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出会い編
葡萄も好きですよ、私は
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その日、朝からクロヴィスはなんだかそわそわしていた。
リーゼロッテがそばにいるからとくに目立ってはいなかったけれど、とにかくそわそわと何かを待っているようだった。
だから当然、リーゼロッテはクロヴィスに尋ねたのだ。
「ねえ、ヴィー、なにか届くの?」
「えっ!な、なんでわかるの!?」
わからいでか。これでもちょいちょい思い出せる前世らしき記憶では、通販するたびにそわそわ待っていた通販ジャンキーだ。
すなわち、このクロヴィスのそわそわが、何かを注文して待っている時のそれだとリーゼロッテには簡単にわかったのだ。
「ヴィー、なにが届くの?私も見ていい?」
「だ、だめ!」
「クロヴィス」
「り、りずぅ…。ゆ、許して……」
クロヴィスのファーストネームを呼ぶと、クロヴィスは涙目で縮こまって震えた。よっぽどヴィーという呼び名が好きなのか、他の人に呼ばれるのはどうとも思わないらしいのに、リーゼロッテがクロヴィスと呼ぶと途端に慌てる。
「じゃあ教えて?」
「だ、だめ」
「クロ」
「わ、わかった!わかったからいつもみたいに呼んでよぉ……」
そんなに嫌か。リーゼロッテはクロヴィスという名前が好きなのに。
などと思っていると、クロヴィスが「誰にも言わないでね?」と首を傾けてリーゼロッテを見あげてきたから、このかわいい友人にめろめろなリーゼロッテは、もちろん!と抱きしめるしかできなかった。
てくてく歩いて小一時間だろうか。屋敷から西に進んで行く森の中で、リーゼロッテはクロヴィスの手がじっとりと湿っていることに気づいた。
「ヴィー、緊張してる?」
「……ちょっと」
「どうして?届くのが楽しみなんでしょう」
「楽しみだけど、怖い。届いたものを僕が好きだと知って、リズが僕を嫌いになると思って……」
「嫌いになんてならないよ」
食い気味に言った言葉が聞こえたらしい、クロヴィスはきょとんとして、けれどすぐ自信なさげに「でも」とうつむいた。
その時だった。
「あっ!葡萄好きだ!」
森で遊んでいたのだろう。ワイワイと騒ぎながら、クロヴィスと同じか少し下くらいの子供たちが近寄ってくる。
リーゼロッテは一瞬、「なあんだ、ヴィーにも友達がいたんだ」と思った。けれど、握った手が震え出して、気付く。
「ヴィー?」
「い、こう、リズ」
硬い声だ。リーゼロッテは引かれるままに歩いて、しかし、後ろから聞こえる声にぴたりとその足を止めた。
「父ちゃんが言ってた!葡萄食うと犬は体が悪くなって死ぬって!」
「あいつ、犬に毒なもん食べてしかもうまいとか言うんだぜ、変なやつ!」
「悪魔かもしれないって!」
そういえば。ゲームのクロヴィスはワインが好きだった。それは、犬嫌いのせいだと思っていたけれど、もしかすると、そうではなかったのかもしれない。
けれど、そんな御託より、今、リーゼロッテの一番の友達がこんな風に言われているのを我慢できるほど、リーゼロッテの堪忍袋の尾はゆるいわけではなかった。
「リズ?」
ぐっと足を突っ張って止まったリーゼロッテをクロヴィスが呼ぶ。リーゼロッテは、腹に力を込めた。
「じゃあ、あんなたちはなんなの、犬なの。言ってみなさいよ」
一見おとなしそうな少女が突然口を開いたことに驚いたのか、子供たちは驚いた顔をして、ついでもごもごと口を動かす。
「ちがうよ、犬は聖獣様だし……」
「呆れた、自分がその聖獣様だと思い込んでるのかと思ったわ。人は葡萄を食べても死なないわよ。そんなことも知らないのね?」
おい、もういこう、と互いをちらちら見ている子供たちに、怒り心頭のリーゼロッテは畳み掛けた。
「知っていて、ヴィーにまた絡んでみなさい。二度と笑えなくしてやる」
これでも城下町の孤児院育ちだ。罵倒の語彙なら豊富だし、ガラの悪い兄さんたちの言葉も網羅している。
自分で言うのもなんだが、天使のような外見のリーゼロッテからそんな言葉が出てきたのが逆に恐ろしかったのだろう。子供たちはひぇっ!と散り散りに逃げていった。
ああ、腹が立つ!
