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ラミアなリリィさん
牧場長とリリィさん
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世の中には気休めと言う言葉がある。
文字通り、実効果がなくても気が休まるからやっておこうと言う奴だ。
昨日、俺は枕元にミルクを張った皿を置いて就寝した。
一部の地域では古来より、サキュバス避けとしてこの様な魔避けのおまじないをすると聞いて実践してみたのだ。
こうすると、精を搾りにやってきたサキュバスが、精液と間違えてミルクを飲んでしまい、満足して去っていくらしい。
んなばかな。あるわけないだろ? だってサキュバスって専門家なんだぜ?
そいつ等がミルクと精液の見分けがつかないワケないだろう? 最初は俺もそう思った。
でもな、気休め。気休めで俺は実践してみたんだ。
だってもう、俺の部屋の結界、ミントに対して効果がない事は判明してるし、寝た後、意識が無い状態で頻繁に吸い取られてるみたいだし。
かといって金銭的問題で直ぐには部屋の結界を強化できねぇし。
てかもう借金だらけでそれどころぢゃないし。
そんなワケで実行した苦肉の策だったが、朝起きてみたら見事に皿のミルクがなくなっていた。
おまけに毎朝身体が重たい感じがしてだるかったのに、今日はすごぶる調子が良い。
こりゃもうガチだ。ガチであのアホ淫魔、ミルクだけ舐めて満足したって事だ。
てか、毎晩襲われてるっていうのに、甘美な夢とか快楽とか、俺、全然味わえてないんだけど!
なんにもなくてただただ、疲れるだけなんだけど!! おかしいだろ!
あいつ一応、エルダーサキュバスですよ? 属内覇種の一角を担う最上級種なんですよ?
それがあなた、対象に対してエロ夢サービスをしないばかりか、ミルクと精液の違いが分からないなんて・・・
そんなまさかだろ! どうなってるんだよ!
んが、ありえない事を平気な顔して実行するのがミント・ティアーズ。
アホの子はどこまで行ってもアホの子、と、言う事か。
今度あいつのおかんとばーさんが家に来たら説教してやるぜ! お宅の娘さんはどんな教育してきたんですか!! ってな!!
まぁ、それはそれとして、どうしたもんか・・・
実害が減ると言う意味では良いのだが、サキュバスとして間違った行動を取ってる以上、ブリーダーとしてはミルクが罠である事と、きちんと吸精の際にはエロサービスする事を教えなくてはならない。
んが、チャコがぶっ壊したファーム全体のメイン結界が壊れたままなので、キッチリ指導して学んでしまえば、それはそれでまた困った問題が起こってしまう。
ミントが脱走して世間様に迷惑をかける可能性が多いに有り得るのだ。
それを考えたら、ダメっぷりを放置したままにしておく方が好都合と思えなくもない。
脱走先で誰かが襲われても、こんなポンコツ具合なら、まだ「すんません!家のバカ犬が!」的な謝罪で済むが、きっちりやってしまえば魔物被害になってしまい、ギャグでは済まされない。
わんこが他人に噛み付いたら、飼い主責任を問われる障害事件だけど、じゃれついただけならギリセーフ。そんなイメージだ。
俺だけをターゲットにしているこの状態は、世間様にご迷惑をおかけする事と比べたら百倍マシなのだ。(もちろん政府から再教育目的でお預かりしてる娘なので、ブリーダーとしては完全にアウトなのだが)
ミントは家に来てまだ1年ちょっと。飼い主の同伴なくしては外出の許可が下りない研修生だ。
結界がぶっ壊された後、一応、家から許可なく出るんぢゃねーぞと釘は刺して置いたが、あのアホが口約束を守れるとは思えないし、不安は募るばかりだ。
空腹を満たす為にエロ行為に及ぶサキュバスは、万年発情期みたいなものなので、腹減り状態ともなれば大変危険なドビッチと化すけど、逆に言えば腹さえいっぱいなら、思春期男子程度のエロさで済む。
そんな生態を持つ種族故、なんの制限もなくファームの出入りが可能な現状では、空腹となったらホントにヤバイ。
脱走されただけでも咎められるってのに、魔物被害の犯人となれば、俺もミントも実刑は免れない。
そうならない為には、エナジードリンクと俺の精力で、常にミントの腹を満たし続ける必要がある。
