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54話奴隷を買ったはずなんだけど…
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部屋に向かうと4人の奴隷がいた。40代体格が良く、いかにも大工ですって感じの人が1人。
20代と30代の普通の体格の男性が2人。20代の女性が1人。女性は気が強そうな感じはするけど見た目は普通だった。
奴隷商が1人1人について説明していく。女は夜の営みにも使えますから便利ですぞと言ってくるけど、僕は奴隷に対してそんなことをする趣味はない。
『あるじ、この中にはいないわ』
『ルピもそう思うー』
そうなの?僕はいかにも大工って人を選ぶのかなと思ってたけど違うんだ。
奴隷商に他の奴隷も見せてほしいとお願いすると、それなら直接奴隷を管理している部屋に足を運んだ方が早いですよと言われたため、そうさせてもらう。
連れていかれた場所は、奴隷を預かっているのだから小汚いところなのかなと思っていたら以外に綺麗だった。
奴隷商曰く、売り物ですからね。最低限の食事や部屋の管理はしますよ。不衛生にして死なれたら儲けにはなりませんからねだそうだ。
『あるじ、このふたつ先の部屋がいいわ』
「すいません。ふたつ先の部屋にいる人を見せてもらいたいんですけど」
「ふたつ先の部屋でございますか?お言葉ですが、この中で一番使えないかと…。売れずに困ってはいましたが。しかも大工ではございませんよ?」
「とりあえず会わせてください」
かまいませんがと言われ、厳重に鍵がかかっている檻が開けられる。見た目30代のひょろそうな男性がそこにいた。
えっと、この人で大丈夫なの?力仕事出来るようには見えないけど。ルピとロッソが大丈夫と答えるので、この人を買いますと伝える。
僕が買った人は金貨60枚だった。人の命が金貨で買えるって、なんか虚しい。買いにきてる僕が言うのもおかしいけど。
奴隷商に使えない場合は売りに来なくて結構ですよ。こいつはやる気も無くて、病気はしないが飯食うだけしか能がないやつですしね。
仕入れた以上はこちらも捨てるわけにはいかず置いてましたが、売れた以上は返されても私は困りますよ。使えなかったら、街の外にでも捨てて下さい。
吐き捨てるように言う奴隷商に嫌気を感じる。この人は本当に人の命をただの物としてしか扱ってないんだな。
金貨60枚を払い、契約書に僕の血を垂らし契約を結ぶと奴隷商をさっさと出ていく。
奴隷商を出る時に、ある程度の服は準備していますが買われますか?と聞かれたので、さすがに奴隷の服はまずいと思いお願いした。
普通の服に金貨2枚もとられたけど…。これなら外で買えばよかった。
リリーは忙しいだろうと思い声をかけずに街の外に出た。時間はお昼過ぎぐらいになっていた。
「えっと、お名前は何て呼べばいいですか?」
「名前なんて…ご主人様がお好きにお付けください」
『あるじ、少し人目がないところに行きましょう』
ロッソが人目がないところに移動しようと言ってきた。これから飛んで帰ることを考えれば、人目につかない方が良いもんね。
でも、この奴隷も一緒に飛んで帰るの!?そう思いながら人目につかない場所へと移動する。
『そろそろ姿見せたらどうなの?人間はごまかせても、私達には無理よ』
『人になるの上手ー!』
「人に化ける?普通の人にしか僕には見えないけど」
奴隷はご主人様誰とお話しされてるんですか?私にはなにがなんだかさっぱりわかりません。それにこんな人がいないところでどうされるんですかと質問される。
うん。普通の人だよね。買われたばかりで人がいない街の外に連れてこられれば不安だろう。
『しらを切るのもいい加減にしたら?食べるものがないからって、奴隷になるふりして食事にでもあり付いてたんでしょう』
『ありついてたんでしょー!』
この2人は何を言ってるんだろう。奴隷になるふり?食事にありつく?僕にもわかるように説明して…。
無言の僕に、ご主人様人がいる場所まで戻りましょうと歩こうとする奴隷に、これでもしらを切れるのかしら?とロッソが奴隷に向かって風で出来たナイフを飛ばしてくる。
周りの木や葉が切られていく中、奴隷だけは無傷でそこに立っていた。
立っていたんだけど先ほどの姿はなく、しら〇き〇めに出てくる〇人の小人みたいな僕の背丈半分ほどの長いひげを生やしたおじいさんがそこにいた。
『やれやれ。若いのはこれだからいかん。もう少し年寄りを労われんのんかの』
『こちらに気づいて警戒してたくせによく言うわ』
『強い気配を感じたからの。どんな奴らが来たんだと探っていただけじゃ』
これなにが起こったの?誰この人。30代の普通の男の人はどこに行ったの?ポカーンとしている僕にロッソと小人じいちゃんが説明してくれる。
『この爺さんは人間じゃないわ。森の奥深くにいるキッコリーナって種族よ。狩りが面倒で人間にでも化けてたんでしょ』
『爺さんとはなんじゃ爺さんとは。面倒だったわけじゃないわ。タダで飯が食えるところに少しお邪魔してただけじゃ』
『爺さんを爺さんと言って何が悪いのよ。使えると思わなけらば、こんな爺さん勧めないわ。あるじのやりたいことを尊重したまでよ』
『ほっほ。威勢がいい。主人や、退屈しなさそうじゃし契約を結ばせてもらうぞ。つまらんければ出ていくがの』
だから、この人は人間じゃなくて狩りをするのが面倒だから、ご飯が出てくる奴隷商にわざといたってこと?
