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4. さっさとおっぱじめたい人はここから(お一人様もの)
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『あ…ぁあん、あっ、ああぁあん…』
ルタはその映像に目を通しながらポテトチップスを頬張る。性欲より食欲が進んだ。
女に興味が無いから、全然こういった動画は見ないので一種好奇心みたいなものはあった。が序盤から、いまいちどこが興奮するポイントなのか要領を得ない。
だがテオはどうなのだろうと横目で確認したとき、ルタはぎょっとした。
テオが、腰をすりつけてもぞもぞとしている気がしたからだ。
(テオが勃起している…?)
その考えに至った瞬間、ルタは一気に炭酸でポテトチップスを流し込んだ。
そういえば今、ルタがテオの部屋で二人っきりであることには後から気づいた。
あの誰もが憧れる北見テオが。男にも女にも慕われ、喰われたいとまで言わしめる無欠の男。
そんなテオが、ただ裸で画面ごしに乱れたAV女優になすすべもなくなっている心象をルタは想像した。
(やばい、これはクる…)
もうグラスは空で、ルタの身体を冷ますものは無い。忽然と昂ぶりを覚えた。
だがそれも束の間。
「この子のおっぱい、いいよね」
平然と話しかけられ、ルタは拍子抜けした。
テオはいつも通り、キラキラした目でルタを射抜く。そこには何の後ろめたさも感じない。
(俺の見間違い…?)
そう思わせるほど清々しく、ルタは戸惑った。
いましがた脳内で陵辱した顔が目の前にあって、どうも気不味くなる。
「ごめんサイダーなくなってた」
盆を持ってテオが席を外し、部屋にはルタが取り残された。
(なんか、惨めだな)
テレビにはつけっぱなしのアダルトビデオがわざとらしい喘ぎ声をひとり鳴らし続けていた。
ルタは昔から、その画面ごしにアップされる大ぶりな乳房とか、興奮したところで目に見えて膨らむことのないそこに全く勃たなかった。
よって、彼はその一連を冷めた目で眺めていた。いや、冷めた目とは少し違う。それは羨望の眼差し、というに近かった。
なにせ、これはテオが所有しているビデオだ。何に使うかといえば、安に想像はついた。
ルタは自分の関心がそこに向かないことを何度不幸に思ったことだろう。
柔和な女体の曲線がなまめかしげに踊るが、テオは夜な夜なこれに自らを慰めているはずだ。
(いいな、こいつらはテオに抜かれて)
ひどく惨めだ。そして苦汁に口を満たされながらも、そんなテオを思って反応してしまう自分もなお一層惨めだった。
ふと先ほどのようにルタの隣で、あるいはベッドの上で、ビデオに釘づけになりながら股間を膨らますテオを想像した。
いや、もしかしたら勉強机の端でそこをこすってはあはあ言っているのかもしれない。
そんな妄想をかき立て、ルタは淫らな気分に陥る。
(いや、いけない)
正直、家に入れてもらった時点で危うかったルタの恥部は、布越しにも分かるくらいはっきり勃起していた。
ルタは体育座りをきゅっと締めてそれを太股と腹で挟んだ。
あろうことかテオの部屋で気を抜いてしまうなんて。
ルタは取り直そうと姿勢を正すが、そうすると制服が敏感なところをかすめ、もじもじとしてしまう。
その度に、もしかしたらテオもこんな風に、と自分の刺激を彼に置き換えてまた興奮する。
思い込みとは憐れなものだ。
ルタはテオにとって、健全な男子でしかない。であれば、女優のあられもない姿を見れば、興奮の一つや二つして当然だ。
お忍び物を忍ばず見るろくでもない会合に招いてくる馬鹿な友人がテオくらいしかいないルタは、それが勃った友を笑いものにする、尻字芸と何ら変わらぬ娯楽であることに気づいていない。
テレビには、局部を弄られてよがる巨乳の女が映る。ルタはそれにテオを重ね、唾を飲んだ。
ズボンの山部に大腿の裏から思わず手が伸びる。
「ふっ…」
絡めとられる肉の筋が、まるでテオになぞられているようでぞくぞくした。
(焦らされる)
ルタは彼を嬲るテオの幻想に焼かれ、身体を震わせながらスラックスのジッパーの付け根を引っ掻いた。
ルタはその映像に目を通しながらポテトチップスを頬張る。性欲より食欲が進んだ。
女に興味が無いから、全然こういった動画は見ないので一種好奇心みたいなものはあった。が序盤から、いまいちどこが興奮するポイントなのか要領を得ない。
だがテオはどうなのだろうと横目で確認したとき、ルタはぎょっとした。
テオが、腰をすりつけてもぞもぞとしている気がしたからだ。
(テオが勃起している…?)
