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ユウト冒険編(エルフの里編)

忘却魔法の恐怖

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 次の日…

 ユウトは休憩室にポケットの中にいくつか柿の種がある事に気付いた。

「なぁ、ちょっとガザニア…これバレにくい場所に埋めて土魔法で成長させられないか?」

「それ…柿の種?」

 ガザニアはユウトが取り出した柿の種を見て驚いていた。

「出来るわ、そうね…
トイレの裏とかどうかな?」

 2人でトイレの裏に行き土に種を埋めて、ガザニアが土魔法をかけていた。
 すると埋めた土の中から木が生えて来る。その木には柿が生えていた。

「ガザニアすげぇ!」

「でしょう?しかし柿なんて久しぶりだわ♪」

 ガザニアは柿を美味そうにその場で食べ始めた。

「種はポケットかどこかに隠そうぜ、種があればまた生やせる」

 ガザニアが頷いて、柿をポケットに隠して休憩後の労働を終えて、食堂に入った。

 今日もパンと牛乳だけか…こりゃ、やせ細るわ…

 ユウトは牢屋に入る前、アヤメと母親のナナに柿を「他の囚人にバレないように食え」と渡しておいた。


───次の日の休憩中────

 突然魔法少女達に囲まれた。

「来い、小僧。
シオン様がお呼びだ。」

 ユウトは連れて行かれ、緑髪ロングな髪型の魔法少女シオンに会わされる。

「何だ?
俺に忘却の魔法でもかけて、
俺の存在を仲間の記憶から消すつもりか?」

「ああ、そうだ…よくわかったな。
お前の仲間にパンドラや魔王ベルフェゴールがいた、どうやら本当にセネカと知り合いの可能性もあるな…
お前の存在を無かったことにしなければ我らがパンドラに滅ぼされてしまう…
そうはいかない…」

「そうか…だがな、そう素直にやられてやるわけにはいかないんだよ…」

「クククッ、面白い、素手で暴れるつもりか?」

「武器が無いなら作るだけ、闇の剣を見せてやろう…
闇魔法「ダーク・メイク」」

 ユウトの体が闇の炎を纏い燃え上がる、そして両手には黒く輝く黒刀を持っていた。

 シオンの部下の魔法少女は離れていく、俺と彼女だけが向かい合っていた。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

 二つの刀をハの字に広げたまま走っていく。
 そしてそれらを振り回し、連続で何度もシオンに斬りつけていく。

 すると金属と金属がぶつかる音がした。

 彼女は魔法のステッキを回転させ防御している。しかしユウトの攻撃の早さに受けきるのでやっとだった。

「くっ、やるな小僧…私では無理か…
お前達アスカとミサオを呼べ…
このままでは私は負けてしまう…」

「ここの人間を皆解放して謝れば許してやってもいいぞ?」

「くっ…人間風情が!」

「じゃあ終わりだな、
「二刀流回転斬り!」」

 クルクルと回転式のノコギリのように横に回りながらシオンを切り裂いた。
 胴体は真っ二つになり地面に落ちて死亡…したと思った…しかし…。

「誰だ…これは…」

 死体は見知らぬ魔法少女だった。

 そしてしばらくするとシオン含む三人の魔法少女が飛んできた。

「あぁ…クオン、身代わりをさせてすまなかったな…」

 シオンが涙を流しながらそのクオンという死体を抱きしめていた。仲間の赤髪と青髪が殺意剥きだしの顔で睨み付けてくる。

「食らえ!」

 ユウトは二本の刀を振り黒い斬撃を二つ飛ばしてシオンを狙う。

 しかしそれは青と赤の魔法少女によりステッキで防御され止められてしまう。

「まったく血も涙もない奴だな…」
「とりあえず気絶させてから、生きていることを後悔するぐらい責め苦を与えてやる」

 すると青い魔法少女ミサオが水魔法を使ってきた。

「水魔法
「アクアボール」」

 超高速回転する水の玉を複数飛ばしてくる、それはユウトに直撃した。

「くっ、痛えっ!!!
こんな威力あるのかあれ!」

 見ると肩から血が出ていた、ユウトは苦しそうにしている。すると赤の魔法少女アスカがステッキをこちらに向けて炎魔法を発動する。

「逃がさんぞ小僧!
炎魔法
「特大!ファイヤーボール」」

 巨大な炎の玉がユウトを狙い飛んでくる、闇の剣で切り裂くが、体が熱く火傷してしまった。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

