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砂の辺境伯は婚約者に触れていたい
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「初めまして、この度婚約者となりましたマリア・デイルハンと申します」
ハーフアップにした金色の髪の毛をサラリと靡かせ、スカイブルーの瞳を伏せて静かにお辞儀をする令嬢。その目の前には、銀色の髪にアメジスト色の瞳、騎士服を身に纏った美しい男性がいた。
「遠路はるばるお越しいただき感謝する。俺がエル・キールトン、国民から恐ろしがられ忌み嫌われる砂の辺境伯と言われる男だ」
エルがそう言うと、マリアは顔を上げて微笑んだ。
「俺のことが怖くないのか?」
「私にはエル様の力は通用しません。正確にはまだ試していないので、通用しない、はず、です」
少し目を泳がせてマリアが言うと、エルは静かにため息をついた。
「君は確かどんな力も無効化するという力の持ち主なんだよな」
この国では誰もが生まれつき何かしらの特殊な力を持って生まれる。マリアはどんな力も無効化する力の持ち主だった。そしてエルは、命あるものに触れると砂に変えてしまうという力の持ち主だった。
「そのせいで、俺みたいな男の婚約者に選ばれてしまったんだから可哀想なものだ」
冷ややかな瞳でマリアを見ると、マリアはエルを見て首を傾げた。
「他の方はエル様のことを怖がるのかもしれませんが、私は怖いとは思いません。それに、こんなに美しい方が婚約者になって嬉しいです。むしろ私なんかがエル様の婚約者でいいのだろうかと……」
小さな体をさらに縮こませ、マリアは控えめに言った。マリアはそう言うが、エルにはマリアが可愛らしく見える。他の令嬢と違って高飛車でもないし男に媚びを売るわけでもない。エルのことを恐れずに堂々と褒める度胸にも感心していた。
「それより、力を試してみなくても良いのですか?私は唯一エル様が触れることのできる人間です、多分。せっかくですから触れてみませんか?」
曇りのない純粋そうな瞳を向けられ、エルは面食らう。いくらどんな力も無効化してしまうとはいえ、万が一にもエルが触れて砂になってしまったらとは考えないのだろうか。
「本当にいいのか?絶対に砂にならないという保証はどこにもないんだぞ」
顔を顰めてエルが言うと、マリアはうーんと考える仕草をしたがすぐににっこりと微笑んだ。
「はい、なんとなくですけど大丈夫な気がします。それに国の大魔術師様の鑑定に絶大な信頼を置いてますので!」
能力の鑑定を行う大魔術師は一度もその鑑定を間違えたことがない。エルも大魔術師の鑑定は正しいとは思っている。
「あ、でも、エル様がお嫌だと思うのであればもちろん触れなくて構いません。私みたいな女は、もしかしたらエル様の好みではないかもしれませんし……エル様に不快な気持ちをさせたくありませんから」
しゅんとしながら言うマリアを見て、エルは純粋にマリアをかわいいと思った。一見儚げで、強気なくせに健気で見た目も実はエルの好みだった。
今まで女性は愚か命あるものに触れることができなかったエルは、マリアに触れたくないと思うわけがない。むしろ本当は触れたくてたまらないのだ。
その美しい金髪に、柔らかそうな白い肌に、もしも触れたらどんな感触なのだろうか。想像しただけエルの身体中で血液が激流する。
「俺は嫌ではない。君がいいなら、触るぞ」
そう言って、エルははめていた手袋を外し、静かにマリアへ手を伸ばす。そして、控えめに髪の毛に触った。
