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04.よっつめ
09.エンドア平原のダンジョン(その9)
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ディオネの"炎の女神"は、天に向かって両手を広げると、聞きいた事のない言語で詠唱を始めた。
"炎の女神"の周りにいくつもの炎の柱が現れ、それらは"炎の女神"の周りを円を描きながら空へ向かってさらなる巨大な柱を作っていった。
やがて全ての炎の柱は、ひとつの巨大な炎の柱となって天に向かって上り、"炎の女神"は、巨大な炎の柱の中で舞いを舞っていた。
草原のあちらこちらで燃え上がる炎は、その巨大な炎の柱に同調するかのように炎の勢いを増していき、草原の中央にそびえる巨大な炎の柱へ渦を巻きながら集まっていった。
ダンジョンから溢れ草原に現れた魔獣達は、まるで生きているかの様に暴れ回る炎に包まれ、次々と白い灰の塊となって倒れていった。
力の象徴の様な存在であるオーガですら、草原を暴れ回る炎の柱の前ではなす術もなく白い灰の塊へと姿を変えていった。
ディオネとレアは、草原を覆いつくす炎の波と炎の巨大な柱の中で何事も無いかの如く佇んでいた。
ディオネとレアは、人化した火龍であるため炎には耐性があった。
"炎の女神"が作り出した炎の草原の中で、いや燃え盛る炎の中でふたりは、魔獣達が次々と白い灰へと変わる様を眺めていた。
ティアナは、草原の上空を飛竜の"キウイ"に跨り旋回しながら燃え盛る草原と渦を巻きながら上空へと舞い上る炎の柱を、朝日でも見るかの様に眺めていた。
「キウイ、この世界でこんな炎の世界を創造できるのは、ディオネ様とレア様、それと龍神様だけね。」
「この炎の波の中で沢山の魔獣達が灰となって命を落としているのに、なぜか炎の波が美しく見えるのはなぜかな。」
ティアナは、炎の波と巨大な炎の柱から生まれた上昇気流の中を流れるように飛んでいた。
ディオネの"炎の女神"が創造した炎の世界。まるで地獄の様に思える世界であったが、恐怖は微塵も感じなかった。
レアの"炎蛇"は、魔獣達から吸い上げたHP、MP、魔力によって巨大化した体で、炎の波の中を縦横無尽に泳いでいた。
まるで水の中を泳ぐ魚の様に"炎蛇"は、楽しげに炎の波の中を泳いでいた。
ダンジョンから溢れ出た魔獣が"炎の女神"により灰と化した頃、"炎の女神"は、天に向かって広げた両手を降ろした。
巨大な炎の柱は次第に小さくなり、草原を覆いつくしていた炎の波も次第に消えて行った。
草原は、元の静けさを取り戻した。
黒く焼けただれた草原には、あちらこちらに魔獣達の成れの果てとなった白い灰の塊が残された。
草原は、黒く焼けただれまるで荒れ野になってしまったかの様に見えた。
しかし、草原の草花は思いのほか逞しいのだ。
灰となった魔獣達が栄養となり数日のうちに草原に新しい草花の芽が生え、以前よりも肥えた土地へと変わっていくことになる。
「ティアナ聞こえる、これから私達はダンジョンに入るから。うん、もし魔獣がダンジョンから出てきたら、できる範囲で構わないから狩って。」
「とりあえず数日で戻れると思うから、それまで草原の入り口にある村の教会で待っていて。お願いね。」
ディオネは、念話により飛竜の"キウイ"に跨り草原の上空を旋回していたティアナに、自分達がダンジョンから戻るまでこの地に留まるように指示を出した。
「どうにかダンジョンから溢れ出た魔獣は、退治できたね。」
「ええ、でもダンジョンから魔獣が溢れた原因を調べる必要があるから、このままダンジョンに入るわよ。」
「うん。じゃあ行こうか姉さん。」
大きな鞄を背負ったディオネとレアは、全長50mもの巨大な炎の蛇"炎蛇"3体と"炎の女神"を引き連れてダンジョンへと入っていった。
「ちょっとレア、"炎蛇"が大きくて邪魔。しかも3体もってどういうこと。」
