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77話止まらないくしゃみとオバケ
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「へっくしゅん!くしゅん!ふぁ…ッくしょん!」
鼻がムズムズする感じと止まらないくしゃみで目が覚める。
「なにこれ!っくしゅん」
部屋には大量の羽毛。その羽が宙を舞ったためくしゃみが止まらなくなったらしい。この大量の羽ってルピの!?昨日に引き続き、今日は何が起こってるの!?
「ルピ、ルピ。起きてルピ」
『ぅ~ん…もう少し寝る』
布団を少しめくると、ルピの手が見えた。羽はあるよね…。さらにそーっと布団をめくってみる。
っ!?
ちょっと、大きくなってる?変わってない?うーん…。
丸まって寝ているルピの身体が…変わってないようなあるような。でも、いつものルピだよね。
『…ハヤト…起きるの?』
「えっと、もう少し寝てていいよ。僕お水飲んでくるから」
大丈夫そうなら良いんだけど、僕はこの部屋にいるとくしゃみで寝れそうにない。外はまだ暗い。パン屋の時間にも早そうだし、うーん…。どうしよう。
――ヒヤッ――
「うわっ!?ッ!!ヒイィィ…」
ドサッとその場に尻持ちをついてしまう。おば…おば…おばけっ!!!!!
『なんじゃ主人。でかい声を出して』
「ヒィィィー…」
急に聞こえるコリーの声にもビビる僕…。病院暮らしが長いからっておばけは怖いんだよ。病院のトイレも怖かったけど、それでも廊下が明るかった。
『ワシを見て悲鳴はないじゃろ悲鳴は』
「ご、ごめん。おば、おばけが!!」
『おばけ?そんなものどこにもおらんぞ。ほれ』
パッと明りを付けてくれるコリー。見るとシーツと水に入ったグラスが宙に浮いていた。僕の腕に当たった冷たさはコップだったようだ。
「せ、精霊!?」
『あるじが起きて来たから、水を持ってきてくれたらしいぞ。くしゃみしとったから、寒いんだろうとシーツも持って来てくれたそうじゃ』
「え…。ごめん…」
宙に浮いたシーツとグラスに向かって謝る。精霊が僕にコップを差し出し、受け取るとフワッとシーツをかけてくれる。おばけなんて言って可哀そうなことしたな…。
でも、誰だって暗闇に白いものがボワァっと浮かんだら怖いよ…。
『なにごと?』
『主人がおばけがおると騒いでおったんじゃ』
「コリー!!」
ロッソのおばけ?という問いに、精霊をおばけと間違えたんじゃと笑って答えるコリー。恥ずかしいからやめて!!
『あるじ、おばけなんて信じてるの?アンデッドやゾンビがいるのよ。その時点でおばけなんていないわ』
「でも、浮かばれなかった魂とか、思いが強すぎる魂とか…」
『??そんなの子供に読み聞かせる絵本の内容でしょ』
いや、でもと思ったけど僕の常識とロッソ達の常識は違うんだろうな…。これ以上言ってもロッソに、はぁ!?って言われそうだから言うのやめとこう…。
『ハヤト、大きな声出してどうしたの?』
「そうだった!ルピの羽が凄く抜けてるんだよ!!」
『あら、よかったじゃない。成長の証の1つでしょ。古いものを捨てて新しくなるんだから』
そんなものなの?トントンと階段を下りてくるルピを見る。手の羽は先端は変わらず茶色だけど、以前よりも薄くなってるようななってないような…。成長したからってあまり見た目は変わらないのかな。
『ハヤト、どうしたの?転んだの?』
『あるじが精霊見ておばけだってビックリしたのよ』
やめてよ!本当に2人してなんで僕の恥ずかしい思いを、どんどん伝えていくのさ!