そうよ。そうじゃ面倒だったわけじゃないぞ。2人の答えが返ってくる。
長く生きれば人間に化けるなんてわけないぞと自慢げに言っていた。
奴隷商で結んだ契約は破棄したほうがいいの?と聞くと、あんな紙切れ一枚で我らと契約結べるわけないじゃろ。ホッホッホと笑われてしまう。
奴隷を買いに行ったら、もう1人従魔が増えました…。さらに、長年連れ添った精霊がいてな。そいつも頼むぞいとちゃっかりお願いされてしまった。
もう話しがややこしすぎて、名前はかっこいいのを頼むぞと言われたかと思えば、爺なんだからジジーで良いじゃないとケンカ腰のロッソ。
ロッソは人間に住むところを奪われかけていたため、人間に化けて奴隷商にいたこの人が気に食わないのかもしれない。
でも、ロッソがこの人が良いと言ったからには、それなりに力がある人で間違いはないんだろう。
名前は、うん。ありきたりだけど良いか。キッコリーナだからコリーってつけるからねっていうと、なんじゃ可愛らしい名前を付けおってと言われてしまった。
20代と30代の普通の体格の男性が2人。20代の女性が1人。女性は気が強そうな感じはするけど見た目は普通だった。
奴隷商が1人1人について説明していく。女は夜の営みにも使えますから便利ですぞと言ってくるけど、僕は奴隷に対してそんなことをする趣味はない。
『あるじ、この中にはいないわ』
『ルピもそう思うー』
そうなの?僕はいかにも大工って人を選ぶのかなと思ってたけど違うんだ。
奴隷商に他の奴隷も見せてほしいとお願いすると、それなら直接奴隷を管理している部屋に足を運んだ方が早いですよと言われたため、そうさせてもらう。
連れていかれた場所は、奴隷を預かっているのだから小汚いところなのかなと思っていたら以外に綺麗だった。
奴隷商曰く、売り物ですからね。最低限の食事や部屋の管理はしますよ。不衛生にして死なれたら儲けにはなりませんからねだそうだ。
『あるじ、このふたつ先の部屋がいいわ』
「すいません。ふたつ先の部屋にいる人を見せてもらいたいんですけど」
「ふたつ先の部屋でございますか?お言葉ですが、この中で一番使えないかと…。売れずに困ってはいましたが。しかも大工ではございませんよ?」
「とりあえず会わせてください」
かまいませんがと言われ、厳重に鍵がかかっている檻が開けられる。見た目30代のひょろそうな男性がそこにいた。
えっと、この人で大丈夫なの?力仕事出来るようには見えないけど。ルピとロッソが大丈夫と答えるので、この人を買いますと伝える。
僕が買った人は金貨60枚だった。人の命が金貨で買えるって、なんか虚しい。買いにきてる僕が言うのもおかしいけど。
奴隷商に使えない場合は売りに来なくて結構ですよ。こいつはやる気も無くて、病気はしないが飯食うだけしか能がないやつですしね。
仕入れた以上はこちらも捨てるわけにはいかず置いてましたが、売れた以上は返されても私は困りますよ。使えなかったら、街の外にでも捨てて下さい。
吐き捨てるように言う奴隷商に嫌気を感じる。この人は本当に人の命をただの物としてしか扱ってないんだな。
金貨60枚を払い、契約書に僕の血を垂らし契約を結ぶと奴隷商をさっさと出ていく。
奴隷商を出る時に、ある程度の服は準備していますが買われますか?と聞かれたので、さすがに奴隷の服はまずいと思いお願いした。
普通の服に金貨2枚もとられたけど…。これなら外で買えばよかった。
リリーは忙しいだろうと思い声をかけずに街の外に出た。時間はお昼過ぎぐらいになっていた。
「えっと、お名前は何て呼べばいいですか?」
「名前なんて…ご主人様がお好きにお付けください」
