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第1章
3話
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2日後健太郎が帰ってきた。
どうやら零くんがこっそり家に匿っていたのを、玲奈さんが見つけて家に帰れと説得をしてくれたらしい。
玲奈さんに連れられて健太郎は家に帰ってきてくれた。健太郎を見つけると俺は健太郎のことを強く抱き締めた。
「健斗、ごめんなさい」
健太郎は俺の胸の中でそう小さく呟いた。
結局俺達は玲奈さんや零くんを交えて何時間も話し合いを行った。
もちろん俺は誰にも健太郎のお父さんのことを話さなかった。
話し合いの結果、結局健太郎は【pir】の養成所に零くんと一緒に入ることになった。
最後まで俺は反対したけど、今はオメガである事の差別も少なくなってきているし、【LW1】で初のオメガアイドルとして元グループメイトの白が活躍しているらしく大丈夫との事で押し切られてしまった。
けどその白だってデビュー当初はずっと強いバッシングにあって病んでいたなんて言葉は俺の口から出る前にのみ飲んだ。
健太郎は東京の高校へ行きその間の3年間だけ養成所へ通うことになった。
その3年間でデビューが出来なれば、この村に戻ってくる。
そして玲奈さんがが東京で、健太郎を見てくれる、その約束で俺は健太郎に許可を出した。
今まで【pir】の養成所で3年以内にデビューをしたアイドルなんて居ない。
高校に通いながらアイドルなんてそんなに芸能界は甘い世界じゃないしな。
デビューさえしなければ、【LW1】や昔の知り合い、聖だって気づかれるわけが無い、俺はそう鷹を括ってしまっていた。
それから2年後俺は健太郎を東京へ送り出した。それまでどうにか精神や、体調を持ちこたえて健太郎と一緒に暮らして居たが健太郎が東京へ行った直後にパニックを起こしてしまい俺は、半年入院することになった。
健太郎side
中学生になる前に父さんから話があった。
どうやら父さんは父さんじゃなくて俺の母さんだったらしい。
何となく俺はわかっていた。
父さんが俺を見る表情は、オメガの愛する人を見る顔に似てたから。
きっと父さんは自分が愛した人の面影をその人そっくりな俺に見ていたんだろう。
それから俺と父さんとの関係が変わるわけはなかった。ただ父さんは父さんと呼ばれることを嫌がったから俺は健斗と呼ぶようになった。
父さんは、父さんなのに……
俺の第2次成長性別検査の結果はα
ずっと仲が良かった親友の零もαだったので少し嬉しかった。
αとわかったから俺は零と2人で遠くのα校の中学生へ行くことになった。
通学には物凄い時間がかかったけど、零くんと一緒に電車に乗り、ずっと話しながらの通学だからそんなに苦痛ではないし、それに人生で初めて村以外の場所に行けて俺はワクワクしていた。
α校では今まで勉強してこなかったバースについて勉強する機会があり俺は初めてバース性について勉強をした。
今までα校では自分の性のことばかり学んでいたけど最近ではオメガのことも学ぶようになったそうだ。
αは生まれつき体格がよく、学力、運動能力を含めて全ての能力が高い。
そのためアルファであることが発覚すると能力を最大限に活かすために僕と同じようにアルファ校へ入学する。
そしてアルファは男女関係なくオメガを番にし、妊娠させるとこが出来る。
逆にΩは身体的能力が低く、男女関係なく子供を産むことが可能。
そのため3ヶ月に1度の発情期がくる。
発情期は周りの人間も発情させてしまうため未だにオメガを迫害する人が居る。
人口の0.03%でアルファの半分も居ない。
そして番。
アルファがオメガと出来る契約のようなもの。
アルファがオメガの項を噛むことで成立する。
番になったらオメガは番のアルファのみを発情期で誘うようになる、アルファは番のオメガに対して強い独占欲を持つようになる。
番は基本的には半永久的なもので
番、解消や、番であるのに会えなくなりすると、解消状態になることがある。その場合、アルファは新しい番を持つことが出来るが、オメガはそれが出来ない。
オメガは番と離れると長く生きることは出来ない、平均で10年……
それじゃあ健斗は大丈夫なのか?
俺の胸の中にさらにもやもやが広がっていく。
アルファはオメガのことを助けるために産まれた。そう先生から言われる。
それじゃあ健斗は?