「これじゃ、ダンジョンの通路が狭くて歩けないじゃない。」
「だって、魔獣からHP、MP、魔力を吸い取ったから成長しすぎて小さくなるのに時間がかかるんだよ。」
「もう、面倒ね!」
「もう少ししたら"炎蛇"も小さくなれるから我慢してよ姉さん。」
ふたりは、言い合いながら"炎蛇"を先頭にダンジョンの通路を歩いていった。
"炎蛇"が先行して進む通路には、"炎蛇"の炎で焼かれて"白い灰の塊"となった"魔獣だったもの"の屍があちらこちらに散乱していた。
小高い山の上にある砦の城壁の上では、臨戦態勢で魔獣達が来るのを待ち構えていた兵士達が、草原で起きている地獄の様な惨事を唖然とした表情を浮かべて見ていた。
「指令、目の前で行われている光景を信じられずにいます。指令のお考えはいかがですか。」
「バカ野郎。俺にそんな事を聞くな。俺も目の前の光景が信じられん。」
砦の司令官とその副官は、ディオネとレアが1万の魔獣相手に1歩も引かずに戦う様を見て、言葉に表せないでいた。
「あのふたりの子供もすごいが、空から魔獣達を攻撃する竜騎士の戦いぶりも凄いの一言につきるな。」
「そうです。多数の敵を攻撃するには、あの戦い方は理にかなっています。あんな効率よく敵を葬れる方法があるなら上層部に掛け合いましょう。」
「ああ、空から撒いているのは油だな。しかし、あんなに火の回りが早い油なんてあるのか。少なくとも俺は知らんぞ。」
「そうですね。私もあんな油があるとは聞いた事がありません。」
「…おい、なんだあれは。」
「蛇ですか。しかも全身が炎につつまれています。」
「魔獣が次々と炎の蛇に飲み込まれてます。」
「おお、炎の蛇に攻撃を行った魔獣達が次々と火だるまになっていくぞ。」
「あの炎の蛇は魔獣なのか?それともスキルなのか?」
「トッ、トロールが集団で襲ってもなんともないのか。ほっ、欲しい。ぜひわが王国軍に加わって欲しい!」
「たった3体の炎の蛇であれだけの魔獣達を相手にできるなら、数千いや数万の兵隊などあっという間に壊滅できるぞ。」
「あのふたりが帰ってきたら懐柔工作だ。なんとしてもわが軍に迎え入れるぞ。もし他国にあのふたりが付いたら…考えるだけでゾッとする。」
「はい、わが国は滅びます。」
砦の司令官と副官は、いかにして双子の姉弟を王国軍に引き入れるかの算段を始めた。
「こら!うちの可愛い神官に向かって何をしよってんだい!」
「あの子達は、うちの神官だよ!」
「まず、あたし達に話をするのが筋じゃないのかい。」
「いやいやいや、お前達は、どうやってあの子供達と知り合った。いや、火龍神殿からやって来たと言っていたが火龍神殿にはあんなのが沢山いるのか。」
「さあ、それは知らないよ。でも神殿の主である火龍、いや龍神の力には、到底及ばないってあの子達は言っていたよ。」
「おい、なんか炎の蛇がどんどん大きくなっていくぞ。」
「あんな巨大な炎の蛇が3体も…。」
「これじゃまるでお伽噺に出てくる"邪神"じゃないか。」
「ちょっとお前ら、うちの神官に向かって"邪神"はないだろう。」
「…、何か始まるぞ。」
「巨大な炎の柱だ。草原のあちこちで燃え広がった炎が、あの炎の柱に向かって炎を噴き上げているぞ。」
「炎の柱、巨大な炎の柱が天に向かって伸びて行く。」
「魔獣達が炎に飲み込まれて灰に変わっていく。」
「…。」
「…。」
「美しい。なんて美しい光景なんだ。」
砦の司令官と副官は、最初は城壁の石畳に目線を降ろした。そしてお互いの顔を見合うと、自分達の考えがいかに浅はかだったかを悔い始めた。
「…だめだ、無理だ。この光景を見てしまったら、あの子達を軍に迎え入れるなんて無理だ。こんな力を持つ者を御するとか配下にするだとか、そんな事など出来るとは到底思えん。」
「はい、全くです。」
「これは、…神の力か。それとも邪神の力なのか。火龍神殿とは恐ろしい力を秘めた所なのか。」
砦の司令官と副官は、双子の姉弟が発する力に恐怖していた。
