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モコモコ王国編
純血の吸血鬼「アリシア・ユスティーナ」
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(前が見えない、玉が痛い、お腹も苦しい…怖い、怖いよ…誰か…誰かぁ…)
サキュバスは背後から俺の耳を甘噛みし、睾丸を握りしめギリギリと力を込めて来る。
その情け容赦のない力の込め方に「もしや、本当に潰す気なんじゃないか」と不安になる。
「お姉さん…酷いよ…俺、言われた通りに言ったのに…」
「バーカ♪人間で勇者のマゾガキが助かるわけないだろ?
お前は死ぬんだよ♪おらっ!その玉、潰してやるよ!マゾガキ!!」
「うぐっ…ぎっ、ぎゃああぁぁぁぁぁあ!!!」
力を込められると激しい腹痛と吐き気を覚えながら気を失いそうになる。
(お腹が苦しい…吐きそう…お願い、もうやめへ…痛いよ…苦しいよ…こんなの…こんなの嫌だぁ…)
先ほどまで扱かれて射精出来ると思ったのに、今は男の弱点である睾丸に少しずつ力を込められてゆく。
脅しに屈して「人間」だと嘘の告白をさせられた事にも、恐怖で言ってしまった自分にも後悔していた。
彼女は指に力をれ入れて睾丸は押し潰されそうになっている。
「何処から来た?仲間の勇者パーティも忍び込んでいるのかな?ん?」
「い…いない…って、あ…ぎゃあぁぁぁぁっ!!!」
そのあまりの激痛に俺は無意識で、声変わりしていない少年の高い声で悲鳴を上げていた。
睾丸は膨らみ、晴れ上がり、ペニスは萎えて、目隠しの下では涙を垂らしている。
そんな恐怖で震える情けない自分に腹が立っていた。
「なーに震えてんだ、よっ!!!」
ヒュンと風を切る音がして、それが何かわからなかったが、直後それは振り下ろされた。
「ぐあぁぁぁぁつ!!!」
背中に鞭を思いっきり振り下ろされたような衝撃を受ける。
「ほーら!お前の好きな鞭だよ!たっぷり味わいなマゾガキ!」
手加減など微塵も無かった…おそらく使っている鞭は戦闘用…
冒険者が魔族から身を守る護身用だったり魔族を殺すときに使うものだろう。
背中は腫れ上がり、打たれる度に血を噴き出していくのが目が見えてなくても理解出来る。
傷口に風が当たる感覚、血が垂れている感覚が伝わって恐怖が増してくるのだった。
(恐い…痛い…ダメだこのままじゃ…意識が…)
自分の体がどうなっているかわからないが、痣だらけで、血だらけなのは間違いないだろう。
目隠しの下から涙が溢れている俺を見て下品に笑いながら鞭を振り上げたのがわかり、俺は身構えた。
「う…ううっ…もうやめ…やめてください…」
「あっはっはっはっ♡このマゾガキ♪血だらけでお似合いだよ♪ほらっ!!」
「ぎゃあああああああああっ!!!!!」
彼女は鞭を振り上げて、何度も何度も振り下ろし背中に叩きつけてくる。
棘がある鞭で、振り下ろされる度に体を切りつけられて血が噴き出しているのがわかる。
普通の人間であればとうに体が真っ二つにされて死亡している気さえするが、俺もまた意識を失いそうだった。
「痛い…怖い…もう、やめて下さい…帰してください」
「なに泣いてんだ?卑しい人間のマゾガキが!」
その直後、膝に何か冷たい感触が当たる。
そしてそれは俺の膝を抉るように中へと入っていき…どうやら突き刺されたのがわかる。
「ひっ!!ひいぃぃっ!!!」
「ほーら、どうだぁ?人間、痛いかぁ?苦しいかぁ??」
「ぎゃあぁぁぁぁっ!!!」
それはまず、間違いなく剣だろうと理解した。
彼女は俺の膝に剣を突き刺しグリグリと動かし、傷口を広げながら、吹き出す大量の血を見て楽しんでいる。
俺は動く事も出来ず歯を食いしばり、泣き叫ぶ事しか出来なかった。
「あら、マゾガキの癖にこういうのは嫌いなの?」
「やめへぇ、死ぬ…死んじゃう…誰か、助けてぇ!!!」
膝に突き刺された剣は肉を貫通し、地面に突き刺されて固定された。
もはや身動きも取れず出血多量で気を失い、最悪死ぬ可能性すら覚悟した。
「あっ…」
そして、突然、目隠しが外された。
目の前には大きな鏡があり、俺の傷だらけで血だらけの体が映っている。
お腹、脇腹、膝、全身から血が溢れ、俺はもう、助からないのではないかと不安になる。
