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隣町のイベントは街の中央の公園を中心にそこに繋がる道の多くが歩行者天国になり出店が軒を連ねる。
ごった返す人ごみの中、小学三年生になったばかりのますみは自分の分と弟の分の綿菓子を両手に父の後を歩いていた。その後を買ってもらったおもちゃの、彼にとっては若干大きなその箱を両手で大切そうに抱えて弟がついて来る。
今日は楽しい日で終わるはずだった。
道の渋滞を避け電車を使って来ていた一家は帰りの混雑を避ける為に幾らか早く切り上げ、さぁ駅が見えたぞと言う所でそれは発覚した。
「お父さん……! かなたが居ない! 」
ついさっきまでは間違いなく後ろを付いてきていた。何度も居る事は確認していた。だからそれがどうしたとばかりにその姿は影も形も無い。
父はイベントのパンフレットを取り出しその見取り図のページを広げると、迷子センターの場所を示しそこに要請するようにますみに言った。
そして5時までに戻るからそこにいる様にと告げ、走り去って行った。
こみ上げて来る涙をぐっとこらえ、ますみは言われた場所に走り荒い息のまま声も途切れ途切れに弟の特徴を告げ、アナウンスを繰り返してもらった。
イベント用のテントに作られたチャイルドスペースには二人ばかりの子供が女性スタッフに遊んでもらっている。
頬に跡があるので泣いていた所を連れて来られたのだろう。
この子達はまだ良い、名前を告げれば身内がここまで引き取りに来てくれる。だがかなたは逆だ。かなたの特徴を言った所で遊びに来ている人々がいちいち迷子を捜してくれる訳ではない。仮に泣いているかなたを見つけた所でどうせ近くに親がいるだろうと思わないとは思えない。
ますみは非日常の街の様子に浮かれて弟から目を離したことを心から後悔した。子供ならお祭りに浮かれても仕方ないなどとは到底思えなかった。
どうして手を繋いでおかなかったんだろう。手を繋げない状態であったとしても、なら自分がかなたの後ろを歩くべきではなかったのか。そうだ、そうすべきだったのだ。なんて自分は愚かだったのだろう、姉としてなんて無責任だったのだろう。今頃かなたは知らない街でたった一人になって心細くなっているに違いない。もし悪意を持った者がかならの前に現れたらどうしよう。
すべて自分の責任だ。
ますみが小刻みに震えているのに気づいたスタッフの一人が声を掛ける。
「あなた、大丈夫?何か怖い目に合ってきたの? 」
「私は…… お姉ちゃんなのに…… 」
小さな子の相手をしていた女性スタッフがますみを後ろから抱きしめた。
「大丈夫よ。弟さんはきっと見つかるから。だからそれまで待っていましょう」
閉じた瞼から溢れてしまった雫が少女の頬を濡らした。そして次の瞬間開かれた眼差しに悲しみは無かった。
「5時になったら戻ります」
スタッフ達の返事も待たず、ますみは放たれた矢の様にテントを飛び出した。
父は一度自分達の通った道を引き返して探すだろうから自分は枝道を探すのだ。最後に居る事を確認した場所から居ない事に気付いた地点までの間にあるかなたの興味を引きそうなものを探す。出店でも変わった建物でもショウウィンドウの中身でもいい。店の中を覗きに入っていたなら箱を抱えた小学生なんて目立つ容姿、印象に残っているはずだ。
ますみはひとまず可能性のありそうな店をすべてあたった。いくつかの店は見かけたと言ったが、すべて表からショウウィンドウを眺めていたという証言だけだった。自分が気が付かなかったからかなたは置いていかれてしまったのだ。だがこれらの証言で少なくともかなたはその店の前まではついてきていた事がわかる。ここからはほぼ手掛かり無しだった。
ますみを見失ったかなたが正しい帰り道だと判断しそうな道はどこだ。
もしかなたが迷子になったら何をするだろう。
ますみはパレードが通ったのを思い出した。
あの少し前に違いない。楽隊が大音量で行進曲を奏でる中、不安の真っただ中でかなたは必死に姉を呼んでいたのだ。気づかなかった自分に腹が立つ。
拳と下唇に力がこもりますみはかかとを三回踏み鳴らした。
小学生のますみにはもう理性など保てなかった。ただ闇雲に走った。
「かなたっ!かなたぁっ!姉はここです!ここに居ます!かなた!声を上げて下さい! 」