「あの子達大丈夫かね。」
対して神官のオリビアは、微塵の恐怖も感じずに双子の姉弟の無事だけを案じていた。
"炎の女神"の周りにいくつもの炎の柱が現れ、それらは"炎の女神"の周りを円を描きながら空へ向かってさらなる巨大な柱を作っていった。
やがて全ての炎の柱は、ひとつの巨大な炎の柱となって天に向かって上り、"炎の女神"は、巨大な炎の柱の中で舞いを舞っていた。
草原のあちらこちらで燃え上がる炎は、その巨大な炎の柱に同調するかのように炎の勢いを増していき、草原の中央にそびえる巨大な炎の柱へ渦を巻きながら集まっていった。
ダンジョンから溢れ草原に現れた魔獣達は、まるで生きているかの様に暴れ回る炎に包まれ、次々と白い灰の塊となって倒れていった。
力の象徴の様な存在であるオーガですら、草原を暴れ回る炎の柱の前ではなす術もなく白い灰の塊へと姿を変えていった。
ディオネとレアは、草原を覆いつくす炎の波と炎の巨大な柱の中で何事も無いかの如く佇んでいた。
ディオネとレアは、人化した火龍であるため炎には耐性があった。
"炎の女神"が作り出した炎の草原の中で、いや燃え盛る炎の中でふたりは、魔獣達が次々と白い灰へと変わる様を眺めていた。
ティアナは、草原の上空を飛竜の"キウイ"に跨り旋回しながら燃え盛る草原と渦を巻きながら上空へと舞い上る炎の柱を、朝日でも見るかの様に眺めていた。
「キウイ、この世界でこんな炎の世界を創造できるのは、ディオネ様とレア様、それと龍神様だけね。」
「この炎の波の中で沢山の魔獣達が灰となって命を落としているのに、なぜか炎の波が美しく見えるのはなぜかな。」
ティアナは、炎の波と巨大な炎の柱から生まれた上昇気流の中を流れるように飛んでいた。
ディオネの"炎の女神"が創造した炎の世界。まるで地獄の様に思える世界であったが、恐怖は微塵も感じなかった。
レアの"炎蛇"は、魔獣達から吸い上げたHP、MP、魔力によって巨大化した体で、炎の波の中を縦横無尽に泳いでいた。
まるで水の中を泳ぐ魚の様に"炎蛇"は、楽しげに炎の波の中を泳いでいた。
ダンジョンから溢れ出た魔獣が"炎の女神"により灰と化した頃、"炎の女神"は、天に向かって広げた両手を降ろした。
巨大な炎の柱は次第に小さくなり、草原を覆いつくしていた炎の波も次第に消えて行った。
草原は、元の静けさを取り戻した。
黒く焼けただれた草原には、あちらこちらに魔獣達の成れの果てとなった白い灰の塊が残された。
草原は、黒く焼けただれまるで荒れ野になってしまったかの様に見えた。
しかし、草原の草花は思いのほか逞しいのだ。
灰となった魔獣達が栄養となり数日のうちに草原に新しい草花の芽が生え、以前よりも肥えた土地へと変わっていくことになる。
「ティアナ聞こえる、これから私達はダンジョンに入るから。うん、もし魔獣がダンジョンから出てきたら、できる範囲で構わないから狩って。」
「とりあえず数日で戻れると思うから、それまで草原の入り口にある村の教会で待っていて。お願いね。」
ディオネは、念話により飛竜の"キウイ"に跨り草原の上空を旋回していたティアナに、自分達がダンジョンから戻るまでこの地に留まるように指示を出した。
「どうにかダンジョンから溢れ出た魔獣は、退治できたね。」
「ええ、でもダンジョンから魔獣が溢れた原因を調べる必要があるから、このままダンジョンに入るわよ。」
「うん。じゃあ行こうか姉さん。」
大きな鞄を背負ったディオネとレアは、全長50mもの巨大な炎の蛇"炎蛇"3体と"炎の女神"を引き連れてダンジョンへと入っていった。
「ちょっとレア、"炎蛇"が大きくて邪魔。しかも3体もってどういうこと。」
「これじゃ、ダンジョンの通路が狭くて歩けないじゃない。」
「だって、魔獣からHP、MP、魔力を吸い取ったから成長しすぎて小さくなるのに時間がかかるんだよ。」
「もう、面倒ね!」
「もう少ししたら"炎蛇"も小さくなれるから我慢してよ姉さん。」