ところどころ打撲による青痣も出来ており、体を動かすだけで激痛が走った。
目の前には涙を流し顔を真っ赤にした自分自身の姿だけ。
正直鼻水と涙で真っ赤になった情けない顔を隠したかったが…彼女はそれを見て興奮し嗜虐心に満ちた顔を俺のほうへ向けて来る。
赤いチャイナドレスの金髪のサキュバスの姿はセクシーで正直好みのタイプだけど、今に限っては彼女が恐ろしくて仕方がない。
膝には剣が貫通しており、背中や脇腹からも溢れる血は止まっていない。
「良い顔ねぇ♡人間が死に行く前に見せる、その表情たまらないわ♪」
「助け…誰か…あぐっ、そこっ、やめて下さい…お姉さんやめ…痛い!痛い痛い!!」
突如ペニスの穴を広げられ、その穴に尿道プラグを入れられる。
慣れてない穴に玩具を挿入されて、怖くて身動きが取れなくなった。
「くすくすっ♡このまま殺しても良いんだけど、つまらないし…そーだ♡
せっかくだし、あいつのとこに売り飛ばしちゃおっか♪」
「やめ…やめてぇ…」
その後…溢れ出る血の量が限界を超えて、力が出なくなり俺は意識を失った。
―――数時間後―――
「おやぁ?起きたっすかぁ?人間」
目の前には銀髪ショートヘアで金色の瞳の見た目、俺と同い歳ぐらいの女が立っていた。
上は青い学生服っぽい感じ、下は金糸雀色のスカートに黒のニーハイを履いていて、人間のようにも見えるのだが口元には吸血鬼特有の牙がある。
彼女の種族はおそらく、ヴァンパイアの可能性が高いだろう。
外見年齢は15~18歳と言ったユウトの外見年齢に近いような印象すら受ける。
先ほどのサキュバスに比べれば、まだ優しそうな雰囲気も感じ少し安心した。
辺りを見渡すと、まるで地下のような場所で、俺は全裸で、立ったまま柱に後ろ手に縛り付けられている。
(つまり、立ったまま寝てたってことか…)
ふと、手足の激痛、背中やわき腹の傷が無い事に気付く。
あれだけ大量に出血していたのに、真正面の鏡で自分の体を見る限り、傷一つ無かった。
「あの…俺の傷は…」
「あー、それなら、アタシが治してやったっすよ♪」
「あ、助けてくれたんですね…ありがとうございます」
しかし、彼女は意外な言葉を口にした。
「あー、ただ勘違いしないで欲しいんすけどぉ、君はアタシに買われたんすよ?
だから、これからは一生、君の体はアタシの玩具で、血は食材として活用してやるっす♪」
「え…ええっ、そんなっ…」
「だーかーらー、さっそく味見させて貰うっす♪」
「や、やめっ…」
身動きが取れない俺は首筋を甘噛みされ、牙が突き刺さり、首筋から血を吸われてしまう。
約1分間ぐらいだろうか…血を吸い上げられ、俺の体から力が抜けていくのを感じる。
「ぷはぁ…♪美味い!今まで飲んだことのない最高の味っす♪」
「ひあぁあああ…ああっ…」
俺は恐怖でガクガク震えており、柱に縛りつけられていなければ、力が抜け倒れていただろう。
そんな脅え、疲れ果てて「はぁはぁ」と苦しそうに息をする俺を気遣いもせず、彼女は無邪気な笑顔で話しかけてきた。
「こりゃヤミツキ間違いなし!気に入ったっす!君の名はなんと言うんすか?」
「はぁ…はぁ…ユウトです…あの、俺、こんな見た目ですけど人間じゃなく半インキュバスですから…もう、家に帰して下さい…」
「あー、それはセシリアの奴から聞いたっす…妄想癖で自分の事をインキュバスと思いこんでいると…」
おそらくセシリアとは、ここに俺を売り飛ばしたあのサキュバスの名前なのだろう。
あれは言わされただけなのだが、俺が半インキュバスであると信じて貰わねば最悪、殺されてしまう可能性すらある。
マーガレット、サタン、パールグレイ、セシルにアルラウネの事を丸投げのこの状況下で、それだけは避けたかった。
「違います、それは誤解なんです!」
俺が否定の言葉を口にすると、彼女は壁が揺れるほどの力で「ドン」と手を付いて俺の方へ顔を近付けて来た。
ただ、彼女の表情は変わらず笑顔のままだったのだ。
「下等種族の分際で、あんまアタシを舐めてっと、首の頸動脈噛み切るっすよ?」
「ひっ………」
耳元で脅しの入った低めの声で言われ、首に彼女の吐息がかかる…すると俺は怖くて、身体がガクガクと震えだしていた。
あんな鋭い牙で首筋を本気で噛み切られたら、即死なのは間違いない。
それだけは裂けねばと彼女を怒らせない方法を考えていた。
「あっはははは☆もしかして、ビビったっすかぁ?
