140字小説まとめ

川本鏡花

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漂う果てが140字の海だとして

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千の言葉を尽くしても、満ちることはない。
それでも物語を綴るのは、見つけて欲しいから。
小さな声で認める、枯葉のようにやがて塵芥となる物語を。

あなたに、あなたに、見つけてもらいたくて。

呟きの海に漂う言の葉を、どうか目に留めてください。
そして掬いあげて。
あなたの手で。
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