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後後253 泉の徘徊 2
しおりを挟む路地は更に細くなって行く。戻ろうか?後ろを振り返るとそこは暗闇が広がるだけ。戻れないということだ。
立ち止まり、腹を据えた泉。その場で気を充填した。
フンと鼻を鳴らすとタッと駆ける、疾風のような早さで明るいほうに、その明るい出口はみるみる大きくなっていく
ダンッ!
明るさの中に踏み出し、その一歩で踏みとどまった泉。
ほどなく光に目が慣れる。
ふむ、
その雑踏は、当然、ひとの群れではなかった。
ーー
その頃のガク
アニャータに果物とおかゆをあーんされ腹いっぱいになってから、ずっと寝っぱなし。アニャータは用事をすませた後、ガクに添い寝してやっている。2人とも幸せそうな寝顔である。
その頃のシューレ
ん?これは、、
「だれだ?これに塩・・入れすぎたのは?入れるのはいいな、うん、ただも少しすくないほうがいい。ケーキのスポンジだからな?」
うん、できれば塩はクリーム側ににしてほしいかな?塩とわからないほど少なめにね?
その頃の領主様
学園の廊下の柱の陰から教室内の響子を見つめている。
その頃の将軍様
「む?!!・・泉が!!・・・・・いずみぃいいい!!がんばれぇえええ!!!」
と天に向かって叫ぶ将軍様。
どこでどう何がとか全く見当付かないので、エールだけ贈ったようだ。
わかるだけすごいよな?!!さすが武国No1の武士である。
日のいずる国王夫妻
「?なんか?」
「ええ、なんか?って感じがしましたね?」
そうか、、では
2人して天に向かって両手を掲げ、、
「「どっせぇええええいいいいいいいっつ!!!」」
なんか見えない極ぶっといビームみたいのが発射された。
「・・こんなもんかな?」匕王
「・・たぶん、だいじょうぶではないか?と。おほほほほ」お后(ツッコミ姫)
さて、泉の最も身近な者達はこーんな感じだった。
当の泉。
雑踏の隅で佇んでいる。
危険な気配は今の所無い。
できるだけ気配を消している。
さて、戻るにはどこにいけばいいのか?
ここの理(ことわり)は泉の居る世界のそれとは違うのは感じた。右に行けば右にけるというものですらないようだ。
ただ、雑踏を眺めているだけでもとてもおもしろく思えている泉。
一方で、これはまずい、こっちに染まり始めていると、脳の片隅の意識がしっかりしているところで考えていた。
と、
ずっずぅうううううううううんんん・・・
物理的音も影も何もないが、ものすごく重いものが泉の中に飛び込んできた。
丹田に入り溢れて体中に満ちた。
そしてもひとつ来た
ずどどどぉおおおおおおおんんんん・・・・
コレも衝突音すらなかったしみえんかったが、確実にこの世界におおきな衝撃を与えた。大通りの雑踏も、町並みも、まばたきする様に消えたり出たりしている。消えている時は野山の景色が見える。
泉はその野山の景色に鳴ったときにそこに飛び込んだ!。
ごろごろごろごろごろ・・・、緩やかな陸から転げ落ち、ばったり・・、大の字になってそこの空を見上げる。
「やった、戻った・・・」
空気が美味い。草いきれがきもちいいい。ああ、俺の世界はこんなによかったんだ・・・。
存分に味わって、立ち上がる泉。
「さぁて、一体ここはどこだろう?」
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