冗談っすよユウト!良い子にしてたらお姉さんが可愛がってやるっす♡」
「……あ…あう…」
「アタシの名はアリシア・ユスティーナ、由緒正しき純血のヴァンパイアっすよ♪
ユウト、これからよろしくっす♪」
そう言い残したアリシアは部屋を出て階段を登って行った。
ボーイッシュでやんちゃそうな銀髪の女ヴァンパイアだったが、今の脅しには底知れぬ恐怖を感じてしまった。
無邪気な笑顔の裏に隠されたアリシアの殺気、俺はそれが怖くて仕方がなかった。
その後、少し時間が立つと、俺はまた身体に力が入らなくなり眠りについてしまう。
「「パシイィィンッ!!!」」
突如…部屋の中に大きな破裂音が鳴り響いた。
「起きなさい…人間」
見知らぬ声が聞こえる…頬の痛みと目の前から聞こえる女の声に、俺は驚いて目を開けた。
「あっ、うっ!!」
「はじめまして人間。私はアリシア様のメイド「フリージア」と申します」
口を開くと頬が凄く痛い、もしかすると頬が腫れているかも知れない。
目の前にはメイド服を着た黒髪ショートヘアの美しい女が立っている、身長はアリシアよりも俺よりも高く、美人なお姉さんと言ったところだろうか。
そして案の定、目の前にある大きな鏡を見ると俺の頬は紫色に腫れていた。
考えられるのはこのメイドのフリージアに、寝ている間、叩かれ続けたからだと考えられる。
彼女は人間のようにも見えるが、肌が白すぎる為、ゾンビ系、あるいはワイト系の魔族かも知れない。
「あの……お願いです、もうお家に帰してください…」
俺はそのメイド服のフリージアにすがりつく思いで頼み込んだ。
しかし、帰って来たのは彼女の冷たい視線と、俺を絶望させるような言葉だけ…。
「帰しません、人間、貴方の仕事は、血を作りアリシア様に与え続ける事です。」
「そ…そんな…」
俺は逃げ出さねばと、後ろのロープが外れないか何度も暴れてみる。
(血を吸われ続けるとか…最悪死ぬ…エナジードレインされ続けるようなレベルの話だ!
復活のスキルがあってもそれじゃ最終的に死んでしまう…)
ピンチとわかり暴れてみるが、魔力が込められたロープはピクリともしない。
どうやらこの地下では俺に限り、魔法も封じられており、使うことが出来なかった。
「滑稽ですね、おそらく戦えば私もアリシア様も手に負えないレベルの勇者でしょうに…それが今や、魔法も封じられ、手も足も出ない…」
「くそっ…放せ!許さないぞお前等!」
俺の反抗的な態度を見て、無表情でロボットのようだったメイドは初めて感情を見せた。
「くすくす♪許さない?人間の分際でその反抗的な態度、やはり調教が必要なようですね♪」
彼女は俺を見下し、笑みを浮かべながら口元に手を当てて笑っている。
おそらくフリージアはカジルや元パールグレイと同じワイトではないかと考えられる。
しかし笑っている最中、彼女の口元に牙が見え、もしかするとヴァンパイアとワイトのハーフの可能性も出て来た。
「もし…逃がしてくれたら黙って帰るから、何もしないから…だからここから出してくれ…頼む」
「下等な人間の分際で、我ら高貴なヴァンパイア一族へのその態度…許せません!」
フリージアが突然、部屋の隅にある壺に手を突っ込むと、オナホのような形の生物を取り出した。
水玉模様のオナホかと思いきや、両側には大きな目玉があり、ギョロギョロと動いていた。
口の中には、大量の触手がウネウネと動いており、見ているだけで背筋がゾッとする。
「何だよそれ…やめろよ…」
「この辺りの森に生息する魔族の精液を食料として生きているヤワラカムシです」
「ヤワラカ…ムシ?」
間抜けな名前だが、見た目は生生しく、生きたオナホと言うのはとてもグロテスクに感じた。
彼女は無表情だが怖がる俺を見ておそらく心の中で楽しんでいる。
そんな俺の様子を面白がりながらオナホ型の大きな虫を掴むと、予想通り脅える俺のペニスの先に近付けて来る。
亀頭の先にヤワラカムシの口の部分を、オナホで言うところの穴を押し付けてきた。
「や…やめっ、やめて、フリージア様…本当やめっ」
「今更素直になっても遅いですよ人間、ヤワラカムシに食われて去勢されてしまいなさい!!」
ズブリ…
亀頭の先がヤワラカムシの触手だらけの口に突っ込まれる。
そのズブズブと入っていく不気味な感触に俺は悲鳴を上げる事しか出来ず、腰をガクガクと震わせていた。
「いや、あああぁぁぁ…あああぁぁぁ…!!!」
怖くて、気持ち悪くて情けない悲鳴を上げてしまう俺を見つめフリージアは笑っていた。
「良い声ですね人間♡ヤワラカムシの中は気持ちが良いでしょう?」
「うっ…うううっ、やだっ、こんなのやだぁ…」
正直、水玉のオナホにも見えるヤワラカムシ。
その両側の目玉がギョロリとこちらを見て目があってしまった。
その不気味さと不快感に俺はゾッとして、恐ろしくて震えが止まらない。
(もし…噛み切られたら…もし…よくわからない液体でも出されたら…)
不安は増していくばかりで、俺はブルブルと震えながら目から涙を流している。
