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空の色
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「ひうっ」
セルフィーユは凛花を内窓に座らせると、広げた足に立ち上がったセルフィーユの分身を食い込ませた。
「ああんっ、あん、あんっ」
じゅぷじゅぷ鳴り続ける洞房は、もうどろどろに溶けそうなほどの液体にまみれていた。
セルフィーユは休むことを知らない。弾け飛ぶ花蜜が身体にはねようが気にもせず、むしろそれを喜んでいるように激しく打ち続けた。
「あうっ、あっ、だめ、またいっちゃあっ、ああんっ!」
「あなたは全く、すぐに達してしまうのだから。そんなにこれがお気に召しましたか?」
「ふああっ」
もう溢れて止まらないほど、凛花の中から花蜜が流れ続けている。セルフィーユの放出した熱も混じり、地面にまで滴り落ちた。ソファーから離れて、今は窓際で交わり、おかしくなるほどの激しさを身体で受け止めている。
セルフィーユは口付けながら身体を揺らし続ける。息もままならないのに、そんな真似をするので、凛花はただ声を枯らすほど鳴くしかできなかった。
「んふうっ、ふはっ、ああっ。あんっ、」
獰猛な肉食獣となったセルフィーユは、凛花の花弁に打ち続けながらも、その銀の髪をかき上げてぺろりと唇を舐める。その仕草にはまだ余裕があり、凛花の中をまだ蹂躙し続ける気配があった。
「凛花、あなたのここに、私が繋がっているのが見えます?こんなに滑りが良くなって、よだれを溢れさせているのに、きつく締まっていくのを感じます」
セルフィーユは言いながら凛花の両足を広げると、にゅるりと取り出そうとして、それを深く穿った。
「ひあんっ!」
「ふふ。今当たったところが好きですか?それとも、激しくされる方が好き?」
一度奥に入りきった塊が、奥深くをぐりぐりと押し付けてくる。一番奥の内壁に押し付け擦られて、凛花は背筋が泡立った。
「あうっ、ああっ、やあんっ」
同じ速さで当てられる場所が、じりじりと痺れて身体中を駆け巡る。揺らされた身体が自ら動き、刺激ばかりを求めている。
「ああ、凛花。分かっていますよ。奥も好きだけれど、あなたは激しくされるのも好きですからね」
途端、セルフィーユが穿つ速さを上げた。凛花の中を勢いよく擦り始め、秘所にセルフィーユの根元が激しく当たり、書庫に打擲音が響いた。
「セルフィーユっ、あああんっ、ああっ、あああっ」
凛花の身体が激しさに内窓が音を立てて揺れている。その音と共に花蜜が溢れて弾ける音が混じった。
もう、おかしくなる。ずっと鳴き続けても、セルフィーユはやめようとしない。何度も同じところを当てたかと思うと、身体を傾けて別の場所を擦る。凛花の感じる場所がいくつもあるのか、どこに当てられても快感で、ただただ鳴き続けた。
「ひあっ、ああんっ、セルフィーユ、もお、あああっ」
「何度いっても構いませんよ。私がもっともっと、気持ちよくして上げますから」
「っや、も、ああああっ!」
凛花が嬌声を上げても、セルフィーユは穿つ動きを止めようとしない。
セルフィーユは筋肉質な身体を露わにして、その胸筋を凛花の頂にすり寄せる。揺れながら擦れた頂が立ち上がって、セルフィーユから与えられる刺激に硬くなった。両太ももを抱えながら、セルフィーユは穿ち、凛花の唇にセルフィーユのそれを合わせる。
「んふっ、んんっ、ふあっ」
既に一糸もまとわずただ貪られるままにして、凛花はセルフィーユの首に腕を巻きつけた。温もりは既に熱となり、交わる汗が誰のものとも分からない。ただ二人の間に遮るものはなく、届く声も音も二人だけのもので、他の何も届かなかった。