『怖かったね』
ルピだけだよ!怖かったねって言ってくれるの…。ロッソとコリーなんて冷たい対応だよ…。
『でもね、おばけはいないよ。魂はあるけど』
『ルピもまだまだ子供ね』
「そっか。そうだよね…。魂はあるよね」
ルピは天鳥族。たくさんの魂を見て来たのかもしれない。僕は否定するつもりにはなれないよ。ロッソは、あるじは優しいんだからと言っていた。
『ワシは地下に行くぞ』
『あたしももうひと眠りするわ。あるじも寝たら?』
「うーん…。部屋が羽だらけだからね。ん?」
ボフッボフッと大きな袋が2階から下りてくる。精霊が何か抱えておりて来てるんだけど。
『あるじ、部屋は綺麗にしてあるから寝れるわよって』
「え!?もう綺麗にしてくれたの??ありがとう。それなら僕ももう一度寝ようかな。ルピは?」
『もう少し一緒に寝る』
起こしてしまったみんなに謝り、僕はもうひと眠り付いた。
◇
「良い天気だねー!」
『遅いお目覚めね』
「二度寝のせいかな?」
目が覚めると昼前。かなり寝てしまった。3人はルピが持ち帰ったお弁当を堪能。精霊がお茶と共に出してくれる遅めの朝ご飯を僕も済ませる。
『ハヤト、早く教会に行こう!!』
「え?もう行くの??」
『ロッソと手合わせしたらルピが勝ったの!ロッソはわざと負けたんだとか言うんだもん!』
結局手合わせしたんだ…。ただ、今回は魔物駆り競争ではなく2人で戦い実力を見たらしい。悔しそうな顔をするロッソを見る限り、本気で負けたんだろうな…。
昨日は寝て欲しかったのもあり、教会に行こうを口実におとなしくしててもらおうと思ったけど、ダメだったんだ…。
しかも話しを聞けばお互いステータスは見たらしい。見た結果ロッソが、ステータスが何よ。実力で勝てなきゃ意味ないわと冷たくあしらわれ、ルピが食って掛かったみたい。
僕も2人が見たなら見ようかなと言ったら、教会で良いと2人が言ってくる。
はぁ…約束は約束だから行ってみようか。
鼻がムズムズする感じと止まらないくしゃみで目が覚める。
「なにこれ!っくしゅん」
部屋には大量の羽毛。その羽が宙を舞ったためくしゃみが止まらなくなったらしい。この大量の羽ってルピの!?昨日に引き続き、今日は何が起こってるの!?
「ルピ、ルピ。起きてルピ」
『ぅ~ん…もう少し寝る』
布団を少しめくると、ルピの手が見えた。羽はあるよね…。さらにそーっと布団をめくってみる。
っ!?
ちょっと、大きくなってる?変わってない?うーん…。
丸まって寝ているルピの身体が…変わってないようなあるような。でも、いつものルピだよね。
『…ハヤト…起きるの?』
「えっと、もう少し寝てていいよ。僕お水飲んでくるから」
大丈夫そうなら良いんだけど、僕はこの部屋にいるとくしゃみで寝れそうにない。外はまだ暗い。パン屋の時間にも早そうだし、うーん…。どうしよう。
――ヒヤッ――
「うわっ!?ッ!!ヒイィィ…」
ドサッとその場に尻持ちをついてしまう。おば…おば…おばけっ!!!!!
『なんじゃ主人。でかい声を出して』
「ヒィィィー…」
急に聞こえるコリーの声にもビビる僕…。病院暮らしが長いからっておばけは怖いんだよ。病院のトイレも怖かったけど、それでも廊下が明るかった。
『ワシを見て悲鳴はないじゃろ悲鳴は』
「ご、ごめん。おば、おばけが!!」
『おばけ?そんなものどこにもおらんぞ。ほれ』
パッと明りを付けてくれるコリー。見るとシーツと水に入ったグラスが宙に浮いていた。僕の腕に当たった冷たさはコップだったようだ。
「せ、精霊!?」
『あるじが起きて来たから、水を持ってきてくれたらしいぞ。くしゃみしとったから、寒いんだろうとシーツも持って来てくれたそうじゃ』
「え…。ごめん…」
宙に浮いたシーツとグラスに向かって謝る。精霊が僕にコップを差し出し、受け取るとフワッとシーツをかけてくれる。おばけなんて言って可哀そうなことしたな…。
でも、誰だって暗闇に白いものがボワァっと浮かんだら怖いよ…。
『なにごと?』
『主人がおばけがおると騒いでおったんじゃ』
「コリー!!」
ロッソのおばけ?という問いに、精霊をおばけと間違えたんじゃと笑って答えるコリー。恥ずかしいからやめて!!