ホント、次から次へと面倒な問題ばっか起きて、やんなっちまうなぁ・・・
因みにチャコとリリィは、既に社会適応試験に合格しているので、家の外に出ようが、俺の監視下から外れようが、それだけでは法的に俺がとっちめられる心配はない。
この社会適応試験ってのは、モン娘が人間社会での基本的な生活権を得る為の試験だ。
ブリーダーの元で5年以上過ごし、そのブリーダーを担当している役人からOKが出ると試験を受ける事ができる。
野良モン娘の場合は直接試験を受ける事ができるが、ブリーダーと契約しているモン娘と違いはるかに難しい試験を課せられるので、彼女等の合格率は非常に低い。
この試験に合格して、人間社会で自由に暮らしたいが為に、ブリーダーと契約するモン娘が居るほどだ。
もちろん、合格後に問題を起こせば、飼養しているブリーダーや、OKを出した役人にも責任が生じるが、その比率は99%ブリーダーが負う物なので、役人達はボーナスマネー稼ぎの為に、5年経過した固体には大体OKしてくれる。
二匹とも性格やオツムには難があるものの、人間社会と魔物の常識は大体覚えているので、この試験にも普通に合格できたのだが、ミントがこの試験を受ければ確実に落ちるだろう。
そんなダメダメ淫魔ちゃんなワケだが・・・さて、このミルクトラップの一件、どうしたもんかなぁ・・・。
こうしていても結論は出ないか。
結論は出ないと言う結論を出して、とりあえず連中の朝飯の支度をするべく、ベッド脇に置いてあるハリセンを腰に帯鞭し俺は台所へと向かうのだった。
~~~~~~~朝のリビング~~~~~~~
クソ寒い朝っぱらの台所へやってきたら、まずは暖房のスイッチを入れる。
それから俺は、それぞれの朝食を用意すべく準備に取り掛かる。とは言え、例によって例の如く、醤油ご飯なので大した手間もかからない。
もう少し正確に言えば、俺とチャコはただの醤油ごはん。ミントはエナジードリンクと醤油をぶっかけたエナジー醤油ご飯。リリィは冷凍マウスを乗っけたネズミ醤油ご飯だ。
冷蔵庫の冷凍部分から、袋で1匹づつ小分けにされているアダルトサイズのマウスを2匹取り出し、袋の口を少し開けてそのまま電子レンジに放り込み解凍ボタンをプッシュ。
その間に他の物を食卓に並べている所で、リリィが起床してきた。
「ふぁ~ふ。おはようございますご主人様」
「おう。おはよう」
大体、一番最初に起きて来るのはリリィだ。その後にチャコとミントがやってくる。
「わたくしもお手伝いします」
「ああ、別にかまわねーよ。例によって醤油ご飯だ。大した手間もかからねーよ」
「ですが・・・」
なんとも申し訳なさそうにするリリィ。
「じゃあマウスの解凍終わったら、自分の席に持って行ってくれ」
リリィは他の2匹と違い、俺の役に立ちたいと言う思いが非常に強い。依存していると言っても過言ではない。
そんな娘だからこそ、こんな些細な事でも役に立てないとなるとしょぼくれてしまう。
なので、頼んでも頼まなくてもいい仕事を頼んでしまった。
「かしこまりました。あら? 今朝は2匹も飲んでいいんですか?」
「おう。お前にもだいぶ無理させちまってるからな。たまには1匹多く食っても問題ねーよ。ホントならマウスなんてしみったれたもんぢゃなくて、もっと多様性のある餌を色々食わせてやりてぇんだがな・・・」
「ご主人様・・・」
俺の甲斐性のない台詞で惚けるリリィ。
この娘、リリィ・ティヌスは、地面に届くほどの白髪ロングヘアーと頭の天辺から尻尾の先まで真っ白な事が特徴のラミアっ娘だ。
もうずいぶんと昔の事だが、とある山村の施設で出会い、すったモンだの末直接契約した自社固体だ。
法的な届出では、ラミア目、ラミア科、化け蛇属、白蛇精種となっているが、外見からお上のお抱え学者が勝手に判断しただけで、正確な種族は良くわかっていない。
というのも、この娘、明らかに白蛇精としての特徴に乏しい。
白化と言えば大体の人間はアルビノを想像するが、率直に言ってリリィはアルビノではない。
アルビノというのは黒い色素が抜け落ちた状態、アメラニスティックの俗称だ。
故にそれ以外の色素がどういう風に残るかで、固体の色合は様々な物となる。
必ずしも白くなるわけではない。
