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自称魔法少女との出会い
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学校帰り、アニメグッズや同人誌等を販売している店でグフグフ笑いながら立ち読みしているメガネの太った男がいた。
僕の名は和樹…平凡に暮らす二次元オタクの高校生、趣味はフィギュア集め。今年で17になるが、もちろん彼女などいない。
と言うか出来た事がない。
親は両親とも事故で死に、親戚もいなかったので今や天涯孤独の身だった。
今日の晩御飯は外で済まそうと思い牛丼屋で牛丼を食べて辺りも暗くなった頃に家に帰ろうと帰り道を歩いていた。
「ぐああぁぁっ……」
ドサッ…
見間違いじゃなければ目の前に大きな黒い穴が開き、中から魔法少女のコスプレをした美少女が傷だらけで落ちてきた。
「ちょ…ちょ…ち…
だ…大丈夫ですか?」
緊張しながら話し掛けるが返事がない、和樹はスマホを取り出し救急車に電話しようとすると…
「ダメだ…やめろ…」
彼女が起き上がりスマホを見て言ってきたのでスマホはポケットにしまう、仕方がないので僕は「休ませる為」すぐそこのアパートまで案内した。
「はぁ、はぁ、助かったぞ人間…」
「人間?
あの…何を言って…コスプレイヤーの方ですか?」
「コスプレイヤー?
なんだそれは、私は魔法少女だぞ、人間ではない」
な、なんだって?
じゃなくて、なるほど彼女は自分の世界に入り込んでいるのか…だったらあまり刺激しないほうがいいな…
しかし魔法少女って彼女の中では人間じゃない設定なのか……。
「その、お嫌でなければ、洗濯機も風呂も勝手に使って良いですから…」
「そうか、では遠慮なく使わせて貰うぞ、人間」
「人間ではなく、僕の名は和樹と言います」
「そうか和樹、悪いが風呂と洗濯機を借りる、着替えはあるか?」
「えーと、
昔のお母さんのが…」
タンスから亡くなった母親の服を出し、わからないので選んで貰った。
彼女は服を持って風呂場に行き洗濯機を回し、そして風呂場に入っていった。
(凄い美少女だったな、同い年ぐらいか?
まぁ、僕が相手にされるわけがないし、晩御飯食べさせて少し休ませてとっとと帰って貰おう。
キモオタに拉致されたとか騒がれたら人生終了だしな)
和樹はパスタを茹でてオリジナルのカルボナーラを作り始めた。
風呂場からはシャワーの音がする…安いボロアパートの風呂場なので不快にさせてないか凄く不安だった。
和樹は少しでも機嫌を直して貰おうと得意なパスタ料理を作っていた。
「おっ、いい具合だ…」
今日は割と上手く出来て和樹的にも満足だった、丁度その時、彼女が風呂から上がって出てきたようだ。
「なかなか良い匂いがするな、和樹、君が作ったのか?」
「はい、僕オリジナルのカルボナーラです。
少しでもお気に召して頂けると嬉しいのですが…」
お茶と皿に入ったカルボナーラをテーブルに差し出しながら言った。
彼女を見ると浴衣を着ており凄く美しく見とれてしまった。
彼女は早速フォークとスプーンを上手く使いカルボナーラを食べ始めていた。
「美味い、こんなに美味い飯はかなり久し振りだぞ和樹」
「良かったぁぁ、不味いって言われるんじゃないかと不安でした…」
彼女は夢中になってパスタを口に運び、すべて食べ切って、そして満足そうな表情で言った。
「申し遅れたが、私は魔法少女シオン、先程も言ったが人間ではない。
異世界に放り出され、どうする事も出来なくなったところを君、和樹に助けられた」
(異世界に放り出された?まあ僕に住所を悟らせない言い訳としては十分だな、話を合わせよう)
「なる程、シオンさん、それで帰るあてはあるんですか?」
「それが無いんだよ…どうすればいいか、わからない」
なんだって?帰る方法がわからないですと?
