(完結)2度目の浮気は許しません。

ちゃむふー

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16.破滅へのカウンドダウン0(ゲイト視点)

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「せ!!!セレーナ!!?どうしてここに!?帰るのは夕方になると言っていたんじゃないのか!?」



「あら、そんな事言っていましたっけ?ここは私の家でもあります。いつ帰ってきても良いと思いますが。それよりも、その醜い光景をどうにかしてくださらない??」


はっと自分の格好を見る。
下半身に布団はかけているとはいえ、明らかに事後の光景だ。


「そ、そ、そのこれは!!ま、まさかセレーナお前!嵌めたやがったな!?許さないぞ!!」



「ははっ!許さないだって…?面白い事を言うね??」

扉から、リブライが姿を見せる。


「おまっいや、あ、貴方は伯爵家の…!セレーナ!やっぱり今日も2人で会っていたのだな!!それなら!お互い様じゃないか!!」

すると、真っ赤な顔した父上と真っ青な顔をした母上が入ってきた…。

「何が…!!お互い様だ…!!!ゲイト…!お前には心底失望した…!!皆で伯爵家へ商品をお渡しに行っていたのだ…!!帰ってきたらなんだこれは…!!」


「ち、父上…!母上も!?ちがっ!そのこれは違うんです…!!」


「それよりも早く服を着たらどうだ?」

リブライが落ちていた服を投げてよこした。

コソコソ隠れながら急いで着替える…。

(惨めだ…!何て惨めなんだ…!ダリアの誘いに乗ったばかりに…!!)


服を着て、父に促されて床にダリアと2人座る。

セレーナが話し始める。

「ゲイト様…。残念です。浮気はしないとお約束して頂きましたが…。こうなってはもう言い逃れできませんね。」


「セレーナ!!違うんだ!!俺は今日、ダリアと別れようと思っていたんだ!本当だ!!信じてくれ!!」

(本当なんだ…!!俺は今日から心を入れ替えて生きて行こうと思っていたんだ…!!)

「ちょっと!え!?私と結婚しようって言ったのは!?」

ダリアが食ってかかる。
しかしどうでもいい。何とかセレーナを引き止めなければ。


「別れようと思って…。家族が留守なのを良い事に浮気女を家に連れ込み、このような行為をするのですか??私には到底理解できません。」


「違うんだ!この女に誘われて…唆されて…!俺は本当に別れようと思っていたんだ!信じてくれ!!信じてくれよセレーナァ…!悪かった…!俺が悪かった!許してくれ!2度としない!!」


「いいえ。ゲイト様は前回もそう言っていました。しかしすぐにまた約束を破りました。2度としないと言って、何度もしたのです。もう何を言っても何も信じられません。離縁しましょう。これは決定事項です。」

これは本気の目だ。

「嫌だ!嫌だセレーナ!悪かった…!!この通りだ!!俺はお前を愛しているんだ!!心を入れ替えてお前とローランド商会に尽くしていこうと決意したんだよ!!」

セレーナの足元に縋り付く。


「ちょっと!ゲイト様っ!!私を愛しているって!!」

「うるさい!お前なんて愛しているわけ無いだろう!!」


「痴話喧嘩なら他所でしてくださいませんか…?もう、私には関係ありませんので…。」

セレーナがそう言い、紙を3枚渡してきた。

「覚えていますか?貴方は"浮気はしないから必要無い。"と言っていた誓約書です。すぐ必要になりましたね?」


…そういえば…こんなものサインしたっけ…。
1枚目をめくって2枚目を見る。

そこには驚愕の内容が書かれていた。



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