(すごい、他人の、しかも女性の髪の毛というのはこんなにも艶やかで滑らかな手触りなのか)
自分以外の髪の毛を触ったことのないエルは、その手触りに感動する。そして、そのまま手をマリアの頬まで下ろし、静かに触れた。
(あ、温かい……!しかも、なんだこれ柔らかいな。女性の肌はこんなに柔らかいものなのか)
最初は手のひらで触れていただけだったが、エルはいつの間にかマリアの頬を指で押したりつまんだりしていた。
「ひゃ、ひゃの、そんにゃにいじらにゃいでくだしゃい」
つままれたままマリアが困ったようにいうと、エルは慌てて手を離す。
「すまない、あまりにも初めての感触で驚いてしまった」
エルの様子に、マリアはくすくすと嬉しそうに笑う。そんなマリアを見て、エルはさらなる欲が出てしまう。
(よかった、俺に触られるのは嫌がられてはいないようだ。……あの可愛らしい唇はどんな感触なんだろう)
エルの視線はマリアの唇に釘付けになる。そして、静かに手を伸ばし指で唇に触れた。
「っ!」
思わずマリアの肩がビクッとなるが、マリアはなんとか耐えてエルを見る。だが、上目遣いで見つめるマリアの姿に、エルはどうしようもない愛おしさを感じた。
(唇もこんなに柔らかいのか……この色づいた可愛らしい唇に俺の唇を重ねたらどんな感触なんだろう)
ぼんやりとそう思っていたエルは、引き込まれるようにマリアに顔を近づける。近づくエルの顔にマリアは驚いていたが、視線が重なって動揺し、動けない。
そのまま、エルの唇がマリアの唇に重なった。
(柔らかい、しかもなんだこの感触は……不思議で、でもとても気持ちいい)
エルは唇の感触を堪能し、唇を離す。だが、唇の感触をもっと感じたくてエルはまたマリアに口付けた。
何度も何度も、エルは繰り返しマリアに口付ける。苦しくなってしまったのだろう、マリアは呼吸をするために少し口を開けてしまう。
(口が、開いた。俺の舌をこの中に入れたらどうなる?どんな感触だ)
そう思ったエルは気づけば舌をマリアの口の中に入れていた。そしてその不思議な感触に取り憑かれ、無我夢中で舌を動かす。
「んんっ!」
マリアのくぐもった声が漏れる。だが、エルは夢中でマリアの唇に食らいついていた。
「ん、あ……!」
エルの胸をマリアの両腕が必死に押さえつけ遠ざけようとするが、エルは気づかない。マリアは必死にエルの胸を叩いた。何度も叩き、ようやくエルがハッとして口付けを止める。
エルがマリアの顔を見ると、マリアの顔は赤く染まり目もとろんとして息が上がっていた。
「もう、これ以上は……無理で、す……」
なんとか言葉を紡ぐと、マリアは腰が砕けたように崩れ落ちそうになる。咄嗟にエルがマリアの体を支えるが、その体の細さと柔らかさにエルはまた体温が上がり、今にもおかしくなりそうだった。
(こんなに細いのに柔らかいなんて、一体どうなっているんだ。ああ、他にももっと触れてみたい、胸の膨らみにも、ドレスに隠れた足にも)
じっとりとした目でマリアを見てから、エルはぎゅっと目を瞑る。
(だめだ、これ以上は!マリアも無理だと言っているし、これ以上触ったら正気じゃいられなくなる。マリアには嫌われたくない)
「ごめん、君に無理をさせてしまった。大丈夫か?」
なんとか理性を保って心配そうにマリアを覗き込むと、マリアはなんとか体勢を直して頷いた。
「は、い、大丈夫です。初めてのことだったので、びっくりしてしまいましたけど」
顔を赤らめてエルを見るマリアに、エルの理性はまた吹っ飛びそうになる。
(だめだ、そんな顔で見られたらダメだ!)