元が真っ黒の固体であれば、真っ白になるが、茶色であれば赤みや黄色が強調されて派手な色合になるし、合わせてアネリスリスティック(赤色素欠乏)を併発すれば黄色のみが残り、真黄色になる。
分かりやすい例を挙げれば、黒と赤の縞々であるミルクスネークなんかは、黒が抜け落ちたせいで、紅白のめでたい色合になり、黄色の色素が欠乏するアザンティックを起こせば、緑色のアマガエルが青くなるって事だ。
ネットでアザンティックやアネリスリスティックを検索すれば、様々な色彩変異の画像が出てくるだろう。
ようは生き物の色合は元の色からの足し算引き算で決まるワケだ。
モン娘も魔物とは言え、生物だ。このルールから逸脱する事はない。
そんな感じでアルビノにも様々な表現形があるが、どの色合でもアルビノに共通しているのは、目が赤くなる事だ。
これは身体の黒色素が全て抜け落ちる為、目の虹彩も抜け落ち、血管が透けて見える事による現象だ。
虹彩を残したまま全身白くなるのは、リューシスティックと呼ばれる純粋な白化か、パラドックスアルビノと呼ばれる者だけだ。
リリィの目は琥珀色。
これだけでも白蛇信仰から生まれ、アルビノで固定されている白蛇精種とは異なる。
後述することになるが、もっと決定的な証拠もあり、リリィが白蛇精と言うのに関して、俺は懐疑的だ。
とは言え、こんなに真っ白で半人半蛇のモン娘は、国内では白蛇精しか棲息していないので、学者様はそう結論付けてしまった。
リリィの特徴として目を見張るのは、なにもその白さだけではない、極めつけは下半身の蛇部分だ。
鱗がない。無鱗症と言う遺伝子疾患だ。
爬虫類業界でもこの遺伝子障害を起こした蛇はレア物扱いされる、所謂、スケイルレスって奴だ。
見解としては、ナーガやラミア等の半蛇種がリューシの色彩変異に加え、スケイルレスを併発したのがリリィ・・・
ってのが俺の考えなんだが、まぁ、所詮は専門外の分野だ。
それっぽい事は言えても正確な所は解らない。
お上の施設に送ってDNAを詳しく調べりゃ正確な種族も特定できるんだろうが、そんな事をするつもりは毛頭ない。
色違いと言うだけでも見世物にされかねないのに、仮にリリィが希少種だと判明した場合、お上の連中は保護の名の下に、ここからリリィを連れ去るだろうからな。
そんなわけで、リリィの事は白蛇精やアルビノで押し通している。
こんな考察を語っても、まともな話になるのは同業者だけだしな。
まぁ、細かい事はさておき、リリィの下半身はスベスベもちもちのマシュマロみたいで大変手触りが良い。
こうして無防備に解凍待ちしている姿を見ると、ついつい尻の辺りを触ってしまう。
「ふぁ! ちょ、ご主人様、なにを・・・」
「いや、相変わらずいい手触りだなぁと。もう配膳終わったし、解凍終わるまで触らせろよ」
もみもみもみ
「ああん。もう。セクハラですよ。ご主人様でなかったら尻尾ビンタの刑です」
「そらそうだ。俺以外の男が触ったら容赦なくやってやれ!! てか俺がぶん殴るわ!」
二人できゃっきゃっしつつ、一頻り、リリィの下半身もみもみさすさすしていると、程なくしてミントとチャコがやってきた。
「ぬお! なんだよおっさん!! 朝から繁殖行為に及ぶのかよ!!」
「いやーん! セクロス? これからセクロスしちゃうの~? 私も混ぜてー!!!」
ワリとまともな反応のチャコと、斜め上の反応を示すミント。いや、らしいっちゃあらしいが。
そんなミントを見て、はたと、朝起きた時の逡巡を思い出してしまった。
反論する前に、咄嗟に腰のハリセンを装備して、
「てめぇ!この野郎!!」
「ぶべら!!」
「せめてきっちり」
「はべら!!」
「俺にエロ夢サービスぐらいしやがれ!!」
「もぐら!!」
ビターン! ビタビターン!! ビトゥーブ!! のリズムでミントの頬へと往復ビンタ的に3発ハリセンを叩きこむ。
その際、色々大事な考えはすっ飛んで、一番重要ではない部分が口をついで出てしまった。
いや、こうして咄嗟に出るって事は、俺にとって大事な事だったのだろう。
「いたーい!! いきなりなにすんのさ!!」
両手でほっぺたをさすりながら抗議の声を上げるミント。
「ばっきゃろー!! 毎晩毎晩人様の精を吸う癖に、俺になんのメリットもねぇだろうが!! 対象に、あはんやうふんな夢とか快楽を与えるのがお前の取り得だろう! ちゃんとせんかい!!」