「凛花、はっ、私も、いきそうっ」
「セルフィーユっ、あっっ、わ、わたしもっ、また、いっちゃ、ひうっ」
「凛花、凛花。もっと、私で、鳴いてっ」
「ああっ、セルフィーユ、セルフィーユっ!」
セルフィーユは応えるように、凛花の内壁に楔を打ち続ける。セルフィーユの激しさは同じ場所を突き続け、抉るように突き立てた。
「ああああっ!」
洞房の奥深くで何かが弾いた。セルフィーユの身体は途端力を失くして、凛花へともたれかかる。熱を放射したセルフィーユは息を競り、洞房の中からぬるりと自身を取り出した。
ぼたぼたと溢れる愛蜜が窓枠をべっとりと濡らし、壁から地面へと伝っていく。臙脂色の絨毯に染みて、色を変えた。
「凛花…っ、凛花。もう、何度あなたを抱いても足りません。私の凛花。もう、焦らしたりしないで、私を受け入れてください」
セルフィーユは甘い声でそう囁いて、深く凛花に口付けた。
セルフィーユは絶倫だった。もうまごう事なき。
何度打ち付けられたか分からないあの場所で、ソファーも絨毯も汚して交わり続けた。
セルフィーユの体力はどこから来ているのか、凛花がくったりしてもまだ足りなそうで、残念そうにお風呂に連れてくれた。
そこでも始めそうになったけどね。もうぐったりしてた自分にそこまではしてこなかったよ。さすがにね。
しかし、離れるのが嫌だったらしい、そのセルフィーユは隣でがっしりと人の首に巻きついて、人の眠りを邪魔してきた。
今隣で、セルフィーユは凛花の肩を抱きながら、瞼を閉じている。
眠っている姿は、女神だよ。整った目鼻立ち、薄いピンクの色気のある唇。首筋からは男のそれで筋肉質な肩と腕が見えるが、それさえ視界に入れなければ、美しい美麗な神話から生まれた女神。
目の保養。しかし男。そして人を貪る獣である。
「ふふっ。何か付いてます?」
起きていたらしい、セルフィーユは瞼をそろりと開けると、くすくす笑った。その笑いだって綺麗なんだよ。目が潰れるね。
「お腹すきました?」
まずそれを問うてくれてありがとう。お腹鳴ってたの聞こえた?
「まだ大丈夫。少し寝てたい」
お腹はすくが、激しさがすごすぎて、体力がすり減っているのである。凛花はセルフィーユに身体を寄せると、もう一度瞼を下ろす。寒い時は温い方へと寄ってしまう。仕方がないのだ。
暖炉に火が入っているので、外は冷えているのだろう。外は暗くなっており、部屋はランプの火で照らされていた。
「そろそろ冬になりますからね。これからどんどん冷えてきます」
どうやらこれから冬に向かうらしい。夏の時期吹っ飛ばして冬ということは、南半球ですかね。そう思いながら、南半球だった方がいいんじゃないかとも考える。
外は暗くなってきていたけれど、窓の外の色がおかしい。初め夕暮れなのかと思ったが、遠目に沈んだ太陽が見えなくなると、空がオーロラでもかかっているかのように虹色に揺れた。
もうへとへとくったりの時だったので、ほんわり綺麗だなあ。なんて思いながら見て眠ってしまったが、今見えるのは濃い紫と濃い紺の色が滲むように交互に光っている空だった。
何だろね、あれ。月はなく、星は瞬いているのだが、空がその色である。どっかからサーチライトでも照らしているのかと思いたくなるが、空全体なので、ほとんどプロジェクトマッピングだ。銀河のガスが空にあるような感じである。
目覚めてそれだったので、絶句してしまった。もう世界すら違うと考えるべきなのだろうか。
「凛花、どうしましたか?」
セルフィーユはそろりと頰を撫でた。指先から温もりを感じた。全く夢ではないのだから、思考を放棄したくなる。
「空が不思議な色だから」
「そうですか?凛花の世界では違うのでしょうか」