「そ、そうなのか。すまない」
そっとマリアから手を離し、エルはフイッと顔を背けた。
「あの、でも嫌ではなかったので。……エル様はお嫌ではありませんでしたか?」
不安そうにマリアに聞かれて、エルは静かに拳を握りしめる。
(嫌なわけないだろう!嫌だったらあんな風になるわけない)
「嫌じゃない、むしろなんていうか夢中になりすぎて……本当にすまない。今後は気をつける」
「嫌じゃなかったんですね、よかった……!ありがとうございます」
フワッと嬉しそうに笑うマリアに、エルの心臓は今にも胸から飛び出しそうだった。
「その、本当は少しだけ触れるつもりだったんだが、触りすぎてしまった。でも、いずれはもっと君に触ってみたいんだ、いいか?」
「はい、私はエル様の婚約者ですし、エル様が望むのならもちろんです。……でもその、なるべくお手柔らかに、お願いします」
また顔を赤らめて、嬉しそうにマリアが言う。
(ああ、またそんな顔で俺を見ないでくれよ!耐えられなくなる)
グッと気持ちを堪えて、エルはしっかりと頷いた。
ハーフアップにした金色の髪の毛をサラリと靡かせ、スカイブルーの瞳を伏せて静かにお辞儀をする令嬢。その目の前には、銀色の髪にアメジスト色の瞳、騎士服を身に纏った美しい男性がいた。
「遠路はるばるお越しいただき感謝する。俺がエル・キールトン、国民から恐ろしがられ忌み嫌われる砂の辺境伯と言われる男だ」
エルがそう言うと、マリアは顔を上げて微笑んだ。
「俺のことが怖くないのか?」
「私にはエル様の力は通用しません。正確にはまだ試していないので、通用しない、はず、です」
少し目を泳がせてマリアが言うと、エルは静かにため息をついた。
「君は確かどんな力も無効化するという力の持ち主なんだよな」
この国では誰もが生まれつき何かしらの特殊な力を持って生まれる。マリアはどんな力も無効化する力の持ち主だった。そしてエルは、命あるものに触れると砂に変えてしまうという力の持ち主だった。
「そのせいで、俺みたいな男の婚約者に選ばれてしまったんだから可哀想なものだ」
冷ややかな瞳でマリアを見ると、マリアはエルを見て首を傾げた。
「他の方はエル様のことを怖がるのかもしれませんが、私は怖いとは思いません。それに、こんなに美しい方が婚約者になって嬉しいです。むしろ私なんかがエル様の婚約者でいいのだろうかと……」
小さな体をさらに縮こませ、マリアは控えめに言った。マリアはそう言うが、エルにはマリアが可愛らしく見える。他の令嬢と違って高飛車でもないし男に媚びを売るわけでもない。エルのことを恐れずに堂々と褒める度胸にも感心していた。
「それより、力を試してみなくても良いのですか?私は唯一エル様が触れることのできる人間です、多分。せっかくですから触れてみませんか?」
曇りのない純粋そうな瞳を向けられ、エルは面食らう。いくらどんな力も無効化してしまうとはいえ、万が一にもエルが触れて砂になってしまったらとは考えないのだろうか。
「本当にいいのか?絶対に砂にならないという保証はどこにもないんだぞ」
顔を顰めてエルが言うと、マリアはうーんと考える仕草をしたがすぐににっこりと微笑んだ。
「はい、なんとなくですけど大丈夫な気がします。それに国の大魔術師様の鑑定に絶大な信頼を置いてますので!」
能力の鑑定を行う大魔術師は一度もその鑑定を間違えたことがない。エルも大魔術師の鑑定は正しいとは思っている。
「あ、でも、エル様がお嫌だと思うのであればもちろん触れなくて構いません。私みたいな女は、もしかしたらエル様の好みではないかもしれませんし……エル様に不快な気持ちをさせたくありませんから」
しゅんとしながら言うマリアを見て、エルは純粋にマリアをかわいいと思った。一見儚げで、強気なくせに健気で見た目も実はエルの好みだった。
今まで女性は愚か命あるものに触れることができなかったエルは、マリアに触れたくないと思うわけがない。むしろ本当は触れたくてたまらないのだ。
その美しい金髪に、柔らかそうな白い肌に、もしも触れたらどんな感触なのだろうか。想像しただけエルの身体中で血液が激流する。
「俺は嫌ではない。君がいいなら、触るぞ」
そう言って、エルははめていた手袋を外し、静かにマリアへ手を伸ばす。そして、控えめに髪の毛に触った。
(すごい、他人の、しかも女性の髪の毛というのはこんなにも艶やかで滑らかな手触りなのか)
