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えくす③.おっぱいについて
しおりを挟む今日も僕達は麻沙美先輩の家に集まっている。
以前も説明したと思うけど(誰にだ)、僕達は決して毎日爛れた生活を送っているワケではない。
今日も集まってはいるが、そういう行為はお休みの日である。
エロくて美人な先輩と密室にいて、我慢できるかって?
……そりゃあ、うずうずしなくもないですが、我慢できますとも。ええ。
それに、普段から色々なエロスに巻き込まれているのだから、たまには休みたくなることもあるんです。
だってアレですよ?
そもそも男の僕一人に対して、アッチは二人がかりですからね。
本当、凄く大変なんです……
一度そのことについて苦情を述べたら、麻沙美先輩は、「じゃあ、二人でしてるからそれを見ていてくれ」なんてことを言い出した。
二人があんなことやこんなことをしているのを、ただ見せられるだけという生殺し。
そりゃあ休みたいと言ったけど、アレはもう拷問に近い状況だった。……凄く興奮したけど。
まあ、そんな色々があった関係で、完全なる休日というものを設けるようになったのであった。
と言っても、二人のムラムラが限界に達し、結局するなんてことも無きにしも非ずなんだけど。
「クッ……、藤馬君、少しは手加減をしてくれてもいいだろ!?」
「ダメです。そう言う麻沙美先輩は、僕が同じセリフを吐いた時、手加減してくれましたか?」
まるで許しを請う悪人を罰する者のような言い回しだが、僕らがやっているのはただのゲームである。
三人でも仲良く遊べるゲームとして選ばれたのが、この大乱闘系のアクションゲームだった。
実はこのゲーム、僕は結構やり込んでいて、二人に比べると一日の長があった。
普段やり込まれている分、ここでささやかながら反撃をしておきたいと思っている。
「こうなったら……、とりゃあ!」
そう言って麻沙美先輩は、自分の胸を僕の腕に押し当ててきた。
「っ!?」
その感触に、僕は一瞬息を呑む。
しかし、それは本当に一瞬のことでしかなかった。
「そんな卑怯なことをする人は、こうです!」
すぐに動揺を鎮めた僕は、麻沙美先輩の操作するキャラクターを思い切り場外に吹き飛ばす。
余計なアクションをしていた麻沙美先輩はそれに対応できず、戦場に残ったのは僕のキャラだけになった。
「僕の勝ちですね!」
勝ち誇る僕に、伊万里先輩は拍手を送り、麻沙美先輩はジト目で小突いてきた。
「むぅ……、藤馬君、最近私の攻めに慣れてきているね?」
「そりゃあ……、これだけ毎日色々されれば、慣れてもきますよ……」
麻沙美先輩が胸を押し当ててくることなど、それこそ日常茶飯事である。
どうやら今日もブラをしていないようだが、それだって慣れてくればどうってことない。
そもそも、押し付けられること以上の行為を毎日のようにしているのだから、当たり前と言えば当たり前だ。
「いや、伊万里のおっぱいだったらもう少し反応が違うだろう。やはりサイズなのか……」
麻沙美先輩が自分の胸を揉みながら悔しそうに呟く。
僕は、それを見ているとムラムラしかねないので目線を逸らしつつ、一応否定しておく。
「いえ、そんなことありませんよ。僕は麻沙美先輩のおっぱいも大好きですから」
「……じゃあ聞くが、私のおっぱいのどこが好きなんだ?」
そう言われると、中々に難しいものがある。
カタチもキレイだし、先端の色や柔らかさも最高だとは思うけど、それは伊万里先輩も一緒だし……
「それはその、手のひらに収まるサイズ感が良いというか……」
「出たな! 男のよく語る、手のひらに収まるサイズが一番良いというヤツだ!」
麻沙美先輩は、そう言いながらビシッと人差し指を突きつけてきた。
「アレはな? 実際のところは自分は謙虚ですというアピールにしか過ぎない! 実際は、少し手からこぼれるくらいを理想としているのが普通なのだよ!」