さらりと言われて、凛花は押し黙った。セルフィーユは碧眼を側めて、頰をさする。
「冬に近付くと、紫が濃くなりますね。季節によって変わりますし、星が近付けば別の色になる。今夜はあまり星が見えませんけれど、普段はもっと明るいですよ」
そんな説明を聞いてそんなものなのだろうと納得する。魔王がいれば世界も違うわけだ。理解に苦しんでもおかしな場所にいることは否めないわけで、凛花は静かにセルフィーユの言葉に耳を傾けた。
「夜になると煩くなるので、この部屋には誰も近付けませんよ。外に出たければ言ってくださいね。夜はおかしなものもうろついていますから」
「おかしな者?」
この城にいて給餌の男以外会っていないのだが、やはり人が住んでいるようだ。皆さんどうやら夜型らしい。部屋の外をうろつくならば夜はやめておくようにと注意を受けて、一応頷く。寒いので多分出ないと思う。
「凛花、こちらへ」
セルフィーユは言いながら凛花の背中に腕を回すと、厚い胸板に抱き寄せた。セルフィーユの熱は先ほどよりも低かったが、それでも暖かい。温もりにホッと吐息をつくと、セルフィーユはそろりと臀部を撫でる。
「ちょっ、こら」
「触れてるだけです」
にこにこ笑いながら言うが、セルフィーユの指はそろそろと太ももをさすり、重なったそこに入り込んでくる。
「んっ」
セルフィーユは凛花を抱きしめたまま、凛花の片足を浮かせると、いつの間にか硬くなっていた突起を秘所に押し付けてきた。
「あ、ばかっ」
「触れているだけですって」
何が触れているだけだ。セルフィーユは何度も押し付けて秘所を開こうとしている。
「っ、や、あんっ」
眠る前に散々交わったのに、やはりまだ足りないのだと、セルフィーユは凛花の太ももを押し上げたまま秘所へと入り込んでくる。セルフィーユが何度も入り込んでいたせいで緩くなっている入り口は、セルフィーユを簡単に呑み込もうとしていた。
「あんっ!」
凛花の中に硬く長い異物が入り込んできた。それは何度も行き来して、少しずつ先へと進み始める。
ぐちぐち、ぐちぐち。何もされていなかったのに、セルフィーユが入ってくると、中から簡単によだれが溢れてきた。くすくす笑いながら、セルフィーユはそれに気付いていると、途端動きを激しくするのだ。
「あんっ、あっ、あん」
もう当たり前のようにセルフィーユは腰を動かしてくる。かけられた毛布を背にして起き上がると、凛花の片足を脇に抱えたまま突き進んできた。
ベッドの上なんて逃げれるわけがなかった。セルフィーユは此れ幸いと凛花の洞房を穿ってくる。ずっと会えずにいて抱き足りないと散々言っていた男は、隙あらば凛花を腕に抱き、凛花の秘所へ入り込むのだ。
「あああ、やあんっ。また、もおっ」
「ふふ。凛花が可愛すぎるから、止められないんです」
何が止められない。セルフィーユは凛花の両太ももを無遠慮に開かせると、腰を大きく振って凛花の股下に自分のそれを打ち付けた。
「ひゃうっ」
「凛花のここ、私の形を覚えたようですね。もう簡単に入って、すぐに呑み込むんですから」
「もお、ばかあっ」
「そんな顔も可愛いです」
満面の笑みを讃えたセルフィーユは、その笑顔と裏腹の獣の顔を持ち、凛花を自由に蹂躙する。
ぐぷぐぷ音を立て続ける凛花の洞房は、セルフィーユの言う通りセルフィーユの形に均されて呑み込んでいく。呑み切った奥深く、セルフィーユは抉じ開けるように穿つ。
「ひうっ。あん、あああんっ」
セルフィーユは穿ちながらも内股を擦り続ける。凛花の小さな突起がそこに擦れられて刺激されるたび、凛花は声を喘いだ。
「凛花の鳴き声は可愛いですね。聞いていると興奮してきます。もっともっと鳴かせたくなる」
鬼畜ですかと問いたくなるくらい、セルフィーユはとてもいい顔をして優しく囁いた。言った途端、穿つ勢いが激しくなる。