 シオンが立ち上がり、こちらに歩いてくると風邪魔法を発動する。

「終わりだ小僧!
「ウインドスラッシュ!」」

「ぐあぁぁぁっ!!!」

 風の斬撃がユウトを襲い直撃してしまう。そして後ろに倒れてしまった。
 運の悪いことに岩に頭をぶつけてしまい、頭から血が流れ始める。
 意識も薄れてきた。

「あぁ…嫌だ、こんなところで負けるなんて嫌だ…」

 ユウトは涙を流しながら意識を失ってしまった。


───目が覚めた────

 するとユウトは手術台みたいなところにいた。

「起きたかガキ、忘却魔法成功だ、もう誰もお前の事なんか覚えてねぇよ」

 赤い髪のツインテール魔法少女が言う。

「なんだって?
それじゃもう…俺は…」

「誰も知らない、ガキの仲間も、ここでガキが会った奴らすらな」

「くそっ、ふざけるな!」

 すると俺はリード付きの首輪を引っ張られてしまい動きが止まった。

「逆らうと首が締まる首輪「隷属の首輪」も装着済みよ、もう終わったのよお前♡
誰からも忘れられて、ここで死刑囚として最後は首を跳ねられて死ぬの♪」

「お前みたいな屑にはお似合いの最期だな、まあ、せいぜい、死なないように足掻くといい…♡
あははははは♪」

 青い髪の短髪魔法少女ミサオと先ほどからいたシオンが笑いながら言う。

 ユウトは部下の魔法少女に預けられ、ぐったりしたままその場に転がっていた。

 そこから先は地獄だった…

「もうやめて下さい…」

 ユウトは全裸にされていた。
 周りには見知らぬ三人の魔法少女がいた。
 彼女達に囲まれて体を押さえつけられながらアナルに下剤を浣腸されていた。

「きゃははははっ♡」
「もっといけるわ、どんどん入るわよこいつのお腹の中♪」
「我慢しろよ~?
出したらまた首輪が閉まって窒息死しそうになるぞ~?」

 1リットルぐらい入りそうな押し込むタイプの浣腸器を使って、ユウトのアナルに下剤を入れてくる。

「あぐっ、やめてぇ、苦しい、お腹苦しいです…」

 しかし彼女達は苦しむ俺を見ても笑うだけだった。そしてその後も何回か浣腸され、ユウトのお腹は膨らんで水の音がしていた。

「さあ、行くわよ♪」
「働いてる人達に見て貰いましょうか♡」
「今から人間を辞めるんだよお前は♪」

 全裸で首輪のリードを引っ張られ、浣腸を我慢したまま四つん這いで歩かされる。

「あぐっ、やだぁ、お腹気持ち悪いぃ、許してぇ…魔法少女様ぁ」

「うるさいわねゴミが、さっさと歩け!」

 お尻を蹴られてしまった、やばい、お腹に響く、漏らしたらまた首輪が締まるのに…

 そしてアヤメが働いてた田んぼの辺りまで連れてこられる。
 さらにユウトはある台詞を言わされる。

 足をM字に開いて座ったまま皆に聞こえるように叫んだ。

「私は、魔法少女のひとりを殺害した大罪人ユウトです…
生きる価値の無いゴミです…
今から魔法少女様の御命令でここでウンコをさせて頂きます…」

 すると田んぼで働くおばさん、おじさん、お姉さん、子供が凄く嫌そうにこちらを見た。

「ほらっ!
ひりだしなさい!」
「皆に見て貰うんだよ!てめぇが外でウンコするところをな!」
「最期は皆から嫌われて誰からも相手されなくなって、そして死ね!」

 お腹を蹴られさらにグーで殴られ、ユウトは我慢が出来ずアナルから茶色くて汚い下痢便を垂れ流してしまった。

「いやああぁぁぁっ!!!」

(ぶりっ、ぶりぶりぶりぶりっ、ぶりゅ、ぶりゅぶりゅっ)

