今日も僕は、先輩の官能的な攻めに耐えられない

九傷

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第6話 母娘で耳そうじ(後)

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 これから耳そうじをされるだけだというのに、妙な緊張感がこみ上げてくる。


(先輩のことだ……。きっと何か、よろしくないことを考えているに違いない……)


 ソファに寝ころんだままの無様な姿で、僕は先輩の一挙手一投足に注目する。
 すると、先輩がポーチェの中から何か取り出した。


「せ、先輩、それは何でしょうか?」


「ローションですよ」


「え……」


 ロ、ローション!?
 ローションって、あの、あの!?


「勘違いしているかもしれないですけど、これは耳そうじ専用のローションで、決していかがわしいモノじゃないですよ?」


「そ、そうなのですか……」


 それを聞いて僕は少しだけ安心をする。


「え、でも、何でそんなモノが……?」


「さっき部屋を出た時、近くの薬局で買ってきました」


 妙に用意が良いなと思ったが、そういうことだったのか。
 ……あれ、でも待てよ? ソレってどういう風に使うんだろうか?


「せ、先輩、それで、どうする気なんでしょうか?」


「もちろん、耳そうじに使います」


「ですよねー」


 ヤバイぞ。良く考えたら物凄くヤバイ。
 耳そうじ用だなんて言っても、結局はローションなのである。
 それで耳をそうじなんてされたら……、ヤバイに決まっている!


「せ、先輩、道具を使うのは、少し卑怯なんじゃ……」


「あら、お母さんもウェットティッシュを使っていたみたいですけど?」


 その通りです! 使われました!
 でもですね、やっぱりローションは刺激が違うというか……

 僕が何か言い訳をする前に、先輩は素早く距離を詰め、速やかに僕の頭を太ももの上に乗せてしまう。
 しかも、何故か向きが普通とは逆である。


「せ、先輩、普通こういう場合って僕が外向きになりません?」


「それでは藤馬とうま君がわざわざ体の向きを変える必要があるので、これでいいのです」


 確かにそうなのだが、いくらなんでも体の向きを変えるくらいの余力は残っている。
 そう思い、僕は一旦起き上がろうとしたのだが、上から圧力をかけて先輩がそれを阻止する。


「じっとしていて下さい藤馬君。もう耳そうじは始まっているのですよ?」


 そう言って、まるで猫の顎をくすぐるような手つきで耳を撫でてくる先輩。
 僕はそれだけで一気に力が抜け、抵抗できなくなってしまった。


「ふふ♪ いい子です」


 先輩は僕が大人しくなったのを確認し、ローションへと手を伸ばす。
 僕の視界には先輩の下腹部しか映っていないため音でしか判断できないが、恐らくはローションを綿棒かナニかに付けているのだろう。


「それじゃあ、入れますよ」


「っ!?」


 クチュッという水気のある音とともに、湿り気のある棒が僕の耳穴に挿入される。
 しっとりとした感触が入口付近を往復し、その度に僕の体はピクピクと痙攣する。


「ちゃんと優しくしますけど、痛かったら言ってくださいね」


「は、はひ」


 僕はなんとか返事を返したが、空気が漏れただけのような間抜けな声しか出なかった。
 先輩はそのまま、徐々に奥へと侵入してくる。
 敏感な場所に異物を入れられる恐怖と、それに相反するような期待感がアクセントとなり身震いが止まらない。


「ふふふ……、とても可愛いです……」


 生まれたての小鹿のように震える僕を、先輩が優しく撫でてくれる。
 その手つきからはまるで本物の母親のような母性を感じたが、声色からは淫靡いんびな気配しか感じなかった。
 そのチグハグさがギャップとなり、変な興奮を僕に与えてくる。

 ヌチャリ、ヌチャリと、直接脳に音が響く。
 優しく、だけどみだらにかき回される僕の耳の穴は、もう犯されていると言っても過言ではない気がする。


「さあ、仕上げですよ」


 先輩はそう言うと、僕の頭を優しく膝の上から降ろす。
 遠のきかけた意識で、一体何をするだろうと思った瞬間、僕の耳のすぐそばから先輩の声が聞こえる。


「最後は、コッチで綺麗にしてあげますね」


「っ!? っ!? っっっっっっ!?」


 その瞬間、僕の意識は途切れた。




 …………………………


 …………………


 …………




「……伊万里いまり、私が言うのもなんだけど、やり過ぎよ?」


「ううぅ……」


「今回は無効試合ってことにしてあげるから、今度からはもう少し加減を覚えなさいね?」


「はい……」


 薄れゆく意識の中で、そんな会話が聞こえたような気がする。
 でも、僕にはもうそんなことはどうでも良くなっていた。
 今はただ、この多幸感に身を委ね、深い眠りについてしまいたい……




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