「ひあっ。やあっ。あん、あん、あんっ」
先ほどあれだけ交わったのに、セルフィーユは眠る前と変わらず激しく突いてくる。凛花をうつ伏せにすると、次は後ろからだとお尻を上げさせて、もっと奥へと打ち付けた。
「ああっ、だめえっ、そこっ、あああんっ!」
「ああ、凛花。あなたの中、私以外のものに入れさせてはダメですよ。私のものだとちょっかいを出してくる、愚かものどもがいますからね」
何を言っているのか。セルフィーユは激しさを増しながら、凛花の背で呟いている。
「ひあっ、あああああ!!」
問おうとしたが、セルフィーユがひどく激しく打ち付けるので、一気に達してしまった。
嬌声を上げて花蜜を溢れさせたのに、セルフィーユは穿つ勢いを落とそうとしない。
「や、セルフィ、もおっ、いっちゃ、た、あああんっ」
びくびくと痺れる身体を、セルフィーユは舌舐めずりして引き寄せた。後ろから抱きつきながら、耳元をかじり耳の裏をべろりと舐める。そうしながらも身体は動き、凛花の中を刺激する。起き上がったせいで、凛花の洞房からどろどろに花蜜が溢れ出してきていた。
「あっ、ああっ、あうっ!」
「いやらしい音ですね。凛花が喜んでいる音がします。私を咥えてよだれを垂らして、凛花は本当にいやらしい」
言われた通り、凛花の花弁は花蜜を滴らせていた。どこから溢れてくるのかと思うほど、凛花の股下を濡らし、セルフィーユのそれを濡らし続ける。セルフィーユは後ろ背で凛花のふた山を弄りながら、凛花の体を揺さぶった。
セルフィーユは抱きしめていないと不安なように、凛花を羽交い締めにして激しく突いてくる。ひくついた身体に容赦無く、激しく穿ち、凛花の花蜜が溢れるのを確かめた。
「凛花、凛花。あなたは私のものです。ずっとここにいて、私をまた一人にしないでください」
そう言って、セルフィーユは激しく凛花に口付けた。
セルフィーユは凛花を内窓に座らせると、広げた足に立ち上がったセルフィーユの分身を食い込ませた。
「ああんっ、あん、あんっ」
じゅぷじゅぷ鳴り続ける洞房は、もうどろどろに溶けそうなほどの液体にまみれていた。
セルフィーユは休むことを知らない。弾け飛ぶ花蜜が身体にはねようが気にもせず、むしろそれを喜んでいるように激しく打ち続けた。
「あうっ、あっ、だめ、またいっちゃあっ、ああんっ!」
「あなたは全く、すぐに達してしまうのだから。そんなにこれがお気に召しましたか?」
「ふああっ」
もう溢れて止まらないほど、凛花の中から花蜜が流れ続けている。セルフィーユの放出した熱も混じり、地面にまで滴り落ちた。ソファーから離れて、今は窓際で交わり、おかしくなるほどの激しさを身体で受け止めている。
セルフィーユは口付けながら身体を揺らし続ける。息もままならないのに、そんな真似をするので、凛花はただ声を枯らすほど鳴くしかできなかった。
「んふうっ、ふはっ、ああっ。あんっ、」
獰猛な肉食獣となったセルフィーユは、凛花の花弁に打ち続けながらも、その銀の髪をかき上げてぺろりと唇を舐める。その仕草にはまだ余裕があり、凛花の中をまだ蹂躙し続ける気配があった。
「凛花、あなたのここに、私が繋がっているのが見えます?こんなに滑りが良くなって、よだれを溢れさせているのに、きつく締まっていくのを感じます」
セルフィーユは言いながら凛花の両足を広げると、にゅるりと取り出そうとして、それを深く穿った。
「ひあんっ!」
「ふふ。今当たったところが好きですか?それとも、激しくされる方が好き?」
一度奥に入りきった塊が、奥深くをぐりぐりと押し付けてくる。一番奥の内壁に押し付け擦られて、凛花は背筋が泡立った。
「あうっ、ああっ、やあんっ」