「なに言ってるのさ!! 私にかかれば普通はソッコーで、起立(息子が)礼(ミントが)着席(ミントが)の三段コンボが決まるのに、長さんたらなかなか反応しないし! 毎回毎回、立てぇ!立つんだジョー!ってやる必要があって、こっちも必死なんだからね! 私が文句言いたいわよ!」
やむなしの餌やりとは言え、基本的にはコイツが夜這って来る状況だっていうのに、なんと言う暴論。
「うるせー! こっちは毎日やられてお疲れなんだよ!! 自重しやがれこのドビッチが!! そしてちゃんとサービスしやがれ!!」
くだらない事でギャーギャー揉める俺とミントだったが、唐突に、はてな顔で口を挟んできたのはリリィだ。
「え?え?どういう事ですか?え?ご主人様??」
「いやよ、こいつエナジードリンクだけじゃ足りないって言って、毎晩俺の精を吸いに夜這いしてくるんだよ、その癖、まったくいい思いできねーし散々なんだよ。淫魔として問題ありまくりだよ」
なんとかしてくれよとばかりにぶー垂れる俺だったが、その話を聞くや否や、笑顔。
いや、目が笑ってない。ハイライトが消えている!! ヤンデレモードだ!!
な、なんでだよ!! 単に餌やりの話だぞ!これ!! 性行為含まれてるけど! 淫魔への餌やりだぞ!!
「なんて事でしょう・・・信じてたのに、ミントさん、信じてたのに・・・・信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!」
「えっ?えっ?なになに、どったのおティヌちゃん??? 怖いんだけど!!」
壊れたテープレコーダーの如く「信じてたのに」を連呼するリリィ。
うん。俺も怖ぇ。
「ふんす!!」
「うっ!」
色々とリミッターを振り切ってしまったリリィによる、神速のソーラープレキサスブローを鳩尾に叩き込まれ、ばたりと倒れるミント。
最近は、倒れる時にはなにかしらエロスに関するポーズや台詞を吐きつつやられる事を覚えたミントだったが、今回はそんな素振りが一切なく、即座にご退場。
これは不味い。 全開だ!! リリィの奴、病み成分全開だぜ!!
特殊な能力は持ってないし、身体的にもちょっと大型の蛇ぐらいの力しかないので、普段は無害なんだが、こうなると手に負えない。
見た目や平時の穏やかさからスルーされがちだが、何を隠そう、我が家で一番ポリス沙汰に近いのは、リリィなのだ。
「チャコさん!!」
「は、ふぁい!!」
ハイライトの消えた、レイプ目笑顔のままでチャコを凝視して名を呼ぶリリィ。
その常軌を逸した鬼の形相に、本物の鬼が萎縮気味。
「あなた、この事実知ってましたか?」
「いや、ううん。ぜんぜん。まったくこれっぽっちも。知ってたらおティヌちゃんに真っ先に報告してますよ!!」
嘘つくんぢゃねーよチャコ!! お前絶対知ってただろ!!
「ですよねー。チャコさんは私の味方ですもんねー?」
「おう、そうそう。味方!味方!!」
「じゃあ、妹さんをわたくしの冬眠部屋へと持ってきてくださいな」
「OKOK、地下室な。OK。持ってくぜ!」
冬眠部屋とは、チャコの言にもあるとおり物置を兼ねている地下室の事だ。今年は使わなかったが、リリィが冬眠する時に利用している。
あまりの迫力に抵抗の意思を奪われたチャコはリリィの言いなりだ。
ミントの両足を持って引きずり、地下室へと向かって歩き出す。それに続いてリリィも動き出したので、成り行きで俺も付いていこうとした所、
「あ、ご主人様はいいのです。どうせミントさんが一方的にやったのですよね? そうですよね? ええ、ええ、わかってますとも。ご主人様」
引き続きハイライトの消えた目のまま、笑顔でそういうリリィ。
流石に俺も背筋が凍りついてしまい、
「は、早く済ませろ・・・よ。飯冷めちまうから、な」
と言うのが精一杯だった。
文字通り、実効果がなくても気が休まるからやっておこうと言う奴だ。
昨日、俺は枕元にミルクを張った皿を置いて就寝した。
一部の地域では古来より、サキュバス避けとしてこの様な魔避けのおまじないをすると聞いて実践してみたのだ。
こうすると、精を搾りにやってきたサキュバスが、精液と間違えてミルクを飲んでしまい、満足して去っていくらしい。
んなばかな。あるわけないだろ? だってサキュバスって専門家なんだぜ?