フリージアは手を離すとヤワラカムシは勝手に動き出し裏筋に触手が伸びてくる。
包まれた内部で一体、何が起こってるかはわからないが、亀頭や裏筋に伸びてきた触手は俺のペニスを刺激して、嫌なのに尿道からカウパーを垂れ流してしまう。
そんな溢れ出るカウパーを、ヤワラカムシは吸い上げるように飲んでいる。
しかし…それだででは終わらなかった。
「ひぁっ!いやっ!許してぇっ!」
ヤワラカムシの触手は尿道をこじ開け、内部に侵入しようと入って来る。
その不気味な感触と尿道責めに俺は外してくれと、涙目でフリージアに訴えかけた。
「許しません!それに言ったでしょう?人間に拒否権はないと!そんな粗末なモノはヤワラカムシの餌になるのがお似合いなんですよ♡」
フリージアは腕組みをして面白そうに俺の震えている姿を楽しんでいるだけだった。
「ひあぁぁぁっ、許してっ、何でもするから、言うこと聞きますからやめてぇっ!!」
「おや、こちらも寂しそうなので…別の蟲達に可愛がって貰いましょうね♪」
「ひっ…やだっ、お願いやめてぇ…やだあぁっ!!!」
再び壺の中に手を突っ込むと、彼女は別の虫を取り出した。
それはまるでヒトデみたいな生き物でウネウネと触手を出して動いている。
俺はその虫を両乳首に吸い付けられ、それはどれだけ体を動かしても離れなかった。
「何これぇ…やだぁぁぁぁぁ……」
「あははははは♪女の子みたいな声を出して感じて…恥ずかしくないんですか?勇者様♡
だったら今度は…」
再び壺の中に手を入れると、今度は青いディルド型の虫を取り出した。
それはウネウネと動いており目玉も口も見当たらないが確実に生きていた。
「待ってぇ…もうやめてぇ…恐い…気持ち悪いです…」
「一番気持ち悪いのは下等種族の分際で、虫達に犯され感じている貴方でしょう?」
フリージアは俺のお尻部分にそのぶっといディルド型の虫を押し付けると、一気に押し込んだ。
「うっ…うぁああああああっ!!!」
「ほーら、人間、特別に射精の許可を出してあげますよ♪」
お尻の中を前後左右上下にディルド型の虫は動いて刺激してくる。
乳首はヒトデのような虫に吸い上げられ、ペニスもヤワラカムシに吸われている。
体中よくわからない虫に蹂躙され、犯され、俺の心はもうズタボロだった。
「はぁ…はぁ…やああああっ、気持ち悪いのにぃ…いっちゃううううう!!!」
俺はほとんど悲鳴を上げながら、ヤワラカムシにペニスを吸い上げられ、腰を突き出しながらザーメンを出してしまった。
そして足をガクガクさせながら白目を剥いた俺を見つめ、彼女は笑みを向けると、放置したまま部屋を出て階段を登って行ってしまった。
「待って…お願い、フリージア様…見捨てないでぇ…お願い…助けてぇ…」
虫達は俺が射精してもおかまいなしに、ヤワラカムシはペニスを吸い上げ続けてくる。
お尻に入った虫も膨張し、体を膨らませて俺のアナルの奥を圧迫させてきた。
「やだあぁ…やだよ…こんなの…うわああああああああっ!!!」
それから数時間、地下の中ではユウトの悲鳴だけが響き続けていた。
───五時間後───
コツコツと階段を降りてくる靴の音が聞こえてくる。
金属製の重い扉が開かれると、中から出てきたのはヴァンパイアのアリシアだった。
「おーおー、なかなか楽しんでるじゃねぇですかぁ♪
白眼剥いちゃって♡
どうやら淫乱蟲がよほど気持ちよかったみたいっすねぇ?」
「ひぁっ…ひあぁぁぁぁっ!!!」
「あれあれ?そんなので、もうぶっ壊れちゃった感じっすかぁ??」
ユウトの精神は崩壊しており、もはや幻覚まで見え始めていた。
本来居ないはずの場所を見て幻覚の虫を見て震えており、アリシアの言葉も通じない様子。
「あーあ、これじゃ、しばらく楽しめそうにないっすねぇ…カプッ☆」
首筋に噛みつくとアリシアはコップ一杯ぶんのユウトの血を飲み干した。
「ひぁぁっ、蟲さんやめへぇ、血を吸わないでぇ…」
「誰が蟲さんっすか!
ったく、世話がやけるっすねぇ…
ほら、もうこれで大丈夫っすよ?」
「あ…え…???」
アリシアはユウトの身体から蟲達を剥ぎ取ると、壷の中に戻し、ユウトのほうへ向き直った。
しかし、いまだトラウマで震えながら言葉が話せないユウトに呆れ、アリシアはため息を付いていた。
「アタシが誰かわかるっすか?」
「あ…ああぁぁぁっ……!!!」
ユウトは蟲の幻覚を見て悲鳴をあげている。
その様子に、アリシアはがっかりしながら、震えるユウトを見ていた。
「まぁ、これはこれで面白いっすけど…
はぁ…フリージアの奴、初日から何してくれてんすか…
ユウトにはもっとドギツイのをお見舞いしようと楽しみにしてたのに…」
アリシアはがっかりしながら鉄の扉を閉めて、階段を上がっていった。
サキュバスは背後から俺の耳を甘噛みし、睾丸を握りしめギリギリと力を込めて来る。
その情け容赦のない力の込め方に「もしや、本当に潰す気なんじゃないか」と不安になる。
「お姉さん…酷いよ…俺、言われた通りに言ったのに…」
「バーカ♪人間で勇者のマゾガキが助かるわけないだろ?