同じ速さで当てられる場所が、じりじりと痺れて身体中を駆け巡る。揺らされた身体が自ら動き、刺激ばかりを求めている。
「ああ、凛花。分かっていますよ。奥も好きだけれど、あなたは激しくされるのも好きですからね」
途端、セルフィーユが穿つ速さを上げた。凛花の中を勢いよく擦り始め、秘所にセルフィーユの根元が激しく当たり、書庫に打擲音が響いた。
「セルフィーユっ、あああんっ、ああっ、あああっ」
凛花の身体が激しさに内窓が音を立てて揺れている。その音と共に花蜜が溢れて弾ける音が混じった。
もう、おかしくなる。ずっと鳴き続けても、セルフィーユはやめようとしない。何度も同じところを当てたかと思うと、身体を傾けて別の場所を擦る。凛花の感じる場所がいくつもあるのか、どこに当てられても快感で、ただただ鳴き続けた。
「ひあっ、ああんっ、セルフィーユ、もお、あああっ」
「何度いっても構いませんよ。私がもっともっと、気持ちよくして上げますから」
「っや、も、ああああっ!」
凛花が嬌声を上げても、セルフィーユは穿つ動きを止めようとしない。
セルフィーユは筋肉質な身体を露わにして、その胸筋を凛花の頂にすり寄せる。揺れながら擦れた頂が立ち上がって、セルフィーユから与えられる刺激に硬くなった。両太ももを抱えながら、セルフィーユは穿ち、凛花の唇にセルフィーユのそれを合わせる。
「んふっ、んんっ、ふあっ」
既に一糸もまとわずただ貪られるままにして、凛花はセルフィーユの首に腕を巻きつけた。温もりは既に熱となり、交わる汗が誰のものとも分からない。ただ二人の間に遮るものはなく、届く声も音も二人だけのもので、他の何も届かなかった。
「凛花、はっ、私も、いきそうっ」
「セルフィーユっ、あっっ、わ、わたしもっ、また、いっちゃ、ひうっ」
「凛花、凛花。もっと、私で、鳴いてっ」
「ああっ、セルフィーユ、セルフィーユっ!」
セルフィーユは応えるように、凛花の内壁に楔を打ち続ける。セルフィーユの激しさは同じ場所を突き続け、抉るように突き立てた。
「ああああっ!」
洞房の奥深くで何かが弾いた。セルフィーユの身体は途端力を失くして、凛花へともたれかかる。熱を放射したセルフィーユは息を競り、洞房の中からぬるりと自身を取り出した。
ぼたぼたと溢れる愛蜜が窓枠をべっとりと濡らし、壁から地面へと伝っていく。臙脂色の絨毯に染みて、色を変えた。
「凛花…っ、凛花。もう、何度あなたを抱いても足りません。私の凛花。もう、焦らしたりしないで、私を受け入れてください」
セルフィーユは甘い声でそう囁いて、深く凛花に口付けた。
セルフィーユは絶倫だった。もうまごう事なき。
何度打ち付けられたか分からないあの場所で、ソファーも絨毯も汚して交わり続けた。
セルフィーユの体力はどこから来ているのか、凛花がくったりしてもまだ足りなそうで、残念そうにお風呂に連れてくれた。
そこでも始めそうになったけどね。もうぐったりしてた自分にそこまではしてこなかったよ。さすがにね。
しかし、離れるのが嫌だったらしい、そのセルフィーユは隣でがっしりと人の首に巻きついて、人の眠りを邪魔してきた。
今隣で、セルフィーユは凛花の肩を抱きながら、瞼を閉じている。
眠っている姿は、女神だよ。整った目鼻立ち、薄いピンクの色気のある唇。首筋からは男のそれで筋肉質な肩と腕が見えるが、それさえ視界に入れなければ、美しい美麗な神話から生まれた女神。
目の保養。しかし男。そして人を貪る獣である。
「ふふっ。何か付いてます?」
起きていたらしい、セルフィーユは瞼をそろりと開けると、くすくす笑った。その笑いだって綺麗なんだよ。目が潰れるね。
「お腹すきました?」
まずそれを問うてくれてありがとう。お腹鳴ってたの聞こえた?