『あるじ、少し人目がないところに行きましょう』
ロッソが人目がないところに移動しようと言ってきた。これから飛んで帰ることを考えれば、人目につかない方が良いもんね。
でも、この奴隷も一緒に飛んで帰るの!?そう思いながら人目につかない場所へと移動する。
『そろそろ姿見せたらどうなの?人間はごまかせても、私達には無理よ』
『人になるの上手ー!』
「人に化ける?普通の人にしか僕には見えないけど」
奴隷はご主人様誰とお話しされてるんですか?私にはなにがなんだかさっぱりわかりません。それにこんな人がいないところでどうされるんですかと質問される。
うん。普通の人だよね。買われたばかりで人がいない街の外に連れてこられれば不安だろう。
『しらを切るのもいい加減にしたら?食べるものがないからって、奴隷になるふりして食事にでもあり付いてたんでしょう』
『ありついてたんでしょー!』
この2人は何を言ってるんだろう。奴隷になるふり?食事にありつく?僕にもわかるように説明して…。
無言の僕に、ご主人様人がいる場所まで戻りましょうと歩こうとする奴隷に、これでもしらを切れるのかしら?とロッソが奴隷に向かって風で出来たナイフを飛ばしてくる。
周りの木や葉が切られていく中、奴隷だけは無傷でそこに立っていた。
立っていたんだけど先ほどの姿はなく、しら〇き〇めに出てくる〇人の小人みたいな僕の背丈半分ほどの長いひげを生やしたおじいさんがそこにいた。
『やれやれ。若いのはこれだからいかん。もう少し年寄りを労われんのんかの』
『こちらに気づいて警戒してたくせによく言うわ』
『強い気配を感じたからの。どんな奴らが来たんだと探っていただけじゃ』
これなにが起こったの?誰この人。30代の普通の男の人はどこに行ったの?ポカーンとしている僕にロッソと小人じいちゃんが説明してくれる。
『この爺さんは人間じゃないわ。森の奥深くにいるキッコリーナって種族よ。狩りが面倒で人間にでも化けてたんでしょ』
『爺さんとはなんじゃ爺さんとは。面倒だったわけじゃないわ。タダで飯が食えるところに少しお邪魔してただけじゃ』
『爺さんを爺さんと言って何が悪いのよ。使えると思わなけらば、こんな爺さん勧めないわ。あるじのやりたいことを尊重したまでよ』
『ほっほ。威勢がいい。主人や、退屈しなさそうじゃし契約を結ばせてもらうぞ。つまらんければ出ていくがの』
だから、この人は人間じゃなくて狩りをするのが面倒だから、ご飯が出てくる奴隷商にわざといたってこと?
そうよ。そうじゃ面倒だったわけじゃないぞ。2人の答えが返ってくる。
長く生きれば人間に化けるなんてわけないぞと自慢げに言っていた。
奴隷商で結んだ契約は破棄したほうがいいの?と聞くと、あんな紙切れ一枚で我らと契約結べるわけないじゃろ。ホッホッホと笑われてしまう。
奴隷を買いに行ったら、もう1人従魔が増えました…。さらに、長年連れ添った精霊がいてな。そいつも頼むぞいとちゃっかりお願いされてしまった。
もう話しがややこしすぎて、名前はかっこいいのを頼むぞと言われたかと思えば、爺なんだからジジーで良いじゃないとケンカ腰のロッソ。
ロッソは人間に住むところを奪われかけていたため、人間に化けて奴隷商にいたこの人が気に食わないのかもしれない。
でも、ロッソがこの人が良いと言ったからには、それなりに力がある人で間違いはないんだろう。
名前は、うん。ありきたりだけど良いか。キッコリーナだからコリーってつけるからねっていうと、なんじゃ可愛らしい名前を付けおってと言われてしまった。
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