140字小説まとめ

川本鏡花

文字の大きさ
上 下
146 / 165

★ひとつばな

しおりを挟む
恋のお話は、嬉しかったり、切なかったり、楽しかったり、悲しかったり、幸せだったり、辛かったり、明るかったり、暗かったり、してる。
きれいな恋の花を咲かせたいのに。
どうしてわたしは、醜い恋の花を。

黒く、昏い。
ひとつばな。

散り様を選べるのなら。
どうか誰も知らない時に。
しおりを挟む

処理中です...