「まだ大丈夫。少し寝てたい」
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暖炉に火が入っているので、外は冷えているのだろう。外は暗くなっており、部屋はランプの火で照らされていた。
「そろそろ冬になりますからね。これからどんどん冷えてきます」
どうやらこれから冬に向かうらしい。夏の時期吹っ飛ばして冬ということは、南半球ですかね。そう思いながら、南半球だった方がいいんじゃないかとも考える。
外は暗くなってきていたけれど、窓の外の色がおかしい。初め夕暮れなのかと思ったが、遠目に沈んだ太陽が見えなくなると、空がオーロラでもかかっているかのように虹色に揺れた。
もうへとへとくったりの時だったので、ほんわり綺麗だなあ。なんて思いながら見て眠ってしまったが、今見えるのは濃い紫と濃い紺の色が滲むように交互に光っている空だった。
何だろね、あれ。月はなく、星は瞬いているのだが、空がその色である。どっかからサーチライトでも照らしているのかと思いたくなるが、空全体なので、ほとんどプロジェクトマッピングだ。銀河のガスが空にあるような感じである。
目覚めてそれだったので、絶句してしまった。もう世界すら違うと考えるべきなのだろうか。
「凛花、どうしましたか?」
セルフィーユはそろりと頰を撫でた。指先から温もりを感じた。全く夢ではないのだから、思考を放棄したくなる。
「空が不思議な色だから」
「そうですか?凛花の世界では違うのでしょうか」
さらりと言われて、凛花は押し黙った。セルフィーユは碧眼を側めて、頰をさする。
「冬に近付くと、紫が濃くなりますね。季節によって変わりますし、星が近付けば別の色になる。今夜はあまり星が見えませんけれど、普段はもっと明るいですよ」
そんな説明を聞いてそんなものなのだろうと納得する。魔王がいれば世界も違うわけだ。理解に苦しんでもおかしな場所にいることは否めないわけで、凛花は静かにセルフィーユの言葉に耳を傾けた。
「夜になると煩くなるので、この部屋には誰も近付けませんよ。外に出たければ言ってくださいね。夜はおかしなものもうろついていますから」
「おかしな者?」
この城にいて給餌の男以外会っていないのだが、やはり人が住んでいるようだ。皆さんどうやら夜型らしい。部屋の外をうろつくならば夜はやめておくようにと注意を受けて、一応頷く。寒いので多分出ないと思う。
「凛花、こちらへ」
セルフィーユは言いながら凛花の背中に腕を回すと、厚い胸板に抱き寄せた。セルフィーユの熱は先ほどよりも低かったが、それでも暖かい。温もりにホッと吐息をつくと、セルフィーユはそろりと臀部を撫でる。
「ちょっ、こら」
「触れてるだけです」
にこにこ笑いながら言うが、セルフィーユの指はそろそろと太ももをさすり、重なったそこに入り込んでくる。
「んっ」
セルフィーユは凛花を抱きしめたまま、凛花の片足を浮かせると、いつの間にか硬くなっていた突起を秘所に押し付けてきた。
「あ、ばかっ」
「触れているだけですって」
何が触れているだけだ。セルフィーユは何度も押し付けて秘所を開こうとしている。
「っ、や、あんっ」
眠る前に散々交わったのに、やはりまだ足りないのだと、セルフィーユは凛花の太ももを押し上げたまま秘所へと入り込んでくる。セルフィーユが何度も入り込んでいたせいで緩くなっている入り口は、セルフィーユを簡単に呑み込もうとしていた。
「あんっ!」
凛花の中に硬く長い異物が入り込んできた。それは何度も行き来して、少しずつ先へと進み始める。