その考えに至った瞬間、ルタは一気に炭酸でポテトチップスを流し込んだ。
そういえば今、ルタがテオの部屋で二人っきりであることには後から気づいた。
あの誰もが憧れる北見テオが。男にも女にも慕われ、喰われたいとまで言わしめる無欠の男。
そんなテオが、ただ裸で画面ごしに乱れたAV女優になすすべもなくなっている心象をルタは想像した。
(やばい、これはクる…)
もうグラスは空で、ルタの身体を冷ますものは無い。忽然と昂ぶりを覚えた。
だがそれも束の間。
「この子のおっぱい、いいよね」
平然と話しかけられ、ルタは拍子抜けした。
テオはいつも通り、キラキラした目でルタを射抜く。そこには何の後ろめたさも感じない。
(俺の見間違い…?)
そう思わせるほど清々しく、ルタは戸惑った。
いましがた脳内で陵辱した顔が目の前にあって、どうも気不味くなる。
「ごめんサイダーなくなってた」
盆を持ってテオが席を外し、部屋にはルタが取り残された。
(なんか、惨めだな)
テレビにはつけっぱなしのアダルトビデオがわざとらしい喘ぎ声をひとり鳴らし続けていた。
ルタは昔から、その画面ごしにアップされる大ぶりな乳房とか、興奮したところで目に見えて膨らむことのないそこに全く勃たなかった。
よって、彼はその一連を冷めた目で眺めていた。いや、冷めた目とは少し違う。それは羨望の眼差し、というに近かった。
なにせ、これはテオが所有しているビデオだ。何に使うかといえば、安に想像はついた。
ルタは自分の関心がそこに向かないことを何度不幸に思ったことだろう。
柔和な女体の曲線がなまめかしげに踊るが、テオは夜な夜なこれに自らを慰めているはずだ。
(いいな、こいつらはテオに抜かれて)
ひどく惨めだ。そして苦汁に口を満たされながらも、そんなテオを思って反応してしまう自分もなお一層惨めだった。
ふと先ほどのようにルタの隣で、あるいはベッドの上で、ビデオに釘づけになりながら股間を膨らますテオを想像した。
いや、もしかしたら勉強机の端でそこをこすってはあはあ言っているのかもしれない。
そんな妄想をかき立て、ルタは淫らな気分に陥る。
(いや、いけない)
正直、家に入れてもらった時点で危うかったルタの恥部は、布越しにも分かるくらいはっきり勃起していた。
ルタは体育座りをきゅっと締めてそれを太股と腹で挟んだ。
あろうことかテオの部屋で気を抜いてしまうなんて。
ルタは取り直そうと姿勢を正すが、そうすると制服が敏感なところをかすめ、もじもじとしてしまう。
その度に、もしかしたらテオもこんな風に、と自分の刺激を彼に置き換えてまた興奮する。
思い込みとは憐れなものだ。
ルタはテオにとって、健全な男子でしかない。であれば、女優のあられもない姿を見れば、興奮の一つや二つして当然だ。
お忍び物を忍ばず見るろくでもない会合に招いてくる馬鹿な友人がテオくらいしかいないルタは、それが勃った友を笑いものにする、尻字芸と何ら変わらぬ娯楽であることに気づいていない。
テレビには、局部を弄られてよがる巨乳の女が映る。ルタはそれにテオを重ね、唾を飲んだ。
ズボンの山部に大腿の裏から思わず手が伸びる。
「ふっ…」
絡めとられる肉の筋が、まるでテオになぞられているようでぞくぞくした。
(焦らされる)
ルタは彼を嬲るテオの幻想に焼かれ、身体を震わせながらスラックスのジッパーの付け根を引っ掻いた。
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