お前は死ぬんだよ♪おらっ!その玉、潰してやるよ!マゾガキ!!」
「うぐっ…ぎっ、ぎゃああぁぁぁぁぁあ!!!」
力を込められると激しい腹痛と吐き気を覚えながら気を失いそうになる。
(お腹が苦しい…吐きそう…お願い、もうやめへ…痛いよ…苦しいよ…こんなの…こんなの嫌だぁ…)
先ほどまで扱かれて射精出来ると思ったのに、今は男の弱点である睾丸に少しずつ力を込められてゆく。
脅しに屈して「人間」だと嘘の告白をさせられた事にも、恐怖で言ってしまった自分にも後悔していた。
彼女は指に力をれ入れて睾丸は押し潰されそうになっている。
「何処から来た?仲間の勇者パーティも忍び込んでいるのかな?ん?」
「い…いない…って、あ…ぎゃあぁぁぁぁっ!!!」
そのあまりの激痛に俺は無意識で、声変わりしていない少年の高い声で悲鳴を上げていた。
睾丸は膨らみ、晴れ上がり、ペニスは萎えて、目隠しの下では涙を垂らしている。
そんな恐怖で震える情けない自分に腹が立っていた。
「なーに震えてんだ、よっ!!!」
ヒュンと風を切る音がして、それが何かわからなかったが、直後それは振り下ろされた。
「ぐあぁぁぁぁつ!!!」
背中に鞭を思いっきり振り下ろされたような衝撃を受ける。
「ほーら!お前の好きな鞭だよ!たっぷり味わいなマゾガキ!」
手加減など微塵も無かった…おそらく使っている鞭は戦闘用…
冒険者が魔族から身を守る護身用だったり魔族を殺すときに使うものだろう。
背中は腫れ上がり、打たれる度に血を噴き出していくのが目が見えてなくても理解出来る。
傷口に風が当たる感覚、血が垂れている感覚が伝わって恐怖が増してくるのだった。
(恐い…痛い…ダメだこのままじゃ…意識が…)
自分の体がどうなっているかわからないが、痣だらけで、血だらけなのは間違いないだろう。
目隠しの下から涙が溢れている俺を見て下品に笑いながら鞭を振り上げたのがわかり、俺は身構えた。
「う…ううっ…もうやめ…やめてください…」
「あっはっはっはっ♡このマゾガキ♪血だらけでお似合いだよ♪ほらっ!!」
「ぎゃあああああああああっ!!!!!」
彼女は鞭を振り上げて、何度も何度も振り下ろし背中に叩きつけてくる。
棘がある鞭で、振り下ろされる度に体を切りつけられて血が噴き出しているのがわかる。
普通の人間であればとうに体が真っ二つにされて死亡している気さえするが、俺もまた意識を失いそうだった。
「痛い…怖い…もう、やめて下さい…帰してください」
「なに泣いてんだ?卑しい人間のマゾガキが!」
その直後、膝に何か冷たい感触が当たる。
そしてそれは俺の膝を抉るように中へと入っていき…どうやら突き刺されたのがわかる。
「ひっ!!ひいぃぃっ!!!」
「ほーら、どうだぁ?人間、痛いかぁ?苦しいかぁ??」
「ぎゃあぁぁぁぁっ!!!」
それはまず、間違いなく剣だろうと理解した。
彼女は俺の膝に剣を突き刺しグリグリと動かし、傷口を広げながら、吹き出す大量の血を見て楽しんでいる。
俺は動く事も出来ず歯を食いしばり、泣き叫ぶ事しか出来なかった。
「あら、マゾガキの癖にこういうのは嫌いなの?」
「やめへぇ、死ぬ…死んじゃう…誰か、助けてぇ!!!」
膝に突き刺された剣は肉を貫通し、地面に突き刺されて固定された。
もはや身動きも取れず出血多量で気を失い、最悪死ぬ可能性すら覚悟した。
「あっ…」
そして、突然、目隠しが外された。
目の前には大きな鏡があり、俺の傷だらけで血だらけの体が映っている。
お腹、脇腹、膝、全身から血が溢れ、俺はもう、助からないのではないかと不安になる。
ところどころ打撲による青痣も出来ており、体を動かすだけで激痛が走った。
目の前には涙を流し顔を真っ赤にした自分自身の姿だけ。
正直鼻水と涙で真っ赤になった情けない顔を隠したかったが…彼女はそれを見て興奮し嗜虐心に満ちた顔を俺のほうへ向けて来る。
赤いチャイナドレスの金髪のサキュバスの姿はセクシーで正直好みのタイプだけど、今に限っては彼女が恐ろしくて仕方がない。
