息を漏らすと、背後でミロクが身動ぎした気配があった。
「あ、え……?」
ぴったりと穴に押し付けられていた何かがなくなった。
「宗慈、出していいよ」
その言葉に、宗慈は焦った。
堰き止めていたものがなくなったかのように、宗慈の後孔から温かなものが溢れ出す。
「え、あ、や、だ」
尻穴から、注がれたものが溢れているのがわかる。見えないが、そうとわかるのはそれが腹の中の熱さを纏っているからだ。
「っえ、ミロクさま、なに、これ」
「清めの雫。宗慈のはらを、清めるためのものだよ」
ミロクに優しく腹を押されると、中の温度が馴染んだ熱い粘液が溢れ、引き締まった太腿を伝っていく。
止めたいのに止まらない。閉じようとすれば却って孔をひくつかせて、余計に溢れさせてしまう。太腿は震え、下半身はいうことを聞いてくれない。
漏らしているような感覚に、宗慈の胸を羞恥が炙っていく。
体が強張るせいか、時々噴き出すように粘液が飛ぶ。
「上手だよ、宗慈。あと少し。全部出たら、支度は終わりだから」
全部出すまで終われない、絶望に似た感覚が宗慈の胸を覆った。
呼吸は荒れ、腹は熱を帯びてひくつく。
不思議だったのは、漏らすにしても何の匂いもしないことだった。
ただ、尻から温かな粘液が溢れてくる。
早く終わってくれと祈る宗慈の尻孔に、また何かが触れた。はしたなく口を開けるそこに触れた、乾いた肌の感触。孔を粘液ごと撫でるのはミロクの美しい指先だった。
「掻き出すよ、宗慈」
「っひ」
うまく吐き出せない宗慈を見かねてか、それとも元からそのつもりだったのか、宗慈にはわからなかった。
ミロクの指が二本、容易く中に潜り込む。差し込まれた二本の指は中を掻き回し、尻穴を押し拡げる。
尻に異物を入れられているというのに、そこは甘い快感ばかり拾い上げて、宗慈は口を開けて、息を乱す。
拡げられた孔からは、小さな音を立てて、残っていた粘液が溢れていく。
「あ……」
開いたままの宗慈の唇から、唾液が垂れ落ちた。
「よくできたね、宗慈。これで支度は終わりだよ」
そのまま突っ伏しそうな身体を、ミロクが抱え起こして、洗ってくれた。
あの粘液のせいか、腹の中のが熱く疼く。
丁寧に体を拭き上げられ、浴衣のようなものを羽織らされて、同じく浴衣のようなものを着たミロクに手を引かれ、部屋に連れてこられた。
昨夜いた部屋とは違う部屋のようだった。
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