そいつ等がミルクと精液の見分けがつかないワケないだろう? 最初は俺もそう思った。
でもな、気休め。気休めで俺は実践してみたんだ。
だってもう、俺の部屋の結界、ミントに対して効果がない事は判明してるし、寝た後、意識が無い状態で頻繁に吸い取られてるみたいだし。
かといって金銭的問題で直ぐには部屋の結界を強化できねぇし。
てかもう借金だらけでそれどころぢゃないし。
そんなワケで実行した苦肉の策だったが、朝起きてみたら見事に皿のミルクがなくなっていた。
おまけに毎朝身体が重たい感じがしてだるかったのに、今日はすごぶる調子が良い。
こりゃもうガチだ。ガチであのアホ淫魔、ミルクだけ舐めて満足したって事だ。
てか、毎晩襲われてるっていうのに、甘美な夢とか快楽とか、俺、全然味わえてないんだけど!
なんにもなくてただただ、疲れるだけなんだけど!! おかしいだろ!
あいつ一応、エルダーサキュバスですよ? 属内覇種の一角を担う最上級種なんですよ?
それがあなた、対象に対してエロ夢サービスをしないばかりか、ミルクと精液の違いが分からないなんて・・・
そんなまさかだろ! どうなってるんだよ!
んが、ありえない事を平気な顔して実行するのがミント・ティアーズ。
アホの子はどこまで行ってもアホの子、と、言う事か。
今度あいつのおかんとばーさんが家に来たら説教してやるぜ! お宅の娘さんはどんな教育してきたんですか!! ってな!!
まぁ、それはそれとして、どうしたもんか・・・
実害が減ると言う意味では良いのだが、サキュバスとして間違った行動を取ってる以上、ブリーダーとしてはミルクが罠である事と、きちんと吸精の際にはエロサービスする事を教えなくてはならない。
んが、チャコがぶっ壊したファーム全体のメイン結界が壊れたままなので、キッチリ指導して学んでしまえば、それはそれでまた困った問題が起こってしまう。
ミントが脱走して世間様に迷惑をかける可能性が多いに有り得るのだ。
それを考えたら、ダメっぷりを放置したままにしておく方が好都合と思えなくもない。
脱走先で誰かが襲われても、こんなポンコツ具合なら、まだ「すんません!家のバカ犬が!」的な謝罪で済むが、きっちりやってしまえば魔物被害になってしまい、ギャグでは済まされない。
わんこが他人に噛み付いたら、飼い主責任を問われる障害事件だけど、じゃれついただけならギリセーフ。そんなイメージだ。
俺だけをターゲットにしているこの状態は、世間様にご迷惑をおかけする事と比べたら百倍マシなのだ。(もちろん政府から再教育目的でお預かりしてる娘なので、ブリーダーとしては完全にアウトなのだが)
ミントは家に来てまだ1年ちょっと。飼い主の同伴なくしては外出の許可が下りない研修生だ。
結界がぶっ壊された後、一応、家から許可なく出るんぢゃねーぞと釘は刺して置いたが、あのアホが口約束を守れるとは思えないし、不安は募るばかりだ。
空腹を満たす為にエロ行為に及ぶサキュバスは、万年発情期みたいなものなので、腹減り状態ともなれば大変危険なドビッチと化すけど、逆に言えば腹さえいっぱいなら、思春期男子程度のエロさで済む。
そんな生態を持つ種族故、なんの制限もなくファームの出入りが可能な現状では、空腹となったらホントにヤバイ。
脱走されただけでも咎められるってのに、魔物被害の犯人となれば、俺もミントも実刑は免れない。
そうならない為には、エナジードリンクと俺の精力で、常にミントの腹を満たし続ける必要がある。
ホント、次から次へと面倒な問題ばっか起きて、やんなっちまうなぁ・・・
因みにチャコとリリィは、既に社会適応試験に合格しているので、家の外に出ようが、俺の監視下から外れようが、それだけでは法的に俺がとっちめられる心配はない。
この社会適応試験ってのは、モン娘が人間社会での基本的な生活権を得る為の試験だ。
ブリーダーの元で5年以上過ごし、そのブリーダーを担当している役人からOKが出ると試験を受ける事ができる。