膝には剣が貫通しており、背中や脇腹からも溢れる血は止まっていない。
「良い顔ねぇ♡人間が死に行く前に見せる、その表情たまらないわ♪」
「助け…誰か…あぐっ、そこっ、やめて下さい…お姉さんやめ…痛い!痛い痛い!!」
突如ペニスの穴を広げられ、その穴に尿道プラグを入れられる。
慣れてない穴に玩具を挿入されて、怖くて身動きが取れなくなった。
「くすくすっ♡このまま殺しても良いんだけど、つまらないし…そーだ♡
せっかくだし、あいつのとこに売り飛ばしちゃおっか♪」
「やめ…やめてぇ…」
その後…溢れ出る血の量が限界を超えて、力が出なくなり俺は意識を失った。
―――数時間後―――
「おやぁ?起きたっすかぁ?人間」
目の前には銀髪ショートヘアで金色の瞳の見た目、俺と同い歳ぐらいの女が立っていた。
上は青い学生服っぽい感じ、下は金糸雀色のスカートに黒のニーハイを履いていて、人間のようにも見えるのだが口元には吸血鬼特有の牙がある。
彼女の種族はおそらく、ヴァンパイアの可能性が高いだろう。
外見年齢は15~18歳と言ったユウトの外見年齢に近いような印象すら受ける。
先ほどのサキュバスに比べれば、まだ優しそうな雰囲気も感じ少し安心した。
辺りを見渡すと、まるで地下のような場所で、俺は全裸で、立ったまま柱に後ろ手に縛り付けられている。
(つまり、立ったまま寝てたってことか…)
ふと、手足の激痛、背中やわき腹の傷が無い事に気付く。
あれだけ大量に出血していたのに、真正面の鏡で自分の体を見る限り、傷一つ無かった。
「あの…俺の傷は…」
「あー、それなら、アタシが治してやったっすよ♪」
「あ、助けてくれたんですね…ありがとうございます」
しかし、彼女は意外な言葉を口にした。
「あー、ただ勘違いしないで欲しいんすけどぉ、君はアタシに買われたんすよ?
だから、これからは一生、君の体はアタシの玩具で、血は食材として活用してやるっす♪」
「え…ええっ、そんなっ…」
「だーかーらー、さっそく味見させて貰うっす♪」
「や、やめっ…」
身動きが取れない俺は首筋を甘噛みされ、牙が突き刺さり、首筋から血を吸われてしまう。
約1分間ぐらいだろうか…血を吸い上げられ、俺の体から力が抜けていくのを感じる。
「ぷはぁ…♪美味い!今まで飲んだことのない最高の味っす♪」
「ひあぁあああ…ああっ…」
俺は恐怖でガクガク震えており、柱に縛りつけられていなければ、力が抜け倒れていただろう。
そんな脅え、疲れ果てて「はぁはぁ」と苦しそうに息をする俺を気遣いもせず、彼女は無邪気な笑顔で話しかけてきた。
「こりゃヤミツキ間違いなし!気に入ったっす!君の名はなんと言うんすか?」
「はぁ…はぁ…ユウトです…あの、俺、こんな見た目ですけど人間じゃなく半インキュバスですから…もう、家に帰して下さい…」
「あー、それはセシリアの奴から聞いたっす…妄想癖で自分の事をインキュバスと思いこんでいると…」
おそらくセシリアとは、ここに俺を売り飛ばしたあのサキュバスの名前なのだろう。
あれは言わされただけなのだが、俺が半インキュバスであると信じて貰わねば最悪、殺されてしまう可能性すらある。
マーガレット、サタン、パールグレイ、セシルにアルラウネの事を丸投げのこの状況下で、それだけは避けたかった。
「違います、それは誤解なんです!」
俺が否定の言葉を口にすると、彼女は壁が揺れるほどの力で「ドン」と手を付いて俺の方へ顔を近付けて来た。
ただ、彼女の表情は変わらず笑顔のままだったのだ。
「下等種族の分際で、あんまアタシを舐めてっと、首の頸動脈噛み切るっすよ?」
「ひっ………」
耳元で脅しの入った低めの声で言われ、首に彼女の吐息がかかる…すると俺は怖くて、身体がガクガクと震えだしていた。
あんな鋭い牙で首筋を本気で噛み切られたら、即死なのは間違いない。
それだけは裂けねばと彼女を怒らせない方法を考えていた。
「あっはははは☆もしかして、ビビったっすかぁ?