弟の名を呼びながら、自分を責めながら、弟の居た名残を、体温を求めてひた走った。
この界隈の道すべてを探し尽くせばきっと見つかる、必ず見つける。それが自分の責任であるし姉としての務めだ。ますみは喉をつぶして弟を呼び続けた。
必死な彼女の姿を見て心配そうな顔をする者や気の毒だねと漏らす者はいたが手伝おうとする者はいなかった。
ますみが当初目星をつけた辺り一帯すべての道を三度回ってみたがかなたの痕跡は見つける事が出来なかった。
哀れな姉が弟を呼ぶ声はもう大きくはなかった。疲労と不安と涙で途切れ途切れになっていた。
──嫌だ、かなたが居なくなるなんて嫌だ、かなたと家に帰るんだ。姉を一人にしないで下さい、かなた──
ますみは探す範囲を広げた。もしかしたらかなたは留まる事をせず思う以上に歩き回っているのかもしれない。でも、だとしたらより一層探すのは難しいではないか。
それでもますみはあきらめなかった。自分のせいだ、子供でも誰にも文句を言われないお母さんになるって決めたのにちゃんとかなたを見ていなかった罰が当たったんだ。そんな思いで胸が張り裂けそうだった。
「神様、罪深い私をお許し下さい。そしてどうか罪の無いかなたをお守り下さい。罰はお受けいたします、だからどうかかなたをお返し下さい……」
心の中で告解を重ねつつ、次の角を曲がれば、あの通りに抜ければきっとと切ない願いを抱きつつますみは走った。
そんな中だから空耳だと思った。そしてたとえそうであっても今のますみには足を止めるのには充分な理由だった。
「かなた? 」
自分を呼ぶ声が聞こえた気がした。
周りの雑踏がうるさい。必要以上に人の話し声が明確に聞き取れてしまう。足音、服の擦れ合う音、風の音、音楽、何もかもがますみの邪魔をする。
思わず奥歯をかみしめたまま胸いっぱいの息が吐きだされた。
そしてその反動で大量に吸い込んだ分を目いっぱい使った怒声が彼女の意志とは関係なく響き渡っていた。
「静かにっっ!! 」
小さな少女が上げた耳をつんざく大音量に周りの者が思わず注目し、動きを止めた中、彼女はその耳に小さく、しかし確かにその声を聞き取った。
声を漏らす間さえなく疾駆し少し戻った先の曲がり角、その手前、道ではない大人一人が通るのがやっとと思えるビルの間。
居た。
建物に背を預け、膝を抱えて泣いている。ああそしてどうやら怪我はなさそうではないか。
「お姉ちゃぁぁぁ~~ん……! ひっく… お姉ちゃぁぁぁ~~ん……! 」
「かなた……」
小さな少年は敏感にその小さく漏れた声を聞き取り、そしてゆっくり顔を上げた。
「お姉ちゃん……」
確かにつながる視線。
──ああ…… 神様……──
かなたは両腕でぐしぐしと顔をぬぐうとゆっくりと暗がりから明るみに歩いてきた。そして言葉も無くますみにしがみついた。
微かに震えている。怖かったのだろう。ますみもそうだ。とても怖かった。
ますみは体中の力が抜けたような弱々しさを自分に感じながら壊れ物の様に弟を抱いた。そして分かった。
責任とか姉だからとか、そうではなかったんだと。
こうして弟の体を抱きしめて、これは自分の一部になってしまっているのだと心身を通じて納得した。弟を探していたのは確かだが、それは自分のかけらそのものを探してもいたのだ。だからあれほど不安で苦しくて必死だったんだと。
「お姉ちゃん、ごめんなさい」
姉の胸に顔を押し付けたままかなたは言った。
「姉もですかなた。ごめんなさい。あなたから目を放してしまいました。許して下さい」
ますみの服の胸のあたりが一気に濡れ絡められた腕はより強くなった。
大切な弟の頭をできる限り優しく撫でるとますみは一度相手の体をそっと放し、ますみ自身に自覚させる様に再び彼の額に唇をつけた。
夕方5時を告げるベルが空に響き始める。迷子センターに向かわないと父親が心配する事だろう。
かなたがあんな所に居たのには訳があった。迷子センターのアナウンスとかなたの様子に気付いた数少ない人達が何度か彼を保護しようと接触したのだが、知らない大人について行ってはならないと教えられていたかなたは誘拐されると思い必死で逃げ回ったのだ。そしてビルの間に逃げ込み隠れていたのだった。
しっかりと手をつなぎ合った姉弟は二人並んでそれぞれの右手、左手、そして握り合った手で一つのおもちゃの箱を抱えて歩いて行った。