野良モン娘の場合は直接試験を受ける事ができるが、ブリーダーと契約しているモン娘と違いはるかに難しい試験を課せられるので、彼女等の合格率は非常に低い。
この試験に合格して、人間社会で自由に暮らしたいが為に、ブリーダーと契約するモン娘が居るほどだ。
もちろん、合格後に問題を起こせば、飼養しているブリーダーや、OKを出した役人にも責任が生じるが、その比率は99%ブリーダーが負う物なので、役人達はボーナスマネー稼ぎの為に、5年経過した固体には大体OKしてくれる。
二匹とも性格やオツムには難があるものの、人間社会と魔物の常識は大体覚えているので、この試験にも普通に合格できたのだが、ミントがこの試験を受ければ確実に落ちるだろう。
そんなダメダメ淫魔ちゃんなワケだが・・・さて、このミルクトラップの一件、どうしたもんかなぁ・・・。
こうしていても結論は出ないか。
結論は出ないと言う結論を出して、とりあえず連中の朝飯の支度をするべく、ベッド脇に置いてあるハリセンを腰に帯鞭し俺は台所へと向かうのだった。
~~~~~~~朝のリビング~~~~~~~
クソ寒い朝っぱらの台所へやってきたら、まずは暖房のスイッチを入れる。
それから俺は、それぞれの朝食を用意すべく準備に取り掛かる。とは言え、例によって例の如く、醤油ご飯なので大した手間もかからない。
もう少し正確に言えば、俺とチャコはただの醤油ごはん。ミントはエナジードリンクと醤油をぶっかけたエナジー醤油ご飯。リリィは冷凍マウスを乗っけたネズミ醤油ご飯だ。
冷蔵庫の冷凍部分から、袋で1匹づつ小分けにされているアダルトサイズのマウスを2匹取り出し、袋の口を少し開けてそのまま電子レンジに放り込み解凍ボタンをプッシュ。
その間に他の物を食卓に並べている所で、リリィが起床してきた。
「ふぁ~ふ。おはようございますご主人様」
「おう。おはよう」
大体、一番最初に起きて来るのはリリィだ。その後にチャコとミントがやってくる。
「わたくしもお手伝いします」
「ああ、別にかまわねーよ。例によって醤油ご飯だ。大した手間もかからねーよ」
「ですが・・・」
なんとも申し訳なさそうにするリリィ。
「じゃあマウスの解凍終わったら、自分の席に持って行ってくれ」
リリィは他の2匹と違い、俺の役に立ちたいと言う思いが非常に強い。依存していると言っても過言ではない。
そんな娘だからこそ、こんな些細な事でも役に立てないとなるとしょぼくれてしまう。
なので、頼んでも頼まなくてもいい仕事を頼んでしまった。
「かしこまりました。あら? 今朝は2匹も飲んでいいんですか?」
「おう。お前にもだいぶ無理させちまってるからな。たまには1匹多く食っても問題ねーよ。ホントならマウスなんてしみったれたもんぢゃなくて、もっと多様性のある餌を色々食わせてやりてぇんだがな・・・」
「ご主人様・・・」
俺の甲斐性のない台詞で惚けるリリィ。
この娘、リリィ・ティヌスは、地面に届くほどの白髪ロングヘアーと頭の天辺から尻尾の先まで真っ白な事が特徴のラミアっ娘だ。
もうずいぶんと昔の事だが、とある山村の施設で出会い、すったモンだの末直接契約した自社固体だ。
法的な届出では、ラミア目、ラミア科、化け蛇属、白蛇精種となっているが、外見からお上のお抱え学者が勝手に判断しただけで、正確な種族は良くわかっていない。
というのも、この娘、明らかに白蛇精としての特徴に乏しい。
白化と言えば大体の人間はアルビノを想像するが、率直に言ってリリィはアルビノではない。
アルビノというのは黒い色素が抜け落ちた状態、アメラニスティックの俗称だ。
故にそれ以外の色素がどういう風に残るかで、固体の色合は様々な物となる。
必ずしも白くなるわけではない。
元が真っ黒の固体であれば、真っ白になるが、茶色であれば赤みや黄色が強調されて派手な色合になるし、合わせてアネリスリスティック(赤色素欠乏)を併発すれば黄色のみが残り、真黄色になる。