自分以外の髪の毛を触ったことのないエルは、その手触りに感動する。そして、そのまま手をマリアの頬まで下ろし、静かに触れた。
(あ、温かい……!しかも、なんだこれ柔らかいな。女性の肌はこんなに柔らかいものなのか)
最初は手のひらで触れていただけだったが、エルはいつの間にかマリアの頬を指で押したりつまんだりしていた。
「ひゃ、ひゃの、そんにゃにいじらにゃいでくだしゃい」
つままれたままマリアが困ったようにいうと、エルは慌てて手を離す。
「すまない、あまりにも初めての感触で驚いてしまった」
エルの様子に、マリアはくすくすと嬉しそうに笑う。そんなマリアを見て、エルはさらなる欲が出てしまう。
(よかった、俺に触られるのは嫌がられてはいないようだ。……あの可愛らしい唇はどんな感触なんだろう)
エルの視線はマリアの唇に釘付けになる。そして、静かに手を伸ばし指で唇に触れた。
「っ!」
思わずマリアの肩がビクッとなるが、マリアはなんとか耐えてエルを見る。だが、上目遣いで見つめるマリアの姿に、エルはどうしようもない愛おしさを感じた。
(唇もこんなに柔らかいのか……この色づいた可愛らしい唇に俺の唇を重ねたらどんな感触なんだろう)
ぼんやりとそう思っていたエルは、引き込まれるようにマリアに顔を近づける。近づくエルの顔にマリアは驚いていたが、視線が重なって動揺し、動けない。
そのまま、エルの唇がマリアの唇に重なった。
(柔らかい、しかもなんだこの感触は……不思議で、でもとても気持ちいい)
エルは唇の感触を堪能し、唇を離す。だが、唇の感触をもっと感じたくてエルはまたマリアに口付けた。
何度も何度も、エルは繰り返しマリアに口付ける。苦しくなってしまったのだろう、マリアは呼吸をするために少し口を開けてしまう。
(口が、開いた。俺の舌をこの中に入れたらどうなる?どんな感触だ)
そう思ったエルは気づけば舌をマリアの口の中に入れていた。そしてその不思議な感触に取り憑かれ、無我夢中で舌を動かす。
「んんっ!」
マリアのくぐもった声が漏れる。だが、エルは夢中でマリアの唇に食らいついていた。
「ん、あ……!」
エルの胸をマリアの両腕が必死に押さえつけ遠ざけようとするが、エルは気づかない。マリアは必死にエルの胸を叩いた。何度も叩き、ようやくエルがハッとして口付けを止める。
エルがマリアの顔を見ると、マリアの顔は赤く染まり目もとろんとして息が上がっていた。
「もう、これ以上は……無理で、す……」
なんとか言葉を紡ぐと、マリアは腰が砕けたように崩れ落ちそうになる。咄嗟にエルがマリアの体を支えるが、その体の細さと柔らかさにエルはまた体温が上がり、今にもおかしくなりそうだった。
(こんなに細いのに柔らかいなんて、一体どうなっているんだ。ああ、他にももっと触れてみたい、胸の膨らみにも、ドレスに隠れた足にも)
じっとりとした目でマリアを見てから、エルはぎゅっと目を瞑る。
(だめだ、これ以上は!マリアも無理だと言っているし、これ以上触ったら正気じゃいられなくなる。マリアには嫌われたくない)
「ごめん、君に無理をさせてしまった。大丈夫か?」
なんとか理性を保って心配そうにマリアを覗き込むと、マリアはなんとか体勢を直して頷いた。
「は、い、大丈夫です。初めてのことだったので、びっくりしてしまいましたけど」
顔を赤らめてエルを見るマリアに、エルの理性はまた吹っ飛びそうになる。
(だめだ、そんな顔で見られたらダメだ!)
「そ、そうなのか。すまない」
そっとマリアから手を離し、エルはフイッと顔を背けた。
「あの、でも嫌ではなかったので。……エル様はお嫌ではありませんでしたか?」
不安そうにマリアに聞かれて、エルは静かに拳を握りしめる。
(嫌なわけないだろう!嫌だったらあんな風になるわけない)
「嫌じゃない、むしろなんていうか夢中になりすぎて……本当にすまない。今後は気をつける」
「嫌じゃなかったんですね、よかった……!ありがとうございます」
フワッと嬉しそうに笑うマリアに、エルの心臓は今にも胸から飛び出しそうだった。
「その、本当は少しだけ触れるつもりだったんだが、触りすぎてしまった。でも、いずれはもっと君に触ってみたいんだ、いいか?」
「はい、私はエル様の婚約者ですし、エル様が望むのならもちろんです。……でもその、なるべくお手柔らかに、お願いします」
また顔を赤らめて、嬉しそうにマリアが言う。
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