「ヴィーに謝ってから行きなさいよね!」
「り、リズ」
はっ、と我にかえる。後ろを振り返ると、そこにはお貴族育ちで純粋無垢な10歳児、クロヴィス。
下町の汚い言葉遣いを見せてしまって、リーゼロッテはあわ、と誤魔化すように手をブンブン降った。
「あ、あの、ヴィー、これはね」
「リズ、ありがとう」
「……え?」
クロヴィスがリーゼロッテを見返して、ほんのり綻んだ口元が笑っている。薄い金髪なのも相まって、天使か妖精みたいだ。
「ぶ、葡萄、美味しいよね」
照れ隠しにリーゼロッテがそういうと、クロヴィスは驚いた顔をした。
「葡萄、食べたことあるの?」
「ヴィー、あなたね。孤児院じゃそんな偏見許されないの。なんでも食べるの。この国では少ないだけで、お百姓さんだっているわ。他の国だと葡萄の料理だってあるんだから」
「葡萄、料理!」
ぱあっとクロヴィスの顔が輝く。
「リズは、リズは葡萄の料理作れるの?」
「え、ああー……あんまり上手くないけど」
作った記憶があるのは前世だ。しかもうろ覚えだから作れるかどうかも怪しい。
それでも、この目に見られると、期待に応えたくなってしまう。
「作ろうか?」
などと言ってしまってから後悔した。
失敗するというより、失敗してクロヴィスに幻滅されるんじゃないかと思って。
けれどクロヴィスは、喜色満面の笑みで「うん!」と返事をするからーーだから、もうやるしかないな、などと思いなおしたりしたのだった。
リーゼロッテがそばにいるからとくに目立ってはいなかったけれど、とにかくそわそわと何かを待っているようだった。
だから当然、リーゼロッテはクロヴィスに尋ねたのだ。
「ねえ、ヴィー、なにか届くの?」
「えっ!な、なんでわかるの!?」
わからいでか。これでもちょいちょい思い出せる前世らしき記憶では、通販するたびにそわそわ待っていた通販ジャンキーだ。
すなわち、このクロヴィスのそわそわが、何かを注文して待っている時のそれだとリーゼロッテには簡単にわかったのだ。
「ヴィー、なにが届くの?私も見ていい?」
「だ、だめ!」
「クロヴィス」
「り、りずぅ…。ゆ、許して……」
クロヴィスのファーストネームを呼ぶと、クロヴィスは涙目で縮こまって震えた。よっぽどヴィーという呼び名が好きなのか、他の人に呼ばれるのはどうとも思わないらしいのに、リーゼロッテがクロヴィスと呼ぶと途端に慌てる。
「じゃあ教えて?」
「だ、だめ」
「クロ」
「わ、わかった!わかったからいつもみたいに呼んでよぉ……」
そんなに嫌か。リーゼロッテはクロヴィスという名前が好きなのに。
などと思っていると、クロヴィスが「誰にも言わないでね?」と首を傾けてリーゼロッテを見あげてきたから、このかわいい友人にめろめろなリーゼロッテは、もちろん!と抱きしめるしかできなかった。
てくてく歩いて小一時間だろうか。屋敷から西に進んで行く森の中で、リーゼロッテはクロヴィスの手がじっとりと湿っていることに気づいた。
「ヴィー、緊張してる?」
「……ちょっと」
「どうして?届くのが楽しみなんでしょう」
「楽しみだけど、怖い。届いたものを僕が好きだと知って、リズが僕を嫌いになると思って……」
「嫌いになんてならないよ」
食い気味に言った言葉が聞こえたらしい、クロヴィスはきょとんとして、けれどすぐ自信なさげに「でも」とうつむいた。
その時だった。
「あっ!葡萄好きだ!」
森で遊んでいたのだろう。ワイワイと騒ぎながら、クロヴィスと同じか少し下くらいの子供たちが近寄ってくる。