ババーンとでも効果音が出そうなポーズで、そう宣言する麻沙美先輩。
しかし、流石にそれは暴論ではないだろうか。
「いやいや、みんながみんなそう思っているってワケじゃないでしょう。そういう人もいるにはいるでしょうが……」
「いや断言する。ちっぱい……つまり貧乳好きでもない限り、男は大体少し大きいくらいを好みにしている。藤馬君だってそのハズだ」
どうやら麻沙美先輩は、その説に多大な自信があるようだ。
……そう言われると、確かに僕も少し大きいくらいの方が好きかもしれない、と思えてくる。
「ちなみに、藤馬君は私のカップは何カップだと思う?」
「えーっと……、B、でしょうか?」
「いや、Cだ」
そ、そうだったのか……
失礼な話だけど、Cってそんなに大きくないのか……
「今ので少し理解できたと思うが、男の認識しているおっぱいのサイズ感と、現実のおっぱいのサイズは大きく異なっている」
そう言って麻沙美先輩は席を立ち、伊万里先輩の背後にまわると、後ろから胸を鷲掴みにした。
「ちょ、麻沙美先輩!? いきなり何するんですか!?」
伊万里先輩が逃れるように藻掻くが、それが妙に艶めかしい。
「ふむ……、伊万里はEカップだと言っていたが、これはもうFに近いな」
「なっ!?」
なんと、伊万里先輩はもうすぐFカップらしい。
女子高生でFカップって、なんかもう、それだけで犯罪の香りがする。
「藤馬君や私に揉まれるようになって成長したんだろう。そろそろブラも買い替え時だな。……まあ、それはそれとして、藤馬君、君は貧乳は何カップまでを指すと思う?」
「それは……、Bですか?」
麻沙美先輩でCカップなのであれば、恐らくBカップだとかなり小さいハズ。
「違うな。Bカップは貧乳ではない」
「そう、なんですか……」
「あくまで女の認識ではだがな。数多くいるAAA~Aカップの女性からすれば、Bはおっぱいがある方だ。しかし、男目線だと貧乳に見えるだろう?」
「それは、まあ、そうかもしれません」
実際、そう思ったからこそ僕はBと答えたのだから。
「これに関しては、漫画やアニメの影響が大きいと私は思っている」
……そう言われれば、確かにそうかもしれない。
「よく漫画やアニメなどにはEカップやFカップのキャラが登場するが、それと比べてしまうと、伊万里のおっぱいですら小さく感じるだろう?」
「まあ、確かにそうですね」
伊万里先輩のおっぱいは確かに大きいが、漫画やアニメのように顔が全部埋もれるようなレベルではない気がする。
「ああいうのは、現実ならばIカップやJカップという領域のおっぱいだ。しかし、それに目を慣らされた男は、現実のサイズ感を大きく見誤っている」
確かに、普段から自分や他の人のおっぱいを見る機会が多い女性に比べて、男は実物を見る機会に乏しいと言える。
アダルトな動画をよく視聴する人であれば見る機会も多いかもしれないが、そういう動画にでる女優には巨乳も多い。
だからそれに目を慣らされていると、夢と現実の区別ができなくなっている可能性は大いにある。
「男の理想と違って、現実の女性のおっぱいは基本的に小ぶりだ。私のおっぱいも、藤馬君から見れば微乳レベルなのだろう……。だが、私はここまでの大きさにするのに凄く努力したんだ! この大きさは、間違いなく平均より上と言っていいだろう! だから、もう少し私のおっぱいを、Cカップを評価をしてくれ!」
そう言って麻沙美先輩は、自分のおっぱいを鷲掴みにしながら僕に迫ってくる。
そんなことを言われれも、僕は最初から麻沙美先輩のおっぱい好きなんだけどなぁ……
「さっきも言いましたけど、僕は麻沙美先輩のおっぱいも大好きですよ! 小さいとかも思ってませんから!」
少なくとも、貧乳だとは決して思っていない。
「だったら……、態度と行動で示してくれ! さあ!」
そう言って服を脱ぎだす麻沙美先輩。
ああ、やっぱり結局、こうなるんだよなぁ……
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