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16話 お弁当。商用ギルドへ
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「なんか疲れたから、甘いもの食べたいね」
「ピィ♪」
教会ですごい精神力を削られた気分。ルピのステータス変更も疲れたし、なによりあのシスターに疲れた。
適当に屋台がある場所に向かい甘いものを探す。キャラメルのような甘い匂いにつられ、その匂いがする屋台を目指す。
「おっ!そこの可愛いお嬢ちゃん!美味しいよ!食べていきな」
匂いにつられ目指した屋台の商品はホットケーキのような見た目で、上にキャラメルソースが乗っていた。でも、異世界って塩とか砂糖とか貴重なんじゃなかったっけ?
「おじさん、このお菓子にはたくさん砂糖が入ってるの?」
「ハッハー!坊主、変わった事を言うな。砂糖が入ってなきゃ甘くねーだろ」
「でも、砂糖って貴重なんじゃ…」
「お前いつの時代の話ししてんだ⁉︎歴代の勇者様の恩恵で、砂糖は今は普通に手に入るぞ」
すごいな歴代の勇者。
昔は入らなくて貴重品として扱われていたそうだけど、甘いものに目がない魔術士に砂糖をどうにかしろ‼︎と言われた勇者が、砂糖の原料になるトウキビを改良してどこでも育つものとして作り上げたらしい。
ただし、塩は海で出る魔物に邪魔されるのもあって、砂糖よりはやや高値ということだった。
「それで坊主!隣のお嬢ちゃんのヨダレがすごいことになってるが、買うのかい?」
ルピがすごいことになってる…。
「はい!3つ下さい」
「毎度あり!3つで銀板9枚だ」
鞄から銀貨1枚を出して購入。
「おじさん、この辺で座って食べれるところはある?」
「あぁ。良いところがあるぞ!ここの教会の裏は広場として整備されててな、椅子もあるし木もあって、気持ちがいいから行ってみろ」
教会に戻るのはと思ったけど、ルピのヨダレがすごいし広場に行ってみよう。これ以上我慢させたら、ヨダレでベタベタになりそうだしね。
「気持ちいいねールピ!あの大きな木のところにある椅子に座って食べよう」
「ピィー!♪」
「って‼︎ちょっと待って!走ったら危ないよ⁉︎」
紹介された広場は思った以上に良い場所だった。あの教会さえ見えなければと思うけど、景色としては緑あふれる場所に教会があるのは見栄えとしてはすごく良い。
ダッシュするルピに追いつき、買ったホットケーキの入れ物を広げてお弁当も出す。飲み物買ってないと思ったら、お弁当についてました。マーヤさん、完璧だよ。
お弁当を開けてみるとロールパンに切り目が入れてあり、ハンバーグ、卵やチーズに野菜と、彩りよくいろいろなものを挟んであるサンドイッチだった。
アイテムボックスに入れていたお陰なのか、出来立てのように温かい。飲み物のお茶は程よく冷えており渇いた喉に気持ちよく通っていく。ホットケーキは焦がしキャラメルの香ばしさがたまらない一品。屋台でこの出来栄え、異世界食侮れない。
「いただきまーす!」
「ピィー!」
ルピはホットケーキから、僕はサンドイッチから食べようとしたけど、ルピがパンケーキに顔を突っ込もうとして焦る。
「ルピ、フォークあるよ」
「ピィ…(持てない)」
「羽だと持ちづらいか。切ってあげるからちょっと待ってね」
ひたすらルピにホットケーキを食べさせようやく僕もサンドイッチにかじりつく。
「美味しいね!」
「ピィ♪」
なんか良いなぁ。僕の憧れたものが全部ある。
「ルピ、食べたら一休みして服見に行こうか?」
「ピッ!」
その後はひたすら食べて、口の周りベタベタなルピを拭いてお茶を飲み一呼吸。
パンケーキはルピではフォークを持てないため、今度から食べるものは気をつけないといけないかもしれない。
「この後服を買いに行こうと思うんだけど、ルピも欲しいものがあったら教えてくれる?」
「ピィ(いらない)」
「え?可愛いお洋服欲しくないの?」
「ピッ」
「この服が良いって…マーヤさんが作ってくれるお洋服が良いの?」
「ピィ♪」
マーヤさんの服が良いって言っても、忙しそうだしなぁ。
あっ!でも、服を作ってもらう名目でお金を渡せば良いんじゃないかな?作ってもらえるならそうしよう!
「お願いしてみてダメだったら、買ったお洋服でも良い?」
「ピィ…ピッ!(大丈夫)」
ルピはマーヤさんの服が良いんだろうけど、無理強いはできないしダメな時は諦めてもらおう。食べたものを片付けて、商用ギルドへと向かう。
商用ギルドは商店街のようになっていて入り口にギルドの建物があり、その奥にずらっとお店が並んである。
しっかりした作りのお店もあれば屋台っぽい作りのお店もあり、入るお店を選ぶのに迷う。てか、僕何買ったら良いかさっぱりわかんない。
迷ったら聞けだよね。ギルドにあまり良いイメージはないけど、商用ギルドの中でとりあえず話を聞いてみて、ダメなら感じが良さそうなお店に入ってみよう。
商用ギルドの扉は冒険者ギルドとは違い扉が解放されていなかったので、開けて入ると和やかな和気藹々とした雰囲気に、これなら大丈夫そうかなとホッとする。
「ピィ♪」
教会ですごい精神力を削られた気分。ルピのステータス変更も疲れたし、なによりあのシスターに疲れた。
適当に屋台がある場所に向かい甘いものを探す。キャラメルのような甘い匂いにつられ、その匂いがする屋台を目指す。
「おっ!そこの可愛いお嬢ちゃん!美味しいよ!食べていきな」
匂いにつられ目指した屋台の商品はホットケーキのような見た目で、上にキャラメルソースが乗っていた。でも、異世界って塩とか砂糖とか貴重なんじゃなかったっけ?