少なくとも俺が生まれてから健斗にアルファらしき人は誰も近ずいてないし、出会っていないはずだこの村にはアルファなんて零の死んだ父親だけだから。
健斗に助けてくれるアルファなんていないじゃないか、
それに健斗は何かから逃げ隠れするような行動をよくとっている。
綺麗な顔立ちなのに前髪を伸ばして顔を隠したり、外出する時は帽子を深く被ったり、視力はいいはずなのに人前では絶対にメガネをかけたり、それに外出は必要最低限それにこの村から何があっても出ない。
それらの行動がもし俺の父親、健斗の番から逃げるためのものだとすれば……
俺の中でどんどん黒いものが広がっていく感覚がある。
どうしてそいつはも健斗を助けてくれないんだよ
俺はいつか健斗の番、俺の父親を見つけ出して復習してやる。
どうやら零くんがこっそり家に匿っていたのを、玲奈さんが見つけて家に帰れと説得をしてくれたらしい。
玲奈さんに連れられて健太郎は家に帰ってきてくれた。健太郎を見つけると俺は健太郎のことを強く抱き締めた。
「健斗、ごめんなさい」
健太郎は俺の胸の中でそう小さく呟いた。
結局俺達は玲奈さんや零くんを交えて何時間も話し合いを行った。
もちろん俺は誰にも健太郎のお父さんのことを話さなかった。
話し合いの結果、結局健太郎は【pir】の養成所に零くんと一緒に入ることになった。
最後まで俺は反対したけど、今はオメガである事の差別も少なくなってきているし、【LW1】で初のオメガアイドルとして元グループメイトの白が活躍しているらしく大丈夫との事で押し切られてしまった。
けどその白だってデビュー当初はずっと強いバッシングにあって病んでいたなんて言葉は俺の口から出る前にのみ飲んだ。
健太郎は東京の高校へ行きその間の3年間だけ養成所へ通うことになった。
その3年間でデビューが出来なれば、この村に戻ってくる。
そして玲奈さんがが東京で、健太郎を見てくれる、その約束で俺は健太郎に許可を出した。
今まで【pir】の養成所で3年以内にデビューをしたアイドルなんて居ない。
高校に通いながらアイドルなんてそんなに芸能界は甘い世界じゃないしな。
デビューさえしなければ、【LW1】や昔の知り合い、聖だって気づかれるわけが無い、俺はそう鷹を括ってしまっていた。
それから2年後俺は健太郎を東京へ送り出した。それまでどうにか精神や、体調を持ちこたえて健太郎と一緒に暮らして居たが健太郎が東京へ行った直後にパニックを起こしてしまい俺は、半年入院することになった。
健太郎side
中学生になる前に父さんから話があった。
どうやら父さんは父さんじゃなくて俺の母さんだったらしい。
何となく俺はわかっていた。
父さんが俺を見る表情は、オメガの愛する人を見る顔に似てたから。
きっと父さんは自分が愛した人の面影をその人そっくりな俺に見ていたんだろう。
それから俺と父さんとの関係が変わるわけはなかった。ただ父さんは父さんと呼ばれることを嫌がったから俺は健斗と呼ぶようになった。
父さんは、父さんなのに……
俺の第2次成長性別検査の結果はα
ずっと仲が良かった親友の零もαだったので少し嬉しかった。
αとわかったから俺は零と2人で遠くのα校の中学生へ行くことになった。
通学には物凄い時間がかかったけど、零くんと一緒に電車に乗り、ずっと話しながらの通学だからそんなに苦痛ではないし、それに人生で初めて村以外の場所に行けて俺はワクワクしていた。
α校では今まで勉強してこなかったバースについて勉強する機会があり俺は初めてバース性について勉強をした。
今までα校では自分の性のことばかり学んでいたけど最近ではオメガのことも学ぶようになったそうだ。
αは生まれつき体格がよく、学力、運動能力を含めて全ての能力が高い。
そのためアルファであることが発覚すると能力を最大限に活かすために僕と同じようにアルファ校へ入学する。
そしてアルファは男女関係なくオメガを番にし、妊娠させるとこが出来る。
逆にΩは身体的能力が低く、男女関係なく子供を産むことが可能。
そのため3ヶ月に1度の発情期がくる。
発情期は周りの人間も発情させてしまうため未だにオメガを迫害する人が居る。
人口の0.03%でアルファの半分も居ない。
そして番。
アルファがオメガと出来る契約のようなもの。
アルファがオメガの項を噛むことで成立する。
番になったらオメガは番のアルファのみを発情期で誘うようになる、アルファは番のオメガに対して強い独占欲を持つようになる。
番は基本的には半永久的なもので
番、解消や、番であるのに会えなくなりすると、解消状態になることがある。その場合、アルファは新しい番を持つことが出来るが、オメガはそれが出来ない。
オメガは番と離れると長く生きることは出来ない、平均で10年……
それじゃあ健斗は大丈夫なのか?
俺の胸の中にさらにもやもやが広がっていく。
アルファはオメガのことを助けるために産まれた。そう先生から言われる。
それじゃあ健斗は?
少なくとも俺が生まれてから健斗にアルファらしき人は誰も近ずいてないし、出会っていないはずだこの村にはアルファなんて零の死んだ父親だけだから。
健斗に助けてくれるアルファなんていないじゃないか、
それに健斗は何かから逃げ隠れするような行動をよくとっている。
綺麗な顔立ちなのに前髪を伸ばして顔を隠したり、外出する時は帽子を深く被ったり、視力はいいはずなのに人前では絶対にメガネをかけたり、それに外出は必要最低限それにこの村から何があっても出ない。
それらの行動がもし俺の父親、健斗の番から逃げるためのものだとすれば……
俺の中でどんどん黒いものが広がっていく感覚がある。
どうしてそいつはも健斗を助けてくれないんだよ
俺はいつか健斗の番、俺の父親を見つけ出して復習してやる。
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