冗談っすよユウト!良い子にしてたらお姉さんが可愛がってやるっす♡」
「……あ…あう…」
「アタシの名はアリシア・ユスティーナ、由緒正しき純血のヴァンパイアっすよ♪
ユウト、これからよろしくっす♪」
そう言い残したアリシアは部屋を出て階段を登って行った。
ボーイッシュでやんちゃそうな銀髪の女ヴァンパイアだったが、今の脅しには底知れぬ恐怖を感じてしまった。
無邪気な笑顔の裏に隠されたアリシアの殺気、俺はそれが怖くて仕方がなかった。
その後、少し時間が立つと、俺はまた身体に力が入らなくなり眠りについてしまう。
「「パシイィィンッ!!!」」
突如…部屋の中に大きな破裂音が鳴り響いた。
「起きなさい…人間」
見知らぬ声が聞こえる…頬の痛みと目の前から聞こえる女の声に、俺は驚いて目を開けた。
「あっ、うっ!!」
「はじめまして人間。私はアリシア様のメイド「フリージア」と申します」
口を開くと頬が凄く痛い、もしかすると頬が腫れているかも知れない。
目の前にはメイド服を着た黒髪ショートヘアの美しい女が立っている、身長はアリシアよりも俺よりも高く、美人なお姉さんと言ったところだろうか。
そして案の定、目の前にある大きな鏡を見ると俺の頬は紫色に腫れていた。
考えられるのはこのメイドのフリージアに、寝ている間、叩かれ続けたからだと考えられる。
彼女は人間のようにも見えるが、肌が白すぎる為、ゾンビ系、あるいはワイト系の魔族かも知れない。
「あの……お願いです、もうお家に帰してください…」
俺はそのメイド服のフリージアにすがりつく思いで頼み込んだ。
しかし、帰って来たのは彼女の冷たい視線と、俺を絶望させるような言葉だけ…。
「帰しません、人間、貴方の仕事は、血を作りアリシア様に与え続ける事です。」
「そ…そんな…」
俺は逃げ出さねばと、後ろのロープが外れないか何度も暴れてみる。
(血を吸われ続けるとか…最悪死ぬ…エナジードレインされ続けるようなレベルの話だ!
復活のスキルがあってもそれじゃ最終的に死んでしまう…)
ピンチとわかり暴れてみるが、魔力が込められたロープはピクリともしない。
どうやらこの地下では俺に限り、魔法も封じられており、使うことが出来なかった。
「滑稽ですね、おそらく戦えば私もアリシア様も手に負えないレベルの勇者でしょうに…それが今や、魔法も封じられ、手も足も出ない…」
「くそっ…放せ!許さないぞお前等!」
俺の反抗的な態度を見て、無表情でロボットのようだったメイドは初めて感情を見せた。
「くすくす♪許さない?人間の分際でその反抗的な態度、やはり調教が必要なようですね♪」
彼女は俺を見下し、笑みを浮かべながら口元に手を当てて笑っている。
おそらくフリージアはカジルや元パールグレイと同じワイトではないかと考えられる。
しかし笑っている最中、彼女の口元に牙が見え、もしかするとヴァンパイアとワイトのハーフの可能性も出て来た。
「もし…逃がしてくれたら黙って帰るから、何もしないから…だからここから出してくれ…頼む」
「下等な人間の分際で、我ら高貴なヴァンパイア一族へのその態度…許せません!」
フリージアが突然、部屋の隅にある壺に手を突っ込むと、オナホのような形の生物を取り出した。
水玉模様のオナホかと思いきや、両側には大きな目玉があり、ギョロギョロと動いていた。
口の中には、大量の触手がウネウネと動いており、見ているだけで背筋がゾッとする。
「何だよそれ…やめろよ…」
「この辺りの森に生息する魔族の精液を食料として生きているヤワラカムシです」
「ヤワラカ…ムシ?」
間抜けな名前だが、見た目は生生しく、生きたオナホと言うのはとてもグロテスクに感じた。
彼女は無表情だが怖がる俺を見ておそらく心の中で楽しんでいる。
そんな俺の様子を面白がりながらオナホ型の大きな虫を掴むと、予想通り脅える俺のペニスの先に近付けて来る。
亀頭の先にヤワラカムシの口の部分を、オナホで言うところの穴を押し付けてきた。
「や…やめっ、やめて、フリージア様…本当やめっ」
「今更素直になっても遅いですよ人間、ヤワラカムシに食われて去勢されてしまいなさい!!」
ズブリ…
亀頭の先がヤワラカムシの触手だらけの口に突っ込まれる。
そのズブズブと入っていく不気味な感触に俺は悲鳴を上げる事しか出来ず、腰をガクガクと震わせていた。
「いや、あああぁぁぁ…あああぁぁぁ…!!!」
怖くて、気持ち悪くて情けない悲鳴を上げてしまう俺を見つめフリージアは笑っていた。
「良い声ですね人間♡ヤワラカムシの中は気持ちが良いでしょう?」
「うっ…うううっ、やだっ、こんなのやだぁ…」
正直、水玉のオナホにも見えるヤワラカムシ。
その両側の目玉がギョロリとこちらを見て目があってしまった。
その不気味さと不快感に俺はゾッとして、恐ろしくて震えが止まらない。
(もし…噛み切られたら…もし…よくわからない液体でも出されたら…)
