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深い森の奥で永遠の眠りの国の門番となったつぼみ姫のきらめきは、清冽な朝もやが漂う森に棲む、あらゆる生き物たちの息吹と共に、王さまの心をきよらかに、やわらかく、解きほぐしていくようでした。
王さまは泣き濡れた瞳を喜びに輝かせ、つぼみ姫のやさしい花びらの褥にのぼって身を横たえました。王さまを取り巻いていた重苦しい影はすっかり消え去って、ただ歓喜と安堵の光だけが王さまの胸に灯されていました。
王さまは全身から力を抜いて、体を包み込もうとするつぼみ姫のきらめく花びらにすべてを委ねました。あたたかくやさしく、そしてなつかしい匂いが体じゅうを満たしていました。それと同時に気だるく心地良い眠気が訪れて、王さまは幸福のうちにゆっくりとまぶたを閉じました。
完全なる眠りに落ちる直前、王さまはようやく訪れようとしている安息のために深いため息を吐き、それと一緒に長い間自分を苦しめていた胸のつかえと痛みと重荷とを、すべてきれいに吐き出しました。そして満足そうに微笑むと、最期の言葉を呟きました。
「花守りのドニよ、感謝するぞ……」
王さまがはじめてドニおじいさんへのねぎらいの言葉を口にするのを聞いて、つぼみ姫は自分がようやくドニおじいさんに報いることができたように思いました。
つぼみ姫はドニおじいさんとシュシュの面影を胸に、静かな眠りについた王さまの魂を、お妃さまと王子さまが待つ地下深い平安の王国へと運んだのでした。
世界の西の西の果ての国では、かつてつぼみ姫と呼ばれた美しい命の花が、永遠に枯れることなく輝きながら、今日も誰かの魂を、安らかな眠りの国へと送り届けているのです。
王さまは泣き濡れた瞳を喜びに輝かせ、つぼみ姫のやさしい花びらの褥にのぼって身を横たえました。王さまを取り巻いていた重苦しい影はすっかり消え去って、ただ歓喜と安堵の光だけが王さまの胸に灯されていました。
王さまは全身から力を抜いて、体を包み込もうとするつぼみ姫のきらめく花びらにすべてを委ねました。あたたかくやさしく、そしてなつかしい匂いが体じゅうを満たしていました。それと同時に気だるく心地良い眠気が訪れて、王さまは幸福のうちにゆっくりとまぶたを閉じました。
完全なる眠りに落ちる直前、王さまはようやく訪れようとしている安息のために深いため息を吐き、それと一緒に長い間自分を苦しめていた胸のつかえと痛みと重荷とを、すべてきれいに吐き出しました。そして満足そうに微笑むと、最期の言葉を呟きました。
「花守りのドニよ、感謝するぞ……」
王さまがはじめてドニおじいさんへのねぎらいの言葉を口にするのを聞いて、つぼみ姫は自分がようやくドニおじいさんに報いることができたように思いました。
つぼみ姫はドニおじいさんとシュシュの面影を胸に、静かな眠りについた王さまの魂を、お妃さまと王子さまが待つ地下深い平安の王国へと運んだのでした。
世界の西の西の果ての国では、かつてつぼみ姫と呼ばれた美しい命の花が、永遠に枯れることなく輝きながら、今日も誰かの魂を、安らかな眠りの国へと送り届けているのです。
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