 ユウトの下痢便は土の上に垂れていき、臭いが広がっていく。

 田んぼを耕していたアヤメが目を瞑り凄く嫌そうな顔をして言った。

「やだ…臭い…」

 続けて知らないおっさんとアヤメの母も不快感を露わにしながら言った。

「おい仕事の邪魔になるだろ、かたずけろよ!」
「吐き気がしてきました、魔法少女様、何とかして頂けないでしょうか?」

 ユウトは涙を流しながら魔法少女達に腹を、背中を、顔を容赦なく蹴られていた。

「あ?しらねぇよ、こいつが漏らしたんだからこいつに頼めや、な?」

 ユウトは髪の毛を引っ張られ顔をビンタされている。

 その後、色々な魔法少女に貸し出され体中が腫れ上がるまで殴る蹴るなどの暴行を受けた。

 夕食時、服を着せて貰えなかったユウトは食堂の隅で体育座りして泣いていた。

 夜も全裸で牢屋に入るがあやめに睨まれている。

「誰だか知らないけど、臭いからあっち言って…」

「そ…そんな、う…ううっ…ひどいよ…ひどい」

 ユウトは泣きながら眠りについた。

 
「それじゃ、問題ないみたいだしそろそろ出発しましょうか。
村長さんにはこの数日、本当にお世話になりました」

 村長とマーガレットが握手をし、馬車に乗っていく。

「マーガレット様、何か忘れてませんか?」

 マリンが言った。

 しかしマーガレットはそれが何なのかわからない。

 ベルフェゴールは何か考え込んでいるのか無言だった…

「そうですね、大切な…本当に大切な何かを忘れてるような…」

 パンドラがそう言うと、目から涙が落ちる。

「パンドラ、大丈夫?
私も何だか納得のいかないモヤモヤした気持ちは続いてるのだけど…体調が悪いなら休む?」

「いえ、大丈夫です。
きっとこれは、ちょっとした疲れですよ…
少し休めば治るかも知れません。行きましょう。」

 しかし、パンドラもモヤモヤを抱えたままだった。
 パンドラの影がユラユラと生き物のように動いているとも知らずに。


 次の日もユウトは魔法少女から酷い目に遭わされていた。

「もう嫌です、またウンコするなんて嫌です…あぐっ、苦しい…くっ」

 隷属の首輪が締まる、苦しんで何も言わなくなると元に戻っていた。

「今日も皆の前でウンコさせてやるからな名前のないガキ!」
「ほーら、お腹も浣腸液で妊婦さんみたいになってきた事だし、今日もお散歩行こうね♪」
「ああ、そうそう、お前の死刑の日が決まったよ!明日だから!」

 ユウトは青ざめた表情になり、浣腸液でたぷたぷのお腹を揺らしながら全裸で散歩に連れて行かれた。

 行き先には野菜を収穫するエルフのガザニアがいた。
 向こうは俺の事など忘れているようだ。

「ほら、言いなさい!」

 ユウトは頷いて、昨日と同じくM字で足を開いたまま座り、大声で叫んだ。

「私は、魔法少女を殺した大罪人ユウトです!
魔法少女様の御命令で今からここでウンコをさせて頂きます!」

 ガザニアはユウトのほうを見ずに完全無視をしていた。

「いいぞガキ!
そらっ、ウンコ漏らせ!」

 ユウトの腹が魔法少女のステッキで突かれ、お腹がギュルギュル言う。

「ほらっ!出せよ!ウンコ野郎!」

 別の魔法少女に膝蹴りをされ、またブリブリとウンコを漏らしてしまった。

「ああぁあぁぁぁ…!!!」

(ぶりぶりっ、ぶり、ぶりゅりゅ、ぶりゅぶりゅぶりゅぶりゅりゅ!)

 茶色い下痢状のウンコを流すと、流石にガザニアも嫌そうな顔をして俺を睨みつけた。

 俺は情けない表情で後ろに転んでしまう。

「すっきりしたかぁ?」
「それじゃ、行くわよ♪」
「ほらっ、今日はクオンと一番仲良かった友達に合わせてあげるから!」

 
───数時間後───

 ユウトは全身複雑骨折した状態で魔法少女に檻に運ばれてきた…

 クオンの友達達は俺を見るなり殺す気で暴力を振るい、骨を何本も折るほど殴る蹴るの暴行を続けて来た、危うく死にかけた。

 今や全身複雑骨折して動けない、このまま明日死刑とくれば、もはや逃げ場などありはしなかった。


──次の日───

 外に連れ出され、ユウトは木に縄で縛り付けられる。

 ユウトの死刑はシオン、アスカ、ミサオも見守っていた。

「はぁ…はぁ…」

 もはや全身複雑骨折でほっといても死にそうだが、死刑は行われるらしい。

(あぁ、死ぬのか…今度こそ、蘇生とかはなく…本当に…死ぬのか…やだなぁ、悲しいなぁ…)