「困りましたね、近くの交番に相談してみましょうか…」
スマホを取り出し電話をかけようとするがやはり止められた。
「駄目だ、交番と言うのがよくわからないが、おそらく異世界の治安維持部隊の事だろう…
和樹、私はここに住みたい、駄目かな?」
「えええぇぇ??」
和樹は驚いて大きな声を上げてしまった。
僕の名は和樹…平凡に暮らす二次元オタクの高校生、趣味はフィギュア集め。今年で17になるが、もちろん彼女などいない。
と言うか出来た事がない。
親は両親とも事故で死に、親戚もいなかったので今や天涯孤独の身だった。
今日の晩御飯は外で済まそうと思い牛丼屋で牛丼を食べて辺りも暗くなった頃に家に帰ろうと帰り道を歩いていた。
「ぐああぁぁっ……」
ドサッ…
見間違いじゃなければ目の前に大きな黒い穴が開き、中から魔法少女のコスプレをした美少女が傷だらけで落ちてきた。
「ちょ…ちょ…ち…
だ…大丈夫ですか?」
緊張しながら話し掛けるが返事がない、和樹はスマホを取り出し救急車に電話しようとすると…
「ダメだ…やめろ…」
彼女が起き上がりスマホを見て言ってきたのでスマホはポケットにしまう、仕方がないので僕は「休ませる為」すぐそこのアパートまで案内した。
「はぁ、はぁ、助かったぞ人間…」
「人間?
あの…何を言って…コスプレイヤーの方ですか?」
「コスプレイヤー?
なんだそれは、私は魔法少女だぞ、人間ではない」
な、なんだって?
じゃなくて、なるほど彼女は自分の世界に入り込んでいるのか…だったらあまり刺激しないほうがいいな…
しかし魔法少女って彼女の中では人間じゃない設定なのか……。
「その、お嫌でなければ、洗濯機も風呂も勝手に使って良いですから…」
「そうか、では遠慮なく使わせて貰うぞ、人間」
「人間ではなく、僕の名は和樹と言います」
「そうか和樹、悪いが風呂と洗濯機を借りる、着替えはあるか?」
「えーと、
昔のお母さんのが…」
タンスから亡くなった母親の服を出し、わからないので選んで貰った。
彼女は服を持って風呂場に行き洗濯機を回し、そして風呂場に入っていった。
(凄い美少女だったな、同い年ぐらいか?
まぁ、僕が相手にされるわけがないし、晩御飯食べさせて少し休ませてとっとと帰って貰おう。
キモオタに拉致されたとか騒がれたら人生終了だしな)
和樹はパスタを茹でてオリジナルのカルボナーラを作り始めた。
風呂場からはシャワーの音がする…安いボロアパートの風呂場なので不快にさせてないか凄く不安だった。
和樹は少しでも機嫌を直して貰おうと得意なパスタ料理を作っていた。
「おっ、いい具合だ…」
今日は割と上手く出来て和樹的にも満足だった、丁度その時、彼女が風呂から上がって出てきたようだ。
「なかなか良い匂いがするな、和樹、君が作ったのか?」
「はい、僕オリジナルのカルボナーラです。
少しでもお気に召して頂けると嬉しいのですが…」
お茶と皿に入ったカルボナーラをテーブルに差し出しながら言った。
彼女を見ると浴衣を着ており凄く美しく見とれてしまった。
彼女は早速フォークとスプーンを上手く使いカルボナーラを食べ始めていた。
「美味い、こんなに美味い飯はかなり久し振りだぞ和樹」
「良かったぁぁ、不味いって言われるんじゃないかと不安でした…」
彼女は夢中になってパスタを口に運び、すべて食べ切って、そして満足そうな表情で言った。
「申し遅れたが、私は魔法少女シオン、先程も言ったが人間ではない。
異世界に放り出され、どうする事も出来なくなったところを君、和樹に助けられた」
(異世界に放り出された?まあ僕に住所を悟らせない言い訳としては十分だな、話を合わせよう)
「なる程、シオンさん、それで帰るあてはあるんですか?」
「それが無いんだよ…どうすればいいか、わからない」
なんだって?帰る方法がわからないですと?
「困りましたね、近くの交番に相談してみましょうか…」
スマホを取り出し電話をかけようとするがやはり止められた。
「駄目だ、交番と言うのがよくわからないが、おそらく異世界の治安維持部隊の事だろう…
和樹、私はここに住みたい、駄目かな?」
「えええぇぇ??」
和樹は驚いて大きな声を上げてしまった。
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