リーゼロッテは一瞬、「なあんだ、ヴィーにも友達がいたんだ」と思った。けれど、握った手が震え出して、気付く。
「ヴィー?」
「い、こう、リズ」
硬い声だ。リーゼロッテは引かれるままに歩いて、しかし、後ろから聞こえる声にぴたりとその足を止めた。
「父ちゃんが言ってた!葡萄食うと犬は体が悪くなって死ぬって!」
「あいつ、犬に毒なもん食べてしかもうまいとか言うんだぜ、変なやつ!」
「悪魔かもしれないって!」
そういえば。ゲームのクロヴィスはワインが好きだった。それは、犬嫌いのせいだと思っていたけれど、もしかすると、そうではなかったのかもしれない。
けれど、そんな御託より、今、リーゼロッテの一番の友達がこんな風に言われているのを我慢できるほど、リーゼロッテの堪忍袋の尾はゆるいわけではなかった。
「リズ?」
ぐっと足を突っ張って止まったリーゼロッテをクロヴィスが呼ぶ。リーゼロッテは、腹に力を込めた。
「じゃあ、あんなたちはなんなの、犬なの。言ってみなさいよ」
一見おとなしそうな少女が突然口を開いたことに驚いたのか、子供たちは驚いた顔をして、ついでもごもごと口を動かす。
「ちがうよ、犬は聖獣様だし……」
「呆れた、自分がその聖獣様だと思い込んでるのかと思ったわ。人は葡萄を食べても死なないわよ。そんなことも知らないのね?」
おい、もういこう、と互いをちらちら見ている子供たちに、怒り心頭のリーゼロッテは畳み掛けた。
「知っていて、ヴィーにまた絡んでみなさい。二度と笑えなくしてやる」
これでも城下町の孤児院育ちだ。罵倒の語彙なら豊富だし、ガラの悪い兄さんたちの言葉も網羅している。
自分で言うのもなんだが、天使のような外見のリーゼロッテからそんな言葉が出てきたのが逆に恐ろしかったのだろう。子供たちはひぇっ!と散り散りに逃げていった。
ああ、腹が立つ!
「ヴィーに謝ってから行きなさいよね!」
「り、リズ」
はっ、と我にかえる。後ろを振り返ると、そこにはお貴族育ちで純粋無垢な10歳児、クロヴィス。
下町の汚い言葉遣いを見せてしまって、リーゼロッテはあわ、と誤魔化すように手をブンブン降った。
「あ、あの、ヴィー、これはね」
「リズ、ありがとう」
「……え?」
クロヴィスがリーゼロッテを見返して、ほんのり綻んだ口元が笑っている。薄い金髪なのも相まって、天使か妖精みたいだ。
「ぶ、葡萄、美味しいよね」
照れ隠しにリーゼロッテがそういうと、クロヴィスは驚いた顔をした。
「葡萄、食べたことあるの?」
「ヴィー、あなたね。孤児院じゃそんな偏見許されないの。なんでも食べるの。この国では少ないだけで、お百姓さんだっているわ。他の国だと葡萄の料理だってあるんだから」
「葡萄、料理!」
ぱあっとクロヴィスの顔が輝く。
「リズは、リズは葡萄の料理作れるの?」
「え、ああー……あんまり上手くないけど」
作った記憶があるのは前世だ。しかもうろ覚えだから作れるかどうかも怪しい。
それでも、この目に見られると、期待に応えたくなってしまう。
「作ろうか?」
などと言ってしまってから後悔した。
失敗するというより、失敗してクロヴィスに幻滅されるんじゃないかと思って。
けれどクロヴィスは、喜色満面の笑みで「うん!」と返事をするからーーだから、もうやるしかないな、などと思いなおしたりしたのだった。
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