『あるじ、おばけなんて信じてるの?アンデッドやゾンビがいるのよ。その時点でおばけなんていないわ』
「でも、浮かばれなかった魂とか、思いが強すぎる魂とか…」
『??そんなの子供に読み聞かせる絵本の内容でしょ』
いや、でもと思ったけど僕の常識とロッソ達の常識は違うんだろうな…。これ以上言ってもロッソに、はぁ!?って言われそうだから言うのやめとこう…。
『ハヤト、大きな声出してどうしたの?』
「そうだった!ルピの羽が凄く抜けてるんだよ!!」
『あら、よかったじゃない。成長の証の1つでしょ。古いものを捨てて新しくなるんだから』
そんなものなの?トントンと階段を下りてくるルピを見る。手の羽は先端は変わらず茶色だけど、以前よりも薄くなってるようななってないような…。成長したからってあまり見た目は変わらないのかな。
『ハヤト、どうしたの?転んだの?』
『あるじが精霊見ておばけだってビックリしたのよ』
やめてよ!本当に2人してなんで僕の恥ずかしい思いを、どんどん伝えていくのさ!
『怖かったね』
ルピだけだよ!怖かったねって言ってくれるの…。ロッソとコリーなんて冷たい対応だよ…。
『でもね、おばけはいないよ。魂はあるけど』
『ルピもまだまだ子供ね』
「そっか。そうだよね…。魂はあるよね」
ルピは天鳥族。たくさんの魂を見て来たのかもしれない。僕は否定するつもりにはなれないよ。ロッソは、あるじは優しいんだからと言っていた。
『ワシは地下に行くぞ』
『あたしももうひと眠りするわ。あるじも寝たら?』
「うーん…。部屋が羽だらけだからね。ん?」
ボフッボフッと大きな袋が2階から下りてくる。精霊が何か抱えておりて来てるんだけど。
『あるじ、部屋は綺麗にしてあるから寝れるわよって』
「え!?もう綺麗にしてくれたの??ありがとう。それなら僕ももう一度寝ようかな。ルピは?」
『もう少し一緒に寝る』
起こしてしまったみんなに謝り、僕はもうひと眠り付いた。
◇
「良い天気だねー!」
『遅いお目覚めね』
「二度寝のせいかな?」
目が覚めると昼前。かなり寝てしまった。3人はルピが持ち帰ったお弁当を堪能。精霊がお茶と共に出してくれる遅めの朝ご飯を僕も済ませる。
『ハヤト、早く教会に行こう!!』
「え?もう行くの??」
『ロッソと手合わせしたらルピが勝ったの!ロッソはわざと負けたんだとか言うんだもん!』
結局手合わせしたんだ…。ただ、今回は魔物駆り競争ではなく2人で戦い実力を見たらしい。悔しそうな顔をするロッソを見る限り、本気で負けたんだろうな…。
昨日は寝て欲しかったのもあり、教会に行こうを口実におとなしくしててもらおうと思ったけど、ダメだったんだ…。
しかも話しを聞けばお互いステータスは見たらしい。見た結果ロッソが、ステータスが何よ。実力で勝てなきゃ意味ないわと冷たくあしらわれ、ルピが食って掛かったみたい。
僕も2人が見たなら見ようかなと言ったら、教会で良いと2人が言ってくる。
はぁ…約束は約束だから行ってみようか。
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