 死刑執行の合図が出て、刀を持った魔法少女が前に出てくる。

 彼女がユウトの首を跳ねるようだ。

「何か言い残す事はあるか?」

 ユウトは考える…そして死にそうな顔でダメ元で叫んでみる。

「ヴィクトリア様…お願いです!助けて下さい!」

 魔法少女達がユウトの意味不明な発言に驚いていた。

「くすくす」
「泣き叫んでみっともない」
「誰だよいったい」
「ふふっ」
「きゃはははっ☆」

 そして死刑執行人が前に出てくる。

「どうやら、助けは来なかったようだ、それでは予定通り死刑執行とする!」

 ユウトの首に刃が振り下ろされる。

 死を受け入れ、目を閉じて、その瞬間を待っていた。

 しかし不思議と、死は訪れなかった。

 ユウトは目を開けて前を見る。すると見覚えのある背中と、知っている声がした。

「娘のパンドラが泣いていた、これは親としても彼女としても見過ごせない…そうだろ?
ユウト」

 それは忘れもしない、マゾ教大司教ヴィクトリア・スカーレットの背中だった。

「ああああ、あああ、ヴィクトリア様ぁ、ああああ…神だ、神様が来てくれたんだ…うううっ、うう…」

「ふふ…♡
面白い事を言うな君は♪
でもまあ、間違ってもいない」

 目を閉じていた間に何が起きていたのかはわからない、しかしアスカ、シオン、ミサオ以外の魔法少女が全て灰になって消滅していくのが見える。

「うう…なんだこの威圧感は…」
「それに、私達の仲間が全員灰に…」
「体の震えが止まらない…げえぇっ…」

 3人はヴィクトリアを見て震えが止まらなかった。シオンが我慢できなくて吐いてしまう。

「ボクはちょっと敵意を見せただけだよ?
それだけで死んでしまうなんて、まるで彼みたいじゃないか♪」

 ヴィクトリアがカーマインの死体を出現させる。体中の至る所が灰になっていて心臓も止まっていた。

「お父様が…」
「馬鹿な…あのお強いお父様が」
「これはもう、逃げるべきよ」

 魔法少女達は逃げるためにホウキを取り出した。

「くそっ、無理だ」
「逃げるわよ、シオン、アスカ」
「ああ…逃げられればいいな」

 彼女達はホウキに乗って全速力で逃げていく。

 30分ぐらいは飛び回っただろう。

 しかし、前を見ると、回復したユウトとヴィクトリアが立っていた。

「そんな馬鹿な…」

「テレポート系の魔法かしら?」

「殺されてたまるか!
炎強化魔法「ファイアブースト!」」

 魔法少女アスカは全身から炎が燃え上がりヴィクトリアに高速で飛んでいく。

 しかし…

 彼女はヴィクトリアに振れる直前に灰になって空気中に分散するかのように消滅した。

「アスカあぁぁっ!!」
「くそっ、無理だ…私達はもう死ぬんだ」

 ミサオがステッキをヴィクトリアに向けて水魔法を披露する。

「受けなさい我が最強の技を!
水魔法「タイダルウェイブ!」」

 ヴィクトリアに向かって津波が襲ってくる、しかしバリアが張られていて彼女もユウトも何のダメージも受けていない。

 しかも、それだけではすまなかった。

 ミサオの腕に激痛が走り、見ると灰になっていた。

「きゃああぁぁっ!!!」

「おいミサオ!ミサオ!」

 ミサオの腕が徐々に灰に変化しながら、溶けていくように存在が終わっていく。

「助…け…て…シ…オン」

 ミサオが完全に灰になってしまいシオンは絶望する。

 彼女はヴィクトリアの前まで行き、光を失った目で立っていた。

「ユウト君、彼女は君に任せよう、ほらっ、聖剣デュランダルだ」

 ユウトはデュランダルを受け取る。

「ヴィクトリア様、ありがとうございます!」

 そして目の前の魔法少女シオンに向き直る。

「デュランダルよ闇を纏え、
闇魔法「ダークブースト!」」

 剣に闇を纏わせ、燃え上がる剣でシオンに斬りかかる。
 しかしシオンはユウトの攻撃を避けて反撃をした。生き残る為に。

「舐めやがって!
吹き飛べ「ストームバズーカ」」

 回転する台風のような凄い風を飛ばしてくる、巻き込まれれば身動きが取れなくなり上空に飛ばされるだろう。

 ユウトはそれを避けて回転斬りをし、シオンを斬りつける。

「ぐあぁぁぁっ!!!」

 斬撃を受けたシオンは肩から血を流していた。

「嫌だ、死んでたまるか…まだ死にたくない…」

 彼女は生きる事にまだ執着があるのかホウキに乗って飛んで逃げて行く。

「まだだ…まだ終わりたくない…」

「そうか…だったら…」

 ヴィクトリアがパチンと指を鳴らした。

 するとシオンは超高速で飛ぶホウキから落ちてしまった。

(あ、死んだ)

 シオンはそう思った、目を潰って死を待ったが痛みは来なかった。

 彼女はヴィクトリアの魔法により、そのまま時空の穴へ落とされてしまった。
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