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23 漁夫の利王。荒れ地から撤退。慰労会。
しおりを挟む王は、流石に王をやっているだけあり目ざとく、そういう領地を運営できなくなった領主を改易、平民に落とし、放置した。
貴族の9割が改易になった。No1、No4,No5の継承者達のうち、No1を継いだ者は、即座にクレーターにされ、No4,No5の継承者達はその継承権を捨て、空席になった。王は即座に改易にした。
改易にならなかったのは、権力から離れていた辺境のいくつかの領主達のみだった。
ほぼ全国が王家直轄領になった。
これらは立て続けに行われた。最初の狙撃から一ヶ月もしないうちに、ここまで。
暇なんで昼間から俺達会議
「あれぇ?」
「王様、いーとこだけとってっちゃったなー」
「小ズルい奴!!」
「あんだけ用意して、試作型一基のみでおわっちゃった、、、どうしよ?王様の軍とやる?」
「どうですかね?」と俺は王子と王女に訊く。
「まぁ、、親って感じじゃないけど、、悪い人ではないと思う、、ただ、、せこいよねー、、、今まで大貴族に歯向かえなかったくせに」王女
「うーん、でも子どもたちには公平だったし、、王妃側室に各一人だけ子供を与えたし、、それなりの基準を持っているっぽいんだよね、、」
「一応、軍として出てみる?で、反応を見るとか?」
「出たら、王女様と王子様が危険になるぞ?」四郎
「あー、、、」
「んじゃ、、南部の荒れ地、遺跡を中心に開拓していくってのは?」
「あー、おもしろそーだなー」
「荒れ地の南って、海に届くのかな?だったらいいけど」
「あ、、忘れてた、、遺跡見つけたから、海に行くの忘れてたわww」
「見てみろよ、、」
言われて、遠視で見る。・・・・ずーーっと、、、遠くに、、、あー、、、
「あった、、荒れ地そのままずっと海まで。なんで荒れ地のままなんだろう?」
「放射能かな?」
「化学薬品?工場地帯だったとか、」
「あの遺跡にヒントが!!」
「まーそれ以外何も手がかり無いよな」
ってんで、とりあえず遺跡に跳ぶ。
ーー
「地下何回まであるんだよ、、」
「いや、これ、高層ビルで、、埋まったんだろ、、」
「ああ、それっぽいよな、だって土の中にあるのにガラス窓だぜ?」
「んじゃ、エレベーターとか探そう、、」
現時点での地下3階まで降りてきて、そこまでの情報でそれらのことに気がついた。
レベーターはあった。ソコに書いてあるのは103階。
「うげぇ、、降りるきしねぇよ、、」
「ちょっとまった、遠視で見るわ、、・・・・・・・・、ん、埋もれていないけど、空気あるかどうか、、ガスかも?」
「どうしよ?」
全員地上に転移!と俺が転移させた。
で、だな、、
「そこでこれだな、」と試作機を出す。
「行くのか?」
「行かないでどーすんだよ?」俺
ガコン、乗り乗り、、ガコン、プッシュー、、、与圧したんでよほどのことがない限り平気だろう。
「転移!」
ガスは無いが、、空気なさそう、、、
汚い?
「次郎、画像を」
「OK,用意した」
送る。
でかいビルなんで、内部はあまり埋まっていない。
でもモノはあまりない。風化したのだろうか、もともと無かったのか?
魔法を感じさせるものはなかった。技術を見ても、純粋に俺達の元の世界のように物理的なものだったのかな?としか思えない。
あまり今の俺達にとって意味はなさそうだ。
「帰るけど、、いいか?」
「おう、、意味ないな」
「だなぁ」
転移!
シュン!
話し合った結果、
・物理的な文明でしかなかった。
・俺達に参考になるものはないだろう。
・生き物が生きられる環境にないと思われる。なにせ空気が汚なすぎる。
・拾ってくるモノもほぼ無い。元から無いのか、奪い尽くされたのか。文明が崩壊時、生き残った者達が生きながらえるために、全て使い切ったのかもしれない。
・海までの地域が荒れ地、ということは、この表面まで汚染が出ているということだろう。
・つまり、、海も危ないかもしれない。
「最低だな、前の時代の奴等!!」
「いや待て、俺らの文明の最後だったのかもよ?」
「ありえる。」
「つか、それっぽいよね」
「くっそー、俺らの世界が糞だったのかーー、おれらめー!!!」
なんじゃそりゃww
なので、
「この荒れ地は”汚染地帯”として危険地域認定します。実験等で使う以外になるたけ入らないようにしましょう!」四郎
「「「「「「了解!!」」」」」
「あと、古代遺跡は魔法が無く、また滅びるようなバカだった、と思えるので、よほどの理由がなければノータッチで行きましょう!」
「「「「「「了解!!」」」」」
俺達は、王女王子含めて「王都に居る理由がない」として、皆で俺達の故郷に行くことにした。
俺達の邸も部屋は余裕なので、用意するように連絡した。
領地の本邸に転移。
「なんか久々だけど、そんな感じしないなー」
「おう、俺も、匂いだけなんか懐かしいかな」
「あー、、言える」
「おもしれーな?」
巨大ロボ建造は、廃墟使用中止したので、邸の裏の森の奥をゴーレムに開墾させ、場所を作った。
ーー
王都の太郎のゴ影から念話が来た。
「告白されたがどうしよう?」
緊急我々会議が開かれた
なお、王女、王子が加入したために、会議の名称が俺達会議から我々会議に変更されていた。
「なんかの罰ゲームだろ?」
「いや、罰ゲームって概念がこの世界にはなかろう?」
「ボス、罰ゲームって、知ってます?」
「聞いたこと無いけど?」
「次期は?」
王子は”次期王様”と呼ばれることになったが、露骨なので次期様と呼んだ。しかし本人の要望で様を抜かし、次期となった。
「僕も聞いたことがない」
「ろくでもないことなので、この概念は無い方がいいので説明しません。ごめんなさい」四郎
良い世界を悪くするのは悪い概念だから。所謂「りんご」だな。
・・・・・
「他の3人ならともかくも、、、」ボス
シクシクシクシク・・・・尤もなことだけど、、、でも、、シクシクシクシク(俺)
「太郎、相手の名前は?」
「なんか、マルイアンヌ・シュトレーゼマンとか、、」
「「・・・・・・・・・・・」」姫、次期
「なんか?」×4
「ああ、、あの、、こう、、、その、、なまえの、、まま?」次期
丸い?
「つまり、、己をわきまえての上での、太郎を?」
「多分、、、そういう子なの、、しかも、、気が多い子なので、、放置でいんじゃない?」姫
「うん、僕もそう思う」次期
生まれて初めてされた告白が、コレですか、、、
ポン、と次郎が俺の方をやさしくたたき、部屋を出ていく。
三郎、ポン
四郎、ポン、
姫、ポン
次期、、あの、、なんて言っていいか、、、ごめん、、ポン、、、
夜の会議は、皆がコックにお菓子をいっぱい作ってもらって部屋に持ってきてくれた。
三郎が開発した炭酸ジュースで、慰労会は厳かに行われた。
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