「おじさん、このお菓子にはたくさん砂糖が入ってるの?」
「ハッハー!坊主、変わった事を言うな。砂糖が入ってなきゃ甘くねーだろ」
「でも、砂糖って貴重なんじゃ…」
「お前いつの時代の話ししてんだ⁉︎歴代の勇者様の恩恵で、砂糖は今は普通に手に入るぞ」
すごいな歴代の勇者。
昔は入らなくて貴重品として扱われていたそうだけど、甘いものに目がない魔術士に砂糖をどうにかしろ‼︎と言われた勇者が、砂糖の原料になるトウキビを改良してどこでも育つものとして作り上げたらしい。
ただし、塩は海で出る魔物に邪魔されるのもあって、砂糖よりはやや高値ということだった。
「それで坊主!隣のお嬢ちゃんのヨダレがすごいことになってるが、買うのかい?」
ルピがすごいことになってる…。
「はい!3つ下さい」
「毎度あり!3つで銀板9枚だ」
鞄から銀貨1枚を出して購入。
「おじさん、この辺で座って食べれるところはある?」
「あぁ。良いところがあるぞ!ここの教会の裏は広場として整備されててな、椅子もあるし木もあって、気持ちがいいから行ってみろ」
教会に戻るのはと思ったけど、ルピのヨダレがすごいし広場に行ってみよう。これ以上我慢させたら、ヨダレでベタベタになりそうだしね。
「気持ちいいねールピ!あの大きな木のところにある椅子に座って食べよう」
「ピィー!♪」
「って‼︎ちょっと待って!走ったら危ないよ⁉︎」
紹介された広場は思った以上に良い場所だった。あの教会さえ見えなければと思うけど、景色としては緑あふれる場所に教会があるのは見栄えとしてはすごく良い。
ダッシュするルピに追いつき、買ったホットケーキの入れ物を広げてお弁当も出す。飲み物買ってないと思ったら、お弁当についてました。マーヤさん、完璧だよ。
お弁当を開けてみるとロールパンに切り目が入れてあり、ハンバーグ、卵やチーズに野菜と、彩りよくいろいろなものを挟んであるサンドイッチだった。
アイテムボックスに入れていたお陰なのか、出来立てのように温かい。飲み物のお茶は程よく冷えており渇いた喉に気持ちよく通っていく。ホットケーキは焦がしキャラメルの香ばしさがたまらない一品。屋台でこの出来栄え、異世界食侮れない。
「いただきまーす!」
「ピィー!」
ルピはホットケーキから、僕はサンドイッチから食べようとしたけど、ルピがパンケーキに顔を突っ込もうとして焦る。
「ルピ、フォークあるよ」
「ピィ…(持てない)」
「羽だと持ちづらいか。切ってあげるからちょっと待ってね」
ひたすらルピにホットケーキを食べさせようやく僕もサンドイッチにかじりつく。
「美味しいね!」
「ピィ♪」
なんか良いなぁ。僕の憧れたものが全部ある。
「ルピ、食べたら一休みして服見に行こうか?」
「ピッ!」
その後はひたすら食べて、口の周りベタベタなルピを拭いてお茶を飲み一呼吸。
パンケーキはルピではフォークを持てないため、今度から食べるものは気をつけないといけないかもしれない。
「この後服を買いに行こうと思うんだけど、ルピも欲しいものがあったら教えてくれる?」
「ピィ(いらない)」
「え?可愛いお洋服欲しくないの?」
「ピッ」
「この服が良いって…マーヤさんが作ってくれるお洋服が良いの?」
「ピィ♪」
マーヤさんの服が良いって言っても、忙しそうだしなぁ。
あっ!でも、服を作ってもらう名目でお金を渡せば良いんじゃないかな?作ってもらえるならそうしよう!
「お願いしてみてダメだったら、買ったお洋服でも良い?」
「ピィ…ピッ!(大丈夫)」
ルピはマーヤさんの服が良いんだろうけど、無理強いはできないしダメな時は諦めてもらおう。食べたものを片付けて、商用ギルドへと向かう。
商用ギルドは商店街のようになっていて入り口にギルドの建物があり、その奥にずらっとお店が並んである。
しっかりした作りのお店もあれば屋台っぽい作りのお店もあり、入るお店を選ぶのに迷う。てか、僕何買ったら良いかさっぱりわかんない。
迷ったら聞けだよね。ギルドにあまり良いイメージはないけど、商用ギルドの中でとりあえず話を聞いてみて、ダメなら感じが良さそうなお店に入ってみよう。
商用ギルドの扉は冒険者ギルドとは違い扉が解放されていなかったので、開けて入ると和やかな和気藹々とした雰囲気に、これなら大丈夫そうかなとホッとする。
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