ごった返す人ごみの中、小学三年生になったばかりのますみは自分の分と弟の分の綿菓子を両手に父の後を歩いていた。その後を買ってもらったおもちゃの、彼にとっては若干大きなその箱を両手で大切そうに抱えて弟がついて来る。
今日は楽しい日で終わるはずだった。
道の渋滞を避け電車を使って来ていた一家は帰りの混雑を避ける為に幾らか早く切り上げ、さぁ駅が見えたぞと言う所でそれは発覚した。
「お父さん……! かなたが居ない! 」
ついさっきまでは間違いなく後ろを付いてきていた。何度も居る事は確認していた。だからそれがどうしたとばかりにその姿は影も形も無い。
父はイベントのパンフレットを取り出しその見取り図のページを広げると、迷子センターの場所を示しそこに要請するようにますみに言った。
そして5時までに戻るからそこにいる様にと告げ、走り去って行った。
こみ上げて来る涙をぐっとこらえ、ますみは言われた場所に走り荒い息のまま声も途切れ途切れに弟の特徴を告げ、アナウンスを繰り返してもらった。
イベント用のテントに作られたチャイルドスペースには二人ばかりの子供が女性スタッフに遊んでもらっている。
頬に跡があるので泣いていた所を連れて来られたのだろう。
この子達はまだ良い、名前を告げれば身内がここまで引き取りに来てくれる。だがかなたは逆だ。かなたの特徴を言った所で遊びに来ている人々がいちいち迷子を捜してくれる訳ではない。仮に泣いているかなたを見つけた所でどうせ近くに親がいるだろうと思わないとは思えない。
ますみは非日常の街の様子に浮かれて弟から目を離したことを心から後悔した。子供ならお祭りに浮かれても仕方ないなどとは到底思えなかった。
どうして手を繋いでおかなかったんだろう。手を繋げない状態であったとしても、なら自分がかなたの後ろを歩くべきではなかったのか。そうだ、そうすべきだったのだ。なんて自分は愚かだったのだろう、姉としてなんて無責任だったのだろう。今頃かなたは知らない街でたった一人になって心細くなっているに違いない。もし悪意を持った者がかならの前に現れたらどうしよう。
すべて自分の責任だ。
ますみが小刻みに震えているのに気づいたスタッフの一人が声を掛ける。
「あなた、大丈夫?何か怖い目に合ってきたの? 」
「私は…… お姉ちゃんなのに…… 」
小さな子の相手をしていた女性スタッフがますみを後ろから抱きしめた。
「大丈夫よ。弟さんはきっと見つかるから。だからそれまで待っていましょう」
閉じた瞼から溢れてしまった雫が少女の頬を濡らした。そして次の瞬間開かれた眼差しに悲しみは無かった。
「5時になったら戻ります」
スタッフ達の返事も待たず、ますみは放たれた矢の様にテントを飛び出した。
父は一度自分達の通った道を引き返して探すだろうから自分は枝道を探すのだ。最後に居る事を確認した場所から居ない事に気付いた地点までの間にあるかなたの興味を引きそうなものを探す。出店でも変わった建物でもショウウィンドウの中身でもいい。店の中を覗きに入っていたなら箱を抱えた小学生なんて目立つ容姿、印象に残っているはずだ。
ますみはひとまず可能性のありそうな店をすべてあたった。いくつかの店は見かけたと言ったが、すべて表からショウウィンドウを眺めていたという証言だけだった。自分が気が付かなかったからかなたは置いていかれてしまったのだ。だがこれらの証言で少なくともかなたはその店の前まではついてきていた事がわかる。ここからはほぼ手掛かり無しだった。
ますみを見失ったかなたが正しい帰り道だと判断しそうな道はどこだ。
もしかなたが迷子になったら何をするだろう。
ますみはパレードが通ったのを思い出した。
あの少し前に違いない。楽隊が大音量で行進曲を奏でる中、不安の真っただ中でかなたは必死に姉を呼んでいたのだ。気づかなかった自分に腹が立つ。
拳と下唇に力がこもりますみはかかとを三回踏み鳴らした。
小学生のますみにはもう理性など保てなかった。ただ闇雲に走った。
「かなたっ!かなたぁっ!姉はここです!ここに居ます!かなた!声を上げて下さい! 」
弟の名を呼びながら、自分を責めながら、弟の居た名残を、体温を求めてひた走った。