ふたりは、言い合いながら"炎蛇"を先頭にダンジョンの通路を歩いていった。
"炎蛇"が先行して進む通路には、"炎蛇"の炎で焼かれて"白い灰の塊"となった"魔獣だったもの"の屍があちらこちらに散乱していた。
小高い山の上にある砦の城壁の上では、臨戦態勢で魔獣達が来るのを待ち構えていた兵士達が、草原で起きている地獄の様な惨事を唖然とした表情を浮かべて見ていた。
「指令、目の前で行われている光景を信じられずにいます。指令のお考えはいかがですか。」
「バカ野郎。俺にそんな事を聞くな。俺も目の前の光景が信じられん。」
砦の司令官とその副官は、ディオネとレアが1万の魔獣相手に1歩も引かずに戦う様を見て、言葉に表せないでいた。
「あのふたりの子供もすごいが、空から魔獣達を攻撃する竜騎士の戦いぶりも凄いの一言につきるな。」
「そうです。多数の敵を攻撃するには、あの戦い方は理にかなっています。あんな効率よく敵を葬れる方法があるなら上層部に掛け合いましょう。」
「ああ、空から撒いているのは油だな。しかし、あんなに火の回りが早い油なんてあるのか。少なくとも俺は知らんぞ。」
「そうですね。私もあんな油があるとは聞いた事がありません。」
「…おい、なんだあれは。」
「蛇ですか。しかも全身が炎につつまれています。」
「魔獣が次々と炎の蛇に飲み込まれてます。」
「おお、炎の蛇に攻撃を行った魔獣達が次々と火だるまになっていくぞ。」
「あの炎の蛇は魔獣なのか?それともスキルなのか?」
「トッ、トロールが集団で襲ってもなんともないのか。ほっ、欲しい。ぜひわが王国軍に加わって欲しい!」
「たった3体の炎の蛇であれだけの魔獣達を相手にできるなら、数千いや数万の兵隊などあっという間に壊滅できるぞ。」
「あのふたりが帰ってきたら懐柔工作だ。なんとしてもわが軍に迎え入れるぞ。もし他国にあのふたりが付いたら…考えるだけでゾッとする。」
「はい、わが国は滅びます。」
砦の司令官と副官は、いかにして双子の姉弟を王国軍に引き入れるかの算段を始めた。
「こら!うちの可愛い神官に向かって何をしよってんだい!」
「あの子達は、うちの神官だよ!」
「まず、あたし達に話をするのが筋じゃないのかい。」
「いやいやいや、お前達は、どうやってあの子供達と知り合った。いや、火龍神殿からやって来たと言っていたが火龍神殿にはあんなのが沢山いるのか。」
「さあ、それは知らないよ。でも神殿の主である火龍、いや龍神の力には、到底及ばないってあの子達は言っていたよ。」
「おい、なんか炎の蛇がどんどん大きくなっていくぞ。」
「あんな巨大な炎の蛇が3体も…。」
「これじゃまるでお伽噺に出てくる"邪神"じゃないか。」
「ちょっとお前ら、うちの神官に向かって"邪神"はないだろう。」
「…、何か始まるぞ。」
「巨大な炎の柱だ。草原のあちこちで燃え広がった炎が、あの炎の柱に向かって炎を噴き上げているぞ。」
「炎の柱、巨大な炎の柱が天に向かって伸びて行く。」
「魔獣達が炎に飲み込まれて灰に変わっていく。」
「…。」
「…。」
「美しい。なんて美しい光景なんだ。」
砦の司令官と副官は、最初は城壁の石畳に目線を降ろした。そしてお互いの顔を見合うと、自分達の考えがいかに浅はかだったかを悔い始めた。
「…だめだ、無理だ。この光景を見てしまったら、あの子達を軍に迎え入れるなんて無理だ。こんな力を持つ者を御するとか配下にするだとか、そんな事など出来るとは到底思えん。」
「はい、全くです。」
「これは、…神の力か。それとも邪神の力なのか。火龍神殿とは恐ろしい力を秘めた所なのか。」
砦の司令官と副官は、双子の姉弟が発する力に恐怖していた。
「あの子達大丈夫かね。」
対して神官のオリビアは、微塵の恐怖も感じずに双子の姉弟の無事だけを案じていた。
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