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4.話し合い2
しおりを挟む「あ、あぁ、何でもだ!」
「もう2度と…浮気して欲しくありません。」
「あぁ!!勿論だ!2度と浮気なんてしない!!」
「申し訳ございません…。ゲイト様はそう言ってくださりますが、信じられないのです…!いつか必ずゲイト様は他の女性の元へ行ってしまわれます!!」
「絶対にそんな事は無い!!どうしたら信じて貰えるんだ!?」
「書面に記してもらっても良いでしょうか…。」
「あぁ、それくらいお安い御用だ…!」
「そうですか…。では。」
私は事前に用意してあった3枚程の紙とペンをスッと差し出した。
「お、おぉ、随分と用意周到だな…。」
「内容をご確認いただきましたら、最後のページに直筆でサインをお願い致します。」
ゲイトが確認のためボソボソと読み上げる。
「何なに?
その1。2度と浮気をしない…。
その2。店のお金に手をつけない。」
「な、何!?お前は店の金にまで手を出しておったのか!!情けないっ!!いくらだ!!いくら手を出したんだ!?」
お義父様はご存知ではありませんでしたからね…。
「えー、、20万ドリーくら…」
「いえ。140万ドリー程です。」
被せ気味に私が答える。
「な…情けない…。我が息子ながら情けない…。必ず働いて返せ!!半年間給金は無しだ!!!」
「は、半年…。い、いえ分かりました…。
うう。そして…?
その3。嘘をつかない。
その4。両親を大切にする。
以上の事を必ず守ると誓います。か…。なんだ!!これくらいお安い御用だ!!ん?残りの2枚はなんだ??」
「万が一、ゲイト様がお約束を違えた時の事です。」
「そんな物は必要無い!!」
「そう、、ですか、、。やはりお約束を違えるかもしれないのですね…。ではやはり私離縁してこの家を出て……。」
「そ、それはダメだ!ええい!!ゲイト!ごちゃごちゃ言うな!!約束を守れば良い話なのだ!仕事もろくにせず、浮気をして、店の金にまで手をつけていたお前に何も言う権利は無い!!さっさとサインしろ!!」
「わ、わかったよ!!~~ほらっ!これで良いだろう??」
ろくに読もせずにサインをするゲイト。
「ありがとうございます。紛失等あったら困りますので、こちらにも。」
予備のもう1組もスッと出す。
「もう何枚だって書いてやる!!」
「ありがとうございます。では。」
「「ひぃっ!!」」
私がナイフを懐から出すと、ダリアとゲイトが悲鳴をあげた。
「あら?どうしたのですか?あ、私が刺すとでも思いました?いやですわ。血判ですよ、血判。ゲイト様指を貸してください。」
「じ、じ、自分でするっっ!!」
私の手からナイフを奪うと、自分で自分の指を切り、素早く血判を押した。
(残念。うっかり小指の一本くらい奪ってしまおうかと思ったのに…。まあ、良いわ。)
私は受け取った書類2組を確認して、机に丁寧にしまい、鍵までかけたのだった。
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