この界隈の道すべてを探し尽くせばきっと見つかる、必ず見つける。それが自分の責任であるし姉としての務めだ。ますみは喉をつぶして弟を呼び続けた。
必死な彼女の姿を見て心配そうな顔をする者や気の毒だねと漏らす者はいたが手伝おうとする者はいなかった。
ますみが当初目星をつけた辺り一帯すべての道を三度回ってみたがかなたの痕跡は見つける事が出来なかった。
哀れな姉が弟を呼ぶ声はもう大きくはなかった。疲労と不安と涙で途切れ途切れになっていた。
──嫌だ、かなたが居なくなるなんて嫌だ、かなたと家に帰るんだ。姉を一人にしないで下さい、かなた──
ますみは探す範囲を広げた。もしかしたらかなたは留まる事をせず思う以上に歩き回っているのかもしれない。でも、だとしたらより一層探すのは難しいではないか。
それでもますみはあきらめなかった。自分のせいだ、子供でも誰にも文句を言われないお母さんになるって決めたのにちゃんとかなたを見ていなかった罰が当たったんだ。そんな思いで胸が張り裂けそうだった。
「神様、罪深い私をお許し下さい。そしてどうか罪の無いかなたをお守り下さい。罰はお受けいたします、だからどうかかなたをお返し下さい……」
心の中で告解を重ねつつ、次の角を曲がれば、あの通りに抜ければきっとと切ない願いを抱きつつますみは走った。
そんな中だから空耳だと思った。そしてたとえそうであっても今のますみには足を止めるのには充分な理由だった。
「かなた? 」
自分を呼ぶ声が聞こえた気がした。
周りの雑踏がうるさい。必要以上に人の話し声が明確に聞き取れてしまう。足音、服の擦れ合う音、風の音、音楽、何もかもがますみの邪魔をする。
思わず奥歯をかみしめたまま胸いっぱいの息が吐きだされた。
そしてその反動で大量に吸い込んだ分を目いっぱい使った怒声が彼女の意志とは関係なく響き渡っていた。
「静かにっっ!! 」
小さな少女が上げた耳をつんざく大音量に周りの者が思わず注目し、動きを止めた中、彼女はその耳に小さく、しかし確かにその声を聞き取った。
声を漏らす間さえなく疾駆し少し戻った先の曲がり角、その手前、道ではない大人一人が通るのがやっとと思えるビルの間。
居た。
建物に背を預け、膝を抱えて泣いている。ああそしてどうやら怪我はなさそうではないか。
「お姉ちゃぁぁぁ~~ん……! ひっく… お姉ちゃぁぁぁ~~ん……! 」
「かなた……」
小さな少年は敏感にその小さく漏れた声を聞き取り、そしてゆっくり顔を上げた。
「お姉ちゃん……」
確かにつながる視線。
──ああ…… 神様……──
かなたは両腕でぐしぐしと顔をぬぐうとゆっくりと暗がりから明るみに歩いてきた。そして言葉も無くますみにしがみついた。
微かに震えている。怖かったのだろう。ますみもそうだ。とても怖かった。
ますみは体中の力が抜けたような弱々しさを自分に感じながら壊れ物の様に弟を抱いた。そして分かった。
責任とか姉だからとか、そうではなかったんだと。
こうして弟の体を抱きしめて、これは自分の一部になってしまっているのだと心身を通じて納得した。弟を探していたのは確かだが、それは自分のかけらそのものを探してもいたのだ。だからあれほど不安で苦しくて必死だったんだと。
「お姉ちゃん、ごめんなさい」
姉の胸に顔を押し付けたままかなたは言った。
「姉もですかなた。ごめんなさい。あなたから目を放してしまいました。許して下さい」
ますみの服の胸のあたりが一気に濡れ絡められた腕はより強くなった。
大切な弟の頭をできる限り優しく撫でるとますみは一度相手の体をそっと放し、ますみ自身に自覚させる様に再び彼の額に唇をつけた。
夕方5時を告げるベルが空に響き始める。迷子センターに向かわないと父親が心配する事だろう。
かなたがあんな所に居たのには訳があった。迷子センターのアナウンスとかなたの様子に気付いた数少ない人達が何度か彼を保護しようと接触したのだが、知らない大人について行ってはならないと教えられていたかなたは誘拐されると思い必死で逃げ回ったのだ。そしてビルの間に逃げ込み隠れていたのだった。
しっかりと手をつなぎ合った姉弟は二人並んでそれぞれの右手、左手、そして握り合った手で一つのおもちゃの箱を抱えて歩いて行った。
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