ぐちぐち、ぐちぐち。何もされていなかったのに、セルフィーユが入ってくると、中から簡単によだれが溢れてきた。くすくす笑いながら、セルフィーユはそれに気付いていると、途端動きを激しくするのだ。
「あんっ、あっ、あん」
もう当たり前のようにセルフィーユは腰を動かしてくる。かけられた毛布を背にして起き上がると、凛花の片足を脇に抱えたまま突き進んできた。
ベッドの上なんて逃げれるわけがなかった。セルフィーユは此れ幸いと凛花の洞房を穿ってくる。ずっと会えずにいて抱き足りないと散々言っていた男は、隙あらば凛花を腕に抱き、凛花の秘所へ入り込むのだ。
「あああ、やあんっ。また、もおっ」
「ふふ。凛花が可愛すぎるから、止められないんです」
何が止められない。セルフィーユは凛花の両太ももを無遠慮に開かせると、腰を大きく振って凛花の股下に自分のそれを打ち付けた。
「ひゃうっ」
「凛花のここ、私の形を覚えたようですね。もう簡単に入って、すぐに呑み込むんですから」
「もお、ばかあっ」
「そんな顔も可愛いです」
満面の笑みを讃えたセルフィーユは、その笑顔と裏腹の獣の顔を持ち、凛花を自由に蹂躙する。
ぐぷぐぷ音を立て続ける凛花の洞房は、セルフィーユの言う通りセルフィーユの形に均されて呑み込んでいく。呑み切った奥深く、セルフィーユは抉じ開けるように穿つ。
「ひうっ。あん、あああんっ」
セルフィーユは穿ちながらも内股を擦り続ける。凛花の小さな突起がそこに擦れられて刺激されるたび、凛花は声を喘いだ。
「凛花の鳴き声は可愛いですね。聞いていると興奮してきます。もっともっと鳴かせたくなる」
鬼畜ですかと問いたくなるくらい、セルフィーユはとてもいい顔をして優しく囁いた。言った途端、穿つ勢いが激しくなる。
「ひあっ。やあっ。あん、あん、あんっ」
先ほどあれだけ交わったのに、セルフィーユは眠る前と変わらず激しく突いてくる。凛花をうつ伏せにすると、次は後ろからだとお尻を上げさせて、もっと奥へと打ち付けた。
「ああっ、だめえっ、そこっ、あああんっ!」
「ああ、凛花。あなたの中、私以外のものに入れさせてはダメですよ。私のものだとちょっかいを出してくる、愚かものどもがいますからね」
何を言っているのか。セルフィーユは激しさを増しながら、凛花の背で呟いている。
「ひあっ、あああああ!!」
問おうとしたが、セルフィーユがひどく激しく打ち付けるので、一気に達してしまった。
嬌声を上げて花蜜を溢れさせたのに、セルフィーユは穿つ勢いを落とそうとしない。
「や、セルフィ、もおっ、いっちゃ、た、あああんっ」
びくびくと痺れる身体を、セルフィーユは舌舐めずりして引き寄せた。後ろから抱きつきながら、耳元をかじり耳の裏をべろりと舐める。そうしながらも身体は動き、凛花の中を刺激する。起き上がったせいで、凛花の洞房からどろどろに花蜜が溢れ出してきていた。
「あっ、ああっ、あうっ!」
「いやらしい音ですね。凛花が喜んでいる音がします。私を咥えてよだれを垂らして、凛花は本当にいやらしい」
言われた通り、凛花の花弁は花蜜を滴らせていた。どこから溢れてくるのかと思うほど、凛花の股下を濡らし、セルフィーユのそれを濡らし続ける。セルフィーユは後ろ背で凛花のふた山を弄りながら、凛花の体を揺さぶった。
セルフィーユは抱きしめていないと不安なように、凛花を羽交い締めにして激しく突いてくる。ひくついた身体に容赦無く、激しく穿ち、凛花の花蜜が溢れるのを確かめた。
「凛花、凛花。あなたは私のものです。ずっとここにいて、私をまた一人にしないでください」
そう言って、セルフィーユは激しく凛花に口付けた。
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