不安は増していくばかりで、俺はブルブルと震えながら目から涙を流している。
フリージアは手を離すとヤワラカムシは勝手に動き出し裏筋に触手が伸びてくる。
包まれた内部で一体、何が起こってるかはわからないが、亀頭や裏筋に伸びてきた触手は俺のペニスを刺激して、嫌なのに尿道からカウパーを垂れ流してしまう。
そんな溢れ出るカウパーを、ヤワラカムシは吸い上げるように飲んでいる。
しかし…それだででは終わらなかった。
「ひぁっ!いやっ!許してぇっ!」
ヤワラカムシの触手は尿道をこじ開け、内部に侵入しようと入って来る。
その不気味な感触と尿道責めに俺は外してくれと、涙目でフリージアに訴えかけた。
「許しません!それに言ったでしょう?人間に拒否権はないと!そんな粗末なモノはヤワラカムシの餌になるのがお似合いなんですよ♡」
フリージアは腕組みをして面白そうに俺の震えている姿を楽しんでいるだけだった。
「ひあぁぁぁっ、許してっ、何でもするから、言うこと聞きますからやめてぇっ!!」
「おや、こちらも寂しそうなので…別の蟲達に可愛がって貰いましょうね♪」
「ひっ…やだっ、お願いやめてぇ…やだあぁっ!!!」
再び壺の中に手を突っ込むと、彼女は別の虫を取り出した。
それはまるでヒトデみたいな生き物でウネウネと触手を出して動いている。
俺はその虫を両乳首に吸い付けられ、それはどれだけ体を動かしても離れなかった。
「何これぇ…やだぁぁぁぁぁ……」
「あははははは♪女の子みたいな声を出して感じて…恥ずかしくないんですか?勇者様♡
だったら今度は…」
再び壺の中に手を入れると、今度は青いディルド型の虫を取り出した。
それはウネウネと動いており目玉も口も見当たらないが確実に生きていた。
「待ってぇ…もうやめてぇ…恐い…気持ち悪いです…」
「一番気持ち悪いのは下等種族の分際で、虫達に犯され感じている貴方でしょう?」
フリージアは俺のお尻部分にそのぶっといディルド型の虫を押し付けると、一気に押し込んだ。
「うっ…うぁああああああっ!!!」
「ほーら、人間、特別に射精の許可を出してあげますよ♪」
お尻の中を前後左右上下にディルド型の虫は動いて刺激してくる。
乳首はヒトデのような虫に吸い上げられ、ペニスもヤワラカムシに吸われている。
体中よくわからない虫に蹂躙され、犯され、俺の心はもうズタボロだった。
「はぁ…はぁ…やああああっ、気持ち悪いのにぃ…いっちゃううううう!!!」
俺はほとんど悲鳴を上げながら、ヤワラカムシにペニスを吸い上げられ、腰を突き出しながらザーメンを出してしまった。
そして足をガクガクさせながら白目を剥いた俺を見つめ、彼女は笑みを向けると、放置したまま部屋を出て階段を登って行ってしまった。
「待って…お願い、フリージア様…見捨てないでぇ…お願い…助けてぇ…」
虫達は俺が射精してもおかまいなしに、ヤワラカムシはペニスを吸い上げ続けてくる。
お尻に入った虫も膨張し、体を膨らませて俺のアナルの奥を圧迫させてきた。
「やだあぁ…やだよ…こんなの…うわああああああああっ!!!」
それから数時間、地下の中ではユウトの悲鳴だけが響き続けていた。
───五時間後───
コツコツと階段を降りてくる靴の音が聞こえてくる。
金属製の重い扉が開かれると、中から出てきたのはヴァンパイアのアリシアだった。
「おーおー、なかなか楽しんでるじゃねぇですかぁ♪
白眼剥いちゃって♡
どうやら淫乱蟲がよほど気持ちよかったみたいっすねぇ?」
「ひぁっ…ひあぁぁぁぁっ!!!」
「あれあれ?そんなので、もうぶっ壊れちゃった感じっすかぁ??」
ユウトの精神は崩壊しており、もはや幻覚まで見え始めていた。
本来居ないはずの場所を見て幻覚の虫を見て震えており、アリシアの言葉も通じない様子。
「あーあ、これじゃ、しばらく楽しめそうにないっすねぇ…カプッ☆」
首筋に噛みつくとアリシアはコップ一杯ぶんのユウトの血を飲み干した。
「ひぁぁっ、蟲さんやめへぇ、血を吸わないでぇ…」
「誰が蟲さんっすか!
ったく、世話がやけるっすねぇ…
ほら、もうこれで大丈夫っすよ?」
「あ…え…???」
アリシアはユウトの身体から蟲達を剥ぎ取ると、壷の中に戻し、ユウトのほうへ向き直った。
しかし、いまだトラウマで震えながら言葉が話せないユウトに呆れ、アリシアはため息を付いていた。
「アタシが誰かわかるっすか?」
「あ…ああぁぁぁっ……!!!」
ユウトは蟲の幻覚を見て悲鳴をあげている。
その様子に、アリシアはがっかりしながら、震えるユウトを見ていた。
「まぁ、これはこれで面白いっすけど…
はぁ…フリージアの奴、初日から何してくれてんすか…
ユウトにはもっとドギツイのをお見舞いしようと楽しみにしてたのに…」
アリシアはがっかりしながら鉄の扉を閉めて、階段を上がっていった。
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