上 下
26 / 35
斎藤課長視点(変態注意!)

  斎藤課長は策略を巡らす④

しおりを挟む
 口説く余裕も無く、同意無しで郊外に建つホテルの駐車場へ入れば、麻衣子は激しく動揺して「思いとどまってほしい」と説得してくる。

 下心を持つ男の車に乗っているというのに今更だと思うと、隼人の頭と股間に血が登り爆発した。

「綺麗なだけじゃ、駄目なんだ!」
「きゃあっ」

 声を荒げた隼人は、勢いよくスカートを捲り上げて麻衣子の太股へ触れる。
 突然の豹変に驚いた麻衣子は悲鳴を上げた。

「ちょっ!? また破かないでよ!」
「この前の分と合わせて弁償するから。麻衣子さんの足の感触が忘れられないんだ」
「かん、しょく?」

 吐き出すように言えば、麻衣子は何度も目を瞬かせる。

「俺は、女性の足の毛を剃って処理した後、伸びてきた毛の感触と滑々の肌の感触のアンバランスさが堪らなく好きなんだ。廊下でぶつかった時に偶然触れた君の足の感触は、最高だった。あの後、興奮のあまり限界に達してしまってトイレで処理していたせいで会議に遅れてしまったんだ。遅刻理由を誤魔化すのが大変だったよ」

 はぁ、と息を吐きながら隼人はストッキング越しに麻衣子の左太股から膝にかけて撫でる。

「毛? 肌とのアンバランス……?」

 目を見開いた麻衣子はきょとんとした後、左手を助手席側ドアのグリップハンドルへ伸ばす。

「駄目だ」

 逃げようという素振りを見せた麻衣子を観念させるため、彼女の唇へ噛みつくようにキスをした。
 息を乱す麻衣子の下唇を食み、軽く吸い上げる。
 助手席の背凭れに華奢な体を押し付け、グリップハンドルを握っていた麻衣子の左手から力が抜け助手席の座面へ落ちた。

 抵抗をしなくなった麻衣子は熱で潤んだ瞳で隼人を見上げ、拙いながらもキスの動きに応え始める。
 此処まできたのなら、後は徹底的に彼女に奉仕をして体から落とすまでだと、暗い瞳で麻衣子を見下ろした。


 ***


  駐車場からホテル建物内へ入り、タッチパネルを押して選んだのはお姫様の部屋を彷彿させるピンクとフリルで彩られたロマンティックな部屋。
 これも先日ネットで調べた、『初めてのラブホテルでは雰囲気を重視して欲しい』という女性からの意見を参考にしてこの部屋に決めた。

 部屋に入ってドアを閉め、恥ずかしそうに頬を染めた麻衣子を見た瞬間、我慢できずに後ろから抱き締める。
 「シャワーを浴びたい」と訴えられて、迷ったものの隼人は頷く。
 本音は、一日仕事をして汗ばんだ肌を舐めまわしたかったのだが、初回で無理強いするのはいけないと理性を総動員して欲望を抑え込んだ。

 ホテルに用意されているアメニティをチェックするため、脱衣所へ行きカミソリを隠す。
 麻衣子に断りを入れ、先に浴室へ入り所謂スケベ椅子と呼ばれる椅子に腰かけてこの椅子を使ったプレイを妄想してしまい、危うく思考と体が爆発しそうになった。

(今、爆発するのは勿体ない。落ち着け俺、此処で失敗するわけにはいかない。死ぬ気で我慢しろ俺)

 セクシーランジェリーを着て女豹のポーズをとる支店長(56歳)の姿を想像して、気分と下半身を萎えさせた。

「あ、課長……」

 シャワーを浴びてバスローブを羽織った隼人が出てくると、麻衣子はポカンと口を開けて頬を赤く染める。

「入ってきなよ」
「はい」

 麻衣子が浴室へ向かい、ソファーに座る隼人の耳にシャワーを使っている水音が届き、必死で落ち着かせた欲望が湧き上がってくる。
 あと少しの辛抱だと股間で自己主張するモノに言い聞かせ、冷蔵庫に用意されていたビールを取り出した。

「お待たせしました」

(うっ!?)

 シャワーを浴びてバスローブを羽織った麻衣子を見た瞬間、隼人の頭の中でブチッと何かが切れる音がした。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

処理中です...