分かりやすい例を挙げれば、黒と赤の縞々であるミルクスネークなんかは、黒が抜け落ちたせいで、紅白のめでたい色合になり、黄色の色素が欠乏するアザンティックを起こせば、緑色のアマガエルが青くなるって事だ。
ネットでアザンティックやアネリスリスティックを検索すれば、様々な色彩変異の画像が出てくるだろう。
ようは生き物の色合は元の色からの足し算引き算で決まるワケだ。
モン娘も魔物とは言え、生物だ。このルールから逸脱する事はない。
そんな感じでアルビノにも様々な表現形があるが、どの色合でもアルビノに共通しているのは、目が赤くなる事だ。
これは身体の黒色素が全て抜け落ちる為、目の虹彩も抜け落ち、血管が透けて見える事による現象だ。
虹彩を残したまま全身白くなるのは、リューシスティックと呼ばれる純粋な白化か、パラドックスアルビノと呼ばれる者だけだ。
リリィの目は琥珀色。
これだけでも白蛇信仰から生まれ、アルビノで固定されている白蛇精種とは異なる。
後述することになるが、もっと決定的な証拠もあり、リリィが白蛇精と言うのに関して、俺は懐疑的だ。
とは言え、こんなに真っ白で半人半蛇のモン娘は、国内では白蛇精しか棲息していないので、学者様はそう結論付けてしまった。
リリィの特徴として目を見張るのは、なにもその白さだけではない、極めつけは下半身の蛇部分だ。
鱗がない。無鱗症と言う遺伝子疾患だ。
爬虫類業界でもこの遺伝子障害を起こした蛇はレア物扱いされる、所謂、スケイルレスって奴だ。
見解としては、ナーガやラミア等の半蛇種がリューシの色彩変異に加え、スケイルレスを併発したのがリリィ・・・
ってのが俺の考えなんだが、まぁ、所詮は専門外の分野だ。
それっぽい事は言えても正確な所は解らない。
お上の施設に送ってDNAを詳しく調べりゃ正確な種族も特定できるんだろうが、そんな事をするつもりは毛頭ない。
色違いと言うだけでも見世物にされかねないのに、仮にリリィが希少種だと判明した場合、お上の連中は保護の名の下に、ここからリリィを連れ去るだろうからな。
そんなわけで、リリィの事は白蛇精やアルビノで押し通している。
こんな考察を語っても、まともな話になるのは同業者だけだしな。
まぁ、細かい事はさておき、リリィの下半身はスベスベもちもちのマシュマロみたいで大変手触りが良い。
こうして無防備に解凍待ちしている姿を見ると、ついつい尻の辺りを触ってしまう。
「ふぁ! ちょ、ご主人様、なにを・・・」
「いや、相変わらずいい手触りだなぁと。もう配膳終わったし、解凍終わるまで触らせろよ」
もみもみもみ
「ああん。もう。セクハラですよ。ご主人様でなかったら尻尾ビンタの刑です」
「そらそうだ。俺以外の男が触ったら容赦なくやってやれ!! てか俺がぶん殴るわ!」
二人できゃっきゃっしつつ、一頻り、リリィの下半身もみもみさすさすしていると、程なくしてミントとチャコがやってきた。
「ぬお! なんだよおっさん!! 朝から繁殖行為に及ぶのかよ!!」
「いやーん! セクロス? これからセクロスしちゃうの~? 私も混ぜてー!!!」
ワリとまともな反応のチャコと、斜め上の反応を示すミント。いや、らしいっちゃあらしいが。
そんなミントを見て、はたと、朝起きた時の逡巡を思い出してしまった。
反論する前に、咄嗟に腰のハリセンを装備して、
「てめぇ!この野郎!!」
「ぶべら!!」
「せめてきっちり」
「はべら!!」
「俺にエロ夢サービスぐらいしやがれ!!」
「もぐら!!」
ビターン! ビタビターン!! ビトゥーブ!! のリズムでミントの頬へと往復ビンタ的に3発ハリセンを叩きこむ。
その際、色々大事な考えはすっ飛んで、一番重要ではない部分が口をついで出てしまった。
いや、こうして咄嗟に出るって事は、俺にとって大事な事だったのだろう。
「いたーい!! いきなりなにすんのさ!!」
両手でほっぺたをさすりながら抗議の声を上げるミント。
「ばっきゃろー!! 毎晩毎晩人様の精を吸う癖に、俺になんのメリットもねぇだろうが!! 対象に、あはんやうふんな夢とか快楽を与えるのがお前の取り得だろう! ちゃんとせんかい!!」
「なに言ってるのさ!! 私にかかれば普通はソッコーで、起立(息子が)礼(ミントが)着席(ミントが)の三段コンボが決まるのに、長さんたらなかなか反応しないし! 毎回毎回、立てぇ!立つんだジョー!ってやる必要があって、こっちも必死なんだからね! 私が文句言いたいわよ!」
やむなしの餌やりとは言え、基本的にはコイツが夜這って来る状況だっていうのに、なんと言う暴論。
「うるせー! こっちは毎日やられてお疲れなんだよ!! 自重しやがれこのドビッチが!! そしてちゃんとサービスしやがれ!!」
くだらない事でギャーギャー揉める俺とミントだったが、唐突に、はてな顔で口を挟んできたのはリリィだ。
「え?え?どういう事ですか?え?ご主人様??」
「いやよ、こいつエナジードリンクだけじゃ足りないって言って、毎晩俺の精を吸いに夜這いしてくるんだよ、その癖、まったくいい思いできねーし散々なんだよ。淫魔として問題ありまくりだよ」
なんとかしてくれよとばかりにぶー垂れる俺だったが、その話を聞くや否や、笑顔。
いや、目が笑ってない。ハイライトが消えている!! ヤンデレモードだ!!
な、なんでだよ!! 単に餌やりの話だぞ!これ!! 性行為含まれてるけど! 淫魔への餌やりだぞ!!
「なんて事でしょう・・・信じてたのに、ミントさん、信じてたのに・・・・信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!信じてたのに!」
「えっ?えっ?なになに、どったのおティヌちゃん??? 怖いんだけど!!」
壊れたテープレコーダーの如く「信じてたのに」を連呼するリリィ。
うん。俺も怖ぇ。
「ふんす!!」
「うっ!」
色々とリミッターを振り切ってしまったリリィによる、神速のソーラープレキサスブローを鳩尾に叩き込まれ、ばたりと倒れるミント。
最近は、倒れる時にはなにかしらエロスに関するポーズや台詞を吐きつつやられる事を覚えたミントだったが、今回はそんな素振りが一切なく、即座にご退場。
これは不味い。 全開だ!! リリィの奴、病み成分全開だぜ!!
特殊な能力は持ってないし、身体的にもちょっと大型の蛇ぐらいの力しかないので、普段は無害なんだが、こうなると手に負えない。
見た目や平時の穏やかさからスルーされがちだが、何を隠そう、我が家で一番ポリス沙汰に近いのは、リリィなのだ。
「チャコさん!!」
「は、ふぁい!!」
ハイライトの消えた、レイプ目笑顔のままでチャコを凝視して名を呼ぶリリィ。
その常軌を逸した鬼の形相に、本物の鬼が萎縮気味。
「あなた、この事実知ってましたか?」
「いや、ううん。ぜんぜん。まったくこれっぽっちも。知ってたらおティヌちゃんに真っ先に報告してますよ!!」
嘘つくんぢゃねーよチャコ!! お前絶対知ってただろ!!
「ですよねー。チャコさんは私の味方ですもんねー?」
「おう、そうそう。味方!味方!!」
「じゃあ、妹さんをわたくしの冬眠部屋へと持ってきてくださいな」
「OKOK、地下室な。OK。持ってくぜ!」
冬眠部屋とは、チャコの言にもあるとおり物置を兼ねている地下室の事だ。今年は使わなかったが、リリィが冬眠する時に利用している。
あまりの迫力に抵抗の意思を奪われたチャコはリリィの言いなりだ。
ミントの両足を持って引きずり、地下室へと向かって歩き出す。それに続いてリリィも動き出したので、成り行きで俺も付いていこうとした所、
「あ、ご主人様はいいのです。どうせミントさんが一方的にやったのですよね? そうですよね? ええ、ええ、わかってますとも。ご主人様」
引き続きハイライトの消えた目のまま、笑顔でそういうリリィ。
流石に俺も背筋が凍りついてしまい、
「は、早く済ませろ・・・よ。飯冷めちまうから